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開催日 | 2016年08月03日(水)- 08月26日(金) |
参加者 | サリーナ/サイダー |
総合評価 | ★★ |
難易度 | ▲▲ |
走行距離 | 800km |
スコットランド北西部のウェスト・ハイランドを中心に巡る。赤紫色のヘザーが一面を覆う丘から、入り江とも湖ともつかぬ細長いロッホを眺め、泥炭が広がる湿原や渓谷を越えて行く。バグパイプとエールビールにスコッチを楽しみながら。
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day | 月日 | コース | 走行距離 | 備考 |
---|---|---|---|---|
01 | 08.03 (水) |
東京→成田 | - | フィンエアー 欠航で成田泊 泊:成田エクセルホテル東急 |
02 | 08.04 (木) |
成田12:35(BA0006)→17:10London 18:30(BA1458)→19:55Edinburgh |
Air | 泊:Macdonald Holyrood Hotel /£125 |
03 | 08.05 (金) |
Edinburgh 市内散策 →Glasgow |
列車 | 列車:1h 泊:Premier Inn /£80.5 |
04 | 08.06 (土) |
Glasgow 市内散策 C.R.Mackintosh |
泊:同上 | |
05 | 08.07 (日) |
Glasgow→Ardrossan→Arran島 Brodick〜Lochranza |
41km | フェリー:55’ 泊:Butt Lodge/£85(朝付) |
06 | 08.08 (月) |
Lochranza→Claonaig 〜Kilmichael Glassary |
83km | フェリー:30'、Kintyre半島とKnapdale 泊:The Horseshoe Inn/£60 |
07 | 08.09 (火) |
Kilmichael Glassary〜Taychreggan | 51km | 泊:Taychreggan Hotel /£99(朝付) |
08 | 08.10 (水) |
Taychreggan〜Oban | 33km | 泊:Roseneath Guest House /£76(朝付) |
09 | 08.11 (木) |
Oban⇄ Staffa島 |
泊:同上 | |
10 | 08.12 (金) |
Oban→Craignure→Tobermory Mull島 |
バス | フェリー:50' 泊:Castle Croft B&B/£50(朝付) |
11 | 08.13 (土) |
Tobermory→Kilchoan〜Lochailort | 68km | フェリー:35' 泊:Lochailort Inn/£90(朝付) |
12 | 08.14 (日) |
Lochailort〜Mallaig | 42km | 泊:Ashdale B&B/£70(朝付) |
13 | 08.15 (月) |
Mallaig Eigg島 |
20km | 泊:同上 フェリー:1h15' |
14 | 08.16 (火) |
Mallaig→Armadale〜Broadford Skye島 |
43km | フェリー:40' 泊:Hebridean Hotel/£85(朝付) |
15 | 08.17 (水) |
Broadford〜Portree Skye島 |
77km | 泊:Meadowbank House /£84(朝付) |
16 | 08.18 (木) |
Portree〜Portree Skye島 |
73km | 泊:同上 |
17 | 08.19 (金) |
Portree→Fort William 蒸気機関車ジャコバイト号 |
バス+船 +列車 |
フェリー/40'、列車/Jacobite £29 泊:Ardlinnhe £85(朝付) |
18 | 08.20 (土) |
Fort William〜Glencoe〜Fort William Glencoe LochanとLeven湖周遊 |
77km | 泊:同上 |
19 | 08.21 (日) |
Fort William11:40→12:41Rannoch 〜Kinloch Rannoch |
列車 54km |
列車:1h、 泊: Macdonald Loch Rannoch/£70(朝付) |
20 | 08.22 (月) |
Kinloch Rannoch〜Killin | 68km | 泊:The Courie Inn/£75(朝付) |
21 | 08.23 (火) |
Killin〜Crianlarich→Helensburgh (Hill House)→Edinburgh |
28km 列車 |
泊:Destiny Student - Brae House /£64.5 |
22 | 08.24 (水) |
Edinburgh Forth Bridge、Military Tattoo |
43km | Royal Edinburgh Military Tattoo/£46 泊:同上 |
23 | 08.25 (木) |
Edinburgh(AY928)09:50→ 14:40Helsinki17:15(AY927)→ |
タクシー:25£ フィンエアー :15h 150,770円 |
|
24 | 08.26 (金) |
→08:55成田 | ||
時差: -8h/日の出05:20ごろ、日の入21:15ごろ /為替レート:1£=140円/持物リスト/料理 |
国際フェスティバルで賑わうスコットランドの首都エディンバラ。岩山の上に建つお城を手始めに、ロイヤルマイルから狭い小径を行ったり来たりし、老舗のパブが建ち並ぶグラスマーケットなどの旧市街を散策する。
動画(06'10" 音声:BGMのみ)
スコットランド最大の都市グラスゴーの目玉は何といっても、チャールズ・レニー・マッキントッシュの建築だ。代表作のグラスゴー美術学校を始めとし、彼の周りのグラスゴー・スタイルと呼ばれる建築群などを観て廻る。
動画(05'54" 音声:BGMのみ)
『スコットランドのすべてがある』と言われる、クライド湾に浮かぶアラン島を巡る。ブリテン島東海岸のアードロッサンからフェリーでアラン島のブロディックへ渡り、海岸道路を時計廻りに北海岸のロッホランザへ。しかし雨の洗礼が。
動画(05'52" 音声:BGMのみ)
アラン島からキンタイア半島に渡り、ボグが広がるムーアの丘を眺めつつサイクリングルートを北上。海岸の景色が素晴らしいナップデールに入り、19世紀初頭に築かれたクリナン運河を眺め、巨石文化が残るキルマイケル・グラッサリーへ。
動画(05'30" 音声:BGMのみ)
先史時代の遺跡の宝庫キルマーティン・グレンでダルリアダ王国の砦に上り、ボグが広がるグレンを眺めたら、スタンディングストーンや石塚墓地群を巡り、スコットランド一長いオー湖の北岸を北上。湖岸に佇む一軒宿のテイクレガンまで。
動画(05'18" 音声:BGMのみ)
スコットランド一長いオー湖の畔から、王を葬送した道だという 'The Road of the Kings' を辿り、もじゃもじゃの毛が特徴のハイランド・キャトルと黒い顔の羊を眺めつつ、ヘブリーディス諸島への玄関口である港町のオーバンへ。
動画(05'49" 音声:BGMのみ)
インナー・ヘブリディーズ諸島のマル島、アイオナ島、スタッファ島を巡るツアーに参加。ハイライトはスタッファ島の岸壁に穿たれた『フィンガルの洞窟』。またアイオナ島には6世紀に聖コルンバが創設した歴史的な修道院がある。
動画(05'48" 音声:一部にあり)
オーバンからフェリーでマル島に渡り、自転車で島の北東岸を走る予定だったが、雨のためバス移動となった。トバーモリィはカラフルな家並みが続く漁港で、マル島最大の観光拠点でもある。
動画(05'45" 音声:BGMのみ)
マル島からアードナマーチャン半島へ渡り、丘とロッホ(湖、海の水道)をつないでロッカイロートまで。ここはイギリス本島最西端。これぞスコットランドという雰囲気満点の羊群れなす丘陵地、紫の花咲く荒野、古城などが待っている。
動画(05'24" 音声:BGMのみ)
ロッカイロートからマレーグまで。ここは 'Road to the isles' と呼ばれるルートの一部で、スコットランドでも風光明媚で有名なところ。ときどき自転車を下りて遠くの島々を眺めながら歩くと、目の前に美しい白砂のビーチが現れる。
動画(05'43" 音声:BGMのみ)
マレーグから海を渡りエッグ島への日帰り遠足。青空の下、北はラム島を望む牧場と鳴き砂の海岸へ。南はダート道を恐竜の背びれのようにとんがったアン・スグールへ。小さいけれど変化に富んだ魅力溢れる島でゆっくり一日を過ごす。
動画(05'46" 音声:一部にあり)
スカイ島初日。スレイト半島に渡り、東から西へと横断すれば、西海岸ではクィリン丘陵の荒々しい山々が聳え、東へ戻れば海を隔てたノイダート半島の山並みが見渡せる。海と山、湖を楽しんだあとは、拠点の町ブロードフォードまで。
動画(05'34" 音声:一部にあり)
スカイ島の二日目は、ブロードフォードから険しい山々が並ぶスリガチャンを経て、タリスカー蒸留所でスコッチの作り方を見学。ロッホと川を眺め、原野が広がる丘を越えつつピートの採掘を見たら、観光拠点の港町ポートリーへ。
動画(06'05" 音声:BGMのみ)
スカイ島のトロッターニッシュ半島を。トロッターニッシュ・リッジの山々を眺め、クワラングまでの上りとその豪快な岩山を楽しんだら東海岸へ下り、メルト滝が落ちるキルトロックに立ち寄り、奇岩のオールドマン・オブ・ストーへ。
動画(06'22" 音声:一部にあり)
スカイ島のポートリーからバスでアーマデールへ移動し、フェリーで英国本島のマレーグに渡ってイルカとアザラシを見たら、蒸気機関車ジャコバイト号で連続アーチのグレンフィナン高架橋を渡り、フォート・ウィリアムへ。
動画(06'00" 音声:あり)
ハイランド第二の都市フォート・ウィリアムからアイル湖沿いを南下し、グレンコー村を通って美しい森と湖のグレンコー・ロッカンを散策。リーブン湖を廻って、とんがり帽子のパップ・オブ・グレンコーとコー渓谷入口の山々を眺める。
動画(05'52" 音声:一部にあり)
フォートウイリアムから列車で荒涼としたランノホ・ムーアを横断。ランノホ駅からは自転車で東へ向かい、静かなランノホ湖の湖岸に沿って東端のキンロック・ランノホを経由しタメル橋へ。爽やかな森と湖を抜ける自転車向きのコースだ。
動画(06'41" 音声:一部にあり)
キンロック・ランノホから紫に染まるシェハリオン山の肩口を通りフォーティンゴールへ。スコットランドで最も長い谷と言われるグレン・リヨンを走り抜け、静かで荒涼とした丘を越えれば、テイ湖西端のキリンまで爽快な下りが続く。
動画(06'21" 音声:一部にあり)
スターリング近くのキリンで滝とストーンサークルを眺め、美しい山合いを流れる川沿いのシングルトラックでクリアンラリッチへ。グラスゴー近郊のヘレンズバラに列車で移動し、C.R.マッキントッシュの代表作、ヒルハウスを見学する。
動画(05'34" 音声:BGMのみ)
スコットランド最終日はエディンバラ。アーザーズ・シートを廻り、シャルロット・スクエアで18世紀の都市開発を眺め、ディーン・ヴィレッジから静かなリース川沿いを行き、海沿いを辿って、鉄の塊の赤い恐竜フォース橋に圧倒される。
動画(08'08" 音声:一部にあり)
エディンバラ城で行われるロイヤル・エディンバラ・ミリタリー・タトゥーの鑑賞を。スコットランドの軍楽隊や兵士たちを始めとし、世界各国から招聘された人々によるイベントで、多種多様な音楽とダンス、そして光のショーが楽しめる。
動画(30'31" 音声:あり)
スコットランドは英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)を構成する四つのカントリーの一つで、グレートブリテン島の北部 1/3を占める。グレートブリテン王国が成立する1707年までは独立した王国だった。日本と比べると、英国は面積 2/3、人口は半分ほどで、スコットランドは面積人口共に北海道と同じくらい。
首都エディンバラの緯度は北緯56度であり、これは北海道を飛び越しカムチャツカ半島の中程の位置になる。しかし気候はメキシコ湾流の延長である北大西洋海流などの影響で比較的穏やかで、冬でも過ごしやすいという。夏はどうか。エディンバラの8月を見ると気温は10°C~19°C とかなり涼しく、自転車旅にちょうど良さそうだ。
しかしスコットランドは雨が多いという。エディンバラ8月の降雨量は東京の半分以下の65mmしかないが、降雨日数は倍の15日あり、この降雨日数の多さがスコットランドが雨が多いといわれる所以であろう。スコットランドでもっとも降雨量が多い地域のフォートウィリアムの同月にあっては、東京と同じ150mmの雨が降る。加えてスコットランドの天候は非常に変わりやすく、『一日のうちに四季がある』とも言われている。
スコットランドは一般的にローランドとハイランドに分けられる。エディンバラやグラスゴーを含むイングランド寄りの低地がローランド、これより北西部の高地がハイランドである。スコットランドには高い山はないが、ハイランドは極めて高低差の激しい土地であり、その西海岸は平面的にも凹凸が激しいフィヨルドで、小島も多い。この二つの地域は歴史的にも文化文明的にも背景が大きく異なり、ハイランドはかつて長い間イングランドの影響を受けずにきた地域で、現在も僅かながら独自の文化が残るという。
今回の旅はこのハイランドの西海岸を中心に廻る。スコットランドの中でもこの地域は、雨は降ったり止んだり、時に嵐のようになり、ということらしいが、その合間に見える陽の光と虹が素晴らしいとも聞く。そして微細に入り組んだ海岸線と小刻みな丘越えのアップダウンは、変化に富んだコースを作り出してくれるはず。
さて、グラスゴーを離れアラン島に渡ると、そこにはもう都市の喧噪はない。この島以降は荒涼たる景色が広がるばかりだ。赤紫色のヘザーが一面を覆う丘から、入り江とも湖ともつかぬ細長いロッホ(Loch)を眺め、ボグ(泥炭地)が広がるムーア(湿原原野)やグレン(渓谷)を越えて行く。時々現れるのは、もの言わぬスタンディングストーンと古城。村に辿り着けば、タータンのキルトを纏ったパイパー(バグパイプ奏者)が奏でる音楽が時折聞こえてくる。街角にひっそりと佇むパブに入れば、エールビールとピート(泥炭)の香りが強いシングルモルトウィスキーが待っている。
スコットランド1 |
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