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台湾 花東公路海線2

長浜~豊浜~花蓮

開催日 2002.01.02(水) 小雨のち曇り
参加者 サリーナ/サイダー
総合評価 ★★
難易度 ▲▲
走行距離 91km

八仙洞付近を行く
八仙洞付近を行く

走行ルート図
地図ベース:Perry-Castaneda Library Map Collection

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コース紹介

花東公路海線の後半は、東部海岸の中央に位置する長浜を出、大小様々な海食洞窟がある『八仙洞』と北回帰線を示す白い塔を眺め、北部の都市花蓮まで。雨と強烈な向かい風で大変な上、海線なのに最後は山上りでアップアップ!

発着地 累積距離 発着時刻 ルート 備考
長浜 START 発08:20 花東公路海線 小雨で向い風
八仙洞  8km 着09:00
発09:40
花東公路海線 強風、1時間ほど走り『肉マン』休憩
豊浜
 昼食
35km 着12:30
発13:30
花東公路海線 昼食:小タコ茹で/アサリ炒め/山野菜炒め/麺(大)
/チャーハン(弁当に)/黄金水小3本/630元
花蓮 91km 着19:00
泊:大新大旅社/W600元
1元=3.9円

雨の長浜雨の長浜

台湾東部のほぼ中央に位置する長浜の朝、目が醒めると、なにやら『ゴーゴー』と音がする。始めは波の音かなと思ったのだが、良く考えればここは海岸からは少し離れている。

風? ベッドから起き上がり窓を開けてみる。どんよりとした空からぱらぱらと小粒の雨、そしてその雨がいきなり窓から飛び込んできた。

小雨に強風! 今日はここ長浜から北部の花蓮までの90kmだ。ちゃんと走れるのかな?

八仙洞八仙洞

幸い雨はほんの少し。そのかわり強い風が正面から! 下り坂でも漕いでいないと進まないくらい。

8kmを40分かけてのろのろ進むと『八仙洞』。昨日見た『三仙台』も道教の八仙人にちなむものだったが、ここもそのようだ。台湾の人々は八仙が好きなのだろう。

八仙洞から来た道を望む八仙洞から来た道を望む

八仙洞というから八つの洞窟があるのかと思ったがそうではなく、ここにはたくさんの海蝕洞窟が山の岩場に口を開けている。これらのうちもっとも高いところにあるのは海抜130mにある崑崙洞で、そこまでちょっとハイキング。

ここは吹き飛ばされそうで恐ろしかったので、ちらっと洞窟を覗いてそそくさと下る。

八仙洞からも海岸線を走る一本道の花東公路海線を進む。しかし、とにかく15分も走ると休憩しないとならないくらいの風、風、風!

北回帰線を示す白い塔北回帰線を示す白い塔

雨はあがったようだ。よかった。

ほどなく、前方に北回帰線を示す白い塔(靜浦北迴歸線界標)が見えて来た。夏至にはここまで太陽がくるんだね〜、今日は見えないけど。。

長虹橋長虹橋

北回帰線の塔を過ぎると秀姑巒溪を渡る。ここで道は内陸へ入って行ってから橋を渡る。川幅が狭くなったところを狙って、できるだけ短い橋を架けることで済ませるための知恵だ。

海沿いから内陸へ、そしてまた海岸へと、晴れていたらすばらしいだろう景色のなかをゆっくりゆ〜っくり進む。

荒れる海荒れる海

海は昨日の午後よりさらに荒れている。そこからエメラルドグリーンはなくなり、どんよりとした重い灰色だけになっている。そして、あっちでもこっちでも『ゴーゴー』とうなり声を上げている。

『も〜、もうダメ〜』と叫びつつ、よたよたと走って停止するサリーナ。風が強い日の海沿いはきつい。私たちが今進んでいるのは花東公路でも海線だが、これに平行して内陸10kmほどのところに山線が走っている。そしてその横を鉄道が通っていることを思い出した。

『山線だったら、列車に乗れたのにね〜』 『あっちは山道だよ、こんな日なんかぜんぜん走れなかったよ〜』 と冗談を言って気を紛らわそうとするが、やっぱり思ったようには進まない。

昼に豊浜に到着したときには今日の行程を終了したような気分だった。やぶれかぶれ状態で豪華昼食を頼んでしまった。食べ切れ無さそうなチャーハンはお弁当にしてもらい、いざ出発。しかしまだ半分も走っていないのだ。今日は本当に花蓮に着けるのだろうか?

水牛水牛

磯崎海岸に出るといきなり、『ドドドドッ』という地響きが聞こえた。なんと私たちの鉄馬(台湾語で自転車のこと)のすぐ脇を水牛軍団が並走。これにはびっくり! 二人とも赤いカッパを着ていたから? 風より恐かったのか、このときばかりは猛然とダッシュする二人でした。

この水牛軍団をなんとか振り切ると、先には悠然とのんびり草を食む水牛たちの姿が… ん? さっきのは一体何だったんだ……

牛山瞭望台牛山瞭望台

水牛難もなんとか切り抜けて風も止んできた。これならなんとかなるかな? と思うのも束の間、次の試練が待っていた。

磯崎海岸から先、道は山へ向かっている。『あれ? 海線だったよね〜』と言ってはみるものの、ここは一本道。上って、上って、延々と上って…

そして止んだと思った風まで復活! 風、上り、風、上り……

花蓮花蓮

持っていたレンブー(赤色の果物でりんごのような味)や釈迦頭(緑色で松ぼっくりみたいな形、ちょっとねっとりしていてほの甘いのと、パイナップルみたいな味のと2種類ある)で休憩を重ね重ね、なんとか頂上に着いた。

しかしその後、風は最強度に達し、日は暮れ、工事中の道はダート…  へろへろで、道脇に置かれた土管の上に座って、昼にお弁当にしてもらったチャーハンを無言で食べる。

花蓮の賑やかな看板花蓮のモーターバイク

花蓮に到着したときには本当にふらふらで、一番近くの旅社に倒れ込むようにして飛び込んだ。

台湾では自転車はだいぶ減って、そのかわりにモーターバイクがとても多くなった。ここのモーターバイクの普及率は世界一で、人口当たり65%と、2位のマレーシアの約2倍もある。

台北や台南を走るコーターバイクは軍団という雰囲気で圧倒されたが、ここ花蓮では絶対数の問題か、比較的おとなしく感じた。

鉄馬鉄馬

そのモーターバイクが普及する前は、もちろんここでも自転車が活躍していた。

ちょっとだけ古い荷物運搬用の自転車が、とあるショウウィンドウに展示してあった。かっこいい〜!

お粥屋お粥屋

一夜明けた次の朝はなんと快晴! ム〜、昨日の雨と風は一体なんだったのかね〜ぇ。

朝食は『お粥』と決まっているようなものだが、ここではおかずはセルフサービスのビュッフェ形式でちょっと驚いた。このスタイルは今回の旅では初めて見るものだ。花蓮は大都市なのだ。

お粥の具お粥の具

『え〜、たくさんあってどれにしようか迷っちゃうよ〜』とお粥の具を選ぶのに戸惑うサリーナ。

海岸の自転車道海岸の自転車道

昼過ぎまで花蓮にいることにした私たち、ぶらぶらしていると海岸の鉄馬道(自転車道)に出た。爽快で南国特有のまぶしい朝日と輝く海、椰子の木。

今日は風はないのね!

北濱曙光橋北濱曙光橋

この鉄馬道を少し進んでみると、美崙渓の河口には木造の橋が架かっていた。

鉄馬道がこの先どこまで続いているのかちょっと興味があるが、少なくともこのあたりの海岸沿い数kmには整備されているようだ。こんな道が繋がって、台湾一周ができるようになるといいな。

空から台湾を見る空から台湾を見る

台湾中央部を縦に貫く中央山脈には3,000m級の山々が幾座もあり、そこには美しい湖もあるという。クライマーならここを挑戦するのも楽しそう。しかし道は山道で狭く、交通量は結構あるらしい。いくつかの台湾横断路はこの前の地震で不通になったままだと聞くが、今度台湾に来るときは、この中央の山脈のダウンヒルだけ楽しもうかな!

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