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鹿沢高原 なんちゃってキャンプ 二日目

鹿沢高原-池の平-軽井沢

開催日 2007年08月19日(日)晴れ
参加者 ケロガメ/ムカエル/サリーナ/サイダー
総合評価 ★★☆
難易度 ▲▲▲
走行距離 53km
累積高度 1,900m
地域 甲信越

地蔵峠へ
地蔵峠へ

コース紹介

鹿沢高原から地蔵峠を越え、あえぎながら池の平へ向かいます。池の平からは小諸の街、そしてその向こうには蓼科・八ヶ岳方面の山々が見渡せます。時間があれば湿原を散歩しても楽しいでしょう。ダートの下りで車坂峠へ出た後は、舗装路のチェリーパークラインを真っ逆さまに小諸方面に下ります。軽井沢へは標高1,000mの等高線沿いに走る林道をどんどこどんどこ進みます。

勾配がきついアップダウンとダートがある上級コースです。

走行地図
地図ベース:国土地理院20万分の1ベース 山旅倶楽部提供 (描画:カシミール3D 他)

プロフィールマップ
プロフィールマップ(描画:カシミール3D 他)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻 ルート 備考
休暇村鹿沢高原
 標高1350m
START 発08:45 東部嬬恋線r94
たまだれの滝
 標高1470m
2km 着09:15
発09:30
東部嬬恋線r94
地蔵峠
 標高1732m
7km 着10:30
発10:40
湯の丸高峰林道 売店、トイレあり
池の平
 標高2061m
12km 着12:00
発12:25
湯の丸高峰林道 売店なし、飲料水なし、トイレあり
ここから車坂峠までダート
車坂峠
 標高1973m
16km 着12:55
発14:00
チェリーパークライン 昼食
林道入口
 標高910m
27km 着14:30
発14:30
林道
軽井沢駅
 標高940m
53km 着16:30

地蔵峠へ向かう地蔵峠へ向かう

今日は快晴! 朝の空気はひんやりしてとても気持ちがいいです。摂氏20度を下回っているでしょう。そんな自然の中では早起きになるのでしょうか。みんな早朝より起き出して散歩をしたり、テントの撤収に勤しんだりとそれぞれの時間を楽しみます。

快晴は結構なことだけれど、その分暑くなるでしょう。これは願ったり、願わなかったり? 

たまだれの滝たまだれの滝

休暇村を出るとその前はいきなり10%近くの激坂です。最初からゼーゼー、アヘアヘ。なんちゃって体育会系のムカエルはキャンプでハイになったまま、先頭をガシガシ行きます。そんなもんだから見所の滝の看板を見落としたようで、一人黙々と先へ行ってしまいました。

後続の3人は滝へと向かいました。道端からほんのちょっと入ったところに、ひっそりとこんな滝がありました。水は甘く、そして極度に冷たく手を入れていられないほどでした。真夏の快楽はこんなところにもあります。

地蔵峠までの上り地蔵峠までの上り

滝の後は、地蔵峠まではただひたすら上り続けました。単純平均斜度7%とかなりのものです。地蔵峠には広い駐車場があり観光客が大勢いました。アイスクリーム休憩をしましょう。

地蔵峠からは東部嬬恋線r94を離れ、湯の丸高峰林道で東に向かいます。この林道に入った途端に斜度がきつくなりました。ほとんどが10%越えと思えるほどです。

湯の丸高峰林道湯の丸高峰林道

舗装されてはいるけれど林道だけあり、周辺は木で覆われているので木陰があって涼しく助かりました。日影は30度を下回ります。しかし… 激・激・激坂~

池の平にて池の平にて

池の平までの単純平均斜度は8%。ほとんどのところが10%超のように思えます。とにかく黙々と走り木陰で休憩、またまた黙々と走り…

あるところでハイカーに出会いました。その後ろ姿を見つめながら走りますが、全然距離が詰まりません。ほとんど歩行ペースでヨロヨロと上ります。

ちらっと視界が開けると駐車場がありました。ヨタヨタ~と先端まで進むと、下には小諸の街が広がっていました。

『お~、やった~! ついに到着だっ!!』 と叫ぶ、叫ぶ、あれ叫びじゃあない。あまりにヘロヘロで、叫びにならず掠れ声でした。(笑) しかし、とにもかくにも今回の最高地点、標高2,000mを越える池の平に到着したのです。

ダートの湯の丸高峰林道ダートの湯の丸高峰林道

しばし木陰で休憩したあとは給水しようと売店に向かいました。しかしここに売店はありませんでした。そしてなんとトイレの水も飲料用には使えないとのこと。ありゃりゃ。

仕方がないので(本当はみんなへろへろだったから)、湿原の散策は止めにして車坂峠に向かうことにしました。ここからは下りですが砂利道です。路面はかなり締まっていて、凹凸が少ないのであまり問題ありません。

小諸方面への眺望小諸方面への眺望

山の緑は夏の緑、空と雲も夏のそれ。降り注ぐ太陽の光と熱は高原のそれで清々しく、ところどころで右手の山間から小諸方面への眺望が得られました。こんなところでは自転車を降りて 『フ~~』 と深呼吸すればそれは高原の味です。

山の中のダートを行く山の中のダートを行く

締まっていて凹凸が少ないとは言ってもダートはダートです。一番小さなタイヤのケロガメは転けないように慎重に、そしてダートが苦手のサリーナは上り同様にヨロヨロと下ります。斜度は上り同様やっぱりきついので慎重に行きましょう。

ちょっと休憩の図ちょっと休憩の図

林道ですが車が通るので、時には路肩に寄らなければならないことがあります。

『わ~、すべるー、おちる~』 とサリーナ。路肩には浮いた砂利がたまっているので、そこにうっかり乗ると滑ります。そんな時はまずブレーキですが、それでもだめなときはギアを掛けて車輪を回します。そうすることで滑ろうとする慣性力を断ち切り、自分が進みたい方向への力を生むことができます。でもこれがなかなかできないサリーナでした。

チェリーパークラインから小諸を臨むチェリーパークラインから小諸を臨む

砂利道でボコボコになったものの、なんとか車坂峠に到着しました。車坂峠には売店とレストランがあります。ここで昼食をとった後、チェリーパークラインで小諸方面に下ります。

豪快な下り豪快な下り

チェリーパークラインは距離で10km以上、高度差1,000mほどの下りに次ぐ下り、豪快なワインディングを繰り返します。壮快の一言です。高度が下がると耳が気圧変化で詰まったようになり、標高1,200mあたりで急にねっとりとした空気に変わりました。一気に下ると空気の変化が手に取るようにわかるのが面白いですね。

またまた上りまたまた上り

ググッ、ググッ、グワー、ぐわ~、と下って下って下って、下ったと思ったら、

『ありゃ~、下りすぎちゃったぁ~』 と先頭のサイダー。

『おいおい!』

チェリーパークラインからは標高1,000mほどのところを通る林道に入る予定だったのですが、なんと150mも下り過ぎてしまいました。仕方がないのでまた上りです。ゼーゼー。(笑)

浅間山浅間山

しかしそのおかげで、浅間山を真正面に望むことができました。でもやっぱりラクチンな方がよかったかな。(笑) 山頂は相変わらず真夏の雲の中の浅間山です。

標高1000mをず~っと行く標高1000mをず~っと行く

この標高1,000mをずっと走る林道は、少しずつ様子を変えながら軽井沢まで続きます。 ここは畑の向こうに小諸の街、そしてその向こうに蓼科・八ヶ岳方面の山々が望めます。

最後までアッウダウンが最後までアッウダウンが

この道、ほぼ標高1,000mとはいえ、実は10mから20mほどのアップダウンはいたるところにあるので、最後までかなりきつい道です。へろへろ~、と木陰に倒れ込み

『わ、わしはもうだめじゃ~』 と呻くはサイダー。

『ちょっときついね~』 とは体育会系野郎のムカエル。

『・・・』 と無言のケロガメは、しかしよく見ると心臓のあたりが上下に波打っています。

そしてカメラはまだまだ元気?なサリーナでした。

さて、このあとも森に入ったり、追分の別荘地を通ったりとどんどん行くのですが、もう写真はありません。なぜかって? へろへろで写真どころじゃあなかったからです。軽井沢駅に着くか着かないかという時に、空は急に真っ黒になり、大粒の雨が落ちてきました。遠くでは稲妻が光ります。実は軽井沢から先、碓氷峠を越えて横川へ抜ける予定でしたが、夕立とあってはもう走れません。軽井沢駅で本日終了、となりました。

本当は、夕立がなくてももう碓氷峠は超えられそうにないくらいにへろへろだったのですが。。

◆ ひとこと by ムカエル

折角のお盆休みなのに何の計画も無く、しかもうだる様な暑さの毎日。自宅で干乾びそうになって、たまらず『何とかしてくれ~』と言ったら早速企画が出てくるのがGEOポタの凄い所。いぁー、いつもお世話になっております。

今回のコースはとにかく登って登って又登っての脚力勝負コース。特に二日目の休暇村から池の平迄の10Km少々の距離で600m以上を登るルートは流石に辛かった。でもその後のお楽しみの豪快な下り。グングン下って爽快この上無し。それにしても自転車で坂道を下って気圧の変化で耳が痛くなったのは今回が生まれて初めてでした。

キャンプは前からの夢。キャンプをしながら自転車で旅をするなんて何かカッコいいじゃん、と言う単純な発想でずーと前から憧れていました。ただ歳を取るごとに贅沢になってきてテントには泊まりたいけど、お風呂にちゃんと入りたい、トイレはウォシュレット付きでなきゃ嫌だ、等と無い物ねだり。そんな私に今回の『なんちゃってキャンプ』はまさにピッタリ。お値段も信じられない位リーズナブルで大満足。でもやっぱりテント欲しいな!

ひとこと by ケロガメ

きつかった~! 今回はひたすら登り続けて写真撮る余裕など全くありませんでした。

暑いな~、涼しい所へ行きたいな~、と『全国キャンピングガイド’08』をめくっていたところへ『なんちゃってキャンプ』の誘いがあり、この本の中から手近な高原を提案したらあっという間に決まってしまいました。

万座鹿沢口行きJRの車内で聞いたら、2日目は池の平を越えて車坂峠を下るという。
池の平にはエコハイキングに参加してキャンプ場からバスで行くんじゃないの? 2000mだよ、どうなるんだろう?。

1日目、万座鹿沢口から真っ直ぐ北軽井沢のはずが東へ逸れてサイダーは怪しげな道を行きます。熊川とその支流を何度も横切り辿り着いたところは浅間大滝でした。ここで足を冷やし滝のしぶきを浴びて生気を復活しましたが、相当体力を消耗しておりここらでキャンプしたい思いでした。

このとき午後1時をかなり過ぎていましたが、目的地はまだ20kmも先です。この後、途中には爽快な下り坂もありました...が、パノラマラインの登りに耐え、東部嬬恋線の登りに耐え、ゆり園に寄らず、午後5時ようやく鹿沢高原に辿り着きました。

高原は涼しく別世界で、暑くもなく寒くもなくベストコンデションのキャンプでした。露天風呂で汗を流した後、10年ぶりのバーべキューは例えようもなく美味で、グループキャンプの楽しさを満喫しました。

夜明け前、空を見上げたら真上にカシオペア座があり、ゆっくり移動する人工衛星の光がみえました。直ぐ隣のペルセウス座を横切って流れ星が2つ流れ、微かな爆音が聞こえて西の星空を飛ぶ飛行機のライトが見えました。

2日目のコースは単独行では絶対に計画しない厳しいルートです。
キャンプ場から最高地点の池の平まで更に600mも登らなければなりません。

顔を上げていると延々と続く坂道に気力が萎えるので、下を向いてペダルをこぎ続けました。
登り切って水を飲み、滴り落ちる汗を拭ってゆっくり周りを見渡し、爽快感と達成感を味わいました。

車坂峠の下りは豪快。しかしキャンプ用具を積んでいたので急カーブでは少し車体が振られ、小刻みにブレーキを効かせて抑え気味に下ったので快感度は今一つでした。中腹を過ぎると急カーブが無くなり見通しが良かったので飛ぶように下りました。下界は熱気の世界でした。

軽井沢駅の直前で雷と夕立に会い、碓氷峠を下れなかったのは残念です。軽井沢駅から1.5km、20~30m登るだけ、その先は横川まで、涼しくて木漏れ日が美しい下りが続いているのですから... JRバスに乗れたなら毎週でも行きたい下り坂です。

浅間大滝、パノラマライン、池の平、高峰林道、車坂峠、1000m林道、どれもこれも良かったけれど来年は、寄り道もチャレンジコースも無し、万座鹿沢口からキャンプ場まで最短路16km、2日目は100%キャンプ体験、3日目に地蔵峠まで300m登って下り、しなの鉄道で軽井沢まで輪行して碓氷峠を下るという『高原キャンプ満喫・初心者コース』がいいなぁ。

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uploaded:2007-06-08-22