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千寿七福神・板橋七福神

開催日 2017年01月03日(火)快晴 暖か
参加者 ユッキー/マージコ/クッキー/マサキン/ベネデッタ/コンタ/
レイナ/ミルミル/シンチェンゾー/キルピコンナ/サリーナ/サイダー
ビジター ヒデちゃん
総合評価 ★★
難易度
走行距離 33km
地域 首都圏

千住本氷川神社
千住本氷川神社

コース紹介

新春に、東京の下町の千寿(千住)七福神と板橋七福神を繋いで十四福神巡りを。スタートは隅田川の大橋公園で「奥の細道」矢立初めの句を眺め、途中に荒川自転車道と王子の飛鳥山公園を挟みます。今年もよい年でありますように。

動画(09'29" 音声:一部にあり)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻  ルート 備考
大橋公園 START 発09:30 一般道 千住大橋北詰めの小さな公園
松尾芭蕉「奥の細道」矢立初めの句碑
仲町氷川神社
(弁財天)
0.8km 着09:40
発09:50
一般道 千寿七福神
八幡神社
(毘沙門天)
1.4km 着09:55
発10:00
一般道 千寿七福神
千住神社
(恵比寿天)
1.6km 着10:05
発10:20
一般道 千寿七福神
河原町稲荷神社
(福禄寿)
2.2km 着10:25
発10:30
一般道 千寿七福神
千住本氷川神社
(大黒天)
3.8km 着10:40
発10:55
一般道 千寿七福神
大川町氷川神社
(布袋尊)
4.8km 着11:05
発11:15
一般道 千寿七福神
元宿神社
(寿老神)
5.6km 着11:20
発11:30
荒川自転車道 千寿七福神
隅田川堤防 10.3km 着12:00
発12:05
一般道 あらかわ遊園
王子駅前 13.0km 着12:20
発13:30
一般道 昼食:豪香飯店 050-5877-9422
音無親水公園 13.3km 着13:35
発13:35
一般道 JR王子駅前、WC、染井吉野、サザンカ
赤レンガ酒造工場 13.8km 着13:45
発13:45
一般道 1903年建築、旧大蔵省醸造試験所、国重文
飛鳥山公園 14.5km 着13:50
発13:50
石神井川沿い 日本最初の公園(指定1873年)
渋沢栄一旧邸:国重文
観明寺
(恵比寿天)
18.5km 着14:20
発14:30
一般道 板橋七福神
文殊院
(毘沙門天)
19.8km 着14:35
発14:45
石神井川沿い 板橋七福神
安養院
(弁財天)
23.5km 着15:05
発15:25
一般道 板橋七福神
長命寺
(福禄寿)
24.3km 着15:30
発15:35
一般道 板橋七福神
西光寺
(布袋尊)
25.6km 着15:45
発15:55
一般道 板橋七福神
能満寺
(寿老神)
27.5km 着16:05
発16:15
一般道 板橋七福神、唯一練馬区にある
西光院
(大黒天)
30.2km 着16:30
発16:45
一般道 板橋七福神
大塚 33.5km 着17:05 新年会:土間土間 050-5815-7984
日の入り16:39/千寿七福神めぐり板橋七福神

大橋公園大橋公園

2017年の走り初めは千住と板橋の七福神巡り。なんと素晴らしいことに、この日は快晴で暖か。ジオポタの一年を祝福してくれているかのようなお天気です。

まずは千寿(千住)七福神からと、集まったのは隅田川の畔にある大橋公園です。この公園には、『奥の細道』の矢立初めの句が彫られた石碑があります。

 行く春や鳥啼魚の目は泪

隅田川隅田川

松尾芭蕉は深川から船に乗り、この地で降りて最初の一句を詠み、ここから歩き出したのだそうです。ちなみに矢立(やたて)とは、筆と墨壺を組み合わせた当時の携帯用筆記用具です。

大橋公園のすぐうしろには隅田川が流れています。芭蕉を乗せた船はこの流れを使ってここまでやってきたのでしょう。

大橋大橋

大橋公園のすぐ横を通るのは日光街道(国道4号線)で、芭蕉はこの道でまず日光へ向かいました。

さて、芭蕉が矢立て初めなら、こちらも輪っか初めとまいりましょう。隅田川に架かる『大橋』をうしろにし、まず向かうは仲町氷川神社。

仲町氷川神社仲町氷川神社

まだお正月の三日目なので、道はほとんどガラガラです。こんな時だから都心を走れるというものです。四番目の国道である日光街道でさえ、いつもほどの交通量がなく、快適快適。

仲町氷川神社にいらっしゃる七福神は弁天様です。

茅の輪くぐり茅の輪くぐり

入口にある鳥居をくぐると、

『あ、輪っかがある〜』 とレイナ。

この輪っかは私たちの銀色のそれではなく、茅で作られた茅の輪というやつですね。茅の輪は大晦日に行われる大祓という儀式でくぐってお祓いとするものだそうですが、最近は年が明けてからも残され、ほとんど正月飾りのようなものになってきています。

弁天様弁天様

正面の拝殿で一年の安全祈願をしたら、七福神を探します。

弁天様は拝殿の横の、赤い幟が何本も立てられた区画の中におられました。像は石造で、かなり古いものなのか、彫りが浅くなっているようにみえます。

細道を行く細道を行く

千住周辺は第二次大戦の空襲で焼け野原になり、その後復興されることになりますが、他人の土地に勝手に家を建てるなど、戦後のドサクサに紛れた利権争いもあったのでしょう。

このあたりには道とは呼べないような、家と家の間の隙間のような路地が今でもたくさん残っています。

八幡神社八幡神社

そんな路地を抜けて向かったのは日光街道に面して建つ八幡神社です。

毘沙門天毘沙門天

ここにおわしますのは毘沙門天さま。きりっとした凛々しい顔立ちですが、どこか愛嬌があります。

この神様は、元はヒンドゥー教のクベーラという財宝の神様でしたが、それが仏教に入り込んで、四天王の一尊の武神となったようです。

ぞろぞろ行くぞろぞろ行く

八幡神社からは日光街道を離れ、横道をどんどこ。

桜

辿り着いたのは千住神社で、この境内にはなんと桜が咲いていました。

これは狂い咲きではなく、冬咲く品種のようです。寒いこの季節にピンクの桜を見ると、なんだか暖かくなるような気がします。

千住神社千住神社

入口の千住神社と書かれた大きな石柱の横には、『史跡 八幡太郎源義家陣営の地』という石柱も建っています。

源義家は奥州征伐の折り、この神社に陣営して神様に戦勝を祈願したそうです。

恵比寿天恵比寿天

ここにいらっしゃいますのは、釣り竿を持ってにこやかに笑っておられるあの恵比寿さま。一般的な恵比寿は鯛を抱えているのですが、このお方はそれを持っていないようなので釣り逃がしたのかも。まあそれはともかく、恵比寿さまは大漁・豊作の神様だそうです。

ところで、七福神そのものは日本独自のものだろうと思いますが、これらの中で日本出身の神様は、なんと恵比寿さまだけだそうです。

河原町稲荷神社河原町稲荷神社

『あれ〜、おかしいな。どこか一ヶ所、すっ飛ばしちまったらしいぞ〜』 と、千住神社を出る時に時計を見て気が付いたサイダー。

最初に訪れた仲町氷川神社の次は八幡神社ではなく、同じ日光街道沿いでもより南にある、河原町稲荷神社に寄るつもりにしていたのでした。七福神巡りですから一つ飛ばして六福神で良しとするわけにもいかず、ここは戻ってやり直し。

寒椿寒椿

現在、河原町稲荷神社の入口は日光街道に面してありますが、建物などの配置から考えると、どうやら本来の入口はそこではなく、日光街道より一本東の道にあるようです。

果たしてその道にも鳥居は建っていました。そしてその鳥居の近くには赤い寒椿が見事に咲いています。この椿も冬に彩りを与える、数少ない花の一つですね。

福禄寿福禄寿

河原町稲荷神社におわしまするは、福禄寿さまであります。この方は、福(幸福)と禄(財産)と寿(長寿)の神様だそうです。

毘沙門天さまは宝棒と宝塔、恵比寿さまは釣り竿と鯛というように、七福神には三昧耶形としての持物が決められています。福禄寿の場合は一般的には杖、経巻、鶴といったところですが、ここに鶴はおらず、杖の代わりに瓢箪を持っています。正月早々一杯やって、ほとんど出来上がったようにも見えますね。

ハッピーロード商店街ハッピーロード商店街

河原町稲荷神社の次は千住本氷川神社へ。

アーケードが架かる賑やかな『きたろーど』商店街から横道に入ると、そこは表通りとは違ってまだお正月休みで休業中の商店がほとんどです。

千住本氷川神社入口千住本氷川神社入口

千住本氷川神社の入口はそのハッピーロード商店街の一本東の道にありました。

大黒天と書かれた赤白の幟が賑やかです。

お参りするサリーナとコンタお参りするサリーナとコンタ

ここではるばる栃木県からやってきたコンタとベネデッタが合流。

大黒天大黒天

これがここにいらっしゃる大黒さま。頭巾を被って宝物が入った大きな袋を背負い、打出の小槌を持っています。このお方は言わずと知れた財宝の神様ですが、元はヒンドゥー教のシヴァ神の化身だそうです。シヴァはヒンドゥー教では最高神の一人ですから、日本で大黒さまが人気なのも、そんなことが影響しているのかも。

ここで午前中の参加者全員が揃ったところで、記念の一枚を。(TOP写真)

細道を行くベネデッタ細道を行くベネデッタ

大黒さまにお金持ちになれるようにお参りしたら、今度は荒川へ向かいます。

例によって細道を選んで進めば、ここは蛇がのたうったようにカーブしています。

大川町氷川神社大川町氷川神社

荒川のすぐそばにあるのは大川町氷川神社。今日、氷川神社はこれで三つ目です。ですからみんな氷川神社の前に町名を付けて呼ぶんですね。

ここには布袋さまがおられるようです。

富士塚富士塚

奥まったところにある拝殿にお詣りし、布袋さまはどこかな〜と見回していると、拝殿の横に富士塚を発見。

早々お山に上ってみるは、ユッキー、ベネデッタ、コンタでした。

二人の布袋さま二人の布袋さま

布袋さまは入口の鳥居近くにいらしゃいました。太鼓腹に大きな袋がドレードマーク。

あれ、そんな方がここには二人いらっしゃる?

元宿神社へ向かう元宿神社へ向かう

大川町氷川神社からは千寿七福神最後の神社となる元宿神社へ向かいます。

『わ〜、すご〜〜いー』 と叫びつつ走るベネデッタ。

タカラ湯タカラ湯

その前の塀の奥にはこんな大きな屋根があります。これはお寺ではなく、なんと銭湯。その名もタカラ湯で、入口の上には七福神がおられます。千住らしい銭湯ですねぇ。

千住にはキングオブ銭湯と呼ばれる大黒湯がありますが、このタカラ湯はキングオブ縁側だとか。その縁側からは錦鯉が泳ぐ日本庭園が眺められます。こんどまたいつか、ここに来ることにしましょう。

元宿神社元宿神社

タカラ湯の先の荒川近くにあるのが元宿神社です。この神社の境内はかなり狭く、うしろには都営アパートが建ち、両脇にも建物が迫っています。

この一ブロックは以前はこの神社が所有していたのかもしれませんが、現在はご覧のとおりです。

お詣りするレイナとクッキーお詣りするレイナとクッキー

境内は狭いとはいってもちゃんとした拝殿があり、問題なくお詣りできますよ。

何をお詣りしているかはわからねど、真剣に手を合わせるクッキー。

『今年こそ良い人と巡り会えますように!』

寿老神寿老神

ここにいらっしゃるのは寿老人です。おっとここは神社なので、寿老『神』ですね。長い頭、白く長い髭、巻物を付けた杖が特徴で酒好きだそうな。長寿の神様です。

これにて千寿七福神は終了、荒川に出ます。

荒川荒川

荒川にはサイクリストならだれでも知っている荒川自転車道があるので、これを使って西へ向かいます。

荒川自転車道荒川自転車道

ここの自転車道は土手上ではなく河川敷にあるので川面は見えませんが、快適に進んで行きます。

隅田川沿いを行く隅田川沿いを行く

日暮里舎人ライナーをくぐったところで荒川から隅田川にシフト。

あらかわ遊園あらかわ遊園

さらに橋を渡って西進すると『あらかわ遊園』です。その入口にはチンチン電車があり、園内には観覧車やメリーゴーランド、コーヒーカップなどの定番乗りものがあります。

この区立遊園地の敷地は以前は煉瓦工場で、その残骸らしき煉瓦塀が周辺に少し残っています。

隅田川スーパー堤防隅田川スーパー堤防

あらかわ遊園のうしろには隅田川が流れています。

隅田川のほぼ全域は、親水化のためスーパー堤防にテラスが設けられていますが、このあたりは利用度が今一つのようです。

路地を行く路地を行く

あらかわ遊園からは細い路地を使って、都電の通る道に抜けます。

このあたりは千住よりは区画がきれいですが、それでもこんな路地がまだ残っています。

新型都電新型都電

梶原付近の都電沿線の道は狭く、それも片側にしかないから、空間が狭くてちょっと楽しい。ちょうどそこに新型車輛の都電がやってきました。この姿だともう、チンチン電車とは呼べない、そんな感じです。

さて、このすぐ先には昭和初期に建てられた東京書籍のスクラッチタイル貼りの建物があるのですが、都電に気を取られていてうっかり反対側に渡ってしまったので、これはパスということに。

音無親水公園音無親水公園

王子駅前にやってくると、そこには音無親水公園があります。

石神井川はかつてこのあたりでは音無川と呼ばれていたそうです。昭和時代にその音無川の流路が変更されたとき、旧流路を利用して作られたのがこの公園です。お正月だからか、冬だからか、はたまた水が枯れたのか、この時親水公園に水は流れていませんでした。

赤レンガ酒造工場赤レンガ酒造工場

東京書籍のスクラッチタイルを見損ねたので、ここで代案浮上。石神井川と明治通りの間にある赤レンガ酒造工場を見に行きます。

この建物は旧大蔵省の醸造試験所として建てられたもので、少し前まで酒類総合研究所が東京事務所として使っていたのですが、この時は門にある研究所の名称は黒いビニールで覆われていました。

都電と飛鳥山都電と飛鳥山

さて王子といえば飛鳥山に上らなければなりません。

都電が走る道の先の小高いところが飛鳥山です。

飛鳥山公園飛鳥山公園

飛鳥山は江戸時代、徳川吉宗が整備造営した公園だそうで、明治6年に上野公園などとともに、日本最初の公園として指定されています。

ここには吉宗が植えた桜が現在まで咲き続けており、頂部にある広場には蒸気機関車のD51とともに、都電の6000型電車が置かれています。

石神井川の遊歩道石神井川の遊歩道

王子からは石神井川に沿って板橋へ向かいます。

石神井川沿いには遊歩道が設えられており、快適に進むことができます。この川沿いには桜並木が5kmほど続きますから、春はさぞきれいなことでしょう。

観明寺観明寺

さて、ここからは板橋七福神です。

その最初は観明寺。

観明寺の恵比寿天観明寺の恵比寿天

板橋七福神は千寿七福神とはいろいろ違いがあります。まずその一つはお像が千寿は石像だったのに対し、板橋は木像であること。

ここは恵比寿さまで、大きな鯛を抱えていますが釣り竿は持っていませんね。

花の湯花の湯

千住がタカラ湯なら板橋は花の湯ときました。

こちらは立派な唐破風に、きれいな青い釉薬がかかった瓦で対抗。

板橋区の路地板橋区の路地

そしてこちらにも細い路地が残っています。

今日は七福神巡りと同時に、路地裏探検隊といったところ。

文殊院文殊院

板橋七福神の二番目は文殊院。

ここのお堂の前には小さな鐘が置かれており、それを突いてお参りするようです。ゴ〜〜ンならぬ、コーーン。

閻魔さま閻魔さま

ここには毘沙門天がおられるはずですが、なかなか見つかりません。門のすぐ左手に閻魔堂があったのでついでに覗いてみてびっくり。正面に真っ赤な顔の閻魔さま、その両側にはちょっと恐ろしい奪衣婆(だつえば)と懸衣翁(けんえおう)が。

そしてよく見ると、閻魔さまの下に小さな木彫りの毘沙門天が。観明寺の恵比寿さまの写真では大きさがわからなかったと思いますが、板橋七福神はこんなふうにとても小さいのです。

石神井川沿い石神井川沿い

文殊院からは再び石神井川沿いに戻ります。

このあたりで川沿いの遊歩道はなくなり、普通の道になります。

安養院安養院

石神井川を離れ少し行くと安養院に到着。このお寺には二重塔が建っています。

お寺の塔でよく聞くのは三重塔と五重塔ですね。二重塔というのはかなり珍しいのではないでしょうか。

お地蔵さまお地蔵さま

千住と異なる板橋七福神の特徴の二つ目は、お寺の境内が広いということです。現在は千住も板橋も住宅街であまり変りがないように見えますが、かつては千住の方が街で、板橋は田舎だったのでしょう。

ここにはきれいな頭巾を被せられたお地蔵さまが立ち、さらにここだけで四国八十八ヶ所巡りができるようになっています。

安養院の弁天さま安養院の弁天さま

ここに祀られているのは琵琶を持った弁天さま。

遥々インドからいらっしゃった女神さまで、芸術や学問の神様です。

長命寺長命寺

安養院の次は、そのすぐ近くにある長命寺。

このお寺は環七沿いにあり、敷地は道路からちょっと上がっています。

長命寺境内長命寺境内

板橋七福神のお寺はみんな境内が広いと言いましたが、ここは例外であまり広くありません。

しかしお堂の前にの寒椿がきれいです。

センリョウと福禄寿センリョウと福禄寿

ここの福禄寿は定形どうり、巻物と杖をもっていらっしゃいます。

その前にあるセンリョウの真っ赤な実もきれい。

街中を行く街中を行く

長命寺からは石神井川を渡ってどんどこ南下します。

板橋七福神の特徴の三つ目は、お寺間がかなり離れていること。千住では七つの神社がかなり近いところにありましたが、こちらは歩いて巡るのはかなり大変そう。そうそう、これはたまたまですが、千住は七つとも神社で、板橋は全部お寺というのも面白いですね。

西光寺西光寺

西光寺は『しろかき地蔵』で有名だそうです。

昔大谷口の百姓が翌日の田植えのために苗代かきをしていたが、終わらないうちに日が暮れてしまい途方にくれていたところ、この地蔵が代わって苗代かきをした。という話が伝わっています。

霜よけと葉牡丹霜よけと葉牡丹

この庭には懐かしいものが二つありました。

藁ボッチを被った霜よけと葉牡丹です。霜よけは植物を霜や雪から守るために藁で覆ったもので、寒い地方ではどこでも見られますが、暖かな都心ではあまり見かけません。葉牡丹はまたの名を花キャベツといい、昔は冬に見られる彩り鮮やかな植物が少なく、これがあちこちに植えられたものでした。

扁額の下の布袋尊扁額の下の布袋尊

さて、ここにいらっしゃるのは布袋さまです。

それは西光寺の扁額の下にひっそりと置かれていました。扁額と比べるとその大きさがわかると思いますが、とても小さいものです。

夕日を浴びて進む夕日を浴びて進む

時は16時。日の短いこの時期はもうすっかり夕方です。

赤い夕日を浴びつつ、次の能満寺へ向かいます。

能満寺能満寺

能満寺の入口には見知った顔が。ここで本日最後に合流したのは、一日の用を足して駆けつけたキルピコンナでした。

実はこの能満寺の所在地は板橋区ではなく練馬区です。かつて練馬区は板橋区にあり、戦後独立して練馬区になったため、ここは板橋七福神に含まれるのだそうです。

能満寺の寿老人能満寺の寿老人

ここの寿老人は長い杖に、定形の団扇と不死の霊薬が入った瓢箪ぶら下げています

西光院へ向かうレイナ西光院へ向かうレイナ

さて、残るは最後の一つの西光院。

裏道を使ってどんどこどんどこ。能満寺と西光院は3km近く離れているのです。

阿吽の阿阿吽の阿

西光院の入口には大きな金剛力士像が立っています。

こちらの仁王さまは『阿』。

西光院西光院

西光院の境内には大きな木がたくさんあります。

中でも区の天然記念物になっている門前の椎の木には大きな洞があり、その中から若い木が延びています。

西光院の大黒天西光院の大黒天

さて、本日14番目の福神は大黒さまです。この大黒さまは入口に立つ仁王さまに比べ、なんとかわいらしいことか。

その前に供えられた大きな柑橘類はザボンでしょうか。板橋七福神ではこの柑橘類が供えられたところが他にも何箇所かあり、道端に生っている姿も見かけたので、これはこのあたりで栽培されているもののようです。

JR大塚駅JR大塚駅

これにて無事、14福神巡りは終了です。14福神さま、今年もどうぞ安全にたくさん走れますように。

西光院からはJR大塚駅までまっしぐら。駅前の居酒屋で新年会に突入です。

快晴で暖か、年明けの走り初めに相応しい一日でした。今年も良い年になりそうですね。


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