サイダーの自転車雑記
自転車の話題を中心とした雑記です。 by サイダー レモン
2025年07月10日 木曜日 晴れ 高さ固定ハンドルポストの取り付け
高さ固定ハンドルポストを付けたベネ号
自転車店からクラウンレースの取り替えが終わったと連絡があったのでさっそく引き取りに行き、ベネ号に高さ固定ハンドルポストを取り付けました。6月30日の写真と見比べてわかるかどうか微妙ですが、少しハンドルが手前に近づきました。高さは固定になりましたが現在の私にはこれでだいたいOKなので文句なし。逆にアジャスタブルステムの高さは高過ぎて私にはアジャストせずになんのためのアジャスタブルステムなのかと思いました。とにかくそれよりシンプルなのできれいに見えて、満足満足!
自転車のハンドルまわりには高さと遠近を変えられるように突き出しステムを採用するのが一般的です。かつてBD-1にもそういう製品があったように思いますが、原行Birdyのカタログには見当たりません。コンパクトと呼ばれていた傾斜角10度の高さ固定ステムの頂部に一般的な突き出しステムを付けられるようにすれば、根元から角度を変えたハンドルポストを何種類も用意する必要はない上により自由度が大きくなります。最近身体の柔軟性が失われつつあるので今のポジションがきつくなった時のために、もしこのステムが手に入ったらそれを加工して突き出しステムを取り付けるかもしれません。ん〜、あと何年自転車を持って海外に行けるのかな・・・
2025年07月09日 水曜日 晴れ ハンドルポジションチェンジャー
ハンドルポジションチェンジャー
やはりハンドルが2cmも遠いと乗りにくいです。確かあれがどこかに転がっていたな〜と思ってガラクタ箱を漁ったら、出てきました、ハンドルポジションチェンジャー。これはステムに取り付けてハンドルの位置を変更できる部品です。試しに取り付けてポジションを見てみましょう。
ハンドルポジションチェンジャーをセットしたハンドルまわり
ハンドルを2cm近付けた位置で仮止めしてみました。ちなみに写真右側が進行方向です。ハンドルが元の高さより高くなるので、ハンドルポストを目いっぱい下げましたが、それでも少し高いです。遠いのはきついですが、高めなのはまだ許せます。ポジション的にはぎりぎりOKというところでしょうか。
しかし見た目がごつくてしかも複雑怪奇! これ、許し難いな〜(笑) ポジションを取るか、見た目を取るか。ハンドルの前にはバッグを取り付けるので実際はこの複雑怪奇なところはほとんど見えなくなるのですが、単に見え方の問題というよりは、この構造の不合理さが精神的に許せないということなんですね。あ〜、どうしよう・・・
左:高さ可変ハンドルポスト 右:高さ固定ハンドルポスト
ハンドルポジションチェンジャーを取り付けてはみたものの、その姿があまり美しくないので悶々としていたところ、サリーナが何をやっているのと聞くので、あれやこれやと説明をしたら、かつてベネデッタのハンドルポジションが遠いのでカルメン2世のハンドルポストと交換してあげてもいいよ、というようなことを言っていたことが判明。カルメン2世のそれは高さ固定式なのでポストの角度は19.2度のはず。すかさず、それだったらこのアジャスタブルステムとカルメン2世のハンドルポストを交換してもらえないか、と聞くと快く承諾してくれたのでさっそく交換作業に入ることにしました。
まずはそれぞれの自転車のフロントフォークをハンドルポストから外し、さらにハンドルポストをヘッドチューブから引き抜いて二つのステムの角度の違いを確認します。確かに僅かですが角度に違いがあることがわかります。念の為、両者のパイプの径や飲み込長などの基本的な寸法が共通かどうか確認しました。これらは共通であることがわかったので取り替えが可能です。
しかし2台の自転車に取り付けられているベッドパーツが異なるため、ハンドルポストに嵌め込まれたクラウンレースを入れ替えなければなりません。トラディショナル(ノーマル)タイプのアヘッド式オーバーサイズ 1-1/8インチのクラウンレースは規格が共通のはずなので交換しなくても使えると思いますが、材質や色が違うのでやはり元のセットで使った方が安心です。クラウンレースを取り外すにはクラウンレースリムーバーが、そしてそれを再び取り付けるにはクラウンレースセッターという専用工具が必要です。かつてレナールから譲り受けたこれらの工具は私が手元に置くよりメカニックとして活躍できそうな人が持っている方が役に立つと考えてある人に譲ってしまったのでもう手元にはありません。その人はかつては近くに住んでいたのですが、今は引っ越してしまい気軽に呼ぶことができなくなったので、近くの自転車店に持ち込んでクラウンレースを入れ替えてもらうことにしました。
泥沼に落ちそうな気配があったハンドルポジションですが、これで一気に解決に向かいそうです。
2025年07月06日 日曜日 晴れ チェーンライン
フロントのチェーンライン
当面フロントギアは1枚のままいくつもりですが、今後のことも考え、チェーンラインを押さえておきます。フロント側から計測します。モノコックのBD-1はフレームのセンターにシーム痕があるのでこれを芯と考えて実測すると、50mm。
念の為、シートチューブからギアセンターまでの寸法とシートチューブ径も計測しました。シートチューブからギアセンターまでの寸法は30mm、そしてシートチューブ径は39.8mm→40mmなので、40/2+30=50 先ほどの計測結果と同じになりました。
センターギアとロックナット間の寸法
リア側はスプロケットのセンターギアからロックナット外側までの寸法を計測します。ギア板の厚みは1.8mm、ロックナットに当てた薄板の厚みは0.4mm、よって1.8/2+22.1+0.4=23.4mm カプレオ のO.L.Dは135mmなので、チェーンラインは135/2-23.4=44.1mm ということになります。
ホーザンの資料でもチェックしてみましょう。
- ◇ O.L.D: 135mm
- ◇ スプロケット全幅:36.3mm (Shimano 9-speed)
- ◇ フレームギャップ:4.5mm(未計測)
135/2 - 36.3/2 - 4.5 = 44.85mm
結果、リア側のチェーンラインは44mmから45mmあたりであることがわかります。わかりやすい寸法として今後はリア側のチェーンラインを45mmとして話を進めます。
フロント側のチェーンラインが50mmですから、リア側のチェーンラインとは5mmのギャップがあります。ローギアでチェーンがキリキリ鳴くのはこの5mmが大きいのでしょう。そこでまずフロントのギアを内側にずらせないか検討してみます。物理的に内側にずらすことはBBを換えればすぐにできますが、最初からそうなっていないのには理由があります。
スイングアームとチェーンとのクリアランス
ローギアにチェーンを掛けた状態でフレームとチェーンとのクリアランスを計測すると、なんとわずか1.5mmしかありません。この状態ではフロントギアを内側に寄せるどころか、ちょっとチェーンが暴れただけでもフレームと干渉しそうです。
干渉しそうな部分のスイングアーム幅
この干渉しそうな部分はリアスイングアームで、その幅は80mm。BD-1のリアスイングアームはかなり厳しい設計をしており、メジャーのすぐ上部(写真では下側)がえぐり取られたようにごく僅かに凹んでいるのがわかるでしょうか。BD-1のベース設計ではチェーンホイールは56Tあたりなのでそのチェーンが通るところのリアスイングアームを無理やり凹ませたのです。
スイングアームの根元の幅
ちなみにこのスイングアームの根元付近の幅は75mmで、先ほどの計測点より5mm狭いです。これはチェーンライン的に見れば2.5mmの差ですが、1.5mmのクリアランスがどうだと言っているところではかなり大きな寸法です。つまりチェーンホイールを小さくすればチェーンが通る位置が下がり、スイングアームとのクリアランスが大きくなり、チェーンホイールを内側に寄せられる可能性があるということです。非力な私としては最も軽いギアは1.5m(クランク1回転当たり)くらいにしたいので、カプレオのローギア26Tに対してチェーンホイールは30Tあたりになります。30Tはpcd130の現クランクには装着できないので、pcd110-74のクランクに変更してフロントW化というのがありそうなところでしょうか。
2025年07月05日 土曜日 曇り フランス行きバージョンのベネ号
フランス行きバージョンのベネ号
ケーブルを取り付け、ブレーキとギアの調整をしたらほぼ完成なのですが、ベネ号は折りたたみ機構を持っているためケーブルの取り回しはそれを妨げないようにしないとなりません。必然的に各ケーブルは一般のそれより長く複雑になります。それによりこれらの中でもリアブレーキは、ブレーキレバー のワイヤーの引き量に対してワイヤーの遊びが大きいため、セッティングがかなりシビアになります。
ブレーキとシフトの調整が終わったら、あとはバーテープを巻きバックミラーを取り付けて、完成!
試乗の結果はまずまずですが、ハンドルが遠く感じます。測定してみるとボイジャー3号(BSモールトン)より2cmも遠いです。ボイジャー2号(ストレートフレームのBD-1)のハンドルポストはアジャスタブルではなく高さ固定タイプだったので、ベネ号とは角度が違うのかもしれません。そこでBD-1のハンドルの角度を調べてみると、固定タイプは19.2度でアジャスタブルなものには10度と21度があるそうです。つまりベネ号は21度でボイジャー2号とは約3度の違いがあることになり、これは高さ30cmのポストでは1.5cmの違いになります。なるほど! 最近身体の柔軟性が失われつつあるようで、かつては吸収できたであろう僅かなポジションの違いがきつくなってきました。これを解消するには、ハンドルポストを加工してアヘッドステムを逆向きに取付け、リーチを短くするという手はありますが、今はちょっと余裕がないので手が付けられそうにありません。ということで、今年はこの状態のベネ号でフランスのブルゴーニュとアルプスへ行くことになりそうです。
2025年07月03日 木曜日 晴れのち曇り コンパクトVブレーキの取り付けで問題発生
ハンドルとデュアルコントロールレバーを取り付けたベネ号
材料が揃ったので組み付けに入りましょう。まず全体の印象がわかるようにハンドルにデュアルコントロールレバーを取り付け、ハンドルポストにセットしました。そうです。これです。やっぱりブルホーンが乗りやすいな〜
デュアルコントロールレバーは一度使ったら手放せないものとなりましたが、この形はドロップハンドル用でブラケットを握ることを前提に設計されています。ブルホーンの場合はブラケットを握ることはないのでかなり仰々しく感じるのが難点です。ブルホーン用のデュアルコントロールレバーを出してくれないかな〜(笑)
ブレーキとフレームとの隙間/奥に見える金色のところがブレーキのボトム部
続いてブレーキです。ところがここで躓きました。ダイアコンペ BA85EX を後輪側からセットしていき、前輪の右側を仮止めしたあと左側を取り付けようとしたところ、なんとうまく嵌りません。ブレーキの回転止めのピンがフレームの受けの孔に入らないのです。え〜、なんで! ピンが曲がっているのかな? いやピンはまっすぐみたいだ。じゃあピンが短い? いや他のものと同じ長さだ・・・
よく観察してみると、台座の長さが長い! この前ブレーキを外した時にでも台座のボルトが緩んだのか、ボルトが奥まで埋まっておらずだいぶ飛び出ています。ブレーキは台座の中間部の出っ張りで当たり止まりとなっていてそれより奥にはいかないため、ピンがフレームまで届かないのです。そこで台座を埋め直してブレーキを再度取り付けてみると、今度はピンが孔に入りました。
ここでちょっとしたことに気付きました。ブレーキを台座にしっかり固定してもフレームとブレーキの間に隙間があるのです。つまりフレームからブレーキが浮いているように見えるのです。この隙間はシマノのブレーキの場合はあってもなくても機能するように設計されていますが、その他のメーカーのものの中にはブレーキのボトム部が回転するようにできており、そのボトム部とフレームとが干渉しないようにこの隙間が必要なものもあります。ダイアコンペについてはボトム部は回転しないので基本的にはなくても良いのですが、ねじりコイルバネの下部が出っ張っているので事実上必要です。しかもダイアコンペの構造は真のボトム部は中心にある金色のところで、その外側の黒い部分はそれよりオフセットしているため、一見するとだいぶ広い隙間があるように見えます。
ブレーキと台座
ブレーキと台座との関係をよく観察してみましょう。
台座の手前側のネジ山が見えるところとその先にあるもっとも出っ張った部分(ボルトの頭に相当する部分)がフレームに埋め込まれます。もっとも出っ張った部分の先にはスパナをかけるところでもある少し出っ張った部分があり、さらにその先により細いパイプがあります。
ブレーキの中央部の金色のところはボトムから4.5mm奥(この寸法はシマノDEORE/BR-M590と同じ)で段が付いており、その段のところが台座との接触部分、つまり力のやりとりをしているところです。ちなみに写真にはありませんが、台座の頂部もブレーキと接触しているように見えました。ただ一般的な設計では二箇所当たり止まりを設けることはしないので、ここには僅かにクリアランスがあると考えるのが妥当でしょう。
Vブレーキ台座の種類と寸法
ここで理解を深めるために台座について調べてみました。まず台座をフレームに固定するボルト部の規格はM8とM10の2種類。ベネ号はM10で長さ9mm。そのネジピッチは1.0mmと1.25mmの2種類があります。これについてはピッチゲージがないので正確にはわかりませんが、ノギスで測ったところ1.25mmのようです。中間部分の出っ張りは6mmが標準のようでベネ号も6mmですが、シマノ対応としているものに4.5mmという記載が見られます。この4.5mmは上の金色のところの飲み込み代に対応しているのでしょう。シマノ対応型は出っ張り部の下の部分(ボルトの頭に相当する部分)の厚みが厚く、さらに台座全体の長さが一般のものより長いように見えますが詳細は不明です。台座の長さですがベネ号は全長34.5mmで、この寸法は他の製品に記載されているのを見かけたのでおそらくこれが標準なのだと思います。シマノ対応型については長さは不明ですが、5mm違うという記載を見かけました。ベネ号には標準タイプの台座が付いており、それにシマノのブレーキが付いていましたからこの組み合わせで問題ないのでしょう。シマノ対応型を採用した場合と比べるとこの組み合わせでは、ブレーキのボトムとフレームが接触しないこと以外に、回転止めのピンの挿入が1.5mm浅いということになります。
台座にブレーキをセットしたところのシミュレーション
台座にブレーキをセットするとこうなります。
隙間と回転止めのピンとねじりコイルバネ端部の出っ張り
横から見ると、ブレーキのボトム部である金色のところとネジ山の左に見える出っ張りの間に隙間が確認できます。
この隙間は、ブレーキが台座を飲み込んでいる寸法が4.5mmなので計算上1.5mm。回転止めのピン長はボトムからだと4mmなので、台座が完全にフレームに埋まっていればその挿入寸法は2.5mmとなります。台座の頭が0.5mm出っぱっていたとすれば2mm。まあこれだけ挿入されていれば大丈夫でしょう。
ねじりコイルバネの端部の出っ張りはおそらく設計上は金色のところの出っ張りと同寸なのだと思いますが、遊びがあるのでバネが移動し、最大で金色のところよりさらに1mmほど出っ張ります。つまり現状の隙間の1.5mmというのはこのバネの出っ張りがフレームに干渉しないためにほぼ必要な寸法だということになります。仮にこのバネの1mmの出っ張りがなければシマノ対応型の台座を採用することも考えられますが、先に述べたようにこのダイヤコンペのブレーキは台座の頭部も当たり止まりになっているので、シマノ対応型の台座の長さが一般のものより長いのであれば取り付けられないということになります。
隙間が必要であることと全長が長いのであればシマノ対応型の台座は採用できないことがわかったので、あとは見え方の問題ということになります。金色部の下にワッシャーを咬ますことはすぐにできますが、外からの見え方を変えるのはむずかしそうなので、当面はこのままにして作業を続けます。まずは緩んでいた台座を取り外し、ねじの緩み止め剤『LOCTITE ねじロック中強度』を塗って1日間置いて固定させます。
P.S. 問題はないと確信してはいるのですが、念の為ブレーキの発売元の株式会社ヨシガイに問い合わせたところ、この取り付け方で問題ないとの回答がありました。また台座の寸法に関しては D のφ8mm(表では7.9mm)xL2の16mm が全ての台座においての共通寸法であると教えていただきました。ヨシガイさま、ありがとうございました。
2025年07月02日 水曜日 曇り ブルホーンバーとデュアルコントロールレバー
ブルホーンバーとデュアルコントロールレバー
ブレーキが決まったらハンドルまわりです。ブルホーンバーは日東RB-018、芯々380mm。デュアルコントロールレバーは古い9速のシマノ105(ST-5500)。
日東のバーは一般的なものより狭い芯々380mmがあるのがうれしいです。突き出し寸法も先端のアールも私にはぴったりで、同じアルミのバーでも以前使っていた別のメーカーのものと比べると振動吸収力が高いように感じており、私のお気に入りです。105のレバーはボイジャー2号で使ったものですが、剛性に少し不満がありアルテグラに替えたいきさつがあります。そのアルテグラはブラケットカバーの損傷が激しく、残念ながらもう使えません。さすがに現行の9速レバーを新たに買うつもりにはなれないし、不満と言ってもそれはボイジャー2号のF.ディレイラーの特殊なケーブルの取り回しによるためでもあったので、今回はこれで行きます。
左:ぶんかいくん、右:ワイヤーアジャスター付フレキシブルリードパイプ
フロントブレーキケーブルにはケーブルジョイナー『ぶんかいくん』を挿入して、BD-1特有のケーブルの取り回しを止めます。これでブレーキの引きがぐんと軽くなります。
リアブレーキにはダイヤコンペのワイヤーアジャスター付フレキシブルリードパイプ Flexie-Vを使います。Vブレーキレバーにはワイヤーアジャスターが付いていますが、デュアルコントロールレバーにもVブレーキにもそれがないので、この機構をどこかに組み入れなければなりません。
『ぶんかいくん』にアウターケーブルを取り付ける
ちなみに『ぶんかいくん』はケーブルを繋いだり切り離したりするための部品で、アジャスター機構を持っています。アウターケーブルをと繋ぐとこうなります。
surefire x200
残る問題はライトです。私はハブダイナモが好きでボイジャー2号にもシュミットのハブを使っていましたが、今回の旅では夜間走行は予定していないので、さすがにそれはオーバースペックです。ダイナモで発電してバッテリーに充電ができるようにし、そこからスマートフォンを始めとする電子機器に電力を供給できるようにするというのが理想ですが、これからでは間に合いません。ベネ号は海外専用車にするつもりなので、ライト用ということでならハブダイナモは必要ないかもしれません。最近は効率が高いLEDライトがたくさんあるので、この際そういったものにしようかとも思ったのですが、気に入ったものが見つかりませんでした。そこで本格的なライトの選定、あるいはハブダイナモの拡張化は今後の課題として、今回は予備ライトとして持っているsurefire x200を装着しようと思います。このライトは自転車用ではなくウェポンライト(銃器に取り付けるライト)で、発売当時としてはかなり明るい画期的なものでした。さすがに今となってはちょっと暗く感じますが、相手からの視認性はまずまず高く、広範囲は無理ですがかなり遠くまで照らせます。アタッチメントを作ってライトホルダーに取り付けられるようにしてあります。
2025年07月01日 火曜日 晴れのち曇り コンパクトVブレーキ
コンパクトVブレーキ DIA-COMPE BA85EX
ベネ号で10日ほど試走を繰り返しましたが、やはり私はオールラウンダーバーとは相性が悪いようで、すぐに手が痛くなってしまいます。記憶が曖昧になっているので古い記録を引っ張り出してきて確認すると、シチリアでかなり痛んだことが記録されており、帰国後もしばらく後遺症が残っていました。思い起こせばこれが原因でブルホーンバーにしたと思います。それで仕方がないのでベネ号もブルホーンバーに変更することにしました。
ブルホーンバーとデュアルコントロールレバーは古いものですが手元にあるのでそれを使うとして、問題はブレーキです。デュアルコントロールレバーに対応するVブレーキはコンパクトVブレーキ(ミニVブレーキ)と呼ばれるもので、これは種類が少なく選択肢は限られます。これらは価格的には超高額ゾーンのものとローエンドに近いものとに二分されますが、比較的最近、ダイアコンペからそれらの中間的な価格の新製品が発売されていることを知りました。アルミ冷間鍛造でポリッシュ仕上げのようです。最近の製品の仕上げはほぼ例外なく塗装なのでこれは珍しいと思います。ダイアコンペは私にとっては馴染みのあるブランドで、製品の出来や価格からしても私的にはこれ一択でした。色はシルバーとブラックとがあり、ここは迷わずシルバーを選択。
ブレーキ3様
ブレーキを並べてみましょう。
- ◇ 左:ベネ号に付いていたVブレーキ シマノ DEORE BR-M580
- ◇ 中:今回求めたコンパクトVブレーキ DIA-COMPE BA85EX
- ◇ 右:キャリパーブレーキ DIA-COMPE GRAN-COMPE400(シューは別のブレーキのもの)
右は同じダイヤコンペの古いキャリパーブレーキで、アルマイト処理が今でもきれいに見えます。それに比べると真ん中の今回求めたコンパクトVブレーキの仕上げは少し残念にも感じるのですが、しかし価格や現状の一般的なニーズを考えればこれが精一杯のところと言えるでしょう。左のシマノのVブレーキは塗装なので、質感はまるで違います。
これに付属するブレーキシューはカンチブレーキ用のカートリッジ式で、その長さは一般的なVブレーキより短いいわゆるロードバイクタイプです。リム径が小さいミニベロにはこのロードバイクサイズはありがたいです。そして取り付けボルトは左のVブレーキと同じになっています。このタイプのシューは貴重で、市場では数種類しか見つからないのですが、カートリッジ式なのでパッドのみ交換ができるのもうれしいです。
制動力についてはあまり心配していません。小径車はホイール慣性力が小さいのでVブレーキではオーバースペックに感じることがあり、ボイジャー2号はVブレーキからキャリパーブレーキに変更しましたが、まったく問題ありませんでした。そのキャリパーブレーキとこのコンパクトVブレーキとは制動力は同等程度と考えられるので、おそらく問題ないと思います。問題は制動力よりフィーリングで、こればかりは乗ってみないとわかりません。
2025年06月29日 日曜日 晴れ BD-1シートポスト3種
BD-1シートポスト3種
先日ベネ号のシートポストをBD-1初期型のものに替えた話をしましたが、実はサリーナの隠居したBD-2.1カルメン2世に付いているシートポストがやぐらが前方にオフセットしているタイプであることが判明。サリーナはモノコックのBD-3に乗り換えており、カルメン2世に乗ることはまずないと言うし、そもそもどういうわけかサドルは後ろにオフセットしたやぐらでも取り付く位置にセットされています。それでこのシートポストとベネ号に付いていたそれを交換してもらい、ベネ号にカルメン2世のシートポストを移植することにしました。
- ◇ 右:ベネ号オリジナル カーボン製 やぐらは後方にオフセット 切断前478g
- ◇ 中:BD-1初期型 アルミ製 やぐらはオフセットなし 切断前412g、切断後378g
- ◇ 左:カルメン2世付 アルミ製 やぐらは前方にオフセット 切断前571g、切断後469g
真ん中のBD-1初期型は短くカットしてあり、やぐらは極めて簡単な構造なのでもっとも軽いのですが、左のカルメン2世のものはずっしりと重いです。こんなに長くは必要ないので軽量化すべく真ん中のポスト同様にカットしましたが、それでもそれと比べるとやぐらの重量増加分などで100gほど重くなりました。しかしこれでサドルが最適位置にセットできます。やぐらの構造はみんなちょっとづつ異なり、カーボン製ポストのものが一番合理的で優秀な造りでした。
2025年06月23日 月曜日 曇り ボイジャー4 ベネ号
ボイジャー4 ベネ号
なんとか走れてスーツケースにも入ることがわかったベネデッタから譲り受けたBD-1の名は『ボイジャー4 ベネ号』としました。さて、ここからどこまで追い込むかは思案のしどころです。しかしとにかくまず取り替えなければけない部品としてはサドルがあります。そしてシートポスト。サドルは自分に合ったものでないとすぐにお尻が痛くなってしまって走るどころではなくなってしまいます。これは手元にあるオールドBD-1ボイジャー2号のものを移植しました。
シートポストはカーボン製なのはいいとしても、後方にオフセットしたやぐらはダメです。BD-1は後輪側の折りたたみ機構のためだと思いますが、シートチューブが一般的な自転車より後方に付いているため、サドルをかなり前に出さないと適正ポジションが得られません。最近のBirdy(BD-1から名称変更)のやぐらは逆に前方にオフセットしており、これがBirdyあるいはBD-1の適正なシートポストの形状と言えます。しかしながらこの前方にオフセットしたやぐらを持つシートポストは高額なので、ボイジャー2号のオフセットなしのものを移植。これで私の適性ポジションに一歩近づきました。
あとポジション系としてはハンドルの形状という大きな問題が残っています。現在付いているハンドルはオールラウンダー(フラットまたはストレートとも言う)バーで、この形状は最初にBD-1に乗った時に経験しましたが、どうにも私とは相性が悪いようですぐに手が痛くなってしまい、ブルホーンと呼ばれるタイプのハンドルに替えたいきさつがあります。2〜3日間のサイクリングであればオールラウンダーバーでもがまんできますが、それ以上の日数を走ることになるこの夏はどうしましょう。理想としてはブルホーンバーにロードタイプのデュアルコントロールレバーなのですが、この場合はブレーキはディスクブレーキあるいはキャリパーブレーキが適合となります。ボイジャー2号はキャリパーブレーキが付きましたがベネ号はディスクブレーキもキャリパーブレーキも付けられず、Vブレーキの一択です。デュアルコントロールレバーを含むロード系のブレーキレバーとVブレーキの組み合わせはご法度で、ワイヤーの引き量を変化させる特殊なパーツを介入させることで、なんとか使えるようになりますが、これは私もかつて使ったことがあるのですが、フィーリングがすこぶる良くありません。当時はなかった製品ですが、現在はキャリパーブレーキとほぼ同じワイヤーの引き量で適正な制動力を得られるコンパクトVブレーキ(ミニVブレーキ)があります。ブルホーンバー+デュアルコントロールレバーにする場合はこの選択肢がかなり有力です。
ハンドル形状を変更するかどうか、コンパクトVブレーキを採用するかどうかはかなり大きな問題なのでもう少し検討しますが、現状のオールラウンダーバー+Vブレーキという組み合わせのまま行くことも考え、少しだけ追い込んでおきたいと思います。まずはハンドルまわりから見ていくと、ハンドルの幅です。現状のハンドル幅は広過ぎるので少し狭くしました。もっともこれはシフターがハンドル径が変わるところまでしか内側に寄らないことがわかったので、その位置で必然的に決定され、490mmとなりました。
シフターは現状のCapreoはタップファイヤー式で問題がないのでこのまま使います。ラピッドファイヤーでなくてよかった。私にはラピッドファイヤーは使いにくいのです。
ブレーキレバーは現状のDeoreのヌメッとした感触があまり好みではないので、ボイジャー2号の初期に使っていたXTに替えたかったのですがこれが見つからず、とりあえず現状のままとします。その相棒のブレーキそのものはXTが見つかったので載せ替えました。当時のXTはパラレルリンク機構という、シューがリムに対してほぼ平行に移動する優秀な構造を持っています。ただ、シューはVブレーキ標準のものしかなく、18インチという小径リムには長さがフィットしにくいのと、リムへの攻撃性が高いので、Vブレーキに取り付けられるロードバイクタイプのちょっと特殊なシューに交換しようと思います。
チェーンホイールは47Tのシングルですが、ここはやっぱりダブルにしたいところではあります。フランス・アルプスを上るかもれないので。かのパンターニのラルプ・デュエズとか・・・(笑) それとローギアではチェーンラインが少し厳しくて、チェーンが悲鳴を上げますからね。ベネ号のチェーンステイ長(リアセンター)は420mmで、これは一般的なロード系バイクとほぼ同じで、小径車だからといってそれが短いということはないので、チェーンの鳴きは別に原因があります。ボイジャー2号で使ったフロントディレイラー用のクランプ台座とケーブル受けはだいぶ老朽化していますがまだ使えると思いますから、チェーンホイールを2枚にすることはBBを取り替えればやってできなくはないでしょう。しかしこの調整はかなりシビアで追い込むには時間が必要です。他のもろもろのことも考えると、今回は手を付けないほうが無難かもしれません。
もう一つ、BD-1(Birdy)のウィークポイントの一つであるフロントブレーキケーブルの取り回しについて。BD-1はフロントフォークを主軸方向に回転して折りたたむため、ブレーキケーブルの取り回しが複雑で内部抵抗が大きく、ブレーキレバーの引きが重いという問題があります。これを解消すべく、かつてレナールと取り組んだのが『ぶんかいくん』の開発でした。これはいつでも取り付けられるので、ハンドル形状とブレーキレバーが決定した時点で組み込むことにします。
あとはタイヤ。ブロック系で重い! 耐久性はありそうですが、オンロードではちょっと足回りが重く感じます。ですが比較的最近取り替えたようで、ひび割れはなく摩耗もほとんど見られず、かなり良い状態です。国内のワンデイ・サイクリングであれば軽量なスリックに履き替え、これは予備に回すところですが、逆に海外ではタイヤバーストのリスクが少ないこうしたタイプの方がいいでしょう。ということで、これはこのまま使います。
あとの部品はとりあえず現状のままとし、少し様子を見ましょう。
2025年06月17日 火曜日 晴れ BD-1 Monocoque メンテナンス完了
メンテナンスが終わったBD-1
ベネデッタから譲り受けたBD-1ですが、その後時間が取れずにしばらく放置していました。海外ツアーまで1ヶ月ちょっととなってしまったところで、なんとかしなければと思い、ようやく整備を開始しました。
まずはバラしてきれいに洗浄し、取り替えなければならないパーツがあるかどうかチェック。特にシフターとディレイラーは入念に点検しましたが、大きな問題はありませんでした。自転車店が言っていたほどには具合が悪いところはなさそうなので、いったんグリスアップして調整してみました。するとシフトチェンジは問題なくできるようになり、そのほかの機構も特に問題なし。これでちょっと試乗してみます。試乗の結果は上々。まったく問題なしです! ストレートフレームの初期型より剛性が上がり、効率よく走れるようになっているように感じました。
このBD-1 Monocoqueの色はマーキュリーグレーだと思います。上品で渋い色で結構気に入りました。譲り受けた時の主要部品構成は以下。
- ◇ シフター:シマノ Capreo/SL-F700 9速 Tap Fire式
- ◇ Rハブ:シマノ Capreo/FH-F700 9速CS-HG70-S専用
- ◇ C. スプロケット:シマノ Capreo/CS-HG70-S/9速 9-26T
- ◇ チェーンホイール:47T
- ◇ ブレーキレバー:シマノ DEORE/BL-M590
- ◇ Vブレーキ:シマノ DEORE/BR-M590
- ◇ リム:ALEXRIMS DA16 18inch/エアロタイプ
- ◇ タイヤ:Continental CONTACT/18x1.5inch
- ◇ ハンドルポスト:r&mオリジナル 高さ可変型 前方にやや傾斜
- ◇ シートポスト:カーボン製 後方オフセットやぐら付
スーツケースに入れる
スーツケースにBD-1 Monocoqueを入れる
さて、問題なく走れることがわかったのでこの BD-1 Monocoque をこの夏の海外旅行に持っていくことにし、スーツケースに入るかどうかやってみます。基本作業はストレートフレームのBD-1の時と同様に、リアキャリアとペダルを外し、ハンドルをハンドルポストから引き抜きます。ハンドルは角度を調整するだけでいけるかもしれませんが、初回なのでできるだけ取り回しがしやすい状態で始めます。
ストレートフレームでは後輪は付けたまま前輪を外せば入ったのですが、モノコックではうまくいかないようなので、逆に後輪を外し前輪を付けたままにしました。
スーツケースに納まったBD-1 Monocoque
リアスイングアーム、フロントフォーク、ハンドルポストを折りたたみ、フレームをスーツケースの中へ。その上にハンドルを置き、隙間にリアキャリアを入れます。後輪を載せ、シートポストを放り込んだら、完了。うまくいった〜
もう少し苦労するかと思っていたのですが、かなりすんなりいって逆にちょっと拍子抜けの感があります。しかしまあとにかく、めでたしめでたしです!
2025年04月17日 木曜日 晴れ ベネデッタの BD-1 Monocoque
BD-1 Monocoqueを試乗するサイダー
先日の桜ポタリングでベネデッタのBD-1がシフトチェンジがうまくできなくなりました。その時はワイヤーを中間のギアに掛かるように固定してなんとか凌いだのですが、きちんと見てあげる時間がなかったので、あとで自転車店に持って行って調整を頼むようにアドバイスをしました。各部をバラして洗浄・グリスアップすれば直るだろうと思っていました。ベネデッタはブロンプトンをメインに乗っていて、このBD-1は2018年の鳥取〜姫路ツアーのためにメルカリで入手したけれど、その後はほとんど乗っていないと言います。つまり長期間ほったらかしにしたことによるメンテナンス不良が原因で不具合が起きたのでしょう。
数日後、ベネデッタから連絡があり、自転車店で見てもらったらあちこちのパーツに問題があり、直すには部品交換が必要でかなりの費用が掛かるため、廃車にするといいます。もし修理したとしても今後も稼働率はかなり低そうなので、廃車と決定したそうです。
そこでもう一度状態を確認して、直せそうなら譲り受けることにしました。というわけで、桜の木の下で花見をしながらランチをし、その後、少しいじったり乗って見たり。フレームそのものは問題なさそうで、部品はもう少しよく見てみないとわからないところはあるものの、そう大きな問題はなさそうに見え、場合によっては手持ちのものに載せ替えればいいと考え、譲り受けることにしました。実は海外用にしていた私のBD-1がもう限界で、BSモールトンをそれに当てるかどうかで悩んでいたのです。自転車を海外へ持っていくにはスーツケースに入れられた方が良いのですが、BSモールトンがスーツケースに入るかどうかの検証はまだ進んでいませんでした。モノコックのBD-1がスーツケースに入るかどうかはやってみないとわかりませんが、ストレートフレームのBD-1と折りたたみ方式は同じだし、寸法も大きくは変わらないので、おそらく入ると思います。あとでこれにもトライしましょう。