今日は北部第二の都市ハイフォン(Hải Phòng)から海辺のドーソン(Đồ Sơn)まで往復します。走って楽しいのは田舎道、幹線道路はパスしようと意見が一致して、キエンアン(Kiến An)という街を経由することにしました。
まずはハイフォンの町を一周します。フランス風の堂々たる公共建築が立ち並ぶ通りもあります。市場方面へ向かうと、そこは大きなカゴに野菜やホウキや果物、ありとあらゆるものを満載した自転車と、2〜3人乗りのモーターバイクであふれんばかり。それらをけたたましい音をたてて追い抜こうと、両方向からセンターラインを走って来る自動車があるからたまりません。しばらくは緊張で腕や肩が硬直してきます。
そんなハイフォンを脱出して、なんとかキエンアンに辿り着きました。
キエンアンは大きな交差点があるちょっとした街で、その中心はこの交差点から北に少し行ったところにあります。そこへ、果物を駕篭にいっぱい積んだ農民が自転車で向かっています。ハンドルに掛けてある赤いものはプラスチック製のスツール。どこかで露天市を開くつもりなのでしょう。
キエンアンの交差点で幹線道に別れを告げ、田舎道に入ります。
この道はちょっとガタボコしていますが一応アスファルト舗装がされており、ときどき自転車やモーターバイクが通るだけののどかな道です。
キエンアンまでは道の周辺に建物がへばりついていましたが、それが畑になり、いつの間にか田んぼに変わりました。
手前の田んぼは水が張られたばかり。その向こうは田植えが済んだところのようです。のどかな景色を眺めつつ、ほっと一息。
しばらく行くとハイフォンとドーソンを繋ぐ幹線道路に合流。この道路は現在建設中で、途中片側しか通れなかったりします。
脇道に入って休憩していると、子どもたちが珍しそうに寄ってきました。ここでおやつに梨を食べて元気を取り戻し、子どもたちとバイバイしてまた幹線道路をひた走ります。
ようやくドーソンのヴァンホア半島(Bán đảo Vạn Hoa)の付け根の東側に辿り着きました。トンキン湾に出たのです。
ここはヴァンソン(Vạn Sơn)というところのようで、海辺は公園になっています。後ろに見えるのがヴァンホア半島の先端で、これからあそこにあるビーチへ向かいます。
ヴァンソンの公園からは大きなお寺の前を通って半島の西側に出ました。どうやら村に着いたらしいのですが、海辺には人影がありません。
少し行くと漁船らしき船のたまり場があり、小舟に乗った人の姿がありますが、観光客はいないようです。夏は地元観光客で賑わうところらしいのですが、今は肌寒い冬ですからね。
地図を見ると目的地のビーチはまだ先で、それは岬の先端あたりにあるようです。
『そもそもオフシーズンのこの季節にビーチのレストランは開いてるのかね…』と不安を抱えつつ、岬の先端までの道をヒルクライム。
なんとか辿り着いたのは砂浜を囲む小さな集落。
おお〜、シーフードレストランが開いているではないですか! お客さんはほとんどいないんだけどね。。
穏やかな笑顔の客引き青年にさそわれて、そのうち1軒のハイアウ・レストランでお昼に決定。
揚げたニンニクをちらした焼き蛤。蛤は日本のそれより大分小さいですが、旨い!
蒸した小ぶりのイカと野菜をあっさり塩味で炒めたおかずとごはんで、しあわせなお昼でした。
帰りは工事中の幹線道路をハイフォンへひた走ります。この道、工事中だからか、ハイフォンに近づき交通量が多くなるほど道が狭くなるという恐ろしいものでした。
ヨレヨレでしたがなんとかハイフォンのバスターミナルに辿り着きました。今日はハノイで日本からやって来るナオボーとチューボーと落ち合います。ということでここからはバスでハノイへ向かいます。このハノイ行きのバスは昨日のバイチャイまでのものとは異なり大型で、最後部座席に陣取り自転車はその後ろに納めることができて、ほっと一息。約2時間でハノイに到着することができました。