9501-2

マリ 2 (ドゴン族の村へ)

Mopti → Bankass → Kani-Kombole 〜 Djiguibombo

総合評価 ★★★
開催日 1995.01.05(木)) 難易度 ▲▲▲

ついにドゴンの村にやってきた! 夕暮れのジギボンボ
ついにドゴンの村にやってきた! 夕暮れのジギボンボ

旅の紹介

◆  ついに百数十kmにわたる断崖の中に暮らすアニミズムのドゴン族の村へ出発。 砂嵐のなか馬に揺られながらバンカスから断崖下のドゴンの最初の村カニ・コンボレへ。 そして崖上りの壮絶なトレッキングでジギボンボまで。

ドゴン族の村の地図
ドゴン族の村の地図

  1995.01.05(木)

モプティから湿原地帯を飛ばすモプティから湿原地帯を飛ばす

いよいよ今日からドゴンの村へ出発だ。 いったいどんな世界が待っているのだろうか…

7:30 カンプマンで我らがガイド・バビロンと落ち合うがいきなり問題が発生! 私たちは少々値切ったので行きはブッシュ・タクシー(乗り合いタクシー)。 ところがこれは午後でないと出ないという。 仕方なくタクシーをチャーターすることにするがもちろんバビロン持ちだぞ。

バビロンがタクシー探しに奔走する中、私たちは屋外の本当の露店、というか単に鍋と釜を路上に出しただけのおばさんがやっているところで朝食。 魚の煮込みぶっかけごはん。 10円くらいなのだがこれが結構おいしい。 ようやくタクシーとの交渉が成立したらしくバビロンが戻ってくる。

さてようやく出発だ。 私たちとバビロン、そしてバビロンが雇ったポーター・ママドゥの4人。 まず町で食料やら水やらを買込む。 食料は主にパスタ。 バビロンによればドゴンの村の主食はとても旅行者には無理なのだそうだ。 そして水はへなへなのペットボトル入りを何十本も。 もちろん彼らは現地の水で平気なのだが、こちらも旅行者にはむずかしいらしく調理用も含めてだとか。

車はあっという間に郊外に出た。 湿原地帯(このあたりはずっとそうだ)を抜けどんどん飛ばす。(写真) しかしさすがバビロン、ロスしたタクシー代を取り戻そうと私たちの車は途中からブッシュ・タクシーと化するのでした。 

バンカスのモスクバンカスのモスク

走ること2時間半。 バンカスという村に到着です。 ドゴン族の村へのアプローチはいくつかありますが、ここは百数十kmに及ぶドゴンの村々がある断崖の南端に近い村。

もっとも有名なサンガは中央部付近にあり、そこへのアプローチも可能なのですが近年観光化が進み、我らがバビロンによればあまりお薦めではないらしい。 1週間以上あればサンガを加えた旅も良いだろうとのこと。

土と木の家土と木の家

土のかたまりのようなモスクや家々を覗き歩きます。 ここの土の色はモプティと違いかなり赤っぽい。 土の色がそのまま建物の色になります。

家の中はこんな感じ。 泥の床(地面)と泥の壁、そして屋根はそこいらに生えている木を組み上げ、その上にさらに細い枝を渡し、その上にまた泥!

外の日向は言葉では言い表せないほど暑いのだけれど、こういった家の中は驚くほど涼しい。

ドゴンの象徴的な建物、集会所ドゴンの象徴的な建物、集会所

出た! ドゴンの象徴的な建物、集会所。

ここバンカスは平地にあるのですが、ここもドゴンの村なのでしょうか。 多くのドゴンの村は断崖の中腹や直下にあるのですが、昔は平地に住んでおり徐々に追いやられて現在の場所に移ったのだそうです。

集会所はドグナという8人の精霊ノンモを象徴した8本の柱と、オープン・エアで背が低いのが特徴で屋根には1mほども草木が積まれています。 機能としては村の長老たちが重要な物事を決めるときに集まる場所だそうで、ある宗教的な意味付けもされているのだとか。

さて、ここは現代的な生活ができる最後の村。 現代のビールをあおり、いざ出発!

白馬とご一行様白馬とご一行様

ここからは車の道はありません。 ホース・カーです。 真っ白な馬を引き連れて青年がやってきました。 12kmほど先のカニ・コンボレまでお世話になります。

左より我らがガイド・バビロン、ポーター・ママドゥ、トゥアレグのサイダー、そして馬引きの青年。

カニ・コンボレへの赤茶けた道を押すカニ・コンボレへの赤茶けた道を押す

馬車は一頭立て。 大人五人も乗せて走れるのか? とにかく後ろの荷台に乗り込み出発です。

ガタッ、ゴトッ、とのろのろと進み出します。 しかしちょっとした段差で荷物はゴロゴロ動き出し、ヤワなペットボトルのいくつかは破け出す始末。 クッションもなにもない荷台にはとても座って居られたもんじゃあない!

ちょっとした上りになれば馬はゼーゼーハーハー… 全員下りて押し上げることになるのでした。 挙げ句の果て最後が凄まじい。 周囲になにもないここはちょっとした風も嵐のようになる。 ブオ〜という音とともにやってきたのはまさに砂嵐! 身をかがめ何度となく砂嵐が去るのを待つが服の中はもうジャリジャリ!

カニコンボレのバオバブの木の下のマーケットカニコンボレのバオバブの木の下のマーケット

とにかくこうして2時間ほどで断崖絶壁の麓のドゴンの最初の村カニ・コンボレに到着です。

奇妙な姿の大きな木の下に人々が集まっています。 この木はバオバブ。 精霊が宿る木として信仰の対象になっているそうで、見るからに神秘的です。

賑わい賑わい

ここでは偶然マーケットが開かれていました。 こんな小さな村にどこからやってきたのか物凄い人々で賑わっています。 

なんでもこの近くには常設の店はなく、週(5日)一ごとに別々の集落に立つ市が唯一の買い物の場なのだそうです。 そんなわけでずいぶん遠くの村からも買い出しにやってくるのだそうです。

小さなモスク小さなモスク

小さいけれど整った形のモスクがありました。 ここの土はやや黄色を帯びていますね。

断崖とバオバブ断崖とバオバブ

ここからはいよいよ徒歩で次の村へ向かいます。 ピグミーというあだ名(小さいから?)のおじいさんのポーターを雇い17:30に村を出ました。

畑の中にバオバブの木が立ち、その後ろにはものすごい断崖が切り立っています。

『次ぎはジギボンボって村だよ。 この崖の向こうだよ。』 とバビロン。

『えっ、もしかしてこの崖上るの…』 と絶句するサイダーとサリーナ。

火星のようなところを進む火星のようなところを進む

さすがに垂直の崖を上るわけではありません。 すこし穏やかな崖の隙間のようなところを、足場を確認しながら一歩一歩ゆっくりと上り出します。

『おいバビロン、俺たちゃア山岳部じゃあないんだぜ…』 とすぐに泣きが入るサイダーでした。 崖上りの写真がないのはとても撮ってなんかいられなかったからですよ〜

なんとかかんとかようやく崖の上に出ました。 なんとそこは真っ平らで地面は岩、所々に草がチョボチョボと生えるだけの、なんとも不思議なところです。

ジギボンボのへんてこりんな帽子の屋根ジギボンボのへんてこりんな帽子の屋根

夕暮れが迫っています。 バビロンやポーターたちが歩く速さといったらすごい。 私たちの倍くらいの速さで進みます。 ちょっと気を抜くとどんどん離れて行きます。

『お〜い、早くしないと日が暮れちゃうよ〜』 とバビロン。

明かりはすでに消えかかっている日の光しかありません。 ガイドがいるとはいえ徐々に心細くなってきます。 夕闇のなかを黙々と歩き続けるサイダーとサリーナでした。

そしてようやく真っ暗になる直前にへんてこりんな帽子の屋根が見え出しました。 ついにジギボンボに到着です。 へろへろへろ〜

バビロンが村長に挨拶に行き、私たちには小さな小屋が与えられました。 あの泥の家です。 少年がどこかからバケツに半分くらい水を汲んできてくれました。 シャワー用です。 このあたりでは水はひどく貴重だそうで、現地の人はコップ一杯の水で歯磨きから前身を拭うまで出来るそうです。 とにかくこのバケツの水でさっぱり。

食事ができるまではその辺をぶらぶら。 民家を訪ねるとありました、稗のビール。 家人が御馳走してくれました。 独特の香りがほんのりとありちょっと酸っぱい。 一応泡が出ます。 生温いのでビールを飲んでいる感じとは違うけれど、まあまあおいしい。 食事はチキン入りマカロニとトマトサラダでした。 この村の北側には辛うじて車でアプローチできる道があり、ツアーの事前調査で来ている英国人など旅行者も少しいます。 こういった人々と話し込み情報交換をします。

23:00 夜も更けてきました。 さて、そろそろ寝ようと小屋へ向かいます。 空には満天の星。 小屋の内部は例の、地面の土に泥の壁、木の天井です。 たったそれだけ。 衣装箪笥はおろか寝台さえありません。 電気はもちろんなく、明かりはまったくなし。 その地面にアウトドア用のマットを敷き、リュックを枕にベルギー用のコートを羽織って寝ます。 朝晩は結構冷えるのです。

しばらくすると天井から、ガサッ、ゴソッという物音。
『へ、ヘビだ〜!』 と飛び起きたサイダー。 携帯ライトで天井を照らしてみますが姿は見えません。
『ネズミなんじゃあないの〜』 と意外と度胸のサリーナです。
『ネズミならタタタタッって行くよ、きっとヘビだぞ!』 と不安なサイダーでした。 かつては日本の天井裏でも様々な物音をたてる生き物たちがいたはずなのですが、ここのところすっかり御無沙汰ですね。

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uploaded:2005-12-15