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松姫峠

開催日 2006年11月04日(土) 晴れ
参加者 ジーコマリア/サリーナ/サイダー
ビジター スガノさん/タニカゼさん
総合評価 ★★☆
難易度 ▲▲
走行距離 57km
地域 甲信越

松姫峠へ向かう面々
松姫峠へ向かう面々

コース紹介

紅葉麗しき季節です。都心から1時間ほどの手頃な距離にあるちょっとした峠『松姫峠』を楽しみつつ、紅葉を満喫しましょう! 峠から豪快に下れば心身ともに暖まる温泉と奥多摩湖周辺の麗しい景色が待っています。

松姫峠は、上り出したら下ることなくひたすら上り、頂上近く(白草トンネルを越えたら)のラスト10kmになると勾配がきつくなるのがはっきりわかる、かなり『峠』らしい峠です。峠からの眺望は西方向に少しだけあるだけですが、少し手前では上ってきた道を見下ろす南方向への眺望が開けていて楽しめます。

白草トンネルまでの勾配は5%前後、以降峠までの10kmほどは8%前後で10%を越える箇所はごく僅かです。交通量は、 R139は少なく快適ですが下った後から徐々に増え、 R411の奥多摩湖周辺になると途端に増えます。またR139、R411ともにいくつかのトンネルがありますが、いずれも短く、加えてR411では下りになりますから、さほど気にせずとも良いでしょう。

スライドショウ(03'31" 音声:BGMのみ)

走行地図
地図ベース:国土地理院20万分の1ベース 山旅倶楽部提供 (描画:カシミール3D 他)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻 ルート 備考
大月駅
標高360m
START 発09:35 R139 JR中央線
松姫峠
標高1250m
25km 着13:15
発13:30

R139
トイレあり
小菅の湯
標高730m
34km 着13:55
発15:35

R139・R411
奥多摩駅
標高350m
57km 着16:45 JR青梅線

大月駅を走り出す先頭スガノさんで大月駅を出発

メンバーの多くが初級者の私たちの企画に峠はあまり出てきません。それなのに峠が出てくる企画が少し続いています。そして今回もその峠! 峠に行けば早い時期に紅葉が楽しめるというのが理由の一つでしょうか。

大月駅に集まったのは今回の企て人ジーコマリアのほかその友人スガノさん、タニカゼさん、そしておきまりのサリーナとサイダーです。実はこの企画、ジーコマリアとスガノさん、タニカゼさんで行く計画にジオポタが加えてもらったものです。ですから本当はサリーナとサイダーがビジターなんです。(笑)

先頭タニカゼさんで進む序盤先頭タニカゼさんが颯爽と行く

スガノさんはバイクフライデーのポケットロケット、タニカゼさんはアマンダのホールディング20inchと、いかにも走りやさんのバイクで登場。実際このお二人の速いことといったらありません。駅からの道を左に折れ山に向かうとすぐに上りになりました。すると二人の姿はあっという間に見えなくなってしまいました。

徐々に山が深くなってきた徐々に山が深くなってきた

民家の間をすり抜けるように進む序盤の6kmほどには多少アップダウンがありますが、その民家が途絶え山が深くなってくると、もうダウンはなくひたすら上りとなります。サリーナとサイダーはゆっくりジオポタ・ペースで上り始め、ジーコマリアがそれに合わせて先導してくれます。

葛野川ダム近くにて葛野川ダム近くにて

左手の視界が開け橋を渡ると立派なダムが現れました。近年完成した深城(ふかしろ)ダムです。ここまでは、道幅は広く勾配は5%程度、車も少なく快調です。先行していたスガノさんとタニカゼさんが待っていてくれます。

『わ~、すごい~』 と谷底を覗き込むサリーナ。

ダム湖を横目に進むと左手に真木小金沢林道への分岐があります。ダム工事に伴って周辺も整備されたようで立派な橋が掛かっていました。このあたりから紅葉がちらほらしだします。

山肌を裂く峠への上り道山肌を裂く峠への上り道

葛野川(かずのがわ)ダムに通ずる道を対岸に見ながら谷沿いを進むと、まず奈良倉トンネルが、次に峠までの最後のトンネル、白草トンネルが現れました。白草トンネルの真上にはトンネルに直行した道があって、どこに通じているんだろうとちょっと驚きます。さらに驚くことにこのトンネルはカーブしていて、なんとその先が先ほど見たトンネル上部の道に繋がっていたのです。一周してトンネルの上に出るなんてビックリ!

トンネルを抜けると道幅が狭くなり、勾配がきつくなってきました。見上げれば松姫峠までの上りの道が山の中腹を何本か横切っています。

『ひゃ~、あそこまで上るの~。。』

いよいよ本格的な上りいよいよ本格的な上り

いよいよ本格的な上りのはじまりです。すでに先行していたスガノさんとタニカゼさんが待っていてくれてここから全員で峠を目指し始めるも、サリーナとサイダーはすぐに遅れてしまいます。

木々の間に紅葉木々の間に紅葉

途中でお弁当休憩をした後も、えっちらおっちらと上ると木々の間から黄色や赤色がポツ、ポツッと見え出します。それだけ高度が上がってきたということですね。峠へのいい雰囲気が漂いだします。

紅葉の中を行くサリーナ紅葉の中を行くサリーナ

勾配は7~8%ほどでしょうか。スガノさんとタニカゼさん、そしてジーコマリアの姿はまったく見えなくなってしまいました。とにかく黙々とペダルを廻し続けるサリーナとサイダー。周辺はさらに紅葉が増しとてもいい感じです。

標高1,000m付近標高1,000m付近

ついに標高は1,000mを超えました。赤や黄色に染まりつつある木々に覆われた山の斜面が現れ、視界がぐっと広がります。

『あと200m、あと150、あと100m!』 と高度計を見ながらのえっちらおっちらが続きます。

見晴らしがいい標高1,200m見晴らしがいい標高1,200m

標高1,200m過ぎの地点、ヘアピンカーブを上った先で先行3人が待っていてくれています。ここはいくつもの山が重なる南側への眺望が開けていて爽快な気分です。下には今まで上ってきたつづら折れの道が見えています。

峠まであと一息峠まであと一息

いよいよ峠まで高度であと30mとなりました。勾配が穏やかになり爽やかな紅葉の下をくぐると、林の中に小さな峠の碑がありました。

松姫峠にて松姫峠にて

『やった~、松姫峠制覇!』

と喜ぶ面々は左から、名前の通りに谷を風のように疾走するタニカゼさん、レーサースタイルがかっこいいスガノさん、アニマルのようにガシガシ行くジーコマリア、へろへろサイダー、カメラはサリーナ。スガノさん、タニカゼさん、そしてジーコマリアは涼しい顔なのですが、サリーナとサイダーはもうヨレヨレ状態です。(笑)

峠からの眺望は西側に少しだけありますが、さほどパッとしません。先ほどの峠手前の南側への眺望を充分に楽しみましょう。ここの峠には小さな駐車場があり、ハイカーや観光の方が何人か来ていました。バスが停車しているのにはちょっと驚き。ここから北には本数は少ないものの路線バスがあるのです。

豪快な下り豪快な下り

峠で一服したあとはおきまりの豪快なダウンヒル。防寒具を着込んで紅葉の中を駆け下ります。一気に下ると小菅村の『小菅の湯』までは30分も掛かりません。4時間近くの苦労がたった30分の楽しみでおしまいというのは、まるで人生の縮図のような… しかしこの30分に4時間が凝縮されているとも言えます。それが峠というもの?

『いやいやど~して、上りも楽しいですよ!』(笑)

露天風呂もある村営温泉『小菅の湯』はハイカーや観光客で満員でしたが、ここで一汗流すことにしました。お肌にも良さそうなちょっとヌルヌルする高アルカリ性の湯にゆったり気分で浸かると、上りの疲れも吹き飛びそうです。

奥多摩湖奥多摩湖

温泉でまったりしたあとは一路奥多摩駅へと向かいます。R411に入ると車が多くなりますが、奥多摩湖周辺の美しい景色が楽しめます。道は穏やかな下りなので、途中のいくつものトンネルもさほど気にならず、どんどん飛ばします。

奥多摩駅奥多摩駅(写真提供:スガノさん)

建物が急に増え街に着いたと思ったら、間もなく木造風の奥多摩駅に到着です。輪行の準備をしていると駅の正面がライトアップされいい雰囲気です。

『峠』 峠には不思議な魔力があるようです。
著名な登山家の言葉、『そこに山があるから』 は、もはや格言でしょう。今回の企て人ジーコマリアなら 『そこに峠があるから』 と言うかもしれません。とにかく峠には人を魅惑する何かがありそうです。

ゆっくりでも、へいへいしながらでも、上り切ったときの充実感は何にも変えられないものです。そこでは他に見ることが出来ない風景を目にすることができるかもしれません。100mの丘から始めればいつかきっと1,000mの峠を超えられるはずです。

紅葉、ダム、温泉、湖そして峠と盛り沢山のすばらしい一日でした。

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uploaded:2006-11-10