花の季節到来。
都電沿線で花を眺めながらポタポタしようと言い出したのはルビオだったか。
集合は日暮里駅の南口。
日暮里駅からちょこっと階段を上ると天王寺で、そこは谷中霊園の中。
谷中霊園は桜の木が美しい葉っぱを広げている。
谷中霊園を出ると観音寺の横に出た。
ここには瓦と粘土を交互に積み重ねた築地塀(ついじべい)が残っている。
築地塀を眺めたらバラで有名な六義園に入る。
が、なぜかバラの写真はなし。
六義園からはいよいよ都電沿線に出る。写真は梶原駅付近だろうか。
電車好きなルビオが牽き、アンドレ、サリーナ、マリーが続く。
都電に沿って荒川車庫前駅、荒川遊園地駅と過ぎて行く。
この沿道には咲くのはきれいな薔薇だ。
かつてはチンチン電車と呼ばれた都電だが、昨今は角張ったデザインになって、あんまり愛嬌がなくなった上、チンチン言わなくなった。
そしてもはや路面電車ではなくなり、普通の電車と同じようにガードされた線路を走っている。都内で路面電車らしい姿が見られるのは、今では飛鳥山のあたりだけになってしまったが、未だに一両編成というのがかわいらしいと言えるだろうか。
町屋に入ると、どうやらお祭りのようだ。
ここではすでに子供の神輿が準備完了。
提灯が掲げられ、法被姿の人が集まっている。
神輿が出た〜
『新地』の法被姿の人々が神輿を取り巻いている。現在の住所に新地は見当たらないが、町屋二丁目駅と町屋駅の間にはこの名の付く施設が今でも見られるので、この辺りが新地地区なのだろう。
さらに進むと、もう一基の神輿が見える。
こっちは先ほどのものより人だかりが多い。手前の人々は太鼓のバチを握りしめていて、法被には『新開』とある。
わっしょいわっしょい、というかけ声だったかどうかは定かではないが、しばらく神輿のもみが続く。
ひとしきりお祭り気分を味わったら、さらに都電沿線を行く。
ここは道端に牡丹が咲いている。
道端の牡丹はかなり珍しいんじゃないかな。
この花、牡丹としては大きな方ではないけれど、華やかだ。
このあとはおそらく三ノ輪橋まで進んで、そこから千住に行ったらしい。
千住で商店街をぶらつくと、なんとチンドン屋がいるではないか。人生で数度しかお目にかかったことのないチンドン屋だ。やっぱり下街は違うね。
花巡りの最後は堀切菖蒲園。
その入口までやってくると、ここも祭り。
和太鼓集団だ。
最近、和太鼓は海外でも人気で、逆輸入なのか、国内でも結構流行っているらしい。
道端に咲く紫陽花がいい色。
さて、堀切菖蒲園に入ってみる。
ここの始まりは室町時代とも江戸時代とも言われているが、歌川広重が名所江戸百景に描いていることなどから、少なくとも江戸時代の終わり頃にはそれなりに有名だった。
この絵の菖蒲園はかなり広々としているが、
現在、周囲はあまり美しいとは言えない住宅地になっていて、首都高速中央環状線が横を通る冴えないロケーションの中にあり、規模も大きくないが、ちょっと散歩がてらに立ち寄って目を潤すには良い。
花菖蒲の種類は5,000種あるとも言われるが、大きく分けると江戸系、伊勢系、肥後系、長井古種の四種類で、その中でもここはまさに江戸で発展した江戸系が多いそうだ。大輪の花菖蒲はやはり見応えがある。
都電と花に加え、今回は祭りも見られて、なかなか楽しい一日だった。