今日もすばらしい晴れ。
とても早起きサイダーは朝風呂に入り、日の出を撮影していました。
さらに、もう一人。とても早起きシロスキーは、目覚める前の出石の町をぐるりと散策しています。
女性陣はいつものペースで起床。今日は峠がいくつかあるし竹田城ではかなり歩くので、体力温存しなくては。
ともあれ各自のペースで朝の時間を過ごし、8時に宿の前に集合した面々です。
天気は雲一つない快晴。出石の町を出ると、すぐに緑の丘に囲まれた農村の風景に突入します。
田んぼにはまだ水が入っていません。
そんなのんびりした風景の中を走るムカエルと、追うキルピコンナ。
「今日も気持ちのいいライドになりそうだね〜」
「私も今日は上るわよ〜」と、新たな愛車メルカリ号でバリバリみんなを引くのはベネデッタ。
と言っているうちに上りに入りました。ピークは210mですが、意外に勾配がきつくスローダウン。
そんな面々をよそに、ブロンプトンでスイスイと上っていくのは赤シャツの超人シンチェンゾー。すぐにみんなを置き去りにしていきます。モーターついてない?
残りのメンバーはへろへろ〜とゆっくり漕いで、ようやくピークに到達。
コンクリートで固められた切通しで見晴らしも特にありませんが、上り終えて笑顔のサイダーとマサキンです。
下りは速い。あっという間に平地に到着。周囲にはまた田んぼとこんもりとした緑が続いています。
そんな風景の中を行くサリーナとシロスキー。
そして坂本の交差点に着きました。道は円山川に合流し、ここからは対岸を山陰本線が並行して走っています。
「今日の上りは堪能しました〜」と、ベネデッタは山陰本線の八鹿駅から輪行することに。「じゃあ、竹田のお昼処で会おうね〜」と見送る面々。
コースはしばらく円山川沿いを走ります。前方の橋は山陰本線の鉄橋。
その後、少し内陸側の丘の縁を走っていきます。
Vサインの超人シンチェンゾー。
途中、大藪を通り抜けます。
山を背に、水路を中心としてこぢんまりした集落があります。
そして再び円山川と合流。
山々の間を抜ける円山川は緩やかに蛇行しながらゆったりと流れています。
その川に架かる大藪橋を渡って対岸へ。橋の上をマサキンが飛ばす。
今度は円山川が左手に見えます。そして、山陰本線とは同じ川縁を並走。
そこへ、ちょうど山陰本線の列車が通り過ぎました。2両編成で、意外に飛ばしています。「ベネデッタはこれに乗ったのかなあ?」とムカエル。残念ながらその姿は確認できず。
実はベネデッタ。八鹿駅で乗ったと思ったらすぐに乗換が必要で、しかも別のホームとあって大慌て。近くの人たちの助けを借りてアセアセと乗り換えたそうで、我々を探す余裕もまったくなかったとのこと。
自転車隊は養父駅に着きました。トイレを借り、飲み物を仕入れてちょっと一息。
そして再び走りはじめます。田んぼの中をどんどん飛ばして、
円山川沿いの土手道に入りました。
川沿いといっても、しばらくは立ち木でほとんど川は見えません。
ようやく川が見えたところは糸井橋。
ここは円山川に山が迫っており、道は山陰本線と隣り合わせの細いエリアを通っていきます。
このまま円山川に沿って進んでも竹田に着きますが、「ここで近道を」とサイダー。山陰本線の下をくぐって先へ進みます。
「それってほんとに近道?」と首をかしげつつも、しばらくはのどかな風景の中を走っていきます。
「やっぱり、キターッ」と上りが始まりました。あっという間に見えなくなるシンチェンゾーとムカエル。
でも、しばらくは勾配はそれほどきつくなく、ゆっくりのんびり進みます。
しかし森の中に入って道が蛇行を始めると一気に勾配が急になり、いきなりノックアウト寸前。
ひとりを除きみんな押し。お、サリーナが意外にがんばってるね。
ここのピークは185mですが、最後がかなりキツかった。それでも上り終えて笑顔の面々です。やっぱり普通の「近道」じゃあなかったね。
そしてダーっと下れば、またまた円山川に合流。
川幅の広がった円山川と土手、広い空の下をどんどん進みます。
爽快にカッ飛ぶ面々。最後尾を守るのはいつものシロスキー。
円山川の対岸前方に竹田の町が見えてきました。ここで加都橋を渡ります。
町のメインルートはもう少し内陸側ですが、私たちは円山川に沿って進みます。
桜並木があり、春は豪華でしょうね。暑くなってきた今日は、並木が日ざしを遮ってくれて助かります。
そしてしばらく進んだところで右折。木造やしっくい壁の雰囲気ある路地を通り抜けると、
その目の前に竹田駅がありました。無事到着です。
風情のある駅舎は明治時代の面影を伝え、中には観光案内所もあります。
和田山行きのホームの待合室は、明治39年の播但線開通当初から残る歴史遺産だそうです。
さてここで一足先に到着していたベネデッタと待ち合わせ、そば処で昼食です。
山菜やとろろなど、思い思いのそばを注文。暑くなってきたので冷たいおそばが嬉しい。
昼食を終えて出発。この通りは竹田駅の裏手、竹田城跡のふもとにあたり、寺町通りと呼ばれています。
鯉の泳ぐ竹田川のせせらぎに沿って4軒のお寺と表米神社が並び、城下町の落ち着いた雰囲気が感じられます。
寺町通りを巡ったあと再び駅前に戻ると、そのすぐ先に今宵の宿の食事処「竹田町屋カフェ寺子屋」があります。
ここで荷物を預かってもらい、藤和峠と竹田城跡をめざします。
ベネデッタは城下町でのんびりしてから後ほどバスで竹田城跡へ。というわけで、上のバス停で待ち合わせ。
自転車組は、シロスキーを先頭に城下町をいざ出発。写真はベネデッタ。竹田城で会おうね〜
まずは藤和峠をめざします。しばらくはのどかな田んぼの風景の中をゆく。
すると目の前にアーチの連続する橋が現れた。播但連絡道路が通る虎臥大橋です。
「まるでローマの水道橋みたい!」と歓声が上がる。なかなか壮大な眺めです。
虎臥大橋をくぐると、次第に上り勾配になってきます。
ちなみに、竹田城の別名が「虎臥城」。虎が臥せているように見えるからとのこと。
藤和峠の標高は365m。竹田駅からの標高差265mを上ります。
赤シャツのシンチェンゾーはすぐに消えてゆき、その他メンバーではオレンジバンダナのムカエルが先行。
そしてピンクシャツのサリーナが続く。それを追うのはキルピコンナとマサキン。
いつの間にか周囲に田んぼはなくなり、緑の林の中をひたすら黙々と上る峠道です。
途中に「夏谷の名水」と看板があったので、ちょっと喉を潤して一息つきます。
ぐっと蛇行するカーブを曲がった上の方からシンチェンゾーの呼ぶ声がした。ついに峠に到着です。
ここ藤和峠は竹田城の撮影ポイント。というわけで、記念写真をパチリ。真ん中に竹田城があるはずですが、よく見えませんね。
アップにするとこんな感じ。
肉眼ではちょっと小さいですが、虎臥城の横からの姿を目に焼き付けます。
エッチラオッチラと1時間近くかけて上ってきた峠ですが、下りは速い。来た道を戻ってぐわわ〜っと峠を下ると、
あっという間に田んぼの広がる集落に出てきました。
ここから今度は竹田城跡の玄関口となる「山城の郷」を目指します。
景気よく下ってきたのに、また上り。。
距離はそれほどないものの心が折れそうになる瞬間、上の方から「お〜い!」とジオポタを呼ぶ声がします。藤和峠をパスして先着していたシロスキーでした。
この山城の郷は道の駅のようなところで、ここから先は天空バスとタクシー以外は車両通行禁止となっています。
竹田城跡の入口までは2.1km。徒歩約40分とのことで、休憩も早々に切り上げて歩きはじめました。
途中の天空バス降車場でベネデッタとも無事合流し、てくてく歩いてようやく竹田城跡の入口に到着。
入口の手前で事前に依頼していたボランティアガイドの方が待っていてくれました。まずはざっとお城のレクチャーです。
ここが入口料金所です。私たちは宿でもらった入山券で入山。
シロスキーが来た4年ほど前には入山料はなかったそうですが、その後人気が高まり大勢の観光客が押し寄せて、城跡の保護のため有料になったそうです。
竹田城は15世紀に山名氏が築城したのが始まりで、大田垣氏が7代にわたり城主となった後、1577年に羽柴秀吉の但馬攻めにより、羽柴秀長が城主となりました。
その後、桑山重晴、赤松広秀と城主が代わった後、関ヶ原の戦いを機に廃城とされたそうです。
まず入ったところは北千畳。石垣の間から竹田城下町を見下ろせます。
東側を見下ろせば、藤和峠への上りの途中で通った虎臥大橋が見えます。
竹田城の縄張り(平面構成)は南北400m、東西100mという壮大なものです。
城跡からは多くの瓦が見つかっていますが、その建物を示す図面や文書は残されておらず、お城の姿は不明なのだとか。
何と言っても石垣が美しく、迫力ありますね。
石はこの山でとれたものだそうで、遠くから運ぶ必要はなかったとはいうものの、これだけの壮大な石垣の建設は大変な労力だったことでしょう。
三の丸、二の丸へと向かう石段は、一段一段の蹴上がかなり高くて上るのに一苦労。ピラミッドみたいです。
敵が攻めて来たときに、勢いをとめて防御しやすいようにつくってあるのだとか。
天守台に上れば、眼下に竹田の城下町と東に続く山並みが見渡せます。
竹田城跡は広い。そして日ざしも強く、ちょっと小休止のジオポタの面々。
天守台から南側を見れば、「日本のマチュピチュ」と呼ばれるイメージの南千畳が広がっています。(TOP写真も)
南千畳から天守台を見上げたところ。石垣の連なりが美しい。
こちらの石垣は真ん中にひときわ大きな石が積まれています。
これは「鏡石」と言って、石垣の顔となる見せ場に演出的に積まれるものだそうです。
竹田城跡をぐるりと巡ったあとは、天守台をバックに記念撮影。
じっくりていねいに説明してくれたガイドさん、ありがとうございました。
そして、帰りは雲に乗っておりていったとさ。なんちゃって。
山城の郷ではこんな写真が撮れますよ。竹田城入口から山城の郷まではやっぱり40分ほど歩いたので、ちょっとお疲れ気味の面々ですが。。
山城の郷からは自転車。ずっと下りであっという間に宿に到着です。
この宿には、古民家を改修した雰囲気のあるメゾネットの宿泊棟が2カ所あり、男女分かれて別棟に泊まりました。
各部屋のお風呂で汗を流したあとは、お待ちかねの夕食です。焼きカニ、とろけるような牛・豚のしゃぶしゃぶ、お釜で炊いたほかほかご飯と、地元の食材を堪能しました。
そして竹田城跡をライトアップしているというので、夕食後は円山川に架かる橋までぶらぶらと散策して見に行きました。
残念ながらライトアップの竹田城跡の写真はうまく撮れていませんでしたが、今日も竹田城を主役として見所いっぱいの1日でした。さて明日は午後からお天気が心配ですが、まずは早起き隊が立雲峡へのヒルクライムに挑みます。