0707-1
蛇洞林道・地蔵峠
開催日 | 2007年05月19日(土)曇り一時雨 |
参加者 | ミワプッチ/サリーナ/サイダー |
総合評価 | ★★☆ |
難易度 | ▲▲△ |
走行距離 | 55km |
累積高度 | 1,600m |
地域 | 甲信越 |
南アルプスが!
中央アルプスと南アルプスに囲まれた長野県の飯田をスタート、蛇洞林道から秋葉街道(R152)に入り、地蔵峠を越え大鹿村までです。
秋葉街道(R152)は蛇洞林道の区間の国道がまだ未整備で、旧来のこの林道のみが通行できます。林道という名から想像できるように激坂ですが、きちんと舗装されていて森林浴にもってこい。この蛇洞林道からさらに東に上れば『しらびそ高原』の『しらびそ峠』に至ります。そこからの南アルプスへの眺望には素晴らしいものがあると聞きますが、今回は達することができませんでした。いつかリベンジを。大鹿村からは南アルプスが望めます。
飯田を外れるとお店は皆無なので補給食の用意を。中上級の方にお薦めのちょっときついコースです。
地図ベース:国土地理院20万分の1ベース 山旅倶楽部提供 (描画:カシミール3D 他)
地図:Googleマップ/gpxファイル/GARMIN Connect/Ride With GPS
発着地 | 累積距離 | 発着時刻 | ルート | 備考 |
---|---|---|---|---|
伊賀良 標高533m |
START | 発11:10 | 一般道 r251 |
バス:新宿07:00→10:43伊賀良 |
矢筈トンネル分岐 標高900m |
23km | 着13:45 発13:50 |
矢筈トンネル 蛇洞林道 |
WCあり 矢筈トンネルは自動車専用道路 |
大鹿・そらびそ峠分岐 標高1425m |
36km | 着16:05 発16:10 |
秋葉街道 R152 |
最高標高1488m |
地蔵峠 標高1314m |
41km | 着16:30 発16:35 |
秋葉街道 R152 |
|
大鹿村大河原 標高910m |
55km | 着18:00 | 泊:美野鹿(みやが) ★/0265-39-2770 大鹿村大河原2088/2食付/7,000円 |
飯田から
新宿からのバスは中央自動車道を快調に飛ばします。甲府を過ぎるあたりになると、
『お~、あれは甲斐駒ヶ岳?』
南アルプスがゆっくりその姿を現し始めます。諏訪湖がきらきらと輝く側を走り抜け、大きく南に進路を変えれば今度は間近に、中央アルプスの木曽駒ヶ岳が!
否応なく2つのアルプスへの期待が高まります。
南アルプスへ
飯田ICのすぐ近くでバスを下りた私たちは案内所で本日のルートを確認します。ところが肝心の南アルプスエコーラインは崩落のため通行止めとのこと。ありゃりゃ。。最初からなにやらあやしい雲行き!
ともかく赤石トンネルを越えて、上村(かみむら)まで行って再確認しよう、ということで南アルプス目指してまっしぐら。しかしこのあと、予想もしない展開が待っていた!
天竜川からr251の上り
天竜川までは快適な下りです。その天竜川のやや下流には名勝『天竜峡』がありますが、今回は時間がなくパスします。天竜川を上流に向かい出すと穏やかなアップダウンが始まりました。
水神橋を過ぎ、弁天橋の手前の富田沢川沿いを東に向かうと激坂です。そこから富田、大和知を経てr251に出るまでも結構なアップダウンが。南アルプスはまだまだなのに、ここまででもうアヘアヘ。
中央アルプスを後方に
ようやくr251です。こちらも上りですが勾配はずーっと緩く、5%前後が続きます。後方には中央アルプスの南端の山々が。途中、お昼にとお弁当休憩を取ったあとは、徐々に勾配が増してきた一本道のr251を黙々と上り続けます。そんな時、一台のロードレーサーがすごい勢いで私たちを追い越して行きました。その後も自転車を積んだ車が次々と。どうやら近くで自転車の大会があるようです。私たちが、へなへな~~、となりかけた時、
『がんばってぇ~』 と車の窓から身を乗り出して声援を送ってくれる女性が。
こんなときには顔を引き攣らせながらも、なんとか手を振ります。
ひゃ~、ループだ!
大きなヘアピンカーブを曲がり、矢筈砂防ダムが見えたと思ったら…
『な、なんだあれは~』
『ひょえ~~』
自動車専用道の矢筈トンネルへ向かうループ橋のようです。でも大丈夫、私たちはこれは通りません。ここから旧道に入り、赤石トンネルを抜けるのです。ところが旧道入口に着いてみるとなんとその先は、
『崩落により通行止め』、『迂回路あっち』 と自動車専用道方向に矢印が。
『え~、自動車専用道って自転車通れないよね…』
案内板には歩行者や自転車はどおしろって一言もない。不親切きわまりない。あんまりじゃあありませんか、国土交通省さん!
止むなく矢筈トンネルを
しかも折悪しく空からは冷たいものが。あ~ぁ、さいてー!
カッパを着込みつつ思案する私たちです。下まで戻っての別ルートはとても考えられない。では赤石トンネルの旧道へ向かい様子を見るか? でも通れなければ戻ってくるしかありません。では矢筈トンネルを突破するのか? これは4kmもある長大なトンネルです。ヒッチハイクが有望ですが、車はあまり通らないし自転車3台と3人を積めるかとなるとこれも?
まてよ、自動車専用道ならゲートがあり係の人が居るかもしれない、と、ともかくも矢筈トンネルの入口に向かうことにしました。しかし、ゲートもなければ係の人もいませんでした。トンネルの構造をよく観察して見ました。歩道状の部分はありますが自転車が通れる幅はない。車線の幅はまずまずで、車はさほど通りません。まっすぐで中間点からはやや下りになるはずです。
『迂回路こっち』だし、ここは止むなく突破に決定! (まねしないでね。。)
蛇洞林道に入る
トンネル内は照明が明るく、幅員も最後まで変わることなく、車もほとんど来なかったので助かりました。でも二度と経験したくない!
トンネルを出ると雨はすでに上がっていました。しかしなんだかんだで時間超過です。エコーラインまではここからずいぶん距離があります。仮に通れたとしてもとても走り切る時間はありません。そこでまたまた予定変更、蛇洞林道を行くことにします。
しかしここからは、即激坂が!
蛇洞林道をどんどこゆく
蛇洞林道の入口近くにはたくさんのロードレーサーが集まっていました。そして『しらびそ高原ヒルクライム大会』の横断幕が。この大会、本来は、私たちが行こうと思っていた南アルプスエコーラインが舞台だったとのことですが、そこが通行止めになったため急遽コース変更をしたのだとか。明日ここで、私たちがこれから行くコースを舞台にヒルクライム大会だって。ひゃ~、そんなところを行くの?
上り、上り、どこまでも上り! 高度が上がるにつれ周辺の緑は、針葉樹林から白樺などの雑木林にと植生が変わってきます。眺望はないけれどいい雰囲気の林の中をえっこら、えっこら。ハヒハヒぜーぜーと自分が歌えば、ホーホケキョと美しく歌う鳥の声などはロクに耳に入りません。
開けた視界の先は中央アルプス!
ときどき休憩を入れつつ、えっこら、えっこらが続きます。8%超えはあたりまえ、10%超えもあたりまえ… そんな中、ハヒハヒぜーぜーと喘いでいると、
『がんばってぇ~』 と車の窓から身を乗り出して声援を送ってくれる女性が。あれっ? どこかで聞いたような… そうです、下のr251で声を掛けてくださった方です。また会うなんて! とにかくこういう声援はうれしいものですね。
どれだけ上ったでしょう? 距離はごく僅かです。右手にさらなる上りが見えた時、やっと視界が開きました。
『お~~、やったっ~!』 と声にならない呻きを上げつつ、開いた視界の方へよろよろと進むと、そこには中央アルプスが!
ついに下りか?
標高1,400m超えの地点です。ここから右へ行けばあこがれの『しらびそ峠』です。南アルプスへの眺望も中央アルプスへの眺望も素晴らしいものがあると聞きます。レーサーたちはどんどんそちらへ向かいます。しかしここからはまだまだ距離も高度もあります。軟弱ジオポタとしてはもう充分に上りを楽しみました。迷うことなく --いえいえ、未練を残したのは企て人ミワプッチ-- この峠への道は断念、即座に下りと思ったら、
ありゃりゃ。。
『しらびそ峠』へではなく、大鹿村方面へのルートを採った私たちですが、実はまだまだ上りは続くのでした… 標高1,500m近くまで上り詰めなければ下りはやってこないのでした。ここでまたまたアヘアヘが。。
雨に洗われた唐松林を下る
しかしよ~やく、その最高地点に到達! 待ちに待った下りが始まりました。白樺やブナなどの雑木林の合間から中央アルプスが見え隠れする中を豪快に下り出します。グワ~ッ、グワ~ッ、と、もう止まりません。
地蔵峠付近
地蔵峠へは下って到着。峠と名が着くのに、なんで下にあるの? 秋葉街道は、私たちが通った蛇洞林道ではなく今は獣道のような、しかしR152が予定されているルートで、そっちでは峠となるのでしょう。ほとんど眺望がない峠ですが、『地蔵峠 地蔵菩薩像→』という看板があります。しかしその下にマジックで3km(確か?)と書かれています。とても3kmを往復は出来ないとちょっと休憩後出発します。P.S. 実は地蔵菩薩像までは10mくらいだって!
周囲は浅い緑の芽吹いたばかりの唐松林に変わります。カッ飛ぶミワプッチとサリーナの目の前を、数頭のシカが矢のように飛んで横切ります。
『わー、今の、シカ??』
『ここは大鹿村だから、オオシカかな?』(笑)
川沿いはのんびりと
豪快な下りに次ぐ下りもようやく終わったようです。道の脇には青木川が流れています。サラサラという水の音、ここには激坂の上り下りとはまた違った楽しさがあり、のんびりと行きます。
喘ぐ、立っても座っても小さなボタン?のようなミワプッチ
青木川が小渋川と合流するところでコンクリート製の古い小渋橋を渡ると、やっとこさ着いた~、の大鹿村中心部です。本日のお宿はどこかな~~、と見渡すもそれらしきところはありません。そして、
『ん~~、あっち!』 と企て人ミワプッチの指差す先にあったものは…
再び果てしない高みへと!
川はその地で一番低いところを流れます。私たちは今そこにいます。しかし… ミワプッチの指は雲を指しているんです。
… 意味のわからないサイダーとサリーナはその場に佇むばかり。
『さー、いきましょう。』 とまだまだハイなミワプッチが宣います。
『いくって、どこへ~?』
まさかここから激坂が再び襲って来ようとは… トホホ…
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