ジャスパーの住宅地
バンフから数日掛けてここジャスパーまでやってきた私たちは、今日は休養日で特に行く宛もありません。 そこで気の向くまま街の周辺をぶらぶらすることにしました。
B&Bの主人トニーが周辺の詳しい地図を貸してくれ、ピラミッド湖を薦めてくれたので、午前中はそのピラミッド湖を散策することにします。
ジャスパーの南西に聳えるトライデントレンジの山々を後ろにして、街中からピラミッドレイクロードに入ると、いきなり上りが始まります。
見えた岩山
とはいっても斜度はせいぜい4~5%であまりきつくはありません。 徐々に高度を上げて行くと、右手の下に街の建物がゆっくりと遠ざかって行きます。
その建物が見えなくなると、道は大きくカーブし山の中へと入って行きます。 辺りは針葉樹に少し白樺が混じっています。
何度目かのカーブの先にごつごつした茶色の岩山が見えてきました。 あれがピラミッド山でしょうか。
先にピラミッド山
そのカーブを廻り込むと、さきほどの岩山が上へと伸びて行き、森の上にピラミッド山の山頂が現れました。
山の表面はまるでパイナップルの実ようで、リズミカルな凹凸が深く刻まれています。
パトリシア湖の湖畔を行く
道が平らになるとパトリシア湖の湖畔に出ます。
その後ろにはトライデントレンジの山々が、ずっと西のブリティシュ・コロンビア州の山々へと連なって行くのが見えます。
パトリシア湖とピラミッド山
先では森の上にあった雲が成長し、あっという間にピラミッド山を包んでしまいました。
ピラミッド湖
パトリシア湖から奥に進むともう一つの湖、ピラミッド湖に出ます。
これら二つの湖周辺は、ジャスパーの街からすぐのところにあるにも関わらず、静かで落ち着いた雰囲気です。
ピラミッド島
ピラミッド湖の中には小さな島があり、木の橋で渡れるようになっています。
このピラミッド島には特に何があるわけでもありませんが、林の中のベンチに座って周囲の山を眺められる、静かなところです
ファイヤーロードを進む
ピラミッド島のすぐ先で舗装路は終わり、一般車は進入できないファイヤーロードという広めのダートになります。
このファイヤーロードという名の道はあちこちにありますが、山火事の時の緊急用の道でしょうか。
山頂を現したピラミッド山
そのファイヤーロードが方向を変える所で、雲に隠れていたピラミッド山が山頂を現しました。
ファイヤーロードはこの先まで続いて行きますが、湖を離れ上りになるのでここで引き返します。
ピラミッド湖を下に
ピラミッド湖の駐車場からはトレイル(2b)が山の中に延びているので、ちょっとだけ登ってみることにしました。
10分ほど登るとピラミッド湖が木々の向こうに見える場所に出ました。 近くではリスが樹上で遊び、見知らぬ鳥が鳴いています。
ここからさらに奥へと進みますが森は深くなるばかりで、眺望がいいところにはしばらく行かないと出そうにないので、途中で引き返します。
白樺林の中を行く
ピラミッド湖の南西に延びている枝道を行くと、周囲の木々は真っ白な白樺になります。
この道の終点は湖岸がちょっと広くなっていて、家族連れがピクニックをしていました。
パトリシア湖
あのピラミッド山は、取り巻いていた雲がほとんど消えてなくなり、山頂から足元までほぼ見えるようになっています。
パトリシア湖
陽が高くなってきて、湖の色は朝より一層深い色に変わっています。
ここのピラミッド湖とパトリシア湖は白く濁ったターコイズではなく、透明なエメラルドに近い色をしています。
ダートを行く
パトリシア湖の南にはハイキングもサイクリングもできるトレイル(6)が延びています。
例によってこのトレイルを進めば、さあこれがたいへん。 途中から道はウェットになり、進むに従いドロドロに。 ブレーキに泥が詰まって車輪が回らない!
さすがにここはマウンテンバイクでないと進めない、と途中で断念。
湖で洗車するサイダー
ありゃりゃ、湖で洗車とは。。
しかし、水は本当にきれい。 ここでピラミッド山を眺めながらお昼にしました。
馬も通るトレイル
このトレイル、ハイクとバイクだけではなく馬も通るのでした。
東の山々を前に
午後の部は、街の東側にいくつかある湖周辺に行ってみることにしました。
パトリシア湖から下る車道の途中から、またまたダートのトレイル(2a)に突入。 このトレイルは最初は森の中を少し上りますが、すぐに視界が開けこんな原っぱに出ます。
東の山々が遠くに見えて気持ちいい。
原っぱを行くサリーナ
森の中の路面は若干湿っていますが問題ない程度、原っぱは固く締まっています。 ここは下りでスイスイ行きます。
こうしたトレイルは結構日常的に使われているようで、ここでも二組のジョガーとすれ違いました。
再び森を行く
原っぱが終わると再び森の中に。
ディスカバリー・トレイル
森の中を過ぎると平坦になり、コンノートドライブを渡ると舗装の自転車道(11)になります。 ここはジャスパーの街をぐるりと一周するディスカバリー・トレイルの一部です。
『やっぱりダートより舗装路がいい~~』 とにこやかに飛ばすサリーナ。
アサバスカ川
線路を渡りオールド・フォート・ポイントの下の橋に出れば、そこには昨日まで脇を走っていたアサバスカ川の流れがあります。
ラフティング
そこにやってきたのは大きなゴムボート。 このあたりはラフティングが大人気で、あちこちで見かけることができます。
モデラートなトレイルを行く
ここからは舗装路とダートの選択ができます。
国立公園発行の ''Mountain Biking Guide 2011'' で自転車のトレイルは Easy、Moderate、Difficultの三段階に分れています。
Difficultは無理でもModerateならなんとかなるだろうと、7bのトレイルを選択。 写真はまさにモデラートなところなのですが、もっとガレたところや上りがあってちょっとあへあへ。
ビュウバート湖
しかしここは距離が短いのでなんとか最初の湖、ビューバート湖に到着。
この湖は今まで見てきたものに比べると小さく、ロケーションもアッと驚くようなものではありませんが、それでも十分にきれいです。
しかしちょっと驚くのは、この廻りがゴルフ場であることです。 国立公園の中ではよほどのことがない限りこうした開発は許可されないと思いますが、ここは大分昔に計画的に開発されたのでしょう。 ここはジャスパーの代表的なホテル、ジャスパー・パーク・ロッジの敷地の中なのです。
トレフォイル湖
ビューバート湖を廻り、ジャスパー・パーク・ロッジのメイン棟の脇を通り抜け、さらに進むと小さなトレフォイル湖に出ました。
たまたまいたホテルの従業員に先のトレイルの様子を聞けば、石ころだらけなので迂回して舗装路を進んだ方がいいとのこと。 ここはその忠告に従うことにしました。
雌のエルク
ぐるりと回ってアネット湖に寄ったあとエイディス湖に向かっていると、森の中から大物がのっし、のっしとやってきました。 これは今まで見てきた鹿より大分大きく、体付きもずんぐりしています。 たぶんエルクの雌でしょう。
エイディス湖
エイディス湖の北東にはコリンレンジの山々がきれいに並んでいます。
この湖の周囲は別荘地のようで、湖畔はほとんど私有地らしく湖にはあまり近づけませんでした。
アサバスカ川沿いのダートを行く
エイディス湖で本日の行程はおしまい。 アサバスカ川に出て、川沿いのトレイル(7)で帰ることにします。
このトレイルの前半はModerateでちょっと走りにくいもの、後半はEasyとなりなんとか進むようになります。 ここは、きれいなアサバスカ川とその先に聳えるピラミッド山への眺めがいいところです。
今日は結果としては、ジャスパーの湖巡りとダート三昧ということになりました。 ダートも結構面白いですね。