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カニョン・デ・エブロ ハイキング

緑のスペイン 17

開催日 2015年08月17日(月)晴れときどき曇り
参加者 サリーナ/サイダー
総合評価 ★★
難易度
走行距離 徒歩15km

壮大な渓谷が広がる
壮大な渓谷が広がる

コース紹介

ペスケーラ・デ・エブロから、壮大な渓谷カニョン・デ・エブロをぐるっとハイキング。まずは台地の上を歩き、その縁から蛇行する川と舌状台地を一望に。帰りはエブロ川に沿って森の中を歩きます。

動画(04'19" 音声:BGMのみ)

Googleマップでルートを表示ルートデータ(gpxファイル)
総合データ(GARMIN Connect:ルート、高度、速度など)

発着地 累積距離 発着時刻 備考
Pesquera de Ebro
655m
START 発09:20 泊:Casa Rural el Arco 42€
Cortiguera
780m
5km 着10:55
発11:10
Mirador
820m
7km 着11:55
発12:10
Cañón de Ebroの壮大な眺め
Valdelateja
670m
8km 着13:00
発13:25
昼食(持参のサンドイッチ)
Puente
640m
11km 着14:20
発14:30
Pesquera de Ebro
655m
15km 着15:35 休憩El Abrigaño del Cañón
夕食・泊:Casa Rural el Arco 42€

ペスケーラ・デ・エブロを出発ペスケーラ・デ・エブロを出発

今日はエブロ川がつくりあげた渓谷、カニョン・デ・エブロのハイキングです。昨夜、宿のおじさんからいろいろと情報を仕入れていざ出発。

エブロ川にかかる橋エブロ川にかかる橋

ハイキングコースの入口は、川を渡った村と反対側にあるので、まず橋を渡ります。このエブロ川にかかる橋は、ペスケーラ・デ・エブロの名前が初めて文献に記された941年にはその文章に出てくるということですから、相当古いものですね。

車1台が通れるくらいの幅です。当時は馬車かな。

サン・セバスチャン教会が見えるサン・セバスチャン教会が見える

エブロ川を渡り、しばらくは幹線道路を歩きます。右手には、エブロ川の向こうにペスケーラの集落の屋根とサン・セバスチャン教会が見えます。

エブロ川と台地の壁エブロ川と台地の壁

道路の左手はエブロ川に削り取られた台地の壁が、荒々しい姿を見せています。

ハイキングコース入口ハイキングコース入口

石橋から1kmほど幹線道路を歩いたところで、右手にハイキングコースの入口がありました。いよいよエブロ渓谷に出発!

木の幹に白と黄色のサイン木の幹に白と黄色のサイン

ホテルを出るとき、宿のお母さんが「白と黄色の目印に沿って歩くのよ」と教えてくれました。看板があることもありますが、大抵の場合は木の幹や石にペンキで記されています。ここは木の幹ですね。

エブロ川全ルートのサインエブロ川全ルートのサイン

このコースは途中まで、エブロ川全体を最上流から河口まで歩くルートと同じ行程です。そんなわけで、白とえび茶色のサインもあります。

エブロ川の森と断崖エブロ川の森と断崖

振り返れば、エブロ川とその周囲の森、そして台地の断崖がみえます。そんな森の中を少しずつ上っていきます。

台地の連なり台地の連なり

少し森が開けたところに出てきました。周辺の台地と、その裂け目がよく見えます。壮大な台地の連なりを見渡し、ごきげんなサリーナ。

ラベンダーラベンダー

ところで、先ほどからほのかないい香りが漂っています。よく見ると、野生のラベンダーが咲いているのでした。

草むらの中を行く草むらの中を行く

ルートは草むらの中の小道になりました。こんなところも、枝に小さな木の実がなっているのを見つけたりして楽しいものです。

石垣の間の道石垣の間の道

そして道の両側が石垣になり、建物の屋根が見えました。このルートの最初のスポットです。

小川を突っ切る小川を突っ切る

そこはコルティゲラという名前の村で、教会の建物がありますが崩れかけ、木に覆われています。家もありますが誰も住んでいない様子。

立派な紋章を持つ邸宅立派な紋章を持つ邸宅

誰もいない廃村なのかと思ったら、人に出会いました。どうやら建物の修復作業をしているようです。

この村には、16〜18世紀の建てられた壁に立派な紋章をはめ込んだ家がいくつかあります。ここは何十年もの間、人が住まず放置されていたのですが、今は何人かの人が住んで少しずつ建物の修復が行われているようです。

赤い実がなる赤い実がなる

コルティゲラで少し休憩し、再び歩き始めます。道は草むらの中を通り、いろいろな木の実や野いちごがなっています。赤い実がおいしそうだけど、食べられるのかな?

緩やかな上り坂緩やかな上り坂

コルティゲラからは緩やかな上り坂が続きます。道の両側は草木に覆われていますが、ときどき右手側に視界が開け、エブロ川を挟んで対岸の台地が見えてきました。

木陰を行く木陰を行く

お天気は上々で青空が広がって、日向はちょっと暑い。でも、コースは木々に覆われて快適なハイキングを続けます。

対岸の台地の崖対岸の台地の崖

木々の間から見えるのは、エブロ川の対岸にある台地の崖。地層の段状になってずっと続いています。

エブロ川と渓谷とサリーナエブロ川と渓谷とサリーナ

ちょうど両側の渓谷とエブロ川を見渡せる場所がありました。いい眺め〜 と記念写真。

開けたところに出た開けたところに出た

道は草木の間を抜けて、周りが畑になって開けているところに出てきました。ここからコースは断崖の渓谷を離れていくことになりますが、「展望台→」という小さな看板を見つけました。

舌状の台地とエブロ川舌状の台地とエブロ川

その矢印の方に進んでみると、いきなりど〜ん、とゴージャスな景色が目に飛び込んできました。

ここは台地の縁。そこから対岸の舌状の台地とその周りをU字型に流れるエブロ川が一望に見渡せるのです。そして、遠くには川に切り取られた台地が連なる。

崖っぷちのサイダー崖っぷちのサイダー

この素晴らしい景観は、エブロ渓谷ハイキングコースのハイライトです。小さな看板がなければ危うく素通りするところでした。

しかし、この展望台は特に柵などもない崖の縁。周りを見て、あんな崖っぷちに立っているんだと思うとちょっと怖いですね。。

赤い平地が広がる赤い平地が広がる

さて、景色を堪能した後、改めてハイキングコースに戻ります。渓谷の反対側は赤っぽい土の平地が広がっています。牧草地の草を刈り取ったあとでしょうか。

林に入る林に入る

足下には石灰岩がゴロゴロ。そんな道は林の中に入っていきます。

急な下り道に入る急な下り道に入る

そして林を抜けたところには急な下り道が待っていました。ゴロゴロ石の道は右に左に折れながら、エブロ川の支流の小さな川までの急坂を180mほど下っていきます。下り道の間も、壮大な渓谷の景色が楽しめます。(TOP写真)

テーブル状台地の上に建物テーブル状台地の上に建物

川を挟んだ向かいのテーブル状の台地の上に、小さな家か家畜小屋らしきものを発見してびっくり。どうやってあそこに上るのでしょうか? それとも、家をつくったあとに周りが崩れて取り残されたとか?

どんどん下るどんどん下る

どんどん下りて行く途中、家族連れやカップル3組ほどとすれ違いました。彼らは上りだから大変です。

すばらしい景観のハイキングコースですが、ほとんど人に出会わないのは不思議。

台地の崖が上に台地の崖が上に

下っていくと、先ほどいた崖の縁が上に見えてきます。地層の段々がくっきり見えます。

地層をあらわにした岩地層をあらわにした岩

独創的な形の岩に白や薄いオレンジの地層が模様をつくり、青空に美しく映えています。

バルデラテハに到着バルデラテハに到着

下りてきた麓はバルデラテハの村です。エブロ川の支流のルドロン川の両側に村が構成されています。

バルデラテハの教会バルデラテハの教会

ハイキングの拠点として宿泊施設もあり、対岸にはレストランもあるのですが、宿のおじさんの情報によれば、今日は月曜日でレストランは休み。そんなわけで対岸には渡らず、教会の前庭のテーブルといすに陣取り、持ってきたパンとチーズ、トマトでサンドイッチの昼食です。

ルドロン川沿いのコースルドロン川沿いのコース

屋外での爽やかランチを終え、今度は川沿いとなったコースを再び歩き始めます。

エブロ川沿いを歩くエブロ川沿いを歩く

ルドロン川はすぐにエブロ川と合流し、エブロ川沿いをてくてく歩いていきます。

展望台の下を行く展望台の下を行く

この道のりは、さきほど台地の上からみた下の景色を歩いていることになります。「多分、あのへんがさっきの展望台じゃないかなあ」とサリーナが指差す。

舌状台地を見上げる舌状台地を見上げる

左手には、展望台から見えた舌状台地がそびえ立っています。エブロ川はコースより少し下。緑に覆われ、あまりよくは見えません。

緩やかに下っていく緩やかに下っていく

緩やかな下りの道を次第にエブロ川岸に近づいていきます。

エブロ川まで下りてきたエブロ川まで下りてきた

林の緑の中に入り、ようやく左手にエブロ川の流れが見えるようになりました。

エブロ川にかかる橋エブロ川にかかる橋

そして、川が2つ目の大きな蛇行に入ったところに小さな橋がありました。周囲は深い緑に囲まれています。

ゆったり流れるエブロ川ゆったり流れるエブロ川

木々に覆われ、エブロ川はゆったりと流れているように見えます。橋を渡ると、私たちの白と黄色の渓谷コースは右へ、白とえび茶色のエブロ川全コースは左へと進路を変えました。

渓谷コースを行く渓谷コースを行く

エブロ渓谷を周回する白と黄色コースは、エブロ川に沿ってちょっとワイルドな雰囲気になってきました。林の中をずんずん歩いていくと、

エブロ川の速い流れエブロ川の速い流れ

エブロ川は場所によって流れを速め、渦を巻きながら流れています。

木々が流れに傾く木々が流れに傾く

ゴーゴーと流れていくエブロ川。根元が水につかった川岸の木々は斜めに傾いでいます。

川のすぐ横のハイキングコース川のすぐ横のハイキングコース

ハイキングコースは、その川のすぐ脇を通っています。きらきら光って踊る川面を真横に眺めながら歩く。

今度は林の中今度は林の中

足下はエブロ川が集めた砂地っぽくなっています。林の中を歩いたり、川のすぐ脇を歩いたりが続きます。

エブロ川の周囲は断崖エブロ川の周囲は断崖

川の周囲には、断崖の台地が続いています。

橋から3kmほどのところで、このまままっすぐエブロ川沿いを行くコースと、丘を上ってペスケーラ・デ・エブロに近道するコースの二手に分かれました。

平地に出た平地に出た

時刻は午後3時過ぎ。サンドイッチの昼食はとったもののお腹もすいてきました。というわけで、私たちはペスケーラへの近道を行きます。坂道を少しだけ上ると、赤茶けた平地に出てきました。

ペスケーラが見えたペスケーラが見えた

エブロ川沿いとは打って変わって暑い! 太陽の光にじりじりと焼けこげそうです。ほどなく、進行方向に赤い屋根の集落が見えてきました。

サン・セバスチャン教会の裏に出るサン・セバスチャン教会の裏に出る

そして畑の横の細い道を行くと、ペスケーラ・デ・エブロの中心、サン・セバスチャン教会の裏手に出てきました。お疲れさま〜 約15kmのハイキングでした。

近所のバル近所のバル

すばらしい景観と川沿いのハイキングは楽しい行程でしたが、ちょっとへろへろ。ホテルでシャワーを浴びてレストランに行くと、もう16時なので昼食時間は終わり、夕食時間は21時以降だとのこと。

とにかく冷たい飲み物とつまみを、と近所のバルに向かいました。まずビール大!

オリーブなどのつまみオリーブなどのつまみ

次はきりっと冷えた白ワイン。このバルは、ちょっとしたつまみが充実していました。これはオリーブ、アンチョビ、青唐辛子、ペピニージョ(ちっちゃいきゅうりのピクルス)のつまみ。

豚の舌の山盛り豚の舌の山盛り

こちらは「レングア」、豚の舌が山盛り出てきました。味がぎゅっと詰まっている感じでなかなか美味です。

こうしてバルでテレビのスポーツチャンネルなどを見ながらまったり過ごし、さらに部屋に戻ってゴロゴロ休憩して、やっと21時になりました。ホテルのお母さん手作りの夕食は、なすの天ぷらマリネ、グーラ(うなぎの稚魚)のサラダ、パプリカの小エビ詰め、鶏肉ソテーと、こちらも充実メニューでした。

そろそろ旅もほぼ最終盤、明日はカスティーリャ・イ・レオン州北部の中核都市、メディナ・デ・ポマールを目指します。

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uploaded:2015-11-01