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和田峠(醍醐林道)

開催日 2004年09月19日(日) 晴
参加者 レナール/マリー/アンドレ/サリーナ/サイダー
総合評価 ★★
難易度 ▲▲
走行距離 38km
地域 首都圏

和田峠にて
和田峠にて

コース紹介

東京近郊の峠の定番コースだそうです。都内からのアクセスは中央線一本なのでとても簡単です。そして峠直前までは大部分が3%以下の緩い坂ですから、このあたりまでは初級者でも問題ないでしょう。しかし標高は680mと低いものの、最後の4kmの勾配は最大17%、平均は10%を超えるそうです。まあそんなところは押しでもいいんじゃあないかな。見晴らしはさほどないようですが、たらりたらり登るのにはいいと思います。初級者は押して登りましょう! 中級者や上級者はそれぞれの脚力に応じて楽しめるでしょう。
峠を下り藤野へのダウンヒルの途中から枝道に入ると温泉がいくつかあります。最後はここで汗を流してさっぱり。

ちなみに今回は運良く?峠への最後の道を間違えて『醍醐林道』を進みました。振り返って考えるとメインルートは車が結構通るのに対して、こちらはもちろん通らないので、ゆっくり登りが楽しめて良かった。

走行地図
地図ベース:国土地理院20万分の1ベース 山旅倶楽部提供 (描画:カシミール3D 他)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻 ルート 備考
西八王子駅 START 発10:10 陣馬街道 車多し
宮尾神社 15km 着11:00
発11:30

醍醐林道
『夕やけ小やけ』の碑がある。
沿道の『夕やけ小やけふれあいの里』で休憩
和田峠 21km 着13:00
発13:30

陣馬街道
林道は車がいなくて快適でした。
茶屋で休憩。
和田の集落 うどんや 24km 着13:50
発14:30

陣馬街道
おいしい手打ちうどんでした。
落合から栃谷川沿いに。
陣馬の湯 34km 着15:00
発16:00
最初に現われた『陣谷温泉』に!
ここまでの登りもきつい。
藤野駅 38km 着16:20 駅前の居酒屋でフィニッシュ!

西八王子駅から陣馬街道へ向かう西八王子駅から陣馬街道へ向かう

お天気良しの連休中日なのに、どこにも行く当てのない私たち。

『じゃあ、近くの峠にでも行ってみましょうか。』

ということで、『和田峠』に行くことにしました。和田峠と言ってもあの長野県のではありませんよ。東京は八王子、陣馬街道の先のです。

陣馬街道はその昔は案下道(あんげみち)と呼ばれ甲州街道の裏道として使われたようです。

西八王子駅からはR20から分岐した陣馬街道まで、すぐです。しかしこのあたりは車が多いので注意が必要です。

北浅川の脇を行く北浅川の脇を行く

しばらくすると遠くに山並が見えてきていい感じに。その山並がググッと近づくと道の脇には北浅川が流れます。ようやく車も少なくなってきました。

『はじめての峠、峠ってどんなところかな~。』と心踊らせながら先頭を行くマリーです。

宮尾神社宮尾神社

1時間ほど走ると『夕やけ小やけふれあいの里』に到着です。ここから少し登ったところに宮尾神社があります。その一角に中村雨紅の有名な『夕やけ小やけ』の碑があります。ちなみにこの歌に赤とんぼは出てきませんよ、ちゃんと歌えますか?

『あっ、栗が落ちている! ちっちゃい栗だねぇ。』

『これは山栗っていうんだよ。これでも食べられるよ!』

『ほ~、どれどれ。』とかじってみるのはもちろん一人しかいません。我らがサイダーでした! 『子供のころを思い出すな~。』

山深くなってきた山深くなってきた

『夕やけ小やけ』を過ぎると、ほどなく道幅は狭くなります。いよいよ登りだ~、という感じがひしひしと。

豪快に先頭を引くのはアンドレ、峠初挑戦のマリーが続き、ろーとるサリーナはそれをぴったりマーク。

かっこいい山岳仕様のスペシャル20インチロードで挑むのはレナールですが、すでに遅れ気味?

激坂を行く激坂を行く

そしてついにやってきました。最初から15%の激坂です。この勾配だと黙々というわけにはゆかず、全員『ワオ~~』と気合いで登ります。

しかしその後も10%超級がこれでもか、これでもかと襲い掛かります。全員ヨレヨレとペダルを廻すものの一向に高度は上がりません。

時々短いダートが現われたりして、そんな時には『押し』が入ります。

7%は楽勝?7%は楽勝?

『ここは楽勝だよ~』と顔を引きつらせながらも余裕のポーズはサイダーです。でもここの勾配はたったの7%しかないんだけどね~。

しかしこのあとさすがのサイダーも『わしゃー、もうダメじゃー、休憩しよー!』と叫ぶことになるのです。

みんな『へいへい』で休憩も長引きますが、これも楽しい一時です。

マリーを引くレナールマリーを引くレナール

休憩後の最初の一歩は辛い。

『峠って、こんなところだったの~~』 と今にもウィリーしそうなマリーとそれを先導するレナール。

こんな激坂をいくつか越える、いえいえずーっと登るとなにやら頂上らしいところに出ました。見晴らしもなにもないけれどひと休み。

そしてダートの下りを終えるとそこがなんと和田峠の茶屋でした。

和田峠から下る和田峠から下る

『あれ~、変な所から出てきたよ。』と地図とにらめっこをすれば、どうやら和田峠より上にある『醍醐林道』を走ってきたようです。『夕やけ小やけ』からすぐに左折をすれば通常の陣馬街道で和田峠に出ますが、直進すると醍醐林道です。この林道、もちろん車がいなくて快適でした。

茶屋で休憩のあとは記念碑の前でおきまりの記念撮影(TOP写真)です。

『あ~、はらへったよ~。』ということで峠での休憩もそこそこに走り出し、豪快にダウンヒルを楽しむのはマリーとレナールです。

茶畑茶畑

目指すは和田の集落にある『うどんや』です。このあたりは山あいのちょっとしたスペースも今では有効活用ということでか、茶畑になっていました。

和田の集落にある『うどんや』のうどんは手打ちで旨かった。このあたりで唯一食事ができるところでしょうか。でもぎりぎり滑り込みで、あとから来た客には『もう、うどんはお仕舞いなんですよ。』 とのこと。間に合ってよかった~。

栃谷川沿いを行く栃谷川沿いを行く

うどんで腹ごしらえが終わったところで、『じゃあちょっと腹ごなしに!』と藤野駅に向かう途中、落合から栃谷川沿いを東に進路を取ります。

『ぎゃ~、また登り…』

ということで、こちらも10%越えの激坂を黙々と進みます。

最後のダ~ッシュ! とペダルを踏むサリーナとアンドレです。

陣谷温泉陣谷温泉

登った先に待っていたのはもちろん温泉! このあたりにはいくつか温泉がありますが、選んでいるような余裕はなく、最初に現われた陣谷温泉に飛び込みました。

『あちちちち~』とちょっと熱めでしたが、桧風呂からの眺めがよいお風呂でした。

やっぱり峠の後の温泉は最高だね!

感想 by 企て人 サイダー

都内から近くて気張らずに行ける簡単な峠はないかな、と探したところが『和田峠』です。しかし、峠をいくつも越えている人々から『標高は低いけれど、なめたらいかんぜよ~、和田峠!』とコメントを頂きびっくり。よくよく地図を眺めれば、最後の数kmの登りがすごいようです。そのかわり、そこまでのアクセスは楽なので初級者でも最後だけ『押し』を覚悟すれば行けると思いました。最後の登りは思い思いに楽しめばいいんじゃあないかな。峠に初心者と行く場合はとっても気を使いますが、ここなら1時間ほど余裕を見れば誰でも参加できそうです。

さて、西八王子駅から陣馬街道に出るとかなりの交通量でちょっと気を使います。高尾駅からのほうが良かったかな? 20分ほどで大きな交差点を越えると山が近づき、交通量もずいぶん減ってきます。辺りの木々も大きくなってきた。だらだらとした上りとも言えないような上りが続き、1時間ほど走ったところに突然『夕やけ小やけふれあいの里』が現われました。野菜などの産地直送販売をやっていて、生姜がおいしそうでした。ここまでは全員楽勝です。ちょっと休憩して宮尾神社に上がると今ではめずらしい山栗が落ちています。子供のころは良く拾って食べたのを思い出し口にしてみます。ちょっと渋くてほんのり甘い。まあ、あんまり美味とはいえないけどね。

いよいよ道が狭まり、ああ山だ~、という感じ。徐々に山が深まる感じが峠のいいところかな。さすがにいきなり15%の激坂にはびっくりしましたが。ここからは噂のとおりに激坂の連続で、各々のペースで上ります。時々まりーに『押し』が入りますが、最初のわりには乗って上がって行きます。頂上(醍醐林道の)は木々の間から少しだけ下界が覗ける程度であまり見晴らしは良くありませんが、ここで一息です。まりーとその引率者のレナールもどうやら上りきりました。ここから下りのダートで、正面の視界がパッと開けたと思うと、そこがなんと和田峠でした。『どこ走ってきたのかな…』(笑)

感想 by まりー

『峠』 山の坂道を登りつめて、それを過ぎれば下りになるというところ。(新明解国語辞典)
『峠』へワザワザ自転車で行く? すなわち『登る』ということですよねー。
『過ぎれば下り』があるから、それを楽しみに登るのかしら? 『達成感』という言葉が出るところらしい。山がそこにあるから登る?
『???』 疑問の『峠』でした。疑問を解消するには、経験してみるのが一番。

スタート。ずっと先に山がみえる。はじめは車通りの多い『普通の道』を走るだけ。若干の登りではあるが『車が嫌だな』と感じるだけで、特に問題はない。
行くに従い、傾斜がついてくるが、まだ走行に不自由はない。懐かしさを感じる風景が現れ始め、これはこれで良い気分。
車とほとんど出会わなくなる頃から、エッチラ、オッチラ、肉体酷使が始まる。ちょっと頑張ってみる。それでも登れなくなる。
降りて押す。そう、押したっていいんだ。景色はその方が味わえる。
深い緑の木々は気持ち良い。
目標点到着! しかし『ヤッター!』より、むしろ『ヤレヤレ』かな?
今回は特に正規ルートから外れて着いたので、登りつめた地点ではなく、少し下ってからだったので『ン?ン? ここが峠?』
後はひたすら下り。怖い。今の私には、これを楽しみに登る理由はないなー。

『峠』の不思議は解決しませんでした。じゃぁ、『峠』はもう真っ平なのか。というと、それも違う。~~ん、なんだろう?
分からないから少なくとも二回目は経験したいと思ってます。それがいつしか三回目・四回目・・・・・・?
もしかして『峠の魅力』はこれなのかしら?

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uploaded:2004-09