東松山駅
体育の日が過ぎて、ぐっと秋が深まってきました。秋の花はたくさんありますが、私たちの秋はコスモス。
都心近郊の定番コースである荒川流域にコスモスを見に行きます。
東松山から荒川に向かう
東武東上線の東松山駅は赤レンガ調のおしゃれなビルです。この駅をあとにし、まずは荒川に架かる大芦橋に向かいます。
しばらくは市街地の少々車の通りが多い道を行かねばなりませんが、3kmほど行くと幹線道路を離れ、田舎道に入ることができます。その道脇にもコスモスが咲いています。
日本最長の水道橋と荒川の土手
田んぼの先に赤いアーチ橋が見えてきます。これは荒川を渡る水道橋で、水道橋としては日本一長いものだそうです。
荒川の土手の自転車道に上がり、この水道橋の少し上流側にある大芦橋に向かいます。ここはびゅうびゅうの向かい風。
大芦橋から荒川上流を見る
大芦橋から上流側を見ると、日光から赤城山あたりの山がうっすらと見えています。南を見れば富士山が見えるのですが、この日は残念ながらかなり霞んでいます。
水道橋をくぐる
大芦橋を渡り荒川左岸の自転車道に入れば、再びあの赤い水道橋をくぐります。その先で、足元にコスモスが咲き出しました。
コスモス娘
わ~、ここはきれい! とそのコスモスを前にするジオポタのコスモス娘、ベネデッタとジーナ。
先にコスモスアリーナふきあげ
この小さなコスモスの群落の先に、コスモスアリーナふきあげのドームが見えてきます。
コスモスアリーナふきあげ前のコスモス畑
そのコスモスアリーナふきあげの前には広大なコスモス畑が広がります。
あれっ、あんまりコスモス咲いていないなぁ~
ピンクのコスモスと水道橋
土手の上からはそう見えたのですが、それは手前の畑が五分咲き程度だったからで、奥の畑はほぼ満開です。
ピンクのコスモス拡大
ピンクの花も良く見れば、薄い単色のものもあれば濃い単色のもの、そして周囲が濃くて中が薄いものなど様々です。
コスモス畑で記念撮影
ここは凄い!
コスモス畑で記念撮影2
コスモスとジオポタ。
白と黄色のコスモス
ここには1,000万本のコスモスが植えられているそうで、ピンク以外にも白や黄色の花も咲いています。この黄色のものは2000年に開発された比較的新しい品種で、イエローキャンパスという名だそうです。
コスモスアリーナふきあげから続くコスモス畑
コスモスアリーナふきあげ前でたっぷりコスモスを鑑賞したら、荒川を南下します。このあたりは自転車道に沿って4kmに渡り、コスモス畑が続きます。
そこをルンルン飛ばすはウガンとジーナ。
自転車道を行く面々
ネコちゃん、ブロちゃん、サリーナ、そしてムカエルと続く。
無線基地
荒川の土手にはいろいろな遊びがあるようです。比較的良く目にするのは模型飛行機やヘリコプターを飛ばしているところですが、ここには不思議なものが。
電波少年ムカエルによれば、これは移動式の無線アンテナだそうで、ここに仲間が集まって無線基地にしているんだって。
土手のコスモス
まだまだ土手にはコスモス畑が続きます。ここには濃い赤や薄紫のものも。
自転車道を行く面々その2
ここは気分さいこ~、と飛ばすサイダー。
糖田橋から荒川下流を見る
糖田橋が近づくと4kmに及んだ自転車道脇のコスモス畑もついに終わります。河口付近では広大な荒川も、ここではまだ小さな流れに見えます。
吉見の田んぼの稲
その糖田橋を渡り吉見運動公園の脇を進んで、次の目的地の吉見町のコスモス畑に向かいます。
稲はもうすっかり刈り取られているとばかり思っていましたが、ここではまだ重たげな穂を垂らした稲が田んぼに少し残っていました。
田んぼの中を進む
ここで、おなかすいたぁ~ とウガンが騒ぐものだから急遽予定を変更。コスモスはあとにして昼飯処に向かいます。この近くには大もりで有名な『四方吉うどん』があるのですが、今回は目先を変えてカレーにしました。普通の民家で営業している『チャスカ』は本格的なインドカレーで、goodでした。
吉見町の畑の中
満腹になったところで、今度こそ吉見町のコスモス畑に向かいます。田んぼの先に青々とした緑が。
枝豆
それは枝豆でした。枝豆の旬はもうとっくに過ぎていると思うので、もしかするとこれは食用ではないのかもしれませんが、おいしそうです。
吉見町のコスモス畑とサイダー
吉見町のコスモス畑はこの枝豆畑の横にあります。周囲は基本的には田んぼですが、近くに大きな工場や高圧線の鉄塔が見え、雰囲気は最高とはいえません。
しかもここはまだ五分咲き程度で、少し期待はずれです。
吉見町のコスモス畑
しかし花を良く見れば、吹上のものより大きく、あでやかです。
吉見町のコスモス拡大
これはいかにもコスモスという雰囲気。
吉見町のコスモス畑その2
最初は気付かなかったのですが、ここのコスモス畑は数ブロックからなり、奥のものは七分咲きほどでまずまずです。しかもここは赤いものが多く、きれい。
三分咲きの畑
それなりに満足してこの畑をあとにすると、その先にもコスモス畑は続いているのでした。ここはまだ三分咲きなので、吉見町のコスモス畑全体としての見頃は、もう一週間ほどあとといったところでしょうか。
田んぼの中を荒川へ向かう
さて、ここからは再び荒川の土手に向かいます。このあたりはとにかく東京近郊とは思えない田園風景が楽しめるのがいいですね。
荒川右岸の土手を行く
このあたりの荒川には左岸右岸ともに自転車道があります。糖田橋までは左岸を来ましたが、ここからは右岸を行きます。この右岸の自転車道から荒川までは1km以上も離れているので、荒川の存在を感じることはできません。
吉見の桜堤
自転車道は吉見八景の一つ、桜堤に入ります。ここは約2kmに及ぶ桜並木で、春には見事な桜の花と菜の花で覆い尽くされます。その時期はもちろん素晴らしいのですが、そろそろ落ち葉が舞うこの季節も気持ちいいところです。
市野川
桜堤が終わると市野川を渡ります。荒川の土手はいくつも支流があるので少々複雑にできており、ここで土手を乗り換えるのです。
空が広い自転車道を行く
このあたりは周囲に建物がほとんどなく、広い空が気持ちいいところです。
バードウォッチャー軍団
そんな先に、大勢の人が望遠カメラを覗き込んでいるところに出くわしました。バードウォッチングの人々です。なんでもここにはほんの少し前まで、喉の色に特徴がある鳥がいたのだそうです。
野焼き
その先の田んぼでは野焼きをしています。半世紀とまではいわずとも、30年ほど前の日本では至る所で田畑の野焼きの風景を見ることができましたが、今ではそうした風景を見ることもめっきり少なくなりました。公害問題で、そうしたことを規制している自治体もあると聞きますが、まだこのあたりにはそうした規制がないのでしょう。あるいは暗黙の了解かな。
鳥羽井沼の横を行く
土手は鳥羽井沼(とばいぬま)の横を通って行きます。この沼はコイやヘラブナがよく釣れ、釣り人に人気のスポットになっています。数年前までは沼の畔に小さな売店があり、サイクリストの良き休憩所にもなっていましたが、残念ながら今はその売店もなくなり、私たちもここに立ち寄る理由がなくなってしまいました。売店、復活してくれないかな~
ホンダエアポート
鳥羽井沼を過ぎ、圏央道をくぐるとホンダエアポートです。
ここは戦前には陸軍の演習用飛行場だったところだそうですが、現在は車のホンダの関連会社が運営する、軽飛行機専用の飛行場になっています。ここではスカイダイビングができ、よく落下傘が舞い降りるのを見ることができます。
舞い降りるスカイダイバー
この日は天気が良く、運良くその落下傘部隊を見ることができました。何十という落下傘が次々に、まるで花のように開いて降下してきます。中には二人いっしょに降りて来ることもあります。これは体験ダイビングをしているのでしょう。高度3800mで飛行機から飛び降り、その後50秒ほどは自由落下、地上1200mで落下傘が開き、そのあと10分ほどの空中遊泳を楽しめるそうです。
やってみたい.. でも怖い。。 やってみたい... でもやっぱり怖い!
モトクロス練習場
ホンダエアポートで落下傘や飛行機が飛び立つのを眺めたら、再び自転車道に戻りどんどこ。入間大橋までやってくると、そこにはモトクロスを楽しめるところがあります。ウィンウィンという音を響かせながら、ダートで滑ったり転んだりも、また楽しそう。
入間川と荒川の間の自転車道
モトクロスの練習場があるところの橋に入間大橋とあるように、ここからは入間川沿いになります。そこに東から荒川が寄ってきて、ここは入間川と荒川に挟まれた巾200mほどのゾーンとなります。
入間川と荒川の合流点
この自転車道の終点は上紅橋。ここで入間川は荒川に合流するのです。自転車道はここで360°Uターンし、上紅橋の真ん中に上ります。
上紅橋から入間川下流を見る
上紅橋で入間川右岸に渡ります。ここの入間川は水量たっぷりで荒川に引けを取りません。先に見えるカーブのところが荒川との合流点です。
合流した荒川の左岸を行く
入間川と合流した荒川は大きな流れとなり、ゆったりと流れて行きます。先に見える鉄橋はJR川越線のそれです。
びん沼川沿い
JR川越線を越えても荒川の自転車道は続いて行きますが、私たちはびん沼川沿いに入り、第三のコスモス地点、新河岸川を目指します。
あれれ、びん沼川に沿うこの道は地道でした。。
びん沼川
びん沼川は僅か6kmほどしかなく、その形状からしてかつて荒川だった流路が、人為的にか自然にかはわかりませんが荒川から切り離され、または取り残され、荒川本流とは別の流れになったものと思われます。荒川本流とは小さな水路で繋がっているのだとは思いますが、その流量は極めて少ないので、ここはほとんど流れがなく、いい釣り場になっているようです。
びん沼川沿いを行く
ここには自転車道はありませんが、釣り人が使う以外はほとんど車が通らないような道なので、まったく問題なく進みます。
びん沼川のちょうど中程の右岸には、びん沼自然公園があります。トイレもあるのでここで休憩にすればよかったのですが、快調に進んでいたので、うっかり入り忘れてしまいました。
びん沼川から新河岸川へ向かう
というわけで、びん沼自然公園の入口をかすめ、田んぼの中をどんどこ、新河岸川へと向かいます。
ワイルドな新河岸川
新河岸川は、先ほど通った入間川などから田んぼに引かれた用水の落ち水を集めた川で、川越から荒川と隅田川を仕切る岩渕水門までの30km少々を流れます。江戸時代には川越五河岸をはじめとした河岸場が造られ、明治時代初めまで舟運が隆盛した川です。
新河岸川沿いを行く
その新河岸川の一部には自転車道が整備されています。それはr272の一本南の道から志木市役所まで、約5km続きます。この自転車道は狭く両側は草ぼうぼうで、ちょっとワイルドなのが荒川のそれと違って、また味わいがあります。
新河岸川のコスモス
新河岸川が富士見江川と合流する地点に架かる『うずら橋』を渡ると、そこから新河岸川のコスモスが始まります。ここのコスモスは吹上や吉見町のものに比べ、より一般的な品種なのか、特別なものがない変わりに、もっともコスモスらしいものともいえます。
新河岸川のコスモス街道を行く
ここにはコスモス街道の愛称があるそうで、自転車道の両側にびっしりとコスモスが咲いていて、気分よく走れます。
志木市役所近くのコスモス
このコスモスはうずら橋付近は1km少々で、その後いったん途切れますが、R254をくぐった先の袋橋から復活し、志木市役所付近まで続きます。
市役所付近になると、夕日を受けたコスモスが赤く染まっていました。