デュエルンのキエフ便り 3

“ジオポタの匠”“風の旅人”として多くの伝説を作ってきたデュエルン・レーフェンス
2006年1月、デュエルンが愛車“轟カル号”と共に向かった先はなんとウクライナのキエフ。
ついにジオポタ・キエフ支部誕生!

この章はキエフのデュエルンから送られてきたメイルを一部改訂して編集したものです。 日付けの新しいものが上になっています。

(編集/サイダー、監修/デュエルン)
2006.05-2006.06


06月25日(日)2006年 お気に入りスポット

きょうは、アパートの近くのお気に入りスポットを紹介します。

砦の遺跡アパートから歩いて数分のところにある、隠れた名所です。 観光ガイドブックにも載っていないので、観光客もなく、近所のひとが散歩している程度で、いつも閑散としています。

17世紀から18世紀までの砦の遺跡です。 ここに来ると、キエフが城壁と砦で護られた都市国家であったことがよく分かります。

円弧状の建物が、砦の防衛部で現在も軍関係の事務所として使われています。

砦の遺跡2ランドスケープと建築の見事な調和! 現代建築にも通用する空間構成! 私はここが気に入っています。 なぜここが観光スポットになっていないのか理解できませんが、いまでも軍の関係施設になっているからかも知れません。

空堀と木製の橋、手前が街です。 木製の橋は一部分を右側にスライドさせて、遮断できる構造です。 砦の城壁の上には、ずらり大砲が並び、護りを固めています。

木柵木柵の中は牢屋です。先端が尖っているのは逃亡を防ぐためでしょう。

銃眼のある壁空堀に面した壁にはおびただしい銃眼が造られています。


06月19日(月)2006年 チェルニギヴ・ポタリング

定期運行している18人乗りマイクロバス定期運行している18人乗りマイクロバス:フォルクスワーゲンとメルセデスの2種類あり、途中のトイレ休憩などないので要注意!

きのうの日曜日は、キエフから北東に180キロほどのところにある、チェルニギヴ(ロシア名チェルニゴフ)へ行って来ました。 ベラルーシとの国境に接するチェルニギヴ州の州都になっており、キエフを東京とすれば、杜の都仙台といった位置関係にあります。

キエフの東西に延びる地下鉄の東の終点、リソバ駅からマイクロバスが出ているという情報だけを頼りに、早速出かけてみました。

この線は地下鉄といってもニプロを過ぎると地上の軌道になります。 駅前ロータリーのそれらしきバス停を探し歩いても全く見付らない。 人に尋ねても、行先が伝わらない! アクセントの箇所が違っていたためでした。 3人目(他のバスの運転手)でやっと目的のバスに辿り着く。 駅の上の高架道路に並んでいました。 18人乗りの白いマイクロバスで、何の表示も一切無く、白タクならぬ、白バスのようです。 個人運営なのでしょう。 目的地を確認して乗り込む。 自転車は後部座席の後に、観音開きのドアを開けて積み込む。 自転車一台分程度の空間がある。 チェルニギヴまで片道350円。 異常に安い。 同様のバスが5,6台並んでいて、満席になり次第つぎつぎと発車する。 高速道路を突っ走り、2時間弱で目的地に到着。 途中の風景は何処までも続く林と田園地帯、眠くなるほど長閑で美しい。

西も東も分らない目的地に着いて先ずやる事は、地図の入手、いつでも利用できるトイレの確保。

キオスクで地図をゲットし、近くの人に現在地を確認、しかしこれが結構大変なのです。 この国に限ったことではないけれど、自分の住んでいる場所の地図が読めないのです。 次いで小奇麗なバールでトイレを借りて、コーヒーを飲みながら、地図を眺めて、街の概要を頭に入れる。

街の中心部の緑道街の中心部の緑道:両側に三車線の車道と広い歩道があり、商店が建ち並ぶ

街の中心部に十字形の広い緑道が走り、所々が広場になったり、噴水があったりして、市民の憩いの場になっている。 都市構造が極めて把握しやすい。

高台の公園からデスナ川を望む高台の公園からデスナ川を望む:この遥か先がキエフ

街の南東をデスナ川という大きな川が流れていて、キエフでニプロ川に合流する。 この川のところどころに自然のものか、人口のものか分らない砂浜?があり、海の無いここの人たちの水浴、日光浴の場になっている。 ときどき遊覧船が行き交っている。 キエフまで行くのだろうか?

ここより更に国境に近い地域はベラルーシ訛りのウクライナ語になるらしい。

川べりで日光浴をしている人々川べりで日光浴をしている人々:中央の赤ちゃんを抱いた女性は、ハリウッド女優も真っ青といった美貌持ち主でした

街の印象は、キエフに比べて清潔な感じ、ゴミなどが少ない。 多少マナーが良いのでしょう!  オデッサ同様、あきれるほど緑が多い、アル中や物乞いもごく少ない。

民族の構成は殆んどがウクライナ人で占められていて、黒海に面した地方とは、正反対です。 心持ち美女が多いように感じました。 観光地ではないので、外国人観光客も目にしないし、キエフやオデッサではたくさん暮らしている華僑の姿も見ません。 それ故、中華飯店も、もちろん日本レストランも無いようです。

寺院の女性たち寺院に入るときの服装の心得!! ウクライナ共通です。 禁止事項 1女性の髪の露出 2肌の露出 3帽子

観察してみると、実際に守られているのは1と3ぐらいのようです。

礼拝から帰ってきた若い女性、ごく薄いバンダナのようなものを持っていて、入口前で頭に被っていました。 おへそは神様も好きなようです(笑)

緑道突端にある寺院緑道突端にある寺院(名前は読めない)を背景に愛車の晴れ姿です。


06月13日(火)2006年 オペラ鑑賞

オペラハウス正面外観オペラハウス正面外観

先週は少し風邪気味だつたので、自転車はお休みです。

土曜日、滞在6ヵ月目にしてやっと味噌を入手。 郊外の市場の中国食材と漢方薬を売っている店にありました。 店の奥の冷蔵庫に保管してあり、偶然見つけることは出来ません。 ここでの呼び名を知らないと買うことは出来ず、もちろん現地の人に聞いても分からない。 味噌そのものを知らないですから。 ここでベトナム製の味の素も購入し、久しぶりに味噌汁を賞味しました。 これで我が家のメニューも格段にバリエーションが増えそうです。 今宵は味噌鍋に挑戦!

2階ラウンジ2階ラウンジ:シャンデリアが美しい

日曜日はボリショイオペラを鑑賞してきました。 ウクライナのオペラやバレー、クラシツク音楽のレベルは極めて高い。 プロコフィエフやホロビッツが出ているくらいですから!

舞台演目はお馴染みのカルメンです。 レコードでは何度も聞いたことがありますが、なまのオペラを見るのは始めてで、素晴しい迫力で感動しました。 このレベルのオペラを東京で見ればウン万円ですが、ここでは地下鉄同様、異常に安く、1300円から200円位まであります。 もちろんこの収入で運営できるわけは無く、税金と海外公演でまかなっているのでしょう。

写真はフィナーレです。 ホセ役は少し太り気味でいまいちでしたが、カルメンを演じたオペラ歌手は容姿、歌ともに抜群でした。

ギャラリー席ギャラリー席:2階席が一番良さそう

バレエ「白鳥の湖」はとっくに完売、安いから連日大盛況です。 病み付きになりそう!

明日はバレエを見に行く予定です。 最低週一回は鑑賞に行くつもり。 自転車で街は走りたい、ロシア語の宿題はある、カチャとのデート、いや課外授業はある、忙しくて仕事をしている場合ではないです(笑)。


05月04日(日)2006年 春のツーリング

自転車仲間今週前半は気温が15度前後と肌寒い日が続いていましたが、週末になって急に初夏のような気候になりました。 蛇足ながらここの一週間は月曜日から始まります。

きょうはスタッス君の誘いで、以前カチャと行った民族建築の博物館に行ってきました。 彼の自転車仲間とその友達、私含めて男6人、女2人、総勢8人でにぎやかなツーリングになりました。

粉引き風車の前で記念写真

スタッス君とイラさんスタッス君とイラさんです。 小さいからイラさんを勝手にイラプッチと命名しました!

木の下に集う面々彼らは徹底したアウトドア派で道なき山を突っ走り、目的地ではささやかなバーベキュー楽しみ、ジオポタのようにビールを飲んだりはしない、と思ったら、そのようなことはなく、途中のバールで生ビールを飲むのでした。

家に帰ったら、日焼けと擦り傷でヒリヒリしています。

写真正面がボロージャ君、時計回りに、ヴィタさん、イラさん、イワン君、マックス君、ユラ君、スタッス君

イラさんとイラさんの後ろに寝そべってご満悦の私です。 ちなみに彼女たちの後ろを走ると、おへそならぬお尻が見えます。

園内にある教会で式を挙げるのか、新郎新婦に遭遇もしたりして楽しいです。 ?

ビッグおばさんとここにある建物は、木造と石を積んで漆喰で固めたものとがありますが、いずれも極めて小さく、天井も頭が触るくらい低いです。 ドアも窓も小さく、冗談で昔のウクライナ人は小さかったのか! もちろん厳しい冬の寒さを小さいペチカでしのぐ生活の知恵でしょう。

こちらはビッグおばさんとのツーショット。 この方、園内のあちらこちらにあるレストランやバールを回って民謡を歌っています。


05月27日(土)2006年 笛を吹く少年

今週の話題はウクライナの子供たちです。

笛を吹く少年出生率が世界最下位だけあって、親が連れている子供を見ると、せいぜい一人か二人で3人以上は殆んど見かけません。 そのためにすごく大事に育てられている印象はあります。 その一方で物乞いの子供や路上でお金を稼ぐ子供もいる。

小学生くらいのこどもは親が学校まで送り迎えしているようです。 共働きが当たり前の国で、小さい子供の遊びあいてはお爺さん、おばあさんの役目らしく、孫を遊ばせている年寄りをよく見ます。

笛を吹く少年、 マネだかモネだかの絵にこんなのがあったような?

キッズコーナーの子供ウクライナの子供は男の子も女の子もまるで人形のように本当に可愛いです。 ロシアのみやげ物に木彫りの人形で中から次々、幾重にも人形が出てくるのがありますが(もちろんウクライナのみやげ品でもある)あの人形の顔そっくりです。

スーパーの2階には子供たちを遊ばせておくキッズコーナーがあり、様々な遊具備わっていて、ときどき現代版紙芝居なども催されています。親たちはゆっくり買物ができる。

親子3人連れ こんなトラブルもありました。 ある住宅団地の公園で子供たちが遊ぶ光景を写真に撮っていたら、母親がつかつかと寄ってきて、『私の子供の写真を撮りましたね! どんな写真を撮ったのか見せて下さい!』 キツイ口調で詰め寄られた。 中の写真を全部見せたら怪しいものではないと理解したらしく、事なきを得たが。 その後は断ってから撮るようしています。(この話を織雅さんにしたら、そこの団地は政治家や高官が多く住んでいるところらしく、納得)

親子3人連れ、黙ってカメラを向ける訳にはいかないので、解らないとは思ったけれども、写真撮らして下さいと英語で言ったら(当時ロシア語が全く出来なかった)

左の女の子が英語で答えてきた。 普通の大人は一言も英語が通じないけれども、いまの子供はロシア語と英語を小学生から授業で習っているようです。

愛嬌ふりまく男の子土日に歩行者天国になるフレシチャーチィク通りにて、愛嬌ふりまく男の子。


05月21日(日)2006年 住宅事情続編

本当に気持ちのよい季節になりました。 きょうはアパートの近所を徒歩でポタリングしてきました。 さて、アパート、住宅事情の続編です。

建設進む郊外の高層住宅建設進む郊外の高層住宅

こちらに来た当初、なかなかアパートを決めかねていたときに、空港公団から郊外の新しい高層アパートの物件を紹介されて、皆で見にいきました。

管理人も常駐していて、共用部分の照明も明るく、ただし、仕上げはひどいです。完成した建物とは思えないほど雑です。 しかし室内は素晴しい、設備も最新、眺めも最高!! でも誰も決める人はいなかった。 なぜならば!

高層住宅エレベーターです。 高層住宅だから上り下りは当然エレベーターを利用するわけですが、このエレベーター、扉の安全装置は一切付いていない。 それとインジケーターが外にも籠の中にも無く、動いているのか、どこにいるのか全く分からない、インターフォンは付いているけれども言葉は分からない、もし故障で閉じ込められたらどうなると思います。 実際に2台あるエレベーターの一つで一階を押してもどうしても一階に着かない。 止む無く避難階段を探して下りたら、一階で外に出るドアがロックされていて外に出られない。

このような経緯で旧市街の古いアパートに住むことになりました。

高層住宅2旧市街にも高級マンションが続々建設されていて、価格は東京とさほど変わらないらしい。

アパート、マンションは躯体渡しで、内装はオーナーがやるのが一般的なようです。 入口ドアもばらばらで一つとして同じものはありません。 古いアパートも同様です。

こちらの不動産屋は物件の仲介と契約書の作成、契約の立会いのみで、一月の家賃の50%を得ます。 いい商売です。 契約条件、家賃の支払いは当事者どうしで行われます。

家賃はすべてUSドルで支払われます。 ここの富裕層は自国の通貨も銀行も信用していなく、もっぱら箪笥預金、脱税にも都合がいいようです。


05月14日(日)2006年 5月になって

5月になってキエフは変ったか? 変わりました。
街の様子も自身の認識も!

緑の木々街は緑に覆われ、花が咲き乱れ、アパートの桜はとっくに葉桜になってしまいましたが、きれいな花をつけていました。

何の木か判らなかったアパート前の街路樹はマロニエでした。 部屋の窓から、往来が見えないくらいに葉が生い茂ったマロニエの写真です。 薄ピンクの花が咲き出しました。

こちらに来るまで、ウクライナのことも、キエフのことも何も予備知識を持たずに来てしまいましたが、なぜか日本ではウクライナは良いところという印象を持っているようです。 昔、フォーククルセイダーズの歌で「酒はうまいし、ねいちゃんは綺麗だーーー」というのがありましたが、あのイメージでしょうか。

私のキエフ便りがさらに間違った印象を増幅させてはいけないので、きょうは負の情報をお伝えします。

露出度の高い女性でもその前に(笑)、暖かくなるにつれ、露出度も増してきました。 おへそが見えるのは職場の女性も、赤ちゃんのいるお母さんも、家庭教師も同様です。

1. 街の景観:西ヨーロッパ諸国に遠く及ばない。 それと郊外のインフラはまったく整備されていない、トイレは大問題!!

2. 人々の暮らしぶり:なかなか見えてこなかった理由が判りました。 貧富の差が大きく、平均的な家庭像そのものが存在しない。 地方の学校の先生の給料が月100ドル程度、キエフのレストランのウエイトレスも同じくらい。 一方高級外車(国産車はない)を乗り回し、スーパーでカートいっぱいの買物を楽しみ、レストランで100ドルくらいの食事をしている人々もたくさん存在する。

3. 人々のマナー:悪い、日本とあまり変わらない。 タバコ、ゴミのポイ捨て、郊外のゴミの不法投棄も目立つ、(さすがに車の投棄はないけれど)ゴミの分別収集もやっていない。

男女を問わずいたる所でビールのラッパ飲みをやっている。 男同士でもキスする国だから当然ながら、若いカップルがところかまわずキスをしている。 最近東京でもそのようなバカカップルを見るが、決定的な違いはある。 さすが伝統の違いで、こちらの人は公衆の面前であることを認識していて、日本のように二人きりの世界に浸ることは決してない。

乗り物の中で老人に席を譲ったり、身体が触れたときなどに‘ごめんなさい’というのは欧米同様に徹底している。 

4. 男性の容姿:やはり女性に比べあきらかに劣る。 イタリア、スペインには遠く及ばない。

5. 女性:こちらに来た当初は見る人みんな美人に見えたけれども、いまはそのような印象はない。 寒い季節の分厚い長いコートと防寒帽子が女性を美しく見せていたし、金銭感覚同様に女性を見る目がローカルに近づいていることも原因でしょう。

ペタッチさん安心してください。キエフは‘天国よいとこ’ではありません。

ニプロ川の大型客船ニプロ川には遊覧船に混じって大型客船も姿を見せました。


05月07日(日)2006年 ジオポタ・キエフ支部 始動

織雅さんとマウンテンバイク4連休最後の火曜日、朝一番に愛車の整備。

日本からの輸送中、ダンボール函が穴だらけになるほど乱暴な扱いを受けたせいか、フロントのギア鳴りが気になっていたので、シマノのマニュアルをダウンロードしてフロントディレイラーの調整。

その後、地下鉄に乗って買物に出かけたら、職場の織雅さんから電話が入り(地底のように深い地下鉄の車内でも携帯電話が繋がる)午後から街ポタをやりませんかという誘い、午後の予定が何もなかったのでもちろんOK。 キエフ市内はまだ本格的に走っていないので良い機会です。

スポーツ宮殿前で落合うことに。 アパートからは一駅先、坂道を下ってすぐに到着、しばらく待つうちに、SCOTTの真新しいMTBで織雅さんは登場。

生れも育ちもキエフっ子の織雅さんの先導でスタート。 街中の坂道を上ったり、下ったりして(この人MTBにも係らずハルハルのごとく上りに弱いのです。) ニプロ川を眼下に望む公園を繋いで再び街の中心部に戻る周回コースです。

しかし休日とあってどこも大変な賑わい、過半はお登りさんだとか、言葉の訛りで分かるんだそうです。

お昼は黄金の門のすぐ脇にある野外レストランで軽い昼食。 目の前の噴水はキエフに三つある同じデザインの噴水の内の一つで、なにやら由緒あるらしい。

恋の架け橋こちらは約100年前に作られたアーチ橋で、別名‘恋の架け橋’とも言う。 恋人同士がこの橋で願い事を唱えると叶えられるという。 橋の至る所に願いことが書き記されている。 おみくじのように願いを書いた紙、ビニールも結わえつけられている。

マリンスキーパレス前の織雅さんマリンスキーパレス(赤坂の迎賓館に相当する)前にて愛嬌の織雅さんです。

その後、昔の金持が道楽で作らしたらしい、建物の各部をおびただしい動物の彫刻で埋め尽くした、今は大統領官邸の一部になっている館と大統領官邸などを巡り、最後はジオポタのルールに則り(笑)、中華酒家で打上げ!!

ここで、織雅さんは自転車を外に置いておく習慣がなく、強引に店内のテーブルまで持込むのに驚き!


05月01日(月)2006年 今日の出来事

> 家庭教師のカチャさんとのデート楽しそう!

課外授業と言って欲しいな(笑)

きょう地下鉄の終点まで輪行して、郊外を走って来ました。

勝手知らない国を走ってみて何が一番困るかといえば、びろうな話で恐縮ですが、トイレです。 きょう走っていたら急にお腹の調子が怪しくなり、トイレに行きたくなりました。 外国でなくとも極めてまずい状況! しばらくしたら一軒のカフェがあり、取りあえずコーヒーを注文して、トイレはと聞くと林の奥の方を指差す。 行ってみると確かにトイレはあったけれども、床に穴を開けただけの汲み取り式。 一応扉はあるけれども鍵はない。 むろんトイレットペーパーもない。 文明に毒された人間が用をたせるものではない。

我慢して走っていたらガソリンスタンドを発見、飛び込んで、トイレ貸して下さいといったら、どうぞ使ってくれという。 設備の整った清潔なトイレでやっと一安心。 あまりに親切なので店員の青年にチップをやろうとしたけれども、どうしても受け取らない。 この間の悪辣な車掌とは偉い違いだ!!

お墓帰り道、松林の中に造花を手にした人々が消えていくので後を付いて行くと、察しはついていたけれどもやはり墓参りの人たちでした。

墓石には生前の肖像がプリントされていて、名前と生まれた年、没した年が刻まれていて、どのような人が葬られているのか一目でわかります。

夫の右には多分まだ健在の妻の名前と生まれた年だけ刻まれ、肖像の部分と没する年の部分だけがブランクになっている墓もありました。

キエフ便り 4 キエフ便り 2
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uploaded:2006-07-11