スイス周遊 6

ローヌ谷とアレッチ氷河
第6ステージ

Oberwald〜Fiesch

総合評価 ★★★
開催日 2009.08.11(火)曇りのち晴 難易度
参加者 オットマッター/サリーナ/サイダー 走行距離 34km

ローヌ谷を行く
ローヌ谷を行く

◆ コース紹介

まずは氷河特急で中世の街クールからフルカ・トンネルを出たところにあるオーバーヴァルトまで。 氷河で削り取られたライン渓谷の巨大な岸壁を楽しみ、オーバーアルプ峠を越えます。

列車を降りると、渓谷はラインからローヌのそれに変わります。 このスイス・アルプスのオーバーアルプ峠、フルカ峠付近がヨーローパでも有数の大河、ラインとローヌの源であり分水嶺なのです。 ライン川は北海へ、ローヌ川は地中海へ。

オーバーヴァルトから自転車に乗換え、ヴァリス地方独特の木造の民家の合間を縫いながら、ローヌ川に沿って谷をフィーシュまで下ります。 距離は短いものの、変化に富んだ美しく楽しいコースです。

フィーシュからはロープウェイで一上り。 エッギスホルンからヨーロッパ最大にして最長といわれるアレッチ氷河の壮大な景観を眺めます。


第6ステージ:オーバーヴァルト 〜 フィーシュ

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発着地 累積距離 発着時刻 ルート 備考
Chur 発06:56 列車 Chur 06:56 → 08:11 Disentis 08:14 → 09:22 Andermatt 09:37 → 10:12 Oberwald
運賃52CHF+自転車15CHF
Oberwald
1,370m

START
着10:12
発11:30

( 1 )
コーヒー休憩
Ulrichen 6km 着11:55
発11:55

( 1 )
Blitzngen 20km 着13:00
発13:00

( 1 )
Fiesch FE
1,070m
32km 着14:00
発17:45
ロープウェイ乗り場 Eggishornに上りアレッチ氷河を見る 往復42.8CHF
Fiesch
1,090m
34km 着17:55 Fiesch Youth Hostel
ルートの()は Welcome to Cycling in Switzerland のルート番号

クール駅のプラットフォームクール駅のプラットフォーム

早朝、眠い目を擦りながらクール駅に向かう。 今日は列車で大移動なのです。 ここクールはスイスで一番古い町であると同時に、かの有名な氷河特急の発着地でもあるのです。

プラットフォームで列車を待ているとバックパックの一人の若者が近づいてきました。 どうやら私たちの自転車に興味があるようで、メーカー名や値段やパッキングの仕方などを聞いてきます。 彼は旅行中の学生で、農家に滞在しながらあちこち回っているんだそうです。 日本では見かけないスタイルですが、いい旅ですね。

駅にはごっつい機関車に繋がれた赤い列車が停まっていますが、氷河特急の姿はありませんでした。 クール発の氷河特急は本数が少なく、昼頃までないのです。

私たちはフルカ峠を越える一番列車に乗り込みました。 この一番列車と氷河特急には自転車の持ち込みができないと時刻表にはありましたが、なんとまるごと1車両が自転車用でびっくり。 一般の車両には自転車置場がないという意味だったんでしょうか?

ライン川を上るライン川を上る

ゆっくり走り出した私たちの列車は、あの窓が大きな氷河特急ではなく、ごく普通のものですが一応Expressとあります。 所要時間も窓の外の景色も氷河特急と同じだからこれで良し。

しばらくこの列車はライン川のほとりを走ります。 ライン川には朝霧が立ちこめその両側には、遠い昔ここが氷河に覆われていた頃、その氷河が残した爪痕が鋭い岩肌となって立ち上がっています。 霧で写真がないのが残念だがその姿はなかなかのものです。

オーバーアルプ峠へ向かうオーバーアルプ峠へ向かう

いくら眺めても見飽きない景色が続きます。 1時間ほどでディセンティスに到着すると、列車を乗り換えます。 これはここからいよいよ勾配がきつくなり、特別な機関車でないと上れないからです。

左右のレールの真ん中にもう一本、ぎざぎざのレールがあります。 これはラックレールというもので、機関車はこのレールに床下の歯車を噛み合わせて上って行くのです。

オーバーアルプ峠の湖オーバーアルプ峠の湖

ここからいよいよ山岳鉄道といった気分になります。 急峻な山をこの私たちの赤い列車がゆっくり上って行きます。 近くを走っていたライン川は遥か下に去り、森林限界を超えた緑の草原には、山間から細い川が幾筋も流れ落ちてきています。

40分ほど上ると左手に大きな湖。 ここが氷河特急、この路線の最高地点、標高2,033mのオーバーアルプパスヘーエです。

この湖はいったいどこへ流れるのだろう、と思いを馳せるうちに列車は出発しました。

峠に向かうサイクリスト峠に向かうサイクリスト

湖に沿う雪止めのトンネルを越えると、ほどなく列車は下り始めました。 ちらっと見える道路はヘアピンのようにうねっています。 そこを2人のサイクリストがエッコラエッコラと上っています。 お〜、すご〜。。

アンデルマットアンデルマット

この後もサイクリストは次から次へと上ってきます。 いったいどこから上ってくるのでしょうか。 こういったサイクリストに声援を送っているうちに、列車はアンデルマットに到着しました。

アンデルマットは古くから交通の要所で、南北のアルプス越えと、この列車のルートと同じ東西の交通の交わる宿場として栄えていたらしいです。

再び列車を乗り換える再び列車を乗り換える

そのアデルマットで再び列車を乗り換えます。 どうやらここでラックレール区間は終わりのようです。 かつてはこの先のフルカ峠を列車は上ったのですが、現在その難所にはトンネルが出来ていて、私たちの列車はそのトンネルをくぐり抜けるのです。

しかし氷河特急の『氷河』とはフルカ峠付近にあるローヌ氷河を指し、今では氷河特急とはいってもそれは名ばかりになってしまったのです。 そこでかつての路線の復活が望まれました。 その昔ここを走っていたSLをベトナムから買い戻し、2000年に『氷河』路線は復活しました。 これは今日の氷河特急とは別の路線として運営されています。

途中のレアルプ駅を通過する時、ちらっとこのSLの吐く煙だけを見ることができました。

ローヌ川ローヌ川

15分間の長いトンネルを抜けると、そこはオーバーヴァルト。 東にはここの東西を分断する高い山、足元にはローヌ川が流れています。 山の東側を流れていたのはライン川、反対のこの西側はローヌ川なのです。 このローヌもライン同様に白く濁っていますが、ラインのように茶色くはありません。

サイクリストサイクリスト

朝一番の列車でやってきたので、今日は十分に時間があります。 そこでまずオーバーヴァルトの街でコーヒーブレイクです。 同じ列車でやってきたサイクリスト達がこぞって同じカフェにやってきました。 それにしてもこのあたりはサイクリストがとても多い。

オーバーヴァルトを出発オーバーヴァルトを出発

オットマッターがバイクショップに寄ったりして、1時間近くが過ぎてしまいました。

『これじゃあ一本早い列車にした意味がないね〜』 などといいながら街を出ます。

そしてここで、オットマッターが財布がないのに気付く。 どうやらカフェに忘れてきたらしい。 慌てて引き返すオットマッター。 あ〜ぁ、これじゃあ予定時間より遅れてしまうじゃあないか!

氷河特急氷河特急

ローヌ川のほとりで行き交うサイクリストを眺めながら、オットマッターを待つサイダーとサリーナ。 その横を氷河特急の展望列車が通り過ぎて行きます。 そこへ特急便でカッ飛んで戻ってきたオットマッター、無事に財布は見つかったらしい。 やれやれ。。

ローヌ谷を行くサイダーローヌ谷を行くサイダー

ローヌの谷は狭い。 幅は1kmほどしかなく、右も左も氷河で削り取られた山。 そして後ろには列車で越えてきたひと際高い山が見えます。 その雪を頂いた山を背後に、穏やかな起伏の砂利道を行きます。

アルプスの山々に囲まれてダートあり

道は舗装路から砂利道、そしてダートへと変わります。 無数のサイクリストが行き交うこの道は、固く締まっているので問題ありません。 こういった砂利道やダートはなかなか楽しいものです。

ライン川を行くローヌ川と小さな集落

さほど急に見えないローヌ川ですが意外とその流れは早く、水面は激しく波打ち白い水泡を飛ばしながら流れてゆきます。

ここはヴァリス地方。 スイスの民家は地方により特徴ある形態をしています。 このあたりは木造の校倉造りで、屋根は単純な切り妻、長いバルコニーを持つ4〜5階建てほどの大きなものがあるかと思えば、石の鼠返しが付いたとても小さな倉庫のようなものもあります。

快調オットマッター快調オットマッター

山間の谷を行くのでアップダウンは付きものですが、なかにはこんな平地もあります。 なんとこの隣は飛行場でした。 こんなところでは、

『お〜、こりゃぁいいぞ〜』 と飛ばすオットマッターでした。

草原と村とサイクリスト草原と村とサイクリスト

山と草原と川が作り出す風景は素晴らしいけれど、人々が生活する村々があちこちに現れるのが、この景色をより魅力的にしています。 そこにサイクリストが加わると一段と魅力が増しますね。

木造の屋根付橋木造の屋根付橋

とある村に入るとそこには見慣れぬものが。 どうやらそれはローヌ川に架かる橋のようです。 スイスの土木技術は昔から定評があり、中でも橋は有名。 これは規模も構造も大したものではないけれど、こういった屋根の付いた木造の古い橋がスイスにはあちこちにあります。

WトラックWトラック

今日のこのコース、距離は短いものの、川あり草原あり山あり、ちょっとした林あり、舗装路あり、砂利道あり、ダートあり。

おっと、今度はダートだ〜

穏やかな下り穏やかな下り

このルート、狭い谷を車を避けて作ったらこうなったというだけなのかもしれませんが、よほどのサイクリングの達人が造ったに違いない、と思わせるほど変化に富んでいて飽きさせません。 私たちは標高の高い方から低い方へ向かっているのでらくちんなのもポイントです。

再びローヌに再びローヌに

例によって川面はいつも見えているというわけではありません。 つねにローヌ川に平行してその側を通ってはいるのですが、ほんの少し離れただけで川面は見えなくなってしまいます。 ここで何度目かのローヌとのご対面です。

ゴボゴボ波立つこの川はこのあとフランスに入り、肥沃な台地を作って地中海に流れ込んで行きます。 ヨーロッパ大陸の大河で地中海に注ぐのはごく僅か。 東にあったライン川が巡り巡って北海に注ぐのも信じられませんが、この小さなローヌが大河になり地中海に注ぐのも、ちょっと信じられない。 こういったところで、大陸ってのは日本とやっぱり感じがちがうな〜、って思います。

山へ山へ

これまでほぼ平地を走っていた道は、あるところで方向を変えると穏やかながらも上りとなり、山側に寄って行きます。 ここは両側から山が迫っていて、平地には車の道一本しかないのです。 その車道は一本道だからそれなりに交通量があるのです。

この自転車のルートは車道を避けるべく設定されたものだと思いますが、このあとはかなりの山道になるはずです。 私たちはフィーシュに下ってしまったのでその大変さは味合わずに済みましたが。

フィーシュ到着フィーシュ到着

ちょっとしたアップダウンを楽しみながら山の肩に沿って進むと、右下にフィーシュの街が見えてきました。 エルネンから急勾配の道を谷に下ってフィーシュに到着です。

いつもならここで宿に向かい即シャワーとなるのですが、今日はそうは行きません。 もう一仕事残っているのです。 ロープウェイでエッギスホルンに上りアレッチ氷河を眺めるのです。

アレッチ氷河
アレッチ氷河

高速ロープウェイでビューンと上ったエッギスホルン(標高2,869m)は素晴らしかった。 ロープウェイ駅を下りると、もうそこにはヨーロッパ最長にして最大といわれるアレッチ氷河が、バーン!

遥か彼方にはベルナー・オーバーラントの名峰ユングフラウやメンヒ、アイガーなどが見えています。 このアレッチ氷河はそのユングフラウに源を発し、ここまでえんやこらと流れてきているのだそうです。 

氷河の中にある黒い筋はモレーンと呼ばれる堆石で、氷河により削り取られた岩屑や土砂などがたまったものだそうです。 ここではそのモレーンもごく小さなものですが、世界中にはこのモレーンの上にある都市もあるというから、びっくりです。

山小屋の最高のランチ山小屋の最高のランチ

しばしこの氷河を眺め、山小屋で遅めのランチ。 スープと短冊切りのジャガイモをこんがり焼いたレシュティやソーセジのヴルストと簡単なものですが、この眺めを楽しみながらの食事は最高にうまい!

クール山頂へ

すばらしいランチのあと、エッギスホルンの山頂まで行ってみることにしました。 徒歩20分ほどで、アレッチ氷河がより良く見えるそうです。

ところがこの道、上り出してみれば途中から道がない! 後半はもの凄い岩場で、その岩をよじ上る感じなのです。 ギャー、とかオー、とか騒ぎながら黙々と山頂を目指します。

高山植物高山植物

しかしそんな岩場にもなんときれいな花が咲いています。 生命というのはすごいですね。

そしてなんとか登り切った先は。。 これはもう、なにもいうことなし。 おっとっと、おっこちないようにね!

エッギスホルン山頂からアレッチ氷河を望むエッギスホルン山頂からアレッチ氷河を望む

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uploaded:2009-09-07