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ウランバートル→ブルド→ハラホリン→ブルド

モンゴル 2

総合評価 ★★★
開催日 1997.08.25(月)- 08.26(火)

ブルド周辺にて 緑の草原と白いゲル、のどかに草を食む馬
ブルド周辺にて 緑の草原と白いゲル、のどかに草を食む馬

旅の紹介

◆  いよいよ今日からかつてのモンゴル帝国の首都ハラホリンへ向けて出発。 まずウランバートルから南西350kmほどのブルドへ。 草原、草原、見渡す限りの草原でイメージするモンゴルの代表的な風景が楽しめます。 そしてそこにはなんと砂漠も。 朝、ゲルでの目覚めは遠く何キロメートルも先の動物の鳴き声で。 遊牧民族のゲルに立ち寄ればアイラック(馬乳酒)やチーズをごちそうになったり、羊の群れと戯れたり。 オルホン川の恵み多いこの地区はモンゴルの中でも特に水と緑豊かなところだそうです。

モンゴルの地図
地図ベース:Perry-Castaneda Library Map Collection

  1997.08.25(月)

左よりサリーナ、ボロルマ、ボロルマの彼氏左よりサリーナ、ボロルマ、ボロルマの彼氏

今日からハラホリンへの旅。 最初はローカル・バスを考えていたのだけれど、なんと週3便しかない。 それにホテルが問題。 電話はあるにはあるらしいが、普及が遅れているこの国ではなかなか通じないようだ。

一般的には旅行社のパッケージに乗るか、旅行社でホテルを押さえてもらい、車と運転手をチャーターするかしかないらしい。

前日ボロルマに相談すると、『バスは絶対やめたほうがいいです。 ものすごく混むし、道はガタボコでとても絶えられるようなものじゃあないですよ。』 というわけで、ボロルマが現地旅行社から情報を仕入れてくれた。

『結構高いわね。 そうだ、彼に運転手をしてもらってみんなで行きましょう。 4人で行ってもこの半分くらいで済むわ。』 おいおい、そうは言っても彼氏の都合はつくの? それからドタバタと彼氏に連絡、ボロルマも急遽臨時休暇を取りに。 どおやらうまくいったらしい。 翌朝、ロシア製ジープを乗り付けたボロルマの彼氏。

『モンゴルを走るならこれが一番さ。 でこぼこ道がたくさんあるからね。』

放牧された家畜放牧された家畜

5分も飛ばせばもう辺りは草原。 牛や馬、羊がのんびりと草を食んでいます。 しかしまだ舗装路だというのにジープは飛んだり跳ねたり。 確かに路面は相当に荒れている。

ちょっと休憩をと路肩に車を停めると、『お花摘みにいってきま〜す。』とボロルマ。 えっ、お花摘み? 『じゃあ僕達は馬を見に行こう。』 と彼氏に誘われた。 『えっ、馬? ここにはどこにもいないけどな〜』と思いつつも、女性陣と反対の方向へ進む彼のあとについて行くと、茂みで『ジョ〜』。 『モンゴルでは普通のことだよ。 男はたいてい馬を見に行くって言うんだ。 女性にはあまり決った言い方はないけれどね。』

草原の中にモコッとした穴が。 『あっ、あそこにいるのはタルバガン。 大きなリスみたいなものですよ。 英語ではマーモットかな? 美味しいんだけれどペスト菌を持っていることがあって、たまに一家全員が死ぬなんてことがあります。 最近も事件が起りましたから食べないようにね。』 え〜、怖い〜。 でも美味しいんだよねぇ〜。

ロードサイドの商店や食堂ロードサイドの商店や食堂

天井に頭をぶつけないようにジープにしがみつき、何時間も走った後到着したのがこちら。 これまで村らしい村には出会いませんでした。

『定住した村もあります。 学校や病院はそんな村にあるんですよ。』 とボロルマ。

ここはどうやらドライブインの集合体のようなものらしい。 キオスクくらいの小さな店が数軒とそれよりちょっと大きめのレストランがありました。

ボーズとチャーハンボーズとチャーハン

ちょうどおなかが空いてきたところでベストタイミング。 ボーズ(羊肉の蒸し餃子のようなもの)とチャーハン(何と言う名だったか忘れた)を頼んだら、お茶が出てきた。 薄い黄色で少し塩が入っていてしょっぱい。

ラクダとサリーナラクダとサリーナ

昼食後も『お花摘み』休憩をしながら車を飛ばす。 しかしとにかく何もないんです、草原とゲル以外は。 時折り現われる小高い山は森林限界を越えているのか、下のほうには少し木々があるものの頂部は草だけ。

そんな山にも放牧された家畜達はいるらしいのです。 『私のおばあさんはよく、あそこの山のあのあたりにうちの羊がいる、って言っていました。 私にはわからないんだけれどね。』 とボロルマ。

『キャー、かわいい!』 とラクダを発見し擦り寄るサリーナ。 近づくと『結構おおきいわね〜。』 と恐る恐る。

夕日のツーリスト・キャンプ夕日のツーリスト・キャンプ

400km走ってようやく到着したところがブルドのバヤン・ゴビというツーリスト・キャンプ。 草原の中にこれだけがポツンとあるすばらしいロケーションです。

でっかいゲルは食堂でその周りにいくつもの宿泊用のゲルが散らばっています。 トイレとシャワーは共同だけれど清潔なものでした。

私たちのゲル私たちのゲル

私達が泊まったゲルはこちら。

外から見ると狭いようだけれど、身をかがめて入り口の戸を潜ると…

ゲル内部ゲル内部

とっても広〜い。 ベッド4つ置いてまん中にストーブとテーブル、モンゴルではこのテーブルの周りに座って食事するのだそうです。 衣装箪笥もあって快適なことこの上なし!

暑い日中はテントの下部をスカートをめくるように外側にめくり上げ風を入れます。

昼の突き刺すような太陽でも涼しく、朝晩の凍えるような寒さでも暖かいという素晴らしさ!

夕暮れのゲル夕暮れのゲル

日が暮れ夜になるころにはストーブに火が焼べられ、煙突からは白い煙がほんわか立ち上る。  夜中に外に出れば満天の星!

ああ、ここはモンゴルなんだ。

  1997.08.26(火)

草原と牛草原と牛

草原の朝はこの時期でも寒い。

目覚めはどこかで動物が鳴く声。 しかしどこを見渡してもそれらしい姿は見当たりません。 ボロルマによればその鳴き声はあの丘の麓、何キロメ−トルも先からのものなのだそうです。 騒音がなく平坦で遮るもののないここモンゴルでは、何キロメ−トルも先の音が聞こえるのは当たり前のことなのだそうです。 朝の目覚まし時計はこの牛さんの鳴き声だったのかも。

今日はいよいよハラホリンへ。

ゲルの組み立てゲルの組み立て

ジープで進むとパラパラと雨が。  前方では荷車に大きな荷を積み移動中の遊牧民の家族がいました。 雨が降り出すや否やその荷車の荷が下ろされ、見る見るうちにゲルになって行きます。 雨避けのための簡易組み立てだそうで、本格的な設置とは少し違うらしいけれど、ものの10分ほどでゲルの形に。 きちんとした組み立てでも1時間ほどで完成するそうです。

  1. 出入口の戸を南向きに立てる。
  2. ハナという壁になる折り畳み式の格子状の骨組みを円形に立てる。 ハナは巾2〜3mで1ユニットなので相互に縄で縛る。
  3. 出入口の戸とハナを縄で縛る。
  4. 円形の天窓トーノを柱で支える。
  5. オニという垂木をトーノとハナに架け渡たし、ハナとは縄で縛る。
  6. 部屋内壁に装飾布を被せる。(ここでは省略)
  7. フェルトを屋根と壁に被せる。
  8. その上に覆いの白い布を被せる。
  9. 覆いの白い布の上から、ハナの上下と屋根を縄で縛る。 おしまい!

オボーオボー

さて、いよいよハラホリンだ。

丘の上にはモンゴルの道端によくあるオボーという道祖神のようなものがありました。 石を円錐状に積み重ねまん中には青(モンゴルでは神聖な色とされる)い布で装飾された棒切れが建っている。 ここでは何故か動物の頭蓋骨も。 オボーは廻りを3度時計廻りに廻るのがならわしとのこと。

エルデニ・ゾー遠景エルデニ・ゾー遠景

そしてついに現われた。 草原の海に浮かぶ白いヨットのようなエルデニ・ゾー(1585建立)。

正方形の塀には各辺中央に一つずつ計4つの門があり、108の仏塔が建つそうです。 その中にいくつかのお寺が配置されています。

ソブラカソブラカ

ソブラカという、様式はチベットだけれどインド仏教伝来の大きなストゥーパ。 他にも中国式のお寺やこれはチベットと明らかにわかる建物がいくつかあります。

エルデニ・ゾーを一回りしたあと近くの丘に登ると亀趺(きふ)、より一般的には亀石と呼ばれるまさに亀の形をした石や男根石が。 両方とも似たものが日本にもありますね。

男根石男根石

周辺で3つ発見されている亀石は人の腰くらいの高さで、建物の基礎に使われたらしく、亀が世界を支えているという神話的宇宙感から来たものだそうです。 そう言えばいろいろな民族の宇宙感を現した図の中に、地球を亀が支えているものを見たことがあります。

一方の男根石。 これはもっと民衆的なものなのか、モンゴルでも結構あるそうですが本来の意味は良く分かっていないとのこと。 周りには柵が施されその頂部には青い布が巻かれていました。 ここではやはり神聖なものとして扱われているようです。

アルヒをごちそうになるアルヒをごちそうになる

丘の上にはエルデニ・ゾーをお参りしたモンゴル人も登ってきます。 そのなかのおじさんが、『お〜い、こっちへきて一杯やれよ。』

なんと出てきたのはアルヒというモンゴルのウォッカ。 『ではでは、いただっきま〜す。』 昼間でも寒いこの日にはちょうど良く、体の中からポッカポカに。

バヤン・ゴビの風紋バヤン・ゴビの風紋

バヤン・ゴビはこんなところ。 本当のゴビ砂漠はもっとずっと遠くだけれど、小さな砂漠が草原の中に突然姿を現します。 美しい風紋がその姿を少しづつ変えるのをじっと眺めていると、時が止ったように感じられます。 美しい草原と美しい砂丘が一度に楽しめる素敵なところです。

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uploaded:2005-07-25