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清水-鞠子宿-焼津

静岡 初日

開催日 2014年05月02日(金)快晴
参加者 レイナ/レイ/ジーク/ヨンチェス/
シロスキー/サリーナ/サイダー
総合評価 ★★
難易度
走行距離 67km
地域 東海

富士山を背景に三保の松原を走る
富士山を背景に三保の松原を走る

コース紹介

清水から、三保の松原、日本平といった見所を巡りつつ駿河湾沿いを行き、丸子川を遡って鞠子宿と宇津ノ谷を散策。朝比奈川に沿って下り岡部宿を経由して焼津まで。ルートの多くが自転車道です。

動画(05'17" 音声:BGMのみ)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻 ルート 備考
清水駅
0m
START 発08:55 一般道 東京07:03ひかり→08:06静岡08:22→08:34清水 5,830円
水上バス
清水マリンパーク 1km 着09:00
発09:00
一般道 歌川広重『東海道五十三次・江尻
葛飾北斎『冨嶽三十六景・駿州江尻
末廣 2km 着09:05
発09:10
一般道 清水次郎長の船宿
近くに次郎長の生家
清水港貯木場 7km 着09:35
発09:40
自転車道 今日、木材はまったくない
ふれあい広場 9km 着09:45
発09:45
一般道 WC
三保の松原
清水灯台
13km 着10:10
発10:25
自転車道 7kmの海岸線に5万4千本の松
日本初のRC造の灯台、WC
羽衣の松
0m
15km 着10:35
発11:00
一般道 WC
日本平
275m 昼食
27km 着12:20
発13:10
一般道 日本平ロープウェイ 九能山東照宮
昼食/月日星 野鳥の家 日本平パークセンター 
駿河湾
0m
33km 着13:50
発13:50
自転車道 自転車道はR150に沿うが、一応独立している
九能山東照宮入口 36km 着14:00
発14:00
自転車道 WC
下島南 41km 着14:25
発14:40
自転車道 WC
ここから安倍川までR150を離れる
安倍川 45km 着14:55
発14:55
R150 歌川広重『東海道五十三次・府中
丸子川 47km 着15:05
発15:05
自転車道 丸子川を遡る快適な自転車道
丸子
まりこ
51km 着15:25
発15:55
自転車道
一般道
東海道20番目の宿場、歌川広重『隷書東海道・鞠子』
丁子屋/とろろ汁:歌川広重『東海道五十三次・鞠子
宇津ノ谷
御羽織屋
55km 着16:20
発16:25
旧街道 豊臣秀吉の羽織 拝観200円
東に道の駅、蔦の細道
明治トンネル
110m
56km 着16:35
発16:40
旧街道
r208
明治時代の煉瓦造のトンネル
他に大正、昭和、平成のトンネルがある
岡部 大旅籠柏屋
30m
59km 着16:50
発17:05
自転車道 東海道21番目の宿場、歌川広重『東海道五十三次・岡部
岡部川、朝比奈川沿いを下る
焼津
5m
67km 着17:40
焼津駅前健康センター 700円
泊:土筆旅館 6,500円(CP★★★)
日の入り18:28 静岡市 しずてつジャストライン 静岡県道路通行規制情報 焼津観光協会 

清水駅を出発清水駅を出発

快晴の静岡ツーリング初日、清水駅前に集まったのは7人です。早速自転車を組み立て、荷物を積んで4日間のGWの旅の始まり!

清水マリンパーク清水マリンパーク

しばらく走ると「清水マリンパーク」に到着。ここは、ヨットハーバーやイベント広場などがある海辺の公園です。珍しいものとしては港湾荷役機械「清水テルファー」が、国の登録有形文化財としてそのまま残されています。

清水次郎長の船宿「末廣」清水次郎長の船宿「末廣」

清水マリンパークから少し街なかに入ったところに、清水次郎長の船宿「末廣」があります。現在の建物は、明治19年に次郎長が開業した建物を復元したもので、清水港の振興に尽力した次郎長の歴史などが展示されているそうですが、開館は10時からなので我々は外観だけを見学。

清水次郎長生家清水次郎長生家

そして、そのすぐ近くには清水次郎長の生家もありました。ここも10時開館なので外観だけ。

次郎長さん、次はゆっくり見学に来ます…

マリーナ横の自転車道を走るマリーナ横の自転車道を走る

清水港の南端をぐるっと回って「第一水面貯木場」の横を通り、三保半島に入ります。今は「貯木場」としては使われておらず、マリーナが整備されています。

このあたりはずっと自転車道が通っていますが、実はこれは清水駅と三保駅を結ぶ旧国鉄三保線の廃線跡。

住宅地を抜ける自転車道住宅地を抜ける自転車道

自転車道は色とりどりの花が咲く住宅地を抜け、旧三保駅まで続きます。終点の旧三保駅は昔のホームや機関車も残る公園になっています。

三保内浜海水浴場三保内浜海水浴場

三保半島北端の真崎まで、三保内浜海水浴場脇を北上。青空の気持ちのよい海辺ですが、正面の山の向こうの空には雲がかかり「今日は富士山は雲隠れかなあ。。」

富士山を背景に集合富士山を背景に集合

いえいえ、富士山はそっちの方向じゃないよ!

北端の真崎に到着し、北東を向いてみると…「あった~!!」 海の向こう、緑の山並みの上の雲のそのまた上に、富士山の真っ白な先端が顔を覗かせていました。

富士山富士山

日本を代表する風景をたっぷり眺めたあとは、三保半島の東岸を南下。総延長7km、5万4千本の松の「三保の松原」を走ります。

清水灯台清水灯台

小さな三保飛行場を抜けると、まずは真っ白な清水灯台に到着。これは明治45年に建てられた日本で最初のRC造の灯台だそうです。

三保の太平洋岸自転車道三保の太平洋岸自転車道

清水灯台からは、駿河湾と松林の間の快適な自転車道「太平洋岸自転車道」が続きます。我々は南下しているので富士山を後ろに背負って走っているのです。こんな感じ(TOP写真)。

羽衣の松羽衣の松

そして、三保の松原の観光スポットに到着。天女が羽衣をかけたという「羽衣の松」です。

「羽衣の松」はここから内陸500mのところにある御穂(みほ)神社のご神体ですが、現在の「羽衣の松」は実は三代目。初代は1707年の宝永大噴火で海に沈んだとされており、二代目は立ち枯れが進み、2010年に現在の松に世代交代したそうです。

羽衣の松の海岸羽衣の松の海岸

羽衣の松のそばの海岸に出ると、松林の上に富士山の頂きが。

ところで、海を眺めると東側に大きな陸地の影が見えます。「あれ、こんなところに島があったっけ?」と首をかしげる面々。正解は駿河湾を隔てて見える伊豆半島でした。

太平洋岸自転車道を行く太平洋岸自転車道を行く

さらに太平洋岸自転車道を4kmほど走ったところで、国道を横切り内陸側に進むと、いよいよ本日唯一の難所、日本平の上りに入ります。

日本平へ上るレイ、レイナとサイダー日本平へ上るレイ、レイナとサイダー

日本平は標高280m。上りは避けて久能山からロープウェイで行こうと思っていたのはレイナですが、その乗り口まで1000段以上の階段があると聞き、自転車走行を決意!

上り始めて間もなくJリーグ「清水エスパルス」のサッカー場を通り過ぎ、さらにわっせわっせと上っていきます。

茶畑と清水の市街茶畑と清水の市街

上りの途中ではときどき視界が開け、茶畑の緑の彼方に清水の市街が広がって見えます。随分上ってきました。

茶畑を行く茶畑を行く

茶畑の新緑がまぶしい道を、ゆったり組は休憩を挟みながら上っていきます。いつの間にか姿が見えなくなったのは、健脚のジークとシロスキー。

日本平から富士山の眺め日本平から富士山の眺め

景色や茶畑のおかげで意外に楽しく上れたね~ というわけで、ワイワイと展望レストランでお昼です。静岡名物桜えびのかきあげ、そして知る人ぞ知る「黒はんぺんフライ」! 

食事のあとは、四方の景色が楽しめる丘で太平洋と富士山をバックに記念撮影。ところで日本平は神話にも登場し、火攻めに遭ったヤマトタケルが草薙の剣で草をはらい、危機を脱して勝ちどきをあげたところなんだそうです。

久能山久能山

日本平をダーっと下り、再び太平洋自転車道に戻ります。3kmほど走ったところに久能山の入口がありました。今回は行きませんでしたが、ここには二代将軍徳川秀忠が家康を祀った国宝の久能山東照宮があります。

イチゴ狩りの久能海岸通りイチゴ狩りの久能海岸通り

そして、このあたりの海岸沿いでは石垣イチゴ栽培が盛んです。イチゴ狩りができる農園がいくつもありました。

しらす干ししらす干し

川を渡るため自転車道が海辺をいったん離れるところで、こんなものを発見。しらす干しです。左は少し大きめのしらす、右はちょっと小さいしらすを干していました。

安倍川沿いを走る安倍川沿いを走る

自転車道は安倍川にぶつかり、川沿いを1km弱ほどさかのぼって橋を渡ります。

丸子川の土手へ上る丸子川の土手へ上る

橋を渡り市街地を抜けると丸子川にぶつかり、自転車をかついで土手に上るとまた自転車道に復帰しました。

丸子川沿いを行くレイナとサイダー丸子川沿いを行くレイナとサイダー

「快適な道ですねえ~」とルンルン走るレイナとサイダー。ここは丸子川に沿って内陸を走るルートですが、これも「太平洋岸自転車道」の一部になっています。

シロスキーが走るシロスキーが走る

ところで旧東海道は太平洋岸より内陸側を通っており、現在の静岡市中心部が府中宿。そこから安倍川を渡り、丸子川を遡って鞠子宿に至ります。つまり、この自転車道は途中から旧東海道のルートになるわけです。

新緑の丘と川を眺めながら軽快に走るシロスキーと、追うサリーナ。

丸子(鞠子)宿の丁字屋丸子(鞠子)宿の丁字屋

そして丸子(鞠子)宿に到着。ここは東海道20番目の宿場です。とろろ汁の丁字屋は400年の歴史を持つとのことで、歌川広重の東海道五十三次『丸子(鞠子)』そのもの。

丁字屋の内部丁字屋の内部

お店の中は、天井に太い梁が通りいろりがあって、雰囲気満点です。お昼は済ませてしまったのでシャーベットやアイスクリームを賞味しましたが、濃厚でおいしい! 次はぜひ歴史ある自然薯のとろろ汁を試したいものです。

丸子川をさらに遡る丸子川をさらに遡る

一休みしたあとは、再び丸子川沿いの自転車道を走り、旧東海道で古くから山越えの難所として知られる宇津ノ谷峠に向かいます。

黄色い花咲く並木黄色い花咲く並木

そんな道中、川沿いに見事な黄色い花をつけた並木がありました。なんという花でしょうか?

P.S. イペ。ブラジルのシンボル的な花で、日本では沖縄では植えられているけれど、その他の地域ではあまり見られないそうです。建材としてはウッドデッキに用いられるようです。

オレンジを買うオレンジを買う

丸子を過ぎたあたりから川沿いではなくなり、国道1号と並走するようになります。そんなところで民家の前のくだもの屋さんを発見。さっそくオレンジをゲットするのは柑橘系にちょっとうるさいヨンチェス。

宇津ノ谷宇津ノ谷

しばらく行くと宇津ノ谷峠にさしかかり、国道1号は「新宇津ノ谷隧道」と「平成宇津ノ谷隧道」の昭和・平成のトンネルを通過していきます。

我々は旧街道を上り平安時代の「蔦の細道」をたどると、静かな山の中の宇津ノ谷の集落に着きました。40戸ほどの小さな集落ですが、石畳に切妻の木造家屋が並び、街道の面影を残した魅力的なところです。

宇津ノ谷宇津ノ谷

各戸には木の板で屋号が掲げられ、集落の中央あたりには豊臣秀吉が立ち寄り、羽織を与えたという「御羽織屋」があります。

宇津ノ谷集落からの上り宇津ノ谷集落からの上り

旧街道は、宇津ノ谷集落から激坂を上って続きます。ハヒハヒ、と上るサリーナ。

明治トンネル入口明治トンネル入口

上ったところに「明治トンネル」がありました。明治に入り、東海道の交通量が増大したことからつくられたトンネルで、日本初の有料トンネルだったとか。トンネルができるまでは、もっと大変な難所の峠だったんですね~

明治トンネルを疾走するレイ明治トンネルを疾走するレイ

煉瓦づくりのトンネルは、今でも現役で通行可能です。ただし、もともと車は通行できません。

明治トンネルを抜けた明治トンネルを抜けた

明治、大正、昭和、平成のトンネルがある宇津ノ谷峠。明治トンネルは近世東海道の歴史を知る貴重なものとして、2010年に国の史跡に指定されています。

岡部宿大旅籠柏屋岡部宿大旅籠柏屋

峠を下りしばらく行くと、旧東海道の次の宿場、岡部宿に到着です。ここには江戸時代に建てられた立派な建物の大旅籠柏屋があり、当時の旅籠の様子の展示や休憩コーナーが設けられています。

みせの間の蔀戸みせの間の蔀戸

入館時間の16時30分は過ぎていたので外で写真を撮っていると、係の人が戸を開けてくれて「中庭まで入って見学してもいいですよ」と親切に言ってくださいました。

柏屋の内部柏屋の内部

170年の歴史ある建物は重厚なつくりです。建物内部はみせの間、台所と、1・2階に客室があるそうです。

柏屋の中庭柏屋の中庭

そして中庭を囲んで蔵などの建物が並び、ギャラリー、物産館、レストランとして使われています。真ん中でこいのぼりが元気に泳いでいました。

岡部川沿い岡部川沿い

岡部宿から、自転車道はさらに岡部川沿いに続いています。この岡部川は、しばらく行くと朝比奈川に合流。

朝比奈川沿い朝比奈川沿い

朝比奈川沿いに入ると、川幅が広くなり自転車道もゆったり。周囲には田園風景が広がっています。

朝比奈川沿いを焼津に向かう朝比奈川沿いを焼津に向かう

そろそろ陽が傾き始め、本日ゴールの焼津はもうすぐです。朝比奈川に入ってから、レイナのすごい引きでバリバリ走らされる面々。ハヒハヒ。。

そして焼津の宿、「土筆旅館」に無事到着。シンプルですが快適で、夕食には生しらすにうな重も出て、すばらしいコストパフォーマンスの宿でした。

◆ひとこと by レイナ

大井川、素晴らしかったです。
寸又峡まで遡上しても川幅が広く、水量も多く、新緑の美しさ、いくつもの吊り橋のスケールの大きさにも驚きました。

江戸時代の宿場町だったところをたくさん走り、数百年の昔にも思いを馳せました。
かつての旅人の歩く速度と、私たちのツーリングの速度と、いったいどっちが速いだろう?とか。
日本にしかない歴史や文化的な遺物を守っていきたくなる気持ちがわかる気がします。

食べ物もとても美味しかったです。マグロ、桜海老、しらす、黒はんぺん、そしてよもやのウナギ!
おっと、バリかつお君も忘れてはいけませんね。
贅沢な宿でなくても食事が美味しいと満足度が上がります。
自転車ツーリングでなければ決して行かなかったであろうポイントや宿を堪能しました。自転車乗りでよかった~。

それにしても、みんなと一緒だと底力が出るものだなぁと改めて思いました。
距離が短い設定のP組コースだけでも走り切れるかどうか不安で、参加する前は、いざとなったらどこで離脱するか、そればかり考えていたのに、終わってみればちゃんとみんなと同じコースを走れていました。
ただただ嬉しいです。
みなさん、ありがとうございました!

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uploaded:2014-05-12