013 ガブリエリ/ソナタ・ピアン・エ・フォルテ/コレギウム・アウレウム他

アルバムの写真前回のランディーニから200年、16世紀後半から17世紀初頭のイタリアです。 いきなりルネッサンスの最後期へ飛びます。

イタリアの都ヴェネツィアの黄金期。 都市は繁栄し、絵画ではティツィアーノ、ヴェロッキオなどの大画家が筆を競っていた時代です。 ヴェネツィアにはあのサン・マルコ寺院がある。 そこではヴェネツィア楽派と呼ばれる人々が活躍していました。 ヴィラールト、アンドレア・ガブリエリそしてジョヴァンニ・ガブリエリ。

彼らの音楽はまさに絵画的で、音色の眩いばかりの対比があります。 これはサン・マルコ寺院の独特の構造、いくつものドームによる反響や、離れたところにある2つの聖歌隊席と2つオルガンというものと関係があるのではないか、といわれているようです。

彼らの音楽はもちろん教会音楽が中心で、コーラスの入ったものが多いけれど、僕はなぜかこのコーラスなしの曲を好む。 ガブリエリでもジョヴァンニのほう。 彼はサン・マルコ寺院のオルガン奏者だったようです。 中世のランディーニとの大きな違いがここに感じられると思います。

このレコードについて

ジョヴァンニ・ガブリエリと、彼とほぼ同時代のフランドル楽派の巨匠オーランド・ディ・ラッソーの作品が納められたものです。 ガブリエリのものはサクレ・シンフォニア集という曲集によるものです。

ソナタ・ピアン・エ・フォルテ/ジョヴァンニ・ガブリエリ(1557-1612)
美しい金管の響きではじまる。 タイトルのとおりピアノとフォルテの対比と豊かな音色が見事。
歴史的にはピアノとフォルテという表現を楽譜に示した最初のもので、かつ使用楽器が指定された点でも最初のものだそうです。

モテトゥス『エドムより来るもの』/ジョヴァンニ・ガブリエリ(1557-1612)
ハレルヤではじまる美しいモテトゥス。

マニフィカト『プレーテル・レールム・セリエム』/ラッソー(1532?-1594)
モテトゥス『アヴェ・マリア』/ラッソー(1532?-1594)

その他

演奏:
ブルーノ・ターナー 指揮
プロ・カンツォーネ・アンティカ
テルツ少年合唱団
ハンブルグ古楽吹奏合奏団
コレギウム・アウレウム

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uploaded:2004