コース紹介
カヌーやラフティングが楽しめるソルトからカント峠を越えて、バルセロナ・オリンピックのカヌーの競技地のラ・セウ・ドゥルジェイまで。 標高差1,000mの下りは豪快で楽しめます。
第12ステージ:ソルト(680m) ~ ラ・セウ・ドゥルジェイ(690m) 52km
峠:カント峠(1級 1,725m)
ソルトの朝
朝7時、空は明るいものの日はまだ出ておらず、ソルトのホテルの玄関には明かりが付いています。 空気は寒いというほどではありませんが、かなりひんやりとしています。 宿のご主人が玄関を開けてくれ、『今日はいい天気だよ! よかったね』と送り出してくれました。
お決まり勾配7~8%を上る
まずは7~8%の上りです。 なぜかこれまで峠への上り道の勾配は、みんな申し合わせたように7~8%なのです。 いったいどうして?
雪山?
7~8kmほど走ると、めずらしく勾配は4~5%と緩くなります。 そしてここからは4~5%と7~8%が同じ位の割合で出てくるようになりました。 後方には頂上付近が白い雪山が見えています。 しかしこの白いもの、実は雪ではありません。 乾燥した地面に日が強く反射して白く見えるのでした。
うねうね道
ビラムール村を通過すると松林が多くなり、スペインぽい赤茶色の岩肌が目立つようになります。 下を見れば上ってきたうねうね道が山の斜面を抉っています。
尻痛サリーナ
坂もきついがお尻もきつい! 4~5日ならなんともないお尻も、一週間、二週間と乗り続けると疲労が蓄積して?痛くなってきます。 上り勾配はそれほどきつくないのですが、坂よりお尻がきつくて何度も何度も立ち止まるサリーナでした。
スペインの光
わっせわっせと漕ぎ続けること3時間強、我らが『ルビオ』という名の、たった数軒だけの村を通り抜けるともうすぐ頂上です。 ここの空気はまさにスペイン、フラッシュライトを浴びたような日の光です。
峠に到着のサリーナ
ルビオからの上りは緩やかに見えたものの結構きつく、真剣に上ってサリーナ、峠に到着。 ひゃーしんどかった!
カント峠
この峠の道路脇には、ちょっとした展望スペースのような駐車帯があり、北と南西に眺望が開けています。 到着は10時半、ここまで3時間半かかりました。 標高差1,045m、距離19km、平均斜度5.5%、上り300m/時間でした。
下りの眺め
前方には穏やかな山並みがあります。 この山並みを眺めながら豪快に下りだします。 ところが珍しくもここには一旦下った後の上り返しがありました。 しかもそれが数回繰り返されます。 今までのピレネーでは、峠と言ったら上りっ放しと下りっぱなしだったので、ここにはちょっと特殊な印象があります。
薄青紫の花を眺めながら
山が近づき、足元にはきれいな薄青紫の野草がずっと咲いています。
空を下る
真っ青な空に真っ白な雲。
山を下る
山並みの変化を楽しみつつグワッ~と下り、下り、下ると、幹線が通る下界はアドラル村に到着です。 1000m下った下界は暑い。 1時間近く下ったので休憩にバルに入れば、そこでは北京オリンピックで盛り上がっている様子。 テレビでスペイン対中国のバスケットボールが放映されていて、同点延長の末、スペインが勝ったので店中が大はしゃぎ。 店に来ていたお客の一人は私たちを見て、『君たち中国人かい?』 と気遣ってくれたのがちょっとおかしかった。
ラ・セウ・ドゥルジェイの町
アドラルからラ・セウ・ドゥルジェイまではほんの半時間ほど。 一走りで山の麓にある今日の宿泊地に到着です。
メインストリートの樹木
ラ・セウ・ドゥルジェイはこのあたりでは比較的大きな町で、セグレ川が流れ、1992年のバルセロナ・オリンピックでカヌーの競技地になったことでも知られています。 その町の真ん中のメインストリートにはこんな鬱蒼とした樹木が木陰を作っていて、みんなその下に集っています。
サーフボードの川版?
カヌー競技地の『オリンピック公園』には競技用コースが設けられ、カヌーの練習やラフティングで遊ぶ人たちがいました。 中にはこんな遊びも。
ラフティング
みんなでやれば怖くない?
魚屋さん
魚もいます。 川魚じゃあないけれどね。 久しぶりに魚介料理が食べたいね、ということで、晩ご飯はパエリャに決定。