ツール・ド・ピレネー 6

大西洋から地中海へ
第6ステージ

Eaux-Bonnes 〜 Luz-Saint-Sauveur

総合評価 ★★★
開催日 2008.08.06(水)晴れ 難易度 ▲▲▲
参加者 サリーナ/サイダー 走行距離 60km

オービスク峠
オービスク峠

◆ コース紹介

ツール・ド・ピレネーもいよいよ佳境に入ります。 有名な自転車レース、ツール・ド・フランスにたびたび登場する、超級のオービスク峠とスロール峠を越え、ツールマレー峠への上り口になる町リュ・サン・ソヴールまで。

オービスク峠への上りは超級というだけありちょっと厳しいものの、ごつごつとした鋭い岩山が織りなす景色が見事。 そしてスロール峠までは断崖絶壁を行きます。 ここにはピレネーの最高の自然、息を飲むような美しい風景があり、今回のツアーの中でも指折りのコースです。


第6ステージ:オー・ボンヌ(750m) 〜 リュ・サン・ソヴール(720m) 60km

 峠:オービスク峠(超級 1,709m)、スロール峠(1,474m)

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ゴーレットからの上りグレットからの上り

朝には昨夜の大雨もあがり、ちょっとひんやりする曇り空でした。 今日は超級オービスク峠越えだ! 昨日の一級山岳でへろへろヨタヨタだった私たちは、いつもより早めの朝7時にオー・ボンヌを出発しました。 空は明るみ出してはいるものの、山間の道はまだ薄暗い。 街を出てすぐのところにあるオービスク峠の最初の標識には、頂上まで12km、960mの上り、全体の平均斜度は8%、最初の1kmの平均斜度も8%とあります。 

『いきなり8%かよ〜』 と走り始めたばかりでまだ体が温まっていない私たちは最初からヨタヨタです。

しばらく山間を進み、小さな川を越え、視界が開けてくると、だいぶ上のほうにごつごつした岩の山が見え出します。 ずーっと8%の勾配が続き、1時間半ほど走り続けるとグレットのキャンプ場に着きました。 ここで一休みしさらに進むと今度はスキーのリゾートホテル群が建ち並ぶゾーンにやってきました。 この目の前のヘアピンカーブの先の道は、ぐっと折り返してどこまでも上って行くように見えます。 いつの間にか雲がなくなって朝日がさし、青空が広がっています。

ゴーレットを見下ろすグレットを見下ろす

グレットを出発すると、道幅はやや狭くなり、いよいよ山道という雰囲気になります。 うねうねとしたヘアピンカーブの勾配はやはり8%程度が続きますが、しばらくすると進行方向の左手に視界が開けてきます。

鋭い牙のような岩の山鋭い牙のような岩の山

グレットを見下ろしつつ徐々に高度を上げて行くと、ゴツゴツした岩肌の山がぐっと近づいてきました。 雲一つない青空に鋭い牙が突き刺さっているように見えます。 山々がどんどん近づき、角度を変えると表情も微妙に変わり、上りの疲れを忘れて思わず見とれてしまいます。

まだ余裕のサイダーまだ余裕のサイダー

『この先のカーブに展望台があるから、そこまでガンバるー』と今日はまだまだ余裕のサイダー。 走り始めてから2時間半ほどで標高1,560mほどのところにある展望台に到着です。 ここまで800mほど上ったことになり、オービスク峠の頂上まではあと160mほどです。 この展望台ではパリからやってきたフランス人のサイクリストに会いました。 この方、私たちとほぼ同じコースで地中海に抜け、南仏を廻ってパリに戻るそうです。

草原と岩山草原と岩山

『さあ、あと160m、もう少しだ!』 と展望台を勢い良く飛び出したサリーナ。 勾配は相変わらず7〜8%のままで、緩くもきつくもなりません。 高度だけがゆっくりと上がってゆきます。 このあたりまで来ると、レーサーたちがどんどん上ってきて私たちを追い越していきます。

ググッと曲がるヘアピンカーブが現れると勾配が急にきつくなり10%超えになりました。 このヘアピンを過ぎると頂上はもうすぐ。 ぐっとこらえてペダルを踏み続けます。 

背後の山々と草原背後の山々と草原

さっきまでは傾斜のきつい山の斜面の端っこを上っていましたが、まわりの雰囲気が変わり草原の中に道が続いていきます。 ヘアピンを抜けたところで振り返ると丘の向こうに山々がずっと連なっていました。

最後のカーブに向かう最後のカーブに向かう

景色は最高ですが、ちょっときつい。 ゆったりとしたカーブの先が頂上のはずです。 最後の力をふりしぼってヨッコラヨッコラと上ります。

やった〜、頂上だ!やった〜、頂上だ!

ググ〜ッとカーブを抜けると勾配が緩くなり、あの鋭い牙のような山が真正面にド〜ンと現れました。 道は、もう上向きには続いていません。 レーサーたちが自転車を降りて佇んでいます。 

『やった〜、頂上だ!』 とカッ飛ぶサリーナ。

ゴツゴツした岩と雲海オービスク峠

10時ちょうどに超級・オービスク峠に到着。 距離12km、高度差960mに3時間かかりました。 昨日同様に時間当たりでは高度300mです。

ここはさすがにツール・ド・フランスで有名な峠だけあり、サイクリストはもちろんですが、一般の観光客もたくさんやってきていました。 何と大型観光バスも1・2台来ています。 道の脇には、白地に赤の水玉、黄色、緑というツール・ド・フランスの各賞ジャージ色にペイントされた3台の大きな自転車のモニュメントがあり、気分が盛り上がります。(TOP写真参照)

下り側の景色下り側の景色

景色は360度、とにかくどっちを向いてもすばらしい! 下り側の山々は上り側より少し穏やかな表情で、足下には草原が広がっています。 放牧された牛がのんびり草を食んでいます。

ここにはカフェがあったのですが、今日はもう一つ峠を越えなければなりません。 ここでまだまったりはできないと、しばらく景色を楽しんだあと、次のスロール峠に向かうことにしました。

山と草原と穏やかな道山と草原と穏やかな道

オービスク峠の下りは穏やかに始まりました。 草原の中を快適に下ります。 

『オービスク峠からスロール峠への上りはそんなにきつくないけど、断崖絶壁のところを通るから気をつけてね』 と先に会ったフランス人がアドバイスしてくれました。 まずはこんな穏やかな道がしばらく続きます。

断崖絶壁断崖絶壁

しばらく行くと

『お〜、すごーい。 これが彼の言っていた断崖絶壁ね。』 というところに出ました。 60度位ありそうな切り立つ斜面を無理矢理削り取って、一本の道が通っています。

断崖絶壁を行く断崖絶壁を行く

一応二車線ありますが、崖側にガードレールがないので怖い怖い。 山側の右側通行でよかった〜、と高所恐怖症のサリーナが慎重に走ります。

素掘りのトンネル素掘りのトンネル

しばらく崖っぷちに沿って緩い上り下りが続きます。 こんな素掘りのトンネルを潜ったあと、距離にして2kmほどの上りを終えるとスロール峠に到着です。

スロール峠到着スロール峠到着

サリーナがサイダーよりかなり遅れて到着。 実は、最後の上りの途中で左足のふくらはぎあたりに違和感が。 オービスク峠からスロール峠まではそんなに大変な上りではないのですが、連日の峠に足が悲鳴をあげているのでしょうか?

ピレネーの山々スロール峠にて

サイダーはまだまだ元気です。 スロール峠も岩肌が露出した険しい表情の山が見渡せ、景色が楽しめます。 この峠にもカフェがあったので、そのテラスでしばし休憩して喉を潤しました。 青空、白い岩肌を見せる山、広がる草原… さわやかな風に吹かれ、何ともぜいたくな休憩!

スロール峠の下りスロール峠の下り

休憩を終えてスロール峠を出発。 恐る恐る走り出したサリーナですが、下りが続くので問題なく進みます。 見る場所によって様々に表情を変える山々。 下り側の山々はずいぶんおとなしい感じです。

麓の小さな村の一つ麓の小さな村の一つ

500mほど下ると最初の村が現れ、その後もいくつか小さな村を通り越しました。 そろそろ12時近くなり、おなかもすいてきましたが、なかなかレストランは見当たりません。 アルシザン・アヴァンという街に到着して街角のレストランを見つけ、昼食にありつきました。

空室ありますの看板チェゼへの上り

昼食後はリュ・サン・ソヴールへと向かいます。 例によって、午後の日差しは強烈。 D921に入ると広い道になり車が多くなってきました。 このあたりのドライバーは自転車に慣れていて気を使って走ってくれますが、それでも車がない方がいいよね、と途中から枝道に入りました。 このチェゼを経由する道がきついのなんの! 車は全くと言っていいほど通りませんが、10%超えはあたりまえ状態です。 へろへろで押しのサイダー。

リュ・サン・ソヴールの宿リュ・サン・ソヴールの宿

上って下りて、小さな村を経由して、リュ・サン・ソヴールには16時過ぎに到着。 宿を廻る元気はなく、最初に目に入ったホテルに荷を解きました。 川沿いにテラスレストランのあるホテルです。 一休みしたあと散歩をしていると、明日上るツールマレー峠の案内が目に入りました。 この峠も超級で、今日より標高差が大きく、ここから1,400mの上りです。 明日はどんな峠かな、と思いつつ、テラスでの夕食を楽しみながら、とても素晴らしかった今日のコースを振り返りました。

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uploaded:2008-09-02