チェスケー・ブジェヨヴィツェのオタカル2世広場
チェスケー・ブジェヨヴィツェの朝は清々しい。
朝は長袖が必要なほどにまで気温が下がりますが、日中は30度を越えるため、できるだけ早めに宿を出、午後の早いうちに目的地に着くようにします。
今日の目的地はプラハとウィーンを結ぶルート上にある、ボヘミア王国第二の都市だったインドルジフーフ・フラデツです。
チェスケー・ブジェヨヴィツェを取り巻く公園
朝のオタカル2世広場はとても静かできれいです。
その広場を8時前に出発、旧市街を取り巻くようにしてある運河の外にある公園をすり抜け、街の外に出ます。
郊外の麦畑
郊外はまずは青い麦畑の丘から。
ドゥビチュネー
この丘を上ると、先にドゥビチュネーの街が見えてきます。
この街はかなり小さいですが、それでも丘の上に立派な教会が見えます。 ヨーロッパではこんな小さな村でもほとんどが教会を持っています。
自転車歩行者専用道に
ドゥビチュネーから北に向かうと森です。 この森の中を行く自転車と歩行者のための専用道がありました。
Cykloatlas on-line - Cykloserver で見るとこの道は破線、つまりダートです。
森の中を行くダートの自転車道
森の中に入るとそこはとても静かで、路面は良く手入れされており、快適です。
小鳥のさえずりを聞きながらこの素敵な道を2kmほど進むと、一般道に出ます。
一般道に出る
ここの道脇の芝生のような緑は牧草です。
小さな池の脇を行く
昨日も池をいくつか見かけましたが、ここに来て小さな池をよく見かけるようになります。
こんなのや、
小さな池の脇を行くその2
こんなのなど。
ウ・スフヴァルゼンベルスケーフロブキ公園
二時間近く走りトジェボニが近づくと、周囲は再び森になります。 トジェボニのすぐ南にあるウ・スフヴァルゼンベルスケーフロブキ公園です。
スヴェト池
この公園の先には二つ大きな池があります。
こちらはその一つで、公園とトジェボニの間にあるスヴェト池です。
スヴェト池の土手を行く
トジェボニは鯉の養殖で有名なので、これまで見てきた小さな池やこのスヴェト池にもたくさん鯉が飼われているのでしょう。 このあたりは元々湿地帯ではあるのですが、こうした池の多くは人工的に作られたものだそうです。
スヴェト池の土手を行くその2
スヴェト池のまわりには先の公園からトジェボニまで続く気持ちのよい土手があり、大勢の人々が散歩をしています。
トジェボニの門の内側
その土手を通ってトジェボニの旧市街に入ります。
まず建物と建物を繋ぐ渡り廊下のようなものが上層にあるちょっと素っ気ない門をくぐると、次は頂部に変わった装飾を持つ白い門が現れます。 写真の白い建物が旧市街に通じる内側の門です。
トジェボニのマサリク広場
その門をくぐると、こんな広場が広がっています。
この都市の歴史は大変古く、設立は12世紀中頃まで遡るといいます。
バロック様式の塔と時計台のある市庁舎
広場の中央にはマリア像のようなものを乗せた塔が建ち、その脇には噴水、そして時計台のある立派な市庁舎があります。
1694と1761数字が見える噴水と市庁舎
その噴水には1694と1761の二つの数字が彫られています。 おそらく前者が建設年で後者が改修年だと思います。
広場の奥にはお城とその庭もあります。
広場を囲む建物
広場を取り囲む建物はここもバロック様式とルネッサンス様式。
立派なブルワリーRegent
広場周辺を散策したあとは一休み。 ここはスパでも有名なのですが、ヨーロッパのスパは日本の温泉とは違い療養施設なのでこれは遠慮して、地ビールを。
先の白い門の脇にローカルなRegentというブルワリーがあったので、喉を潤しに行きます。
このブルワリーの創業は1379年とのことで、結構風格のある建物です。
Regentで一杯!
その低層部分の屋上がテラスになっており、ここで出来立てのビールをいただきます。
種類は5種類ほどあり、一般的なラガータイプでも2種類あります。
鯉のチップス
ここのピヴォヴァル(ビール・バー)では残念ながら鯉はなかったので広場に戻り、その中の一軒のレストランで ビールのつまみになる鯉のチップス(軽い唐揚げ)を頼みました。
これは臭みもなくかなりイケます。
お城の庭園
鯉のチップスを平らげて重い腰を上げます。
トジェボニの広場からお城の庭園を通り、インドルジフーフ・フラデツに向けて出発です。
大勢のサイクリストたちと
午後の部も沢山の池、湖から始まります。
そうしたもののうちの一つの湖畔を行くと反対側は深い森になります。 ここは自然豊かでとても気持ちのいいところです。
子供たちの騒ぐ声が聞こえると思ったら、森林学校でもやっているのか、大勢の子供たちが自転車に乗ってこの森の中を行くところに出合いました。
湖と森の中のダート
歴史的な街がたくさんあり、そのすぐ外側にはこのような自然が広がっている、それがチェコです。
人間が創り出した文化的歴史的な遺産と、この自然の対比がすばらしい。
森の中を行く
湖畔を離れた道はただただ深い森の中を進みます。 この森の中は涼しくて気持ちいい。
熊に遭遇しないか、ちょっと心配でしたが。
畑の中を行く
森を抜けると畑です。
チェコには都市、畑、牧草地、森、池、これしかありません。 その畑もほとんどが麦畑で、トウモロコシやアブラナといったものがそれに続きます。
村の広場にて
トジェボニとインドルジフーフ・フラデツのちょうど中間にあるノヴォセドリ・ナト・ネジャールコウという村に辿り着きました。
村の真ん中に気持ち良さそうな公園があったので、ここで一休み。
丘陵地を行くサリーナ
今日はほとんどアップダウンがありません。 最初と終盤に100mほどのゆったりとした丘があるだけ。
終盤の丘を越え、わずかに下る道を行くと
インドルジフーフ・フラデツ入口
道は突然石畳に変わり、インドルジフーフ・フラデツの入口に到着。
アーチの門をくぐり、ぼこぼこの大きな石畳の激坂を上ると、
インドルジフーフ・フラデツの広場
インドルジフーフ・フラデツの広場に到着です。
ここは中世のボヘミア王国では第二の規模を誇る都市だったようで、13世紀初頭に湖の畔に建てられたお城は、プラハ、チェスキー・クルムロフに次ぐチェコ第三の規模だそうです。
バロック様式の塔
広場中央に建つのは中央ヨーロッパ特有のバロック様式の塔。
このあたりの古い都市には必ずといっていいほど、このような塔が建っています。
スグラフィット装飾の建物
こちらはチェスキー・クルムロフにもあったスグラフィット装飾の建物で、建設年を示す1579の数字が見えます。
聖ヨハネ教会のフレスコ画
聖ヨハネ教会は14世紀のゴシック建築で回廊には当時のフレスコ画が残ります。
ここは現在美術館のようになっていて、丁度ある展示のオープニングの日だったのか、入口ではホルンの演奏があり、飲物を配っていました。
夕暮れの広場
日没時刻の21時の広場です。
湖に浮かぶインドルジフーフ・フラデツ
街の南側にある湖の対岸からの景色です。