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陸前海岸・牡鹿半島・松島 1日目

唐桑半島

開催日 2007年05月02日(水)雨のち曇り
参加者 ジーク/マリー/ムカエル/サリーナ/サイダー
ビジター ケロガメ/クドール
総合評価 ★★
難易度 ▲▲
走行距離 25km
累積高度 610m
地域 東北

小雨の唐桑半島先端にて
小雨の唐桑半島先端にて

コース紹介

東北地方の陸前(宮城県)は唐桑半島です。気仙沼のほど近く、岩手県から続く陸中海岸国立公園の南端に唐桑半島はあります。海岸線はリアス式の入り組んだもので、巨釜(おおがま)、半造(はんぞう)などの美しい景色が楽しめます。半島での自転車のコースは、そのほぼ中央部を走る尾根を行くのでさほどアップダウンはありませんが、気仙沼駅と半島の付け根の間には2つの峠があり、こちらは8%を超える箇所がかなりあり、ちょいときついです。

走行地図
地図ベース:国土地理院5万分の1ベース 山旅倶楽部提供 (描画:カシミール3D 他)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻 ルート 備考
気仙沼駅 発11:50 バス輪行 東京06:56→仙台→10:59 気仙沼
バス輪行は南気仙沼駅からが便利
唐桑半島先端
御崎(おさき)

START
着13:00
発13:20
散策 WCあり
御崎岬と御崎神社を散策
御崎
 標高28m
1km 着13:45
発13:50
r26
巨釜(おおがま) 7km 着14:35
発15:00
r26 WCあり
巨釜散策
半造(はんぞう) 8km 着15:05
発15:30
r26 WCあり
半造散策
石割峠
 標高189m
18km 着16:25
発16:40
r26
浮見堂
 標高0m
22km 着17:00
r26
気仙沼駅
 標高23m
25km 着17:15 気仙沼17:39→18:47陸前戸倉
泊:ながしず荘/0226-46-9248/2食付/6,825円
南三陸市南三陸町戸倉長清水30-1

気仙沼へ向かう仙台発の快速列車、南三陸1号の車内で落ち合ったメンバーは、はるばる関西から仙台まで夜行バスでやってきた企て人のジーク、早朝の新幹線でやってきた東京組のサイダー、サリーナ、マリー、ムカエル、そしてビジターのクドールさんです。窓の外は雨が降ったり止んだり。でも

『午後には上がるんだって!』

気仙沼港気仙沼港

気仙沼駅に到着すると数日前からこのあたりをぶらぶらしていたビジターのケロガメさんが出迎えてくれました。これで参加メンバー全員集合です。しかし残念ながら雨はまだ上がりそうにありません。こんなときは臨機応変に!

バスで唐桑半島の先端、御崎(おさき)まで移動することにしました。その間に雨が止んでくれることを祈って。しかし唐桑半島へのバスはここ気仙沼駅からではなく隣の南気仙沼駅からだそうで、駅としてもそちらのほうが大きいんだそうです。

そこでまずバスで気仙沼港まで移動し、南気仙沼駅からのバスを待ちます。待ち時間には港をぶらぶら。雨でけぶった港はなかなかおつなものでした。

さて、やってきたバスは普通の路線バスだったので荷物室はなし。7台の自転車を客席に持ち込むのはちょっとたいへんでしたが、乗客が少なかったので助かりました。バスルートは私たちの自転車のコースとは違い東側の海岸のr230で半島にアプローチしますが、なかなかいい景色で楽しめました。もっとも交通量はそこそこあるようです。バスは1時間で唐桑半島の先端の御崎に到着しました。

御崎岬への遊歩道御崎岬への遊歩道

雨はもうほんの少しで上がりそうな気配。ちょっと散歩でもしているうち上がるでしょう、というわけで、松林の中の遊歩道を先端の御崎岬へと向かいます。

『お~とっと~ぉ~』 と先頭のクドールさんは階段を滑り落ち、後ろのマリーは細いスロープを滑り落ちます。

ごつごつした岩だらけのリアス式海岸ごつごつした岩だらけのリアス式海岸

突然松林が途切れサーッと視界が開くとそこには、ごつごつとした岩の向こうに鈍色の三陸の海が広がっていました。

『お~、やってきた~三陸の海!』

『お天気だったらすばらしいやろな~』とは、雨がうらめしそうな企て人のジークです。

いざ、自転車で出発!いざ、自転車で出発!

遊歩道を一廻りした後、御崎神社にお参り。そうしたら雨がピタリと止むではありませんか! さすが神様!?  とにかくここから唐桑半島自転車の旅のスタートです。近くのビジターセンターでは迫力ある津波体験ができるとのことですが、ここはちょっと覗いただけでおしまいに。

尾根道をゆく尾根道をゆく

どうやら雨は完全に上がったようです。薄日が差してきました。ほぼ尾根伝いに行くので大きなアップダウンはありませんが、おだやかなアップダウンが続きます。先頭を行くのは今回はケロ号で参加のケロガメさん、黄色のカッパは新人ムカエル、赤ガッパのサリーナと続きます。

松林の中をゆく松林の中をゆく

車がほとんど通らない快適な道が続きます。松林の中を先頭で進むは我らが企て人ジーク。ここ唐桑半島は松林がとっても多い。その松林を抜け『巨釜半造』の看板を東へ向かうと今度は左『巨釜』、右『半造』の看板です。石灰岩層の海岸で県指定の名勝になっているここは、前田浜を境として北を『巨釜』、南を『半造』と呼ぶんだそうです。まずは『巨釜』へ。

巨釜の折石巨釜の折石

松林の中の遊歩道を少し進むとゴツゴツした岩場に出ました。空が明るくなってきたので海の色も鈍色からほんの少しですが藍に変わったようです。先端に着くとそこには『折石(おれいし)』が。現在の高さは16mだそうですが、昔はもっと高かったのが、先端部が折れてしまったのでこの名が付いたのだそうです。

八幡岩八幡岩

雨に濡れた足下に注意しながら遊歩道を廻り、荒波の八幡岩の前で記念撮影です。このほかにも美味しい清水が湧く水取場や波が洞窟のようなところを通って吹き出す場所などがありました。

『半造』へは遊歩道が続いていますが、私たちは自転車で。こちらはサクッと先端まで行って戻ってきました。松林と『巨釜』方面への見晴らしがいいところでした。

雨に洗われた緑の中を行く雨に洗われた緑の中を行く

『巨釜半造』を後にした私たちはまたまたゆったしとしたアップダウンを楽しみながら尾根道を進みます。途中では雨が復活、しかしこの雨はほどなく、お日様とともに退去してくれました。雨に洗われた緑は一層美しい。うれし、うれし!

半島付け根の入り江半島付け根の入り江

尾根道もついにおしまいに。半島の付け根の入り江に下りました。幾隻も漁船が並び、近くには牡蠣の養殖筏が浮いています。さてここからはちょっとした峠?越えで標高55mまで上ります。斜度が8%を超えるようになると、ビジターのクドールさんとマリーは押しに。

『ここの峠はまだ本番じゃあないですよ~』 とは数日前より斥候、調査隊のビジター、ケロガメさん。

『え~~ぇ、こ、ここはまだ序の口なんですか…』 とちょっとドキドキなのは同じくビジターのクドールさん。

快適な下り快適な下り

もちろん上りの後にあるのはいつでも快適な下りです。日を浴びだした緑の中をグワ~ッと下ります。

再び上りがはじまる再び上りがはじまる

しかし快適な下りの後にはまたまた上りが。

『おい、ジーク、この企画は初級じゃあなかったけ?』 とちゃちゃを入れるのはサイダーです。

この上りは延々と3kmほど続き、標高189mの石割峠に至ります。単純平均勾配が6%越えで、8%を超える箇所が多い上りです。マリーとクドールさんはがんばったけれどすぐにダウン。企て人ジークもこの上りでダウン、ケロガメさんもついにダウン。なんとか上りきったのはムカエルとサリーナ、そして他のメンバーが押しに入ったのを見届けたサイダーがよろよろと上りました。

押し組はなんと100m進むと1分休憩といった具合で、なかなかやってきません。ムカエルが様子を見に行くと最後のカーブまでなんとかたどり着いているようです。しかし、

『もうすぐだよ~~、がんばってぇ~』 と叫ぶも、そこでへなへな~と座り込んでしまう押し組でした。

ようやく町に到着ようやく町に到着

石割峠の頂上で寝転がったりストレッチしたりとおのおののスタイルで休憩したあとは豪快な下りです。こちらは上り同様なが~~いので十分に楽しめました。グワ~ッ、グワ~ッと何回かワインディングを繰り返すとあっという間に麓の町に到着です。

浮見堂浮見堂

ここから気仙沼港はすぐ。出発した時には雨だった空は青い色になっていました。五十鈴神社の下の岩場のようなところに建てられた小さな赤い浮見堂から湾を眺めます。一呼吸整えてから本日の出発地点、気仙沼駅へ戻り、列車で陸前戸倉駅へと向かいました。

歩き出すウニ!歩き出すウニ!

陸前戸倉駅には宿のお迎えバスがすでに来ていました。夕闇迫る中を志津川湾に浮かぶいろいろな養殖筏を眺めながら宿に着くと、そこに待っていのは新鮮魚介の夕食。

『ひゃぁ~、ジーク、企画、おっつっかれさまっ!!』 とまずは企て人に乾杯! しかし当然のごとく、

『ジーク、初級コースって、なんでこれが初級なんじゃい?』

とみんなから吊るし上げを食うジークでした。

さて新鮮魚介の話。ウニ嫌いのサイダーが、これなら食べられそうとウニに箸を付けようとすると、なんとその半身に裂かれたウニが、嫌だ、イヤだ、ウニ嫌いな人になんか食べられてたまるか! と言わんばかりに逃げ出そうとします。(本当の話ですよ!)

『あッ、サイダーはウニに嫌われた!』 とジークの巻き返しが!!(笑)

ひとこと by ムカエル

体力は伴わない体育会系新会員のムカエルです。私にとって生まれて初めての泊りがけのサイクリング。最初は不安と期待でドキドキものでした。

特に初日は、天気予報によると気仙沼到着時刻には雨が上がるはずだったのに、雨。これはこれはどうしたもんかと思っていましたが、旅慣れた皆さんの判断で臨機応変にバスや電車を有効に使って難なくクリア。旅ってこうやって楽しむものなんですね~。体育会系思考ではとにかく自転車に乗る事ばかり考えてしまって柔軟な発想が出来ないのです。旅の醍醐味に触れた気分でした。

それにしても豊かな自然と美味しい海の幸に囲まれた三泊四日(皆さんは四泊五日)。初めての土地を豊かな自然に囲まれながら走るのは本当に楽しいですね。でもあれだけ走ったのに何故か体重は増加。原因はビール三昧と民宿でのこれでもかーと言う程のご馳走攻め! 流石に朝からアワビが出てきても手が出ませんでした。朝からアワビなんか要らないからもうちょっと宿代を安くしてくれ~。正直最終日はハンバーグを食べたかった!! (ちなみに帰りの仙台駅ではソースカツ弁当を食しました) 

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uploaded:2007-05-23