2日目の朝は何と快晴! 最高気温も昨日より10度くらいは上がりそうです。
「やっぱり晴れはいいね〜」と笑顔のサリーナ、シロスキー。昨日の季節外れのお天気は何だったのかねえ。
ホテルの前は気持ちのいい並木道。朝の光を浴びて走っていきます。
小舟渡平の丘を下ると海辺の道に出ました。その海の向こうに蕪島、そして右側には工場のタンクの後ろに、昨日は雲の中で全く見えなかった白い八甲田山も姿を現しています。
「やったぜ〜」とサイダー。シロスキーのポーズはウミネコ?
昨日車で立ち寄った蕪島ですが、せっかくの青空なのでもう一度訪問しましょう。
今日もミャーミャーとたくさんのウミネコがお出迎え。
蕪島神社はまだ再建途中で敷地はフェンスで覆われ、ウミネコだけが自由に出入りして飛び回っています。
鳥居をバックにサリーナがポーズ。
ウミネコは3月上旬頃に蕪島にやってきて4月頃に産卵し、6月頃に雛がかえるのだそうです。
たくさんのウミネコが草むらの中にじっと佇んでいます。今は卵を温めている時期なんですね。
蕪島の次に向かったのは館鼻岸壁朝市。日曜日に漁港の岸壁で開かれる巨大な朝市で、300以上の店が立ち並ぶといいます。
日の出と共に始まる朝市は、もうそろそろ終わりに近い時間帯ですが、食べ物のお店を中心にまだまだ賑わっています。
やっぱりまずは魚介類でしょう。
鮮魚は朝早くに売れてしまうようですが、ここではカレイが豪快にお皿に乗っています。
こちらはホタテ。「ホタテの子」と言って別に売っているのも面白い。お得ですね。
お店を仕切るカッチャ。もずく100円もいいなあ〜
そしてこちらは煮干しの専門店。
サイズか重さか?品質? 結構値段の違いがありますね。
この朝市、魚だけではありません。いろんなものがあって楽しい。
長芋、ゴボウ。青森県は長芋やゴボウの名産地だそうです。
こちらは刃物屋さん。
鎌や包丁など、たくさんの種類の刃物が並んでいます。
こんなお店がずらりと並ぶエリアの横に目を転じると、そこは漁港です。
岸壁に大きな漁船が並んでいます。これはえんじ色の滑車がいくつもついていて、漁網を巻き上げるのかな。
そして、この時間帯で活発なのは食べ物屋さん。焼きそば、中華まんからシチューまで、いろいろとおいしそうなお店が並んでいます。
長い行列で賑わっているのは焼き小龍包屋さん。『焼き』は珍しいですね。ジュージューと美味しそう。
何か自転車の途中で食べられるものはないかな、と夢中で探すシロスキーとサリーナ。
シロスキーがリンゴをゲット。もちろん青森の名産ですね。リンゴ店のお母さんとツーショットです。
朝市ウォッチングを楽しんだら、最寄りの陸奥湊駅から輪行です。まずは八戸線で八戸駅まで。
そして、八戸駅で青い森鉄道に乗り換えます。青い森鉄道のイメージキャラクターは正面真ん中下に描かれている『モーリー』。青い色の木なんだそうです。ごめん、青森だしイカかと思った。。
八戸駅から電車で北へ向かうと、車窓からはときどき白い山が見えました。うん、今日は期待大ですね。
下り立ったのは三沢駅。駅の周囲は工事中でしたが、とりあえず『いざ出発』のポーズ!
まず鉄道線路の東側を流れる小川沿いに地道を行きます。
春の小川がさらさらと流れる横を気持ちよく走っていきます。
その小川の土手には春の顔、つくしがたくさん顔を覗かせています。
そして舗装路に出ると、満開の桜が出迎えてくれました。青空の下、春爛漫。
しばらく走ると、先頭サイダーの目の前に白い山並みが見えました。写真では見づらいですが、雪を冠った八甲田山でしょう。
県道8号に入ったあと進路は北に折れて、小川原湖を目指します。
県道8号を離れると、交通量は一気に減って走りやすいルートになります。
まっすぐな道を笑顔で走るサリーナ、後ろはシロスキー。
そして、青い空を映した湖面が見えてきました。これは小川原湖の手前にある柿沼です。
ステキな景色にちょっと立ち止まるシロスキーとサイダー。湖の向こう、左後方には八甲田山の白い姿がくっきり見えています。
八甲田山は複数火山の総称で、湖越しの中央に美しい円錐形の姿を見せるのは高田大岳、その右手が最高峰の大岳のようです。
そんな景色を後方に従えつつ、柿沼沿いをどんどん進みます。気温はそれほど高くはありませんが、日差しが気持ちよい。
柿沼を過ぎるとすぐに小川原湖です。小川原湖は日本で11番目の面積規模を持つ湖沼で、自然豊かなところです。
しかし、小川原湖沿いに入ってもしばらくは道がフェンスに閉ざされており湖岸には近づけません。このあたりの湖岸は米軍用ビーチとなっているのです。
小川原湖沿いを1km少々過ぎたところに、小川原湖畔キャンプ場がありました。ここからは誰でも湖岸に出ることができます。
桜も満開、木々の間にあるキャンプ場はとてもいい雰囲気です。
そして小川原湖畔では、湖の先に白い頂の八甲田山系がゴージャスに広がっています。すごい〜(TOP写真)
「ここは最高だね」と笑顔のサリーナが気持ちよく走っていきます。ここでキャンプも楽しそうですね(昨日のような悪天候だったらイヤだけど)。
キャンプ場を通り抜ける頃には、そろそろお昼の時間帯になっていました。
この近辺には食事できるところがあまりないので、少しだけ小川原湖から離れて『道の駅みさわ』を目指します。
『道の駅みさわ』に到着。正面に見えるのが『くれ馬ぱ〜く』という総合案内所で、食堂もあります。
周辺ではゴーカートに乗ったり乗馬体験もできる観光村になっています。
そして、敷地内の芝生広場には農作業をする人たちの銅像が。
正面に見える建物は『三沢市先人記念館』で、日本初の近代洋式牧場を開設した廣澤安任など、地域に貢献した人たちに関する展示があるそうです。
そして乗馬体験もできます。ということで颯爽と馬にまたがるサイダー。
あ、踏み台が見えました? これらの馬も銅像でした。
『くれ馬ぱ〜く』の建物の後ろに本物の馬たちがいる『三沢ホースパーク』があります。
おなかすいたよ、何かちょうだい、とお馬さんが近寄ってきました。
乗馬体験を始める人がいたので、ちょっと見物。このお馬さん、指導員の方の言うことをよく聞くお利口さんでした。
この『三沢ホースパーク』ですが、事業拡大のため来月末に種差海岸へ移転するとのことでした。
道の駅を出るとしばらく県道170号を進み、再び小川原湖岸に戻ります。
ここは仏沼地区水辺広場です。湖岸の芝生でシロスキーが大の字になり、仕事三昧の日々からリフレッシュを図るのでした。
湖の向こうの八甲田山は逆光で見えにくくなっていますね。
湖岸の道は快適ですが、ちょっと風が強くなってきました。
ゆっくり走るサリーナとシロスキー。
湖岸の道が終わって内陸に向かい、県道を越えるとダートになりました。
ここは、すでに小川原湖に隣接する湿原の仏沼(ほとけぬま)のエリアに入っています。
仏沼はヨシなど背の高い植物に覆われ、ここにオオセッカやコジュリン、オオヨシゴイ、シマクイナなどの鳥類が生息しているといいます。環境庁から鳥獣保護区に指定され、またラムサール条約にも登録されました。
広いエリアですが、枯れたヨシがなくなっているのは火入れで手入れされたところのようですね。
車は乗り入れ禁止。鳥たちを驚かさないように、私たちも自転車を押して歩いていきます。
「あ、鳥がいた!」とサリーナ。「カラスだよ」とシロスキー。「鳥が動いてる!」とサイダー。「枯れ草だよ」とシロスキー。結局カラスとカモ以外の鳥には会えず。エキスパート&望遠鏡が必要でしたね。
仏沼を過ぎると小川原湖のちょうど北端に到着です。高瀬川を越えて湖の土手を西向きに走ります。
正面に八甲田山が見えてきました。
小川原湖の土手には私たちのほかには誰もいません。
快適快適、と思いきや、午後になって風が強くなり、しかもこのコースでは向かい風の西風です。
湖岸には小さな漁船が停泊しています。小川原湖は汽水湖で、ワカサギ、シラウオ、ハゼ、シジミなどがよくとれるとのこと。
このあたりに遮蔽物は何もなく、強い西風を受けてヨレヨレです。
「きつい〜」とうめくシロスキー。
気がつくと、サリーナとシロスキーを置いてサイダーはずいぶん前を走っています。
八甲田を背景に景色はいいんだけど、この風、何とかして!
そのときシロスキーが急停止し、湖の方にカメラを向けています。そこでは2羽の白鳥が優雅に泳いでいました。
サイダーとサリーナも湖を見ていたのですが、「大きな白いウキのようなものがあるなあ」と思っていたのでした。
白鳥を見て少し元気も回復。風を受けながら小川原湖の西岸を走り続けます。
小川原湖の北辺を回って南へ向かうと、風は横風となり少し和らぎました。
黒服のサイダーが相変わらず先頭を引きます。
そして、わかさぎ公園浜台キャンプ場にやってきました。管理棟は閉まっていましたが、湖岸近くの巡視船艇庫の横にあったトイレをお借りしました。
ここは湖水浴場になっていて、きれいな浜が広がっています。浜辺でサイダーがジャンプ! あ、シャッターのタイミングがずれた。。
さらに湖岸を南に走っていくと、ヨシの藁をこんもりと積んでいる上に白鳥がいました。卵かヒナを温めているのでしょう。
白鳥を驚かせないように、そっと移動します。
田ノ沢というところにやってきました。ここにも桟橋が並び、漁船が停泊しています。
対岸は午前中に通ってきたところです。白い建物群は三沢市の中心部でしょうか。
小川原湖の西岸をずっと南下してきましたが、西岸はこのあたりで岬のような出っ張りになり、進路は西向きになります。
西向きでいいことは、八甲田山が真ん前に見えること。そして困ることは、向かい風になること。ハヒハヒ漕いでいると、空には不思議なパイプの煙のような雲。
岬を越えたあたりの湖岸近くには、水鳥がたくさん休んでいました。我々が通るとバサバサと飛び立とうとします。
「驚かせてごめんごめん〜」とサイダー。
そしてサリーナとシロスキーの青服軍団が続きます。
少し進むと、目の前にピンク色に霞んだ桜並木が見えてきました。
川を渡ったところが小川原湖公園です。
橋を渡ると、道の両側に満開の桜並木がずっと続いています。
この公園には千本もの桜が植えられ、桜まつりの期間中はライトアップもされるそうです。
ちょうど満開のソメイヨシノ。
小川原湖公園に入ったところで湖から離れて右に折れ、青い森鉄道の上北町駅に到着しました。
ここまで60kmほどを走り、向かい風もあってサリーナはちょっとバテ気味です。「あと16kmもある〜」と呻きつつ、十和田市中心部を目指して上北町駅をスタート。
小川原湖沿いの道はずっと平坦でしたが、ここからは十和田市まではごく緩い上りです。
田んぼが広がる中の道をヘロヘロと走るサリーナ。
そしてようやく十和田市街地に入りました。
稲生川に沿ってここにも桜が植えられて満開です。
ついに町の中心部にある本日の宿、十和田シティホテルに到着。時刻は18時半、結構疲れました。
お風呂に入って休憩すると20時になっていたので、ホテルで近場の居酒屋を紹介してもらいました。
夜は結構冷えるね〜と言いながら、たどり着いた近所の居酒屋の海の幸と地酒でカンパイ! 地酒メニューも豊富で満足そうなシロスキーです。明日は奥入瀬経由で十和田湖を目指します。