1812-2

しらびそ高原

しらびそ高原と下栗の里 二日目

開催日 2018年05月26日(土)曇り
参加者 シュンシュン/サイダー
ビジター サトちゃん
総合評価 ★★
難易度 ▲▲▲
走行距離 60km
累積高度 1,700m
地域 甲信越
長野県

しらびそ峠
しらびそ峠

コース紹介

しらびそ高原(1,918m)へアタック! 駒ヶ根から中央アルプスを眺めつつ天竜川に沿って大草村へ。小渋ダムを経て大鹿村に入り、秋葉街道で地蔵峠を越え、蛇洞林道でしらびそ峠を経てしらびそ高原に上り、南アルプスを一望にします。

動画(07'13" 音声:一部にあり)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻  ルート 備考
駒ヶ根 東伊那
720m
START 発08:15 一般道 駒ヶ根ふるさとの家/7,900円/0265-82-8391
吉瀬
600m
8km 着08:45
発08:45
r18 吉瀬の枝垂れ桜
日曽利橋
550m
10km 着08:55
発08:55
r18
大草城址公園
600m
17km 着09:30
発09:40
一般道 WC
桑原 peak
800m
22km 着10:15
発10:15
一般道
小渋ダム
640m
24km 着10:25
発10:35
r59,r22 WC、小渋川
大鹿村大河原
770m
34km 着11:20
発12:30
秋葉街道 小渋川
昼食:いちばんぼし/0265-39-2833
地蔵峠
1,314m
48km 着14:25
発14:40
蛇洞林道 地蔵堂:登山道の奥10m
じゃぼらりんどう
peak
1,480m
51km 着15:10
発15:20
蛇洞林道
分岐
1,420m
53km 着15:25
発15:25
林道?
しらびそ峠
1,833m
59km 着17:00
発17:10
林道?
しらびそ高原
1,918m
60km 着17:25 ハイランドしらびそ/11,200円/050-3583-2302
日の入り18:49/駒ヶ根観光協会大鹿村観光協会遠山郷観光協会

朝の中央アルプス朝の中央アルプス

駒ヶ根の宿で目が覚め、外を見れば空は白い。曇りです。天気予報によれば今日は一日こんな天気らしい。

今日はこの企画のメインイベントで、ここ駒ヶ根からしらびそ高原まで上ります。累積登坂高度は1,700m! ジオポタとしては最高難度の部類です。上り切れるかなぁ〜

駒ヶ根の宿駒ヶ根の宿

宿で、焼き魚、湯豆腐、納豆、温泉卵という日本的な朝食をいただき、いざ出発。

ここからしらびそ高原までのルートは大きく分けて三つあります。東から、R152秋葉街道に出て分杭峠を越え大鹿村に抜ける。r210折草峠経由で小渋湖に抜ける。r18伊那街道で天竜川沿いを行き、大草村から小渋湖に抜ける。

私たちはもっとも難易度が低そうな、最後の天竜川ルートを採ることにしました

天竜川へ下る天竜川へ下る

私たちの宿は天竜川の東の山の中腹にあるので、まず天竜川へ下ります。

下り出すとすぐ、正面に中央アルプスが見え出します。

駒ヶ根の中央アルプス駒ヶ根の中央アルプス

駒ヶ根の田んぼはすでに田植えが終わり、きれいに苗が並んでいます。

そこに映り込む中央アルプスもまた良いです。

宿泊した山宿泊した山

振り返れば、昨日宿泊した山が見えます。

これらは中央アルプスに比べればどうということのない山ですが、昨日の最後の上りはきつかった〜

伊那街道伊那街道

田んぼを抜けて伊那街道に出、しばらく進んで天竜川の際まで下るとr18に合流します。

そこから先はr18が伊那街道となり、しばらくはこのr18で天竜川沿いを行くことになります。

吉瀬の枝垂れ桜吉瀬の枝垂れ桜

基本的にはr18の一本道で選択肢はほとんどないのですが、吉瀬にちょっとした迂回路があったので入ってみました。

果樹畑の下に大きな杉の木と『吉瀬の枝垂れ桜』と呼ばれる桜の木が見えます。満開の桜の向こうに中央アルプスという絵が想像できます。

企て人サイダー企て人サイダー

『中央アルプス、いいねぇ〜』 とこの景色に満足げな企て人サイダー。

中央アルプスへダイブ中央アルプスへダイブ

畑の奥まで進んで道がなくなった所で方向転換し、りんごの木の間を中央アルプスに向かってダイブします。

r18伊那街道r18伊那街道

ダイブした先のr18伊那街道は、天竜川の左岸ぎりぎりまで落っこちてくる山の急斜面を無理矢理に削り取って通されています。

川縁の道ではありますが、ほとんど山道といった風情で、細かいアップダウンの連続です。

日曽利橋日曽利橋

日曽利橋までやってきました。ここで天竜川をちょっと見ておくことにします。実はr18からは天竜川は樹間からちらちらっとしか見えないのです。

ここの天竜川はまだ幅が狭く、水深も浅く、上流域の姿を留めています。

続r18伊那街道続r18伊那街道

天竜川は日曽利で大きく蛇行しています。そこには数本の小川が流れ込んでおり、そのため三角州状の平場が造られているため、r18も二車線に幅員を広げます。

日曽利を過ぎると再びr18は山道になります。

樹幹から見た天竜川樹幹から見た天竜川

日曽利の先で天竜川は今度は小さな蛇行を繰り返し出します。

これはその二番目の蛇行部分で、河原ができているのが見えます。

飯沼近く飯沼近く

道にアップダウンがなくなり、フラットから下りに転じました。中川村の飯沼が近付いたのです。

このあたりから天竜川に平地が現れるようになります。

中川村役場付近から見る中央アルプス中川村役場付近から見る中央アルプス

中川村の大草に入った所でr18を離れ、大草城址公園へ向かいます。

大草城址公園入口大草城址公園入口

大草城址公園は大草村役場の少し南にあり、桜の名所として知られています。

大草城址公園大草城址公園

しかしもうとっくに桜の季節は過ぎて、その葉っぱは深い緑色に変わっています。

今日のルートは補給ポイントもトイレも少ないので、ここでトイレ休憩です。

大草から小渋ダムへ大草から小渋ダムへ

大草で天竜川と中央アルプスに別れを告げ、小渋ダムへ向かいます。

ここから小渋ダムの上部の桑原までは上り一本。

桑原への上り桑原への上り

4.5kmで200mの上り。平均斜度4.4%。しらびそ峠の前座としてはちょうど良いでしょう。

勾配が緩いので(笑)サイダーが牽き、シュンシュン、サトちゃんと続きます。

桑原のピーク桑原のピーク

この前座の上りは難なくクリアです。

まあ、今日はこんなところでへばっているわけにはいかないのですよ。

大鹿村へ続く谷大鹿村へ続く谷

桑原のピークを過ぎて下り出すとすぐ、大鹿村へと続く深い谷が現れます。

遥か彼方に見えるのは、南アルプスの赤石岳あたりでしょうか。

小渋湖小渋湖

さらに下れば、眼下に小渋湖が見えてきます。

小渋湖は小渋ダムによって塞き止められた小渋川にできた人造湖です。

小渋ダムへの下り小渋ダムへの下り

豪快に下って、

小渋ダム小渋ダム

小渋ダムに到着。

この時は下の小さな水門から水が吐き出されていました。

ダムより小渋川下流を見るダムより小渋川下流を見る

小渋ダムで一服したら、トンネルをくぐり抜けて小渋湖沿いを行きます。

このトンネルは少々長いのですが、迂回路はなし。

小渋湖と南アルプス小渋湖と南アルプス

ほどなく先に南アルプスがちょこっと見えるようになります。

残念ながら山にはあまり詳しくないので、どの山なのかははっきりしませんが、方角からするとやはり赤石岳あたりのようです。

四徳大橋四徳大橋

四徳大橋を渡り、

滝沢トンネル滝沢トンネル

滝沢トンネルをくぐり抜けます。

この滝沢トンネルには湖畔を行く迂回ルートがあるのですが、この時それは工事中でした。

桶谷トンネル迂回路より桶谷トンネル迂回路より

次の桶谷トンネルは短いのですが、ここの迂回路は使えました。

桶谷トンネルの横には小さな堰があり、ターコイズブルーの小渋川が見られます。そうそう、小渋ダムの影響範囲はこの堰の手前までで、これより先の小渋川は、驚くほどその姿を変えます。

ダムの影響が及ばない小渋川ダムの影響が及ばない小渋川

その姿がこれ。

ダム湖を見たあとではちょっと信じられないほど、水量が少なく、浅く狭い。

谷の奥へ進む谷の奥へ進む

小渋川が姿を変えると、道は穏やかに上り出します。

谷が狭まってきました。

鹿塩川鹿塩川

短いトンネルを二つくぐり抜けると突然視界が開き、大鹿村の落合に出ます。

ここで小渋川に鹿塩川が流れ込み、道はR152秋葉街道になります。

大鹿村の秋葉街道大鹿村の秋葉街道

ようやくしらびそ高原への上り口の村に到着しました。

大鹿村の小渋川大鹿村の小渋川

ここの小渋川沿いには遊歩道のような道があり、これはなかなか気持ちがいいのですが、この時それは工事中でした。

さて、大鹿村を出るとこのあとは食事はもちろんのこと、補給もできません。ということでまずはここで昼食です。しかしこの大鹿村の中心部でさえ、確実に食事ができるとは限りません。事前調査でなんとか見つけた食事処の『いちばんぼし』へ。雰囲気のいい店に、気さくなマダムが経営するここはバイキングスタイルなのですが、味もなかなかでした。

南東から流れてくる小渋川南東から流れてくる小渋川

ゆっくり昼食をいただいたら大鹿村の大河原を出発します。

大河原の出口の新小渋橋で小渋川を渡り、青木川沿いに入ります。ここで小渋川と別れ、このあとの供はしばらくの間、青木川になります。

青木川青木川

さて、ここからいよいよしらびそ高原への上りが始まります。そのしらびそ高原の直前にはしらびそ峠があり、さらにその手前には地蔵峠があります。

まずクリアせねばならないのは、この地蔵峠。新小渋橋から地蔵峠までは、12kmで560mの上り。平均斜度4.6%。実際のピークは地蔵峠の少し先で、15kmで760mの上り。平均斜度5.1%。

道はぐんと狭くなりましたが、これもR152の秋葉街道です。

青木川を渡る橋青木川を渡る橋

青木川沿いの道は右岸から左岸へ、左岸から右岸へ、と頻繁に行ったり来たりを繰り返します。

そんなところで渡る橋は、ちょっと古めかしいこんなもの。

上るシュンシュンとサトちゃん上るシュンシュンとサトちゃん

谷はどんどん狭まってきて、川のこっち側の山はほとんど崖のようになってきました。

『そろそろ本格的な上りになってきましたかねぇ〜』 と、まだ余裕のシュンシュン。

『いえいえ、まだまだこれからですよ。』 と、去年ここを走ったサトちゃん。

深ヶ沢付近深ヶ沢付近

ゆっくり上り詰めて行きます。この上りは距離が長い上、後になるほどきつくなってくるので、じっくり腰を据えて掛かります。

キャンプ場がある深ヶ沢の手前にちょっとしたスペースが出てきたので、ここで一休みです。

大鹿村の新小渋橋を出てから50分、250mほど上りました。地蔵峠までのほぼ半分を上った計算です。

つづら折れつづら折れ

深ヶ沢を出て15分ほど走ると、先にヘアピンカーブが見えます。

ふと上を見ると、幾重にも白いガードレールが重なっています。

歩く速度で上る歩く速度で上る

ついに地蔵峠の直前のつづら折れが始まったのです。

『ついに来ましたか、激坂が! ちょっとインナーに落とします。』 と、シュンシュン。

シュンシュンはこの日のためにブロンプトンのクランクを入れ替えて、チェーンリングを二枚にしていたのです。

木々の合間から見える山木々の合間から見える山

えっこらよっこらと腰を据えて上ります。ところがここは、

『歩いた方が早いや!』 と、自転車を押しに掛かるサトちゃん。

確かに、乗っても押しても速度は変わらない。。。(笑)

ヘアピンカーブを廻るヘアピンカーブを廻る

ヘアピンカーブを二つ、三つ、四つと上って行きます。

地蔵峠直前のフラット部分地蔵峠直前のフラット部分

いったいいくつヘアピンカーブを廻ったでしょうか。

ついにカーブがヘアピンではなくなり、ゆったりとした弧を描くようになると、勾配はほぼフラットになります。

地蔵峠地蔵峠

そして先にカーブが見え出すと、そのカーブのところに『地蔵峠 標高1314m』の標識が建っています。

ついに地蔵峠に到着したのです。

地蔵峠のお地蔵さん地蔵峠のお地蔵さん

地蔵峠の名はこの奥に地蔵堂があることからだそうです。道端にも『地蔵菩薩蔵→』の標識が建っているので、ちょっと覗いてみました。

標識を入るとすぐ、道路から10mか15m奥まったところにお地蔵さんの赤い頭巾が見えます。お堂は簡素なものですが、このお地蔵さんはきっと古くから旅人をここで見守ってくださっているのでしょう。

地蔵峠からさらに上り出す地蔵峠からさらに上り出す

お地蔵さんにお参りしたら、いよいよしらびそ峠に向かいます。

『え〜、峠って、道、まだ上っているじゃあありませんか!』 と道の先を見たシュンシュンが呻く。

そう、地蔵峠は今日私たちが使う道からすると峠ではなく、ただの坂の途中に過ぎないのです。実はこの地蔵峠でR125は山道、いわゆる点線国道となって地蔵堂の横を下っていくのです。国道の未通区間です。ですからR125で見ると、ここは立派な峠というわけです。

蛇洞林道蛇洞林道

ということで地蔵峠から上はR125ではなく、蛇洞林道(じゃぼらりんどう)という道になります。

この蛇洞林道に入ると勾配は5〜6%に緩み、だいぶ走りやすくなります。

深き山深き山

そして右手の視界が開けて、谷の向こう側の山ひだが見えるようになります。

この山ひだの深いこと深いこと。ここからは見えませんが、地蔵峠から下ったR125はこの谷底を通っているのです。

新緑の中を行く新緑の中を行く

下界の緑はすでに夏の色、深いヴィリジャンに移ろうとしていますが、標高が上がったこのあたりでは、まだ新緑と言っていい初々しい若葉色です。

蛇洞林道でゆっくり高度を上げて行くと、小さなカーブの先で道は下り出しました。どうやら地蔵峠の先のピークを越えたようです。この先、蛇洞沢までは快適な下りです。しかしその先の上り返しはきついです。勾配は激がつくほどではなかったかもしれませんが、ほとんど壁のように感じてしまいます。もうかんべんして〜

重なる山々重なる山々

この壁坂を上り切ると視界が開け、しらびそ高原へ上る道の分岐点に出ます。蛇洞林道はここから秋葉街道に下り始めますが、私たちはしらびそ高原へ。

ここからが本日の第二部の始まりといったところでしょうか。道は当然上り。(笑)

この先はずっと右手の視界が開き、先まで続く山並みがはっきり分かるようになります。深い山!

小滝小滝

カーブに橋が架かり、そこに小さな滝が落ちています。それを彩る緑も美しい。

しらびそ峠まではもうひと息なので、ここで最後の休憩です。

山の上に中央アルプス
山の上に中央アルプス

山並みの上にうっすらと彼方の山が見えます。あれは午前中ずっと眺めていた中央アルプスでしょう。

しらびそ峠直前しらびそ峠直前

山並みを眺めながら進むと先に急な上りが見え、そのすぐ手前の左手に駐車場が現れます。

この駐車場の所がしらびそ峠でした。しらびそ峠もまた例によって峠ではない!(笑)

しらびそ峠/標高1,833mしらびそ峠/標高 1,833m

やっと上ってきました〜

このしらびそ峠の標高は 1,833m。本日の最低標高は500mちょっとですから、ここまで1,300mほど上ったことになります。いや〜、良く上りました〜

南アルプス南アルプス

しらびそ峠は南アルプスの眺望が素晴らしいです。この時期はもう雪が残っていないのが残念ですが、ここから見える山々はみんな3,000m級のものばかりなのです。

左から、端に荒川前岳(3,032m)、中央の塊は大沢岳(2,819m)、中盛丸山(2,807m)、兎岳(2,818m)、前聖岳(3,013m)といったところ。

最後の激坂最後の激坂

ここにきて気温がぐんと下がりました。16°C。かなり寒さを感じるのでしらびそ峠は早々に立ち去り、本日の終着地のしらびそ高原でゆっくり南アルプスを堪能すことにしました。

しらびそ峠を出ると、激坂! おえ〜〜〜〜 ここが本日一番の難所かも。。。

西の山並み西の山並み

高度が上がったからか、西には中央アルプスがずらりと見えるようになります。

ここは南アルプスに中央アルプス、そして条件が良ければ北アルプスまで見えるのでしょう。

しらびそ高原に建つハイランドしらびそしらびそ高原に建つハイランドしらびそ

山の上に建つ赤い屋根のハイランドしらびそに到着です。

しらびそ峠からこのハイランドしらびそまでは1kmほどしかないのですが、これが長かった〜

しらびそ高原から見る南アルプス
しらびそ高原から見る南アルプス

このハイランドしらびそが建つところがしらびそ高原で、その標高は 1,918m。

しらびそ峠は南アルプスまでの距離が近く迫力がありましたが、こちらは視界が広く、どこまでも続く南アルプスが楽しめます。

夕日を受ける南アルプス夕日を受ける南アルプス

本日の行程、無事終了です。いや〜、とにかく良く上ったよ〜

< 前日へ しらびそ高原と下栗の里 TOP 翌日へ >
日本自転車コースリスト GEO POTTERING home