サイダーの『海外自転車ツーリング』

『海外ツーリングってどうすればいいの?』 って声を最近廻りでよく耳にするようになったので、この夏(2001年)アイルランドへ行ったのを機に僕達(サイダーとサリーナ)のケースを紹介することにしました。とは言っても海外へはまだ4回しか行っていませんし、いずれもヨーロッパ圏で夏場だけです。ですから海外ツーリング初心者です。

結論から言ってしまうと、海外旅行ができる方で自転車に乗れる人ならむずかしいことは何もないのです。しかしこれでは参考にもなんにもならないので思いつくまま書いてみます。自転車暦や旅のことについて、自己紹介から始めてみます。

by サイダー レモン

自転車暦

子供の時から自転車には乗っていました。子供用自転車とママ車で、通学と買い物くらいにしか使ったことはありませんでした。当然スポーツ車には乗ったこともなく、特に自転車が好きということもありませんでした。しかしサリーナの自転車紛失事件を機に、小径車購入を決意。

サリーナの自転車購入がきっかけでポタリングをするようになりました。年中行事となっていた海外旅行の検討をしているうちに『一度は北欧へ』との思いが一致し、『それなら自転車で!』ってなことになりました。最初の海外ツーリングに『フィンランド湖水地方』を選んだのは平坦で走りやすく美しい自然が楽しめそうだったからですが、偶然そこに海外に持って行けそうな自転車があったからと言ったほうが正しいかもしれません。自転車の基礎知識もほとんどないままにとにかく出発してしまったのです。

以降毎年、海外ツーリングをするようになってしまいました。以下の多くはこれら4 回の海外ツーリングを元にした記述です。

旅のこと

旅は昔から好きでした。海外へも年1~2度は行くようになっていました。団体行動はどちらかというと苦手なので個人旅行です。多くはサリーナとの2人旅。僕は片言(単語を並べる)の英語しかできませんがなんとかなるものです。たいていは現地語を3つ位憶えて行きます。『こんにちは』『ありがとう』『高い!』1~3までの数字かな。サリーナは僕より英語を上手に話すし、スペイン語も少しできるので大助かり。

旅先はなぜか自然に決まり、悩むことはほとんどないです。二人とも街歩きやわいわいがやがやした市場なんかに行くのが好きで、最近は自転車が好きなことも共通していますから、いろいろな話しをしているうちになんとなく決まってきます。

なんとなく旅先が決まると、図書館で関連した書籍や地図、ガイドブックを借りて眺めます。みるみるうちにイメージが膨らんで行きます。本格的になってきたら、地図やガイドブックを購入して詳細の検討に入ります。この時期が一番楽しい! 地図とガイドブックはミシュラン(あのタイヤの)の英語版ものを良く選びます。情報の量と正確さでこれに優るものはなかなか見当たりません。現代的な情報が少ないのが難点かな。第三世界の場合はロンリー プラネット。近年、とみに情報が充実してきました。日本語のガイドはやっぱり『地球の歩き方』。

旅先が決まると航空券を手配します。以前は安売りチケットをあちこち捜したりしていましたが、最近はある代理店にずっと頼んでいます。安売りチケットとあまり変わらない価格だし、こちらの旅のスタイルを把握しているので話しが早く、かなり融通が効くからです。

航空券がキープできたら初日の宿を予約します。到着は夜になることが多いし、長旅で疲れているので早く休みたいからです。こちらも以前は相当な労力を使い安宿を捜してFAXで予約していましたが、最近はインターネットの普及で簡単に宿の情報を仕入れ、予約ができるようになりました。また代理店でもあまり高くない宿を扱うようになってきているので、場合によってはキープしてもらいます。中級以上のホテルなら個人で予約するより安いケースもありますから。

旅程は出発前に大筋を決め、現地で適当にアレンジしています。あまり多くはありませんが行程上絶対に逃せない足の確保は出発前にします。国間移動のフェリーなどです。

旅に求めるものは人それぞれだと思います。一言では言い表せませんが僕達の場合は街歩きや市場などをぶらぶして、人間が生きている感じを味わうのが好きです。ですから身支度もそれ相応です。基本的には自転車に乗る前から以下のようなもので、ディナーパーティーにはちょっと出席できません。帰ってきて写真を見ると、いつも同じ服装をしていて残念に思うけれど。これは自転車を持って行くとなるとなおさらでした。

  1. 自由に気ままに動けること ---軽装、リュックに最小限の荷物
  2. 現地の雰囲気を味わう ---公共交通機関利用、市場や屋台、庶民の食堂
  3. ほどほどに安く ---安宿。 テントや寝袋はやったこと無い--- まともな宿には1泊/週位かな。 重要な歴史遺産である伝統的なホテルがある場合は見学と骨休めにね。 もちろんこういった高価な宿には全然泊まらないこともあります。

海外でも、徒歩ではちょっと大変でバスはないしタクシーでは効率が悪いといった所がよくあります。こういう時には自転車があったらな~って思います。ですから、旅先でレンタサイクルしたこともあります。

旅好き、かつ、自転車にはまってしまった身としては『海外自転車ツーリング』は必然だったのかもしれません。自転車を足とした旅なのか、自転車ツーリングを目的とした旅なのかは、いまでは判然としませんが、どちらにしても楽しいことには変わりありません。

自転車の旅

旅に自転車を持っていくといっても、基本は『どこに行きたいか』がまず初めにあります。でも最近は、『自転車』を意識して旅先を決めているようです。自転車を知らなければヨーロッパ圏に4年も続けて行くことは無かったろうと思います。もはや自転車が肉体化したということでしょうか? 最近は自転車で行きやすいところに結果行っているようです。特にアイルランドは『自転車で行ってすごく楽しいところ』という基準で選んでいます。

基本的には『旅のツールの一つ』として自転車を位置付けています。ですから『全行程自転車の旅』なんてのはやりません。自転車で行く予定のルートでも問題があればすぐに列車やバスに切り替えます。まあ、行きたい場所に自転車っていう心地よい乗り物で行けることを楽しむ! くらいの感覚です。自転車だと途中の気に入った場所でのんびりすることも出来ますしね。

だから、都市間移動の一部の手段として自転車を使うケースが多いのです(景色の良さそうなところとか)。街中の散策は徒歩が多いかな。ヨーロッパの街は大抵小さいですからね。街中でもちょっと離れたところや郊外へはもちろん自転車です。

旅の期間は自転車を持っていくかどうかに関わらず、10日~3週間といったところが多く、平均2週間程度です。数カ月、数年といったオーダーでの旅となると僕達のケースは参考にならないでしょうね。

こんな感じなので、自転車の装備もかなり簡単で日常的なメンテナンス用具しか持って行きません。 最悪、修理不能な事態になったら自転車だけ送り返して、あとは普通の旅をすればいいと考えているからです。 もちろんそうはならないことを願ってはいますけれど。

自転車の性能

最初に海外に自転車を持っていくことにした時、自転車に求める性能を考えました。これは目的によってずいぶん違ってくるでしょう。僕の場合は、

といったところなので、以下のような性能を求めました。

全てを含めると機動力という言葉で表せるのではないでしょうか。

『軽量』であることは、様々な場面で有利です。空港からバスへの持ち運びを取ってもね。

『コンパクト』であることも同様。ロードレーサー等の大きなパッケージを運ぶことを考えればよくわかります。

『すばやい折畳み』これは状況によりますけれど、サリーナがBD-2.1という公称15秒で折畳める自転車ですし、バスを待っていたけど来ないので走り出した瞬間にバス到来(フィンランドでの本当の出来事)! 相棒は間に合ったのに僕だけ乗り遅れたらね… 特に電車やバス、船など交通機関を乗り換える機会の多い旅では重要です。もっとも、自転車先進国では折り畳まなくてもOKの場合が多いので普通の自転車で充分かもしれません。

『ある程度の距離』って、70~80km/日です。がんばればママ車でも可能な距離かもしれませんが、できるだけ効率良くってことです。勿論舗装路でです。街の散策をしてさらに1日で走れる距離は僕達の場合はこの程度です。

『ある程度の荷物』とは、リュック1つ + アルファくらい。リュックを背負うのは安全ではないと思うし、疲れますからね。

結果として『BD-1』を購入しました。1~5をすべて満足していると思いましたので。以下の多くの記述は基本的にBD-1を前提として成り立っています。長くなりましたが、ここから本題?

飛行機に自転車は乗せられるのか?

海外ツーリングで最初に問題になるのは『自転車をいかにして持っていくか』でしょう。大きく分けて二つの選択肢があると思います。

A DHL等の国際運輸(国際版宅配便)を利用

料金が高く、通関に時間がかかる恐れがありますが、比較的簡単です。梱包は充分に行なう必要があるでしょう。 また充分な時間的余裕が必要です。 空港止めも可能ですがどうせならホテル気付でしょうね。 帰りの梱包はどうする?

B 自前で飛行機に乗せる

飛行機に自転車を乗せる方法は3つだと思います。

  1. 客室持ち込み ---一般的には無理、リスクは最小
  2. 預託手荷物 ---20kg以下なら無料(有料の場合あり)、紛失の恐れがややある
  3. 貨物扱い ---手続きが煩雑、有料

『客室持ち込み』は一般的な折畳み自転車ではサイズ的に無理です。エアーフライデイ(米国製の小径車)はビジネスクラスなら持ち込めるらしいのですが、当然エコノミークラスの僕達には問題外です。しかし、手荷物が到着しないリスクがないのが利点でしょう。

預託手荷物』 エコノミークラスで超過料金の掛らない手荷物重量は一般的に20kg。サイズの問い合わせをしてみたけれど、航空会社によってははっきりしないことがあります。各社で扱いが違うかもしれないけれど、20kg以下ならOKと言うのがいままでの経験。自転車ならパッケージしてもこの重量内で可能でしょう。僕達の場合は16kgでした。

『貨物扱い』ならなんでもござれ、でしょう。手荷物の超過料金がべらぼうにならない限り使う必然性はないと思います。システムが複雑で料金が掛かり、貨物は旅客便とは別便になるケースがあるし、通関に時間がかかることがあるので、到着日に受け取れない可能性があります。これをする位なら、Aの国際運輸のほうがいいと思います。

というわけでお勧めは預託手荷物です。注意点は梱包の方法と乗り継ぎなどで紛失の恐れがあることです。後者はどうしようもありませんけれど。航空会社によっては自転車を預ける場合に『当社は破損に責任を負わない』旨の書類にサインを求められる場合があります(国内でも)。

P.S. その後ルフトハンザで、成田からの出国時は無料、ミュンヘンから出国するときに特別料金として60ユーロを請求されるということがありました。現在ルフトハンザに規定および今回の対応について調査を依頼中です。 ---その後60ユーロは返却されましたが、どのような条件で特別料金が発生するのかということいついては明確な回答が得られませんでした。(追記2003.10.01)

P.S.2 近年、自転車の預託手荷物が有料の例を良く見かけるようになりました。航空会社に確認することをお勧めします。
参考WEB (追記2010.01.26)

自転車の梱包 ---『預託手荷物』を前提

初めて自転車を海外へ持ち出す時は、どうしたらいいのかちょっと考えました。可能性を分類すると

A  裸のまま、または輪行袋
    最も簡便。 安い。 安全性にかなり難か?
    周回ルートを設定しなくとも良い。
B  段ボール箱(自転車が入っていたやつ) ---サイダー&サリーナ方式
    非常に簡便。 無料。 安全性にやや難。 処分が簡単。
    現地でなんとか入手可能。 周回ルートを設定しなくとも良い
C  木箱
    作成に難。 安全性大。 現地でどうする? 現地での入手作成は難。
    基本的に周回ルートか。 
D  スーツケース(一般のもの) 
    簡便? 安全性大。 適当なサイズが難しい。 自転車は分解か?
    基本的に周回ルート。 
D2  ケース類(一般自転車用) 
    簡便? 安全性大。 折り畳み自転車にはサイズ難。
    基本的に周回ルート。  
D3  ケース類(BD-1用---布製のやつ) 
    簡便? 安全性?(段ボール箱よりは良いのか?) 
    基本的に周回ルート。 
D4  ケース類(フライデイシリーズのトレーラー付き) 
    簡便? 安全性大。 高価。 BD-1は分解すればこれに収容できるそうです。
    基本的に周回ルートか。 現実にこれを引っ張って旅が出来るとは思えないので。

BD-1Wの箱と折畳んだ自転車(ペダルは外してある)&リアキャリア(右端)BD-1Wの箱と折畳んだ自転車(ペダルは外してある)&リアキャリア(右端)

周回ルートを設定するかそうでないかで選択は大きく変わると思います。A、B以外は周回ルートでないとむずかしいのではないでしょうか。短期滞在で出発地のホテルが決まっていればケース類を宅配便などで送ることができるかもしれませんが。

僕達は『裸のまま』はやはり不安なのでパス。また周回ルートに限定するのはいやなので、段ボール箱派です。安全性にやや難があるとは思いますが、いままでこれで大した問題は発生していません。

問題があるとすれば現地で調達ができるか? という点でしょう。初回のフィンランドでは最初だったこともあり、一部区間を箱を折畳んで積んで移動しました(きちんと畳めばキャリアに積める)。アイルランドでは自転車店を4軒廻って何とか入手できました。まあ一日潰す気になれば何とかなるんじゃないでしょうか。万が一、適当なものが見つからなかったら『裸のまま』を一応覚悟しています。これは欧州では標準なのではないでしょうか、良く見かけます。簡単な梱包なら裸の自転車の方が安全との見方もあるようです。

自転車関係の持ち物

下記4~7、左下の黒いパッケージに4を詰める下記4~7、左下の黒いパッケージに4を詰める

自転車屋さんで段ボール箱をもらってきます。いつでもあるとは限らないので早めに連絡して取り置きしてもらうのが賢明ですね。

少々タイヤの空気を抜いて(荷物室の気圧は低いので)、折畳んで段ボール箱に入れガムテープを貼れば出来上がり。僕はこの箱の中に自転車関連のものを全て入れます。それ以外のものは一切入れません。万が一この段ボール箱が目的地に到着しなかった場合でも、自転車の旅を断念すれば普通に旅が続けられるようにと考えるからです。以下、僕が入れるもの。基本的に日常の携帯品とほとんど変わりません。

  1. 自転車本体  + ボトル + ライト + マップケース
  2. ペダル (外して袋に入れる)
  3. リアキャリア  (突っかえ棒式の黒いやつ。2と4~7をゴムひもで括り付けて本体に取付)
  4. メンテナンスセット (携帯工具、チューブ、パンクパッチ、タイヤレバー、モンキーレンチ、超小型プライヤー、チェーンピン、タイラップ、オイル、携帯ナイフ)、予備電池、サイクルメーター
  5. 空気入れ
  6. 錠 + 鍵2つ
  7. 手袋
  8. ヘルメット (メンテナンス用布を被せ段ボールでガードして箱にガムテープで固定)
  9. ガムテープ (芯を抜いてコンパクトにして---梱包のために) 

現地到着後、段ボール箱は宿で処分してもらいます。帰りはどうすんだよ! との声もあるでしょうね。でも段ボールなら大抵の街で入手できます。切った貼ったすればなんとかなるでしょう。アイルランドでは一般的な自転車の箱を切り貼りしました。

ちなみにBD-1の入る適当な大きさの箱は

全てペダルは取り外さなければ収容できません。折畳みペダルなら付けたままでもOKですが。ハンドルに補助バーを付けている場合は角度を調整する必要があります。

宅急便で空港へ

梱包した段ボール箱は空港まで持参してもいいのですが、僕達は電車で行くのでいつも宅急便で空港に送ります。電話をすれば自宅まで取りに来てくれますから便利です。ヤマト運輸で都内から成田空港へは 2,410円 でした。必要時間は中2日とのことです。

空港に到着後、宅急便の受け取りカウンター(会社によって場所が違う)で受け取れば、あとはチェックインするだけ。チェックインカウンターと宅急便のカウンターが離れていることがあるので少々早めに行くことをお勧めします。

チェック・イン

チェックイン時のバゲージチェック(チェックインカウンターの前にある手荷物のX線検査)は成田の場合は問題ありません。上記の箱なら通常に通過します。他空港では箱が大きいため通過できない場合がありますが、今までは『中身は?』、『自転車です。』のやりとりで難無くパスしてきました。開けろと言われたことはないです。 

成田空港チェックインカウンター前にて ショルダーバッグとリュックを身に着けたサイダーと段ボール箱に入った自転車成田空港チェックインカウンター前にて ショルダーバッグとリュックを身に着けたサイダーと段ボール箱に入った自転車

さて、いよいよカウンターでのチェックイン。パスポートと航空券のチェックはどこでも同じ。しかし預託手荷物の取り扱いは航空会社によって少々異なるようです。自転車に関しては、運送時の事故について保証しない旨の書類にサインさせられることがあります。

成田では自転車を計量カウンターに乗せれば終わりなのですが、海外では時折コンベアに乗らない為か、『あそこへ持って行け』と言われることがあります。こういうイレギュラーなサイズをオッドサイズと言うらしく、一般とは別のルートで運ばれます。この場合、持って行く先に表示や係員がいない等不親切なケースが多く、ちょっと不安になります。乗り継ぎの場合には紛失の原因にもなりやすいので、箱はできるだけコンパクトにしたほうが良いようです。アイルランドからの帰国便では自転車は成田に到着しませんでした。ロンドンでの乗り継ぎの際、置き忘れられたようです。

チェックインが完了して搭乗券を受け取ったら、手荷物検査場でセキュリティ・チェックを受けた後、税関で手続きをします。僕達はやったことはないのですが、外国製品や高額なものを持ち出す場合には税関に申告をしないと後でトラブルになることがありますから、自転車がこれらに該当する場合には注意を。最後に出国審査場でパスポートにスタンプが押されればあとは飛行機に乗り込むだけです。

税関手続出国編

機内へ

僕達の場合は自転車以外は預けないので身の廻りの荷物と一緒です。理由は大した量ではないことと、万が一預託手荷物が現地に到着しなかった場合を考えてです。

機内持ち込み荷物については1点が原則で大きさ(445x355x228、ほぼ各社共通)も決まっていますが、多くの場合、あまり大量でなければ点数も大きさもパスのようです。しかしわりとメジャーな『KLM』の場合、頑固に1点のみ、しかも計測器を通してのチェックがありました。 僕の場合は、機内持ち込みはショルダーバッグとリュックが標準なのですが、こういう場合にも対応できるようにリュックに余裕をもたせて、ショルダーバッグを収納できるようにしています。

身の廻り品

僕の場合は3日以上の旅の場合、国内でも海外でも、1週間でも1ヶ月でも中身はほとんど変わりません。季節によって少々変動があるくらいです。持ち物にもいろいろな考え方があると思いますが基本的に最低限としています。小さく軽い方が簡単に気軽に動けるからです。

これまでの経験からショルダーバッグは必需品のみ、リュックは5kg以下というのが標準になっています。自転車旅ではリュックは積むのだから少々重くとも良いのかもしれませんが、長年の習慣でこのようにしています。

ショルダーバッグ

ショルダーバッグ(3ポケット、240x160x90)+ ストラップ(自転車取り付け用) + 方位磁石 --- 内容共総重量1.5kg

内容 備考
パスポート
航空券
さいふ + 現金(円 + 米ドル)+ クレジットカード類 シティーバンクのカードが便利で自己口座から現地通貨で引出せる。
ドルは非常時用として100$位
デジタルカメラ+予備電池 サリーナはフィルムカメラで持ち分け
筆記用具 ノートA6版 + 日程表 + 4色ボールペン
ガイドブック、地図 必要外はリュックに
目薬、絆創膏
携帯ナイフ 最近はチェックが厳しいので自転車の箱の中に入れる

ショルダーバッグは自転車以外にも日常的に使っている一般的なものです。肩にショルダーストラップを留める金具(輪ッか)があるので、これを利用してストラップでハンドルに固定しています。大きさが適当で、自転車専用バッグのように底が硬くないので使いやすい。ファスナー部以外は防水です。自転車から離れる場合はショルダーストラップを付けて肩から下げます。僕達は良くミシュラン(あのタイヤの)のガイドと地図を使うのですが、改訂版ならぴったり入るのもうれしい。大雨の時にはポリ袋を被せます。

リュック

(3ポケット、3方向解放タイプ、500x350x220)--- 内容共総重量4.5kg(自転車関係の持ち物は除く)

ショルダーバッグと自転車関係のものを除き、身に着けていくものを含め一覧にしてみます。 夏場の標準と少々肌寒い(10~18度C)アイルランドへの持ち物です。

内容 標準数+追加数 備考
帽子 1 丸められる軽微なもの
めがね 1
サングラス 1 ケース共
ウィンドブレーカー 1 雨具兼用、軽量ゴアテックス
中着 - 夏は持たない。秋冬にはフリースなどを適宜
長袖Tシャツ類 1 + 2 寝巻き兼用、速乾性ポリエステル
半袖Tシャツ 3 下着兼用、速乾性ポリエステル
ズボン 2 ジップ・オフ・パンツ(撥水加工品)
下着パンツ 3 速乾性ポリエステル
靴下 3 速乾性
ハイキング靴 1 ゴアテックス
部屋着用短パン 1 寝巻き兼用、速乾性ポリエステル
部屋着用長パン - 夏は持たない。秋冬には短パンと入れ替え
ハンカチ 2 バンダナ大1を含む
水着 1 水泳用眼鏡共
洗面用具類 1式 タオル、石鹸、シャンプーリンス、歯ブラシ、 歯磨き粉、ローション、櫛
鬚そり、爪きり、耳かき、絆創膏、綿棒、包帯1巻、裁縫セット、自宅の鍵類
雑類 1式 パンツの裾止め、ストラップ・ひも類、ポリ袋・コンビニ袋
ごみ袋大2枚(雨天時のリュックカバー用)

持ち物一式リュックとショルダーバッグに入れる荷物

左をまとめるとこうなるリュックに入れる荷物をまとめたもの 3つの衣類袋をリュックに入れるとパッキング完了

・ポケット大 --- 衣類、洗面用具類を適当な袋に仕分けして

・ポケット中 --- ウィンドブレーカー、自転車工具類(現地に着いたら)

・ポケット小 --- 雑類(袋に入れて)、ガイド・地図

晴天時仕様 アイルランドのB&B前にて晴天時仕様 アイルランドのB&B前にて

リュックはどこにでもある3方向解放タイプで僕には十分な大きさです。大中小の3つのポケットが整理に便利。3方向解放タイプだと自転車にゴムひもで縛り付けたまま、なんとか中身を取りだせます。特にウィンドブレーカーはすぐに取りだせる必要があります。

キャリアには普通のゴムひもで固定しますが、腰に固定するストラップをシートピラーに巻きます。ゴムひもが弛んでも完全にリュックが脱落しないようにです。

錠は、リュックの上面のピッケルを通すため?に開いているスリットにショルダーバッグを止めるストラップの予備を通して固定。これならすぐに錠を掛けることができます。

雨天時仕様 雨除け袋にくるまれたリュック雨天時仕様 雨除け袋にくるまれたリュック

雨の日はリュックを家庭で使う大きなポリエチレンのゴミ袋にくるんでキャリアに固定します。こうすると後輪の泥よけにもなります。このゴミ袋、リュックを担ぐ必要がある場合でも一部をカットすれば十分機能してくれます。2枚合わせると輪行袋のかわりになるかも? 一般的なリュックカバーはかさ張るし、背負う方がオープンなので自転車向きじゃないのではないかな。

雨具兼用のウィンドブレーカー雨具兼用のウィンドブレーカー

衣類は速乾性の素材を選ぶようにしています。これらは大抵一晩で乾きます。天候が悪くても二晩で乾きますから、シャツや下着類は3セットあれば充分です。

雨具兼用のウィンドブレーカーはこの旅で新調しました。防水性と通気性に優れているといわれるゴアテックスのなかでも軽量なパックライトというものにしました。ゴアテックスの着心地はナイロンのようなしなやかさには欠けます ※1  が防水通気性能優先ということで。近年はカッパ合羽したデザインではないちょっと洒落たものがありますから、少々高価でもそういったものを選んでおいたほうが汎用性が高く、防寒着としても普段着られるでしょう。アイルランドでは大雨は無さそうなので、パンツの雨具は持ちませんでした。夏場なので下半身は濡れてもいいことにしたからです。※2

※1  従来の3層構造のゴアテックスのなかにも軽量なものがでてきました。着心地ならパックライトより3層構造のもののほうが優れているでしょう。

※2  秋冬ならやはりゴアテックスのものを持ちます。

ジップ・オフ・パンツジップ・オフ・パンツ

便利なのは薄地のジップ・オフ・パンツ(コンバーチブル・パンツとも呼ばれる)。膝にジッパーが付いていて長ズボンとしても半ズボンとしても使えます。半ズボンのときはジップ・オフした下半分をショルダーバッグに入れておきます。教会やモスク等で半ズボン不可のところがたまにありますが、こういうときにも便利。僕が使っているのは裾にファスナーが付いていて、これを開けば靴をはいたまま着脱できます。自転車用にするなら、黒っぽいものがオイル等の汚れが目立たなくていいですよ。

これらの衣類はアウトドア・ショップや登山用具の専門店で入手できます。

あると便利なもの・楽しいもの

現地空港到着

現地空港に到着したら検疫と入国審査を済ませ手荷物受取所へ向かいます。ここでは自転車が本当にやってくるのかハラハラドキドキ。ベルトコンベアから無事出てくれば目出たし目出たしです。ところがいつまでたっても出てこないことがあるのです。例のオッドサイズ問題です。成田でコンベアで運ばれたからといって、現地でもコンベアで運ばれてくるとは限らないのです。コンベアからずいぶん離れた場所にひっそりと置かれていることがあります。こういう場合、日本ではたいてい手荷物受取所の出口付近まで運ばれているものなのですが、海外の空港ではどこにおかれるのか全く予想ができません。コンベア近くを見渡してなければ、人目に付きにくい所にエアサイド(飛行機のある側)から手荷物受取所へ直接入るドアがあるので、そのへんを捜してみましょう。発見出来なければ係りの人に聞きましょう。

自転車の箱を受け取ったら、損傷がないか一応外観をチェックします。これまで大きな損傷はありませんでしたが、ちょっとしたへこみなんかはよくありました。大きな損傷が見受けられるようなら、その場で開封して中身をチェックしたほうがよいでしょう。僕達はしたことはありませんけれど。

動植物検疫を済ませると税関検査です。自転車のパッケージは大きく目に付きやすいので中身がなんであるか問われるでしょう。場合により開封を求められ中身をチェックされることがあるかもしれませんが、販売目的ではなくサイクリングをするために持ち込んだこと、日本に持って帰ることを説明すれば問題は起らないと思います。

無事に税関を抜けたら、現地通貨を手に入れ街へ向かいます。自転車旅以外の場合は公共交通機関を使うことが多いのですが ---現地の物価がすぐわかりますから--- さすがに自転車旅ではタクシー利用が多くなりました。バスや電車では箱入り自転車の運搬は大変ですから。空港にはたいていワゴンタクシーがあるのでこれを利用します。街まで近く、昼の到着便なら空港から自転車でも良いかもしれませんが、僕達は海外ではやったことはないです。空港では自転車のチェックや整備がゆっくりできませんから。

自転車の組み立てチェック

初日の宿は比較的グレードの高い(バスタブくらいある)ところが多いです。日本で予約するから本当の安宿は捜し難いし、長旅の疲れを取るのにもある程度のグレードのところがありがたい。チェックインして自転車は部屋へ持ち込みます。ヨーロッパ便は夜到着が多いのでさっさと寝てしまい、翌日ゆっくり自転車の点検をします。今までは大きな事故には遭遇しなかったので簡単に済みました。小さな事故ではチェーンリングカバーのプラスチック部品にひびが入っていたことがあります。

ちょっと大変なのが空気入れ。僕が日常使っている携帯用空気入れでは充分に空気圧が上がりません。最低限は入るのですが。※3  走りはじめて運良く自転車屋さんを見つけたら、空気入れを貸してもらいます。

周回ルートの場合は宿がまずまずなら帰国時の宿泊の予約をして、段ボール箱は折り畳んで預かってもらいます。周回ルートでなかったアイルランドの場合は、宿で箱を処分してもらいました。

※3 その後充分加圧できる空気入れがTOPEAKから出ていることがわかりました

いよいよツーリング、ちょっとその前に

僕達は大抵、街を訪れると最初にツーリスト・オフィス(ツーリスト・インフォメイション)に行って情報収集します。これは旅行者に情報を提供するための施設で地図には大抵 i マークで記されています。街の地図は大抵無料でもらえますし、宿の案内や予約をしてくれるところが多い。一般的な観光情報はもちろん、自転車でおもしろそうなところの情報なども聞くことができるでしょう。ヨーロッパでは大抵どこの街にもあるようですが、特に感心したのは今回のアイルランド。人口数百人の小さな村が多いのですが、そんなところにもツーリスト・オフィスはちゃんとあるんです。これを考えると日本は旅行者に対してのサービスが無いに等しいね、残念!

交通事情は国や地域によって様々ですが、僕達の4 回の海外ツーリングに関していうと日本を走るよりずっと快適でした。基本的には車密度の問題でしょう。ただし舗装は日本より荒れた所もあります。ところで、アイルランドは日本と同じ車左側通行なのですが、多くは反対の右側通行。これはどうかというと、当地で車の運転をしたことがある方なら想像できると思いますが、すぐに慣れてしまいます。ただ、乗下車を歩道側でするのが以外とむずかしいですね。よく車道側に降りていました。

ツーリングで特に注意すべきは

基本はどこでも同じようなものでしょう。特に注意しなければならない点を上げるとすれば、大抵の街は非常に小さくて次の街まではかなり距離があり、その間にはないも無い ---お店はもちろん、人家さえ--- ことが多いということです。ですから飲料水や非常食の確保は慎重にした方がいいです。一般的にエスケープルートも作りにくいと思います。ですからある街を出発したら絶対に次の街に到着するか、もしくは引き返すかの二者択一を迫られたと思った方が良いでしょう。これは日本でも田舎へ行けば同様ですからさほど驚くことではないかも知れませんが、車さえ滅多に通らない場所もありますから要注意です。

僕達の場合は、宿のある次の街までが100kmに近い場合には万が一に備え、そのルートにエスケープの交通手段(バスや鉄道など)があるかどうかをチェックし、なければ別ルートにしています。

道端の野イチゴ道端の野イチゴ

失敗談を少し。フィンランドのある街から日帰りのツーリングの時、飲料水を買おう買おうと思っているうちに街を外れてしまい、かなり焦った。次の街までの間には家一家なく、何故かポツンと突然現れた雑貨屋に救われた。シチリアでは十分な飲料水を持って出発したつもりだったのに、予想をはるかに超える猛暑でそれが尽きてしまい、挙げ句の果て熱射病状態。今回のアイルランド、コースを甘く見ていて非常食の携帯なし。坂と路面の荒れで時間超過、ハンガーノックという結末! 道端に『野いちご』が沢山あって助かった。

坂と路面

僕達が経験した限りでは、坂の様子は日本とちょっと違うと感じました。日本は国土が狭く山国ですから至る所に坂があります。勾配はきついけれど短いことが多い(本当の山岳部はもちろん別だが)と思います。またはこれの繰り返しでアップダウンが非常に多い。ところが僕達の旅先では『緩い坂が延々と』続くのです。5%前後が10km、20kmと。それも一度上り始めたら頂上まで下ることはないのです。逆に10%近くの坂はあまりないと感じました。このだらだら坂は結構足に来ます。街と街の間に峠がある、そんな感じです。距離があるから勾配は小さくていいのかな? もちろんシチリアの山岳地帯にはすごい坂も!

上りが終われば当然ダウンヒル! こちらも上り同様長~いのです。これは楽しめます。車少ないしね。 条件が良いとついついスピードを出し過ぎてしまいます。一度かなりのスピードで下っていると、突然前輪が振れだして驚きました。スピードの出し過ぎには注意が必要ですね。

路面状況は日本と同程度かそれ以下でしょう。場合によると石畳みってことも! これは特殊としてもアイルランドでの例、初めて街から出るとなんか調子悪いって感じで自転車が進まない。よくよく観察してみるとほんのちょっとの上りで、なおかつ舗装の砂利がでかい! 日本の倍位あり、アスファルトが沈下して?砂利がかなり顔を出している。ゴロゴロゴロってな感じ。これには結構まいりました。さらには補修の状況が良くなくて穴が開いていたり、舗装が盛り上がっていたりで、ハンドルをキープするのに結構上半身の力を使ったような気がします。

宿さがし

そんなこんなで、なんとか目的地に到着できればとりあえず目出たし目出たし。今日の宿探しとなります。大抵はツーリスト・オフィスで紹介してもらって解決。しかしたまには厳しい現実に遭遇することもあります。深夜や休日でオフィスが開いていないことも。シチリアでのこと、なんとしても宿が見つからず、近くにたまたまあった美容院(どこでもよかったんだけれど)に駆け込んだ。『この辺にホテルありませんか?』 親切な店主が何回か電話で問い合わせをしてくれたが、どこも満室。『この辺にはないみたいだね~』と言うのでお礼を言って立ち去ろうとすると、『あてはあんのかい? 隣街でいいなら弟が部屋貸してるけど…』 助かった~。自転車旅でではないけれど、こんな感じで民家に泊まったことも。

宿が見つからないことは滅多にはなく、苦労するケースは当地にイベントがあってかつ宿探しの開始が遅れた時です。だからなるべく早く目的地に着くようにしたほうが良いです。困っている旅人にはみんな親切ですね。日本ではどうなのかな? ちなみに宿がなくて野宿したことは一度もありません。

宿泊費は欧州の場合はだいたい北高南低。フィンランド7,000~10,000円、スペイン2,000~5,000円、シチリア6,000~9,000円、アイルランドB&Bで6,000~7,000円(朝食付)、 いずれも2人で。換算レートは当時のもの

宿で自転車はどうなるのか? これはほとんど問題なし。大抵はガレージがあるからそこへ。ない場合でも中庭や建物の裏手など安全な場所に置いてもらえます。外の場合には雨に備えてサドルにポリ袋を被せておきます。

輪行、バスや列車には

僕達は何が何でも自転車でという強行派ではないので、当地でも良く列車やバス、船を利用します。まず列車、これはほとんどの場合、自転車をそのまま(折畳まないで)持ち込めます。自転車置場が車両の中にあるのです。シチリアでは置場がないこともあり、折畳んで(輪行袋不要)持ち込みんだことがあります。無料のことが多いですが、有料のこともあります。

荷物置場があるバス荷物置場があるバス

都市間バスは日本の高速バスと同じで、腹部に荷物置場があるのでここに収容。原則折畳まなくてもOKなのですが、荷物が多い場合には折畳んで入れています。無料のことが多いですが、有料のこともあります。市内バスはどこでも同じでしょう。荷物置場はないのですが、空いている時は客席に折畳めば持ち込めるでしょう。

船:大型フェリーは車と同じゾーンに、渡しのような小さなものはもちろん直接乗り込み、一般の船は客席やデッキに持ち込み(状況により折畳む)可能です。無料のことが多いですが、有料のこともあります。

各々有料の場合は子供料金位でした。全般に日本での輪行より簡単だと思って良いでしょう。ですから多くの場所では折畳み自転車でなくとも充分可能です。だいたい当地でツーリングしている人たちで折畳み自転車を使っていることは皆無に等しいです。でも僕には折畳みが便利!

折畳み自転車は注目の的

注目される!注目される!

御当地ではとにかく、折畳み自転車は無いに等しいのでかなり注目されます。街ではおじさんや子供達が寄ってきて、『かわいいね。 いくらするの?』とか、『写真とらせて~』 とか。 Birdyはドイツではあまり有名ではないらしく、ドイツ人からもよく『これ日本製かい?』って。

自転車ツーリストも注目、『そんなちっちゃなタイヤで走れるのかい?』 ちょっといっしょに走ってみると、『結構スピードでるじゃね~かよ、 すげ~な!』 だって。マウンテンバイクでツアーの2人の女性たち、『2週間もそんなちっちゃなバイクで旅行するの? それに荷物だって何にも持っていないじゃないか~、なにパンツ3枚しか持っていない…』 『今日は80kmも走るって? あんたらすごいよ!』と、感心して(呆れて)くれます。

自転車ツーリスト

僕達の旅先ではとても多くの自転車ツーリストに出会いました。みんな手を上げて挨拶してくれます。年令層は幅広く、若い人は勿論ですが結構年輩の方も大勢います。初老の御夫婦がそろって、ゆっくりペダルを廻している姿はなんとも微笑ましく、羨ましくもあります。持ち物も様々。大量の荷物を持ったキャンプツーリストは結構多いのですが、そこまではやらないような人たちも沢山います。どういうわけか僕達の荷物ほど少ない人はあまりいないみたい。そんなに少ないか~? 国籍も様々、欧州ではドイツ人が特に多いみたいですが、勿論アメリカやカナダの方も。日本人は? いないね~!

例外はシチリア、自転車ツーリストは皆無。理由は簡単。『君たちクレイジー! 自転車には暑すぎるよ。』 夏は本当に暑いのです。夏以外はどうなのかな?

大勢のツーリストがいるということは、一つには、自転車にとってそれだけ魅力のある場所だということでしょう。二つ目は、社会に自転車が浸透しているということ。だからどこへ行っても自転車だからって困ることがない。それでますますツーリストが増えるんじゃないかな。

おしまいに

僕は自転車の楽しみを知ってすごく行動半径が広がったし、生活もより幅広くなったと思います。海外旅行のしかたも自転車と付き合いだしてとても変わりました。自転車が一つのツールとして加わったからです。これはなにも、列車や車や歩いての旅をスポイルするものではありません。それらの仲間に自転車が加わっただけなのですから。ですからこれからも、自転車を持っていかない旅もすることでしょう。

海外旅行は今ではとても簡単に誰でも行けます。自転車を持っていくことは思いのほか簡単です。自転車が好きな方なら『自転車で一度は海外へ』という思いがあるんじゃないでしょうか。僕達はほとんど何も考えずに最初の旅をしてしまいました。結局これが良かったのかな。あまり考えてもなるようにしかならない! ことも。

行き先を決めて、段ボール箱を手にすれば、あした、あなたは機上のひと…

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uploaded:2001-09