東毛呂駅前にて
今日から9月最初の三連休。泊まりでどこかに出かけたいところでしたが、台風が近づいています。そこで急遽、日帰りでちょっと涼しげな近場の峠に行くことにしました。
東毛呂駅に集合したのはサイダー、サリーナ、そして写真撮影のムカエルの3人。
道ばたの蔵
走り出すと、すぐに田んぼや畑、そして民家と蔵など、田舎道のいい雰囲気になります。
ゆずの里
しかし、すぐに上り坂が始まりました。毛呂川沿いに『毛呂山町ゆずの里オートキャンプ場』を緩やかに上っていきます。この毛呂川に沿う道は林道滝ノ入線です。
上るムカエル
最初の小さな峠を目指して、快調に上るムカエルと、追いかけるサリーナ。
山並み
そして、ちょっと眺望が開けるところに出ました。『おお、上ったね~』 結構山深い雰囲気でいい感じです。
静かな山道
上りはほどなく終わり、ほとんど車も通らない静かな道をどんどん行きます。
黒山方面へ
『でも、あんまり涼しくないね~』とムカエル。まだ標高200mちょっとだからね。
黒山三滝入口
黒山三滝入口に到着です。入口の看板からも、もう少し自転車で入れるようです。
林の上り坂
滝を目指してどんどん進みます。林の中、脇には渓流が流れ涼しげなのですが、次第に上り勾配がきつくなり、えっちらおっちら、アセアセ。。
男滝と女滝
すぐに自転車はあきらめ、徒歩での散策です。黒山三滝は、三滝川にかかる男滝(上)、女滝、そして少し離れた支流の天狗滝からなっています。男滝は落差10m、女滝は5mと大きな滝ではありませんが、マイナスイオンがあふれていい気持ち。
木々に覆われた道
道は木々の緑に覆われて、涼しげでまさに森林浴。
天狗滝
そして、丸太橋などを渡りながら支流を少し上ったところに天狗滝があります。黒山三滝は、室町時代に山岳宗教修験道の拠点として開かれたのだそうで、いかにも天狗様が駆け上りそう。
林道猿岩線
黒山三滝をあとに、林道猿岩線に入るといよいよ本格的な上りに。林の中をうねうねと上っていきます。
水場
ヨタヨタと140mほど上ったところに水場が。ああ、助かった~ そろそろ上りは終わりかなと笑顔のサリーナですが、実はまだ半分も上っていません。
ここには車にポリタンクをいくつも積んで水を汲みにきている方がいて、ロードレーサーが数人喉を潤していました。
ロードレーサーたち
『まだ先が長いから出発!』と休憩もそこそこに引くサイダー、追うムカエル、そしてへろへろサリーナ。しかし何とすでにエネルギー切れのようです。ちょっと休憩をとることにしておにぎりを頬張りました。
そんなへろへろジオポタの脇を、『もう休憩ですかあ~』とロードレーサーたちが通り過ぎていきます。
グリーンラインに上るサリーナ
エネルギー補給のおかげでゆっくりゆっくり何とか上って行けるようになりました。左手の視界が開けると、もうちょっとで奥武蔵グリーンラインと合流です。
奥武蔵グリーンラインに合流
ここはムカエルが先行し、サイダーが追い、そして相変わらずへろへろのサリーナですが、やっとこ奥武蔵グリーンラインに合流。
上るムカエル
奥武蔵グリーンラインの緑の山道をさらに上っていきます。
不動茶屋跡からの眺め
すると、すぐ先に不動茶屋跡が現れます。今日はちょっと曇っていますが、ここからは何重にも重なる山並みの眺望が開けています。
見晴らしがいいところとしてはこの少し先に関八州見晴台がありますが、この調子なのでここはパスし、先を急ぎます。
飯盛峠
13時過ぎ、やっと飯盛峠に到着。ここからは尾根道で、上りはほぼ終わりです。ヤッター!
さらに上り
そうは言っても尾根道ですから、まだ上りもあったりします。わっせわっせと上るムカエル。
ブナ峠
そしてブナ峠に到着。今度こそ頂上で、ここからは快適な下りのはずです。笑顔のムカエル、サリーナの前で、サイダーは『こっちこっち~』とダートの脇道に。あれ、話が違うんじゃあ。。
林の中のダート道
林の中のダート道、社営林作業道『砥石線』を下ります。ここは、まるでマウンテンバイク用のコース。
砥石のヒノキ
途中にヒノキの大木がありました。『砥石のヒノキ』と呼ばれる山の神の御神木で、ソデの木が合体しています。名前の由来は、このあたりで砥石がとれたことによるものだとか。
コンクリート路面の道
その後、下り勾配がきつくなりましたが路面はコンクリートに。とはいえ数mおきに溝があるため慎重に下っていきます。
土、ドロと木の根っこダート
そしてまたもやダート。ここからは土、ドロ、木の根っこ、石ころのオンパレードです。この先で道はさらに急勾配になり、両側が大きくVの字に抉られ水が滴っています。ここまで来ると引き返すに引き返せません。ドロだらけになりながら、なんとか押しと担ぎで脱出をはかります。
石ころダート
この砥石線に入ってから8割は押しです。快適な下りのはずが、どうしてこうなるの~。この後半はマウンテンバイクじゃあないと、絶対無理!
椚平へ抜ける
どうにかダートを抜けて椚平に着きました。ひゃー疲れた。すでに14時になっています。
くぬぎむら体験交流館
少し下ったところに『くぬぎむら体験交流館』がありました。聞いてみると、『ひもかわうどん』なら食べられるということで、ここで遅い昼食。『ひもかわうどん』はほうとうとかだんご汁みたいな郷土料理で、具だくさんでおなかいっぱいになりました。
交流館の方によれば、砥石線はかつては四輪車も通れたそうですが、いつだかの大雨で土が流されて、その後補修されないため、今ではかなり荒れた状態になってしまったのだとのこと。
シュウカイドウ
ここには観光客もちらほら来ていますが、お目当ては『シュウカイドウ』だと言います。『シュウカイドウ』って何?
これがシュウカイドウ。ベゴニア科の多年草で、ピンクの花が咲くと真ん中にぼんぼりのような黄色いおしべがかわいい。
シュウカイドウ群生地へ
体験交流館のおじさんに教えてもらい、近くにあるというシュウカイドウの群生地に向かいました。途中から上りになり『もうやめようか。。』の弱気な声も聞かれましたが、それでも上っていくと、
シュウカイドウ群生地
林の斜面が、一面にシュウカイドウのピンクで埋めつくされています。
花をバックにサイダーとムカエル
『おお、これは見事だね~』とサイダー、ムカエル。カメラを抱えた観光客もマイカーやタクシーで次々と訪れていました。
稲刈り間近な田んぼ
ここからはほぼ平地、稲刈り間近な田んぼや畑、集落を抜けて走ります。
畑の間の道を抜ける
民家と畑の脇道を走ります。
ゴマ
畑でこんな作物を見かけました。刈り取って干しているものもありました。これな〜に、というものがいたのですが、これはゴマですよ。ごま油にしたり食用になるあれです。
再びダート
そして何とまたダート道に突入! まわりの草ぼうぼうでかなりワイルドです。
笛吹峠
ダートが終わると突然『笛吹峠』が現れました。今回のダートは乗車率も高かったのでよかった~、と笑顔のムカエル、サリーナ。あれ、ダートへの耐性が強くなってきたのか?
笛吹峠からの下り
笛吹峠からの下りは正真正銘、舗装路の快適な下りでした。ルンルン飛ばすムカエル。
丸木美術館
そして16時半、『原爆の図 丸木美術館』に到着。17時までの開館時間ぎりぎりで何とか間に合いました。丸木美術館では、丸木位里・丸木俊の共同制作による『原爆の図』1部~14部のほか、『水俣の図』や『アウシュビッツの図』などが展示されています。
たわわになる栗の木
丸木美術館をあとに、畑を抜け都幾川を渡り、東松山駅方面へ。
蔵の湯
そして締めは野天風呂『蔵の湯』。走行距離は60kmですが、峠の上りとなぜか下りまできつかったのでへろへろです。何種類もの露天風呂で疲れを癒し、駅前の焼き肉でカンパ~イ!
関連レポート
1108林道梅本線と奥武蔵グリーンライン
0515黒山三滝
0416奥武蔵グリーンライン