北坂戸の桜
恒例のお花見ポタリングです。今年は開花宣言から気温の低い日が続き、開花宣言から一週間後が見頃という常識から大きく逸脱した年になりました。都心の開花宣言が3月21日。ジオポタの都心での花見が3月28日だったのですが、この日は肌寒く桜も3分咲きと少しさみしいものでした。
それからちょうど一週間後のこの日、こんどは自転車でお花見をと、比企丘陵にやってきました。お天気は薄い雲のむこうに青い空が見えるか見えないか、という絶好の花見日和です。 集合場所の北坂戸の桜は七分咲きといったところでしょうか。
菜の花の土手を上る
北坂戸から向かった越辺川の土手は菜の花でいっぱいです。土手への道を上る一番手は、なんとこの日のためにベトナムから駆けつけてきたデュエルン。
4月1日エイプリル・フールのデュエルンのメイルには『一昨年の桜ポタには金髪と一緒に参加しましたが、今回はアオザイ娘を伴って参加します!』
誰もがこれは冗談だとばかり思っていたのですが、集合場所にデュエルンの姿を発見した時にはみんなビックリ! しかし残念ながら約束のアオザイ娘はご一緒じゃあないみたいです…
二番手、初参加のビジター・フクさんはスイスイ上り、三番手の赤服サリーナがヨタヨタついて行きます。
越辺川の土手にて
今日の企て人は、埼玉県中部を庭のように知り尽くす地元カビロ(右)。『いつもの桜ポタと同じコースじゃなくて、後半はアレンジしましたからね~』 それは楽しみ~と笑顔はジオポタ皆勤賞のムカエル。
沈下橋の落合橋を渡る
越辺川にかかる木造の沈下橋は落合橋。橋の真ん中でのんびり釣り糸を垂れる人などもいて、のどかな雰囲気です。何が釣れるのかな?
満開の枝垂れ桜
土手を下り、住宅地に入るとそこには見事な枝垂れ桜が満開! ソメイヨシノより少し早いんですね。
川島こども動物自然公園自転車道
次は小さな川沿いの川島こども動物自然公園自転車道に入ります。低めの土手がカーブを描いて続きます。
『ここは日本一自転車密度が低い自転車道で~す』 と先頭のカビロ。
桜の下を行く
ところどころに菜の花や桜が。ジオポタ以外のサイクリストはほとんど通らず、ジオポタ専用自転車道をるんるんと駆け抜けます。
堤の上を行く
さて、お目当ての一つ『吉見の桜堤』に到着。やっぱり満開にはちょっとだけ早く、6~7分咲きといったところですが、土手いっぱいの菜の花を前に、バックには桜を入れて、はい、ポーズ!(TOP写真)
この1.8kmの桜堤は桜のトンネルという感じでゴージャス。この季節は歩行者も多いので桜を愛でながらゆっくりと走ります。『すばらしいですね~』とビジター参加3回目の参加となるアケちゃんと、続くビジター参加2回目のロボさんは、どちらも大径車でスイスイ走る。
田んぼの中の道を八丁湖へ向かう
桜堤を過ぎるとそろそろお腹もすいてきたね。うどんにはちょっとばかしうるさい企て人カビロ、
『気になるうどん屋がオープンしたので、行ってみましょう』
と案内してくれると、そこのうどんは並・中・大・特盛・大特の5段階から選んで、肉汁、鳥塩汁などにつけて食べるものでしたが、その盛りはハンパじゃない。一番小さな『並』でも軽く2人前はありそう!
みんなおなかいっぱいになり、近くの『ふれあい広場』という公園でしばらくゴロンと過ごすことになるのですが、つるつるぺろりと食べて、おみやげうどん2kg?まで買って背負って走るのはアケちゃんでした。
八丁湖は桜霞
さて、午後一番のお目当ては八丁湖。田畑のむこうにこんもりとした八丁湖を抱く森が見えてきました。満腹に上りはつらい~と皆悲鳴をあげながら、少しだけ坂を上るとその目の前に広がるのは桜霞の八丁湖です。湖岸に咲く桜のピンク色が水面に映って美しい。
八丁湖
時間があれば湖一周も楽しいでしょう。自転車は進入禁止なので徒歩でね。『まだまだ行くところがたくさんありますから…』ということで、私たちは小休止の後、次のスポットに向かいます。さっそうと飛び出すレナール。
高負彦根神社
次に到着した高負彦根神社は、和銅3年(710年)創建と伝えられる古社だそうで、ポンポン山と呼ばれる小さな丘の上にあります。『ポンポン山』の由来は、神社後方の地面を踏みならすとポンポンという音がするからだそうです。ほんとかな? ポンポン。。
ポンポン山横の広場の桜
神社の横はちょっとした小高い広場になっていて、ここにも桜並木がありました。ここで全員集合写真。雲が少し晴れて薄日もさしてきました。このあたりはどこものどかでいい雰囲気です。
こいのぼりの準備
神社をあとにすると、池のそばに鮮やかな布? よく見るとなんとそれは、こいのぼり! まだお花見の季節なのにちょっと準備が早すぎやしません?
春色万華
先導カビロは雰囲気のいい民家の脇を駆け抜けます。丘陵地は広い庭になっているのでしょうか、白、黄色、ピンクなどのさまざまな花が咲き乱れています。
田園を翔る
畑が広がる田舎道には、ところどころに鮮やかな緑の牧草地が現れます。
『このあとちょっとオランダ村で休憩しましょう。』 とカビロ。
『長崎オランダ村ですか~』 とサリーナ。
『いや、長崎じゃあなくて、ただのオランダ村、風車があるよ。』 とカビロ。
オランダ村
カビロのいうオランダ村とは実は大岡公民館(大岡市民活動センター)のことで、畑の中に突如出現しました。この公民館は東松山市がオランダのナイメーヘン市と姉妹都市になっている関係で、オランダの街並をイメージした建物なのです。丘陵地に突然現れるその『街並』にはちょっとビックリですが、トイレや飲物もあり休憩するにはとてもよいところです。
大谷伝説の里コース
オランダ村をあとにし、しばらく走ると小高い丘の廻りをめぐるサイクリングロードに入ります。ここは比丘尼山といって、源頼朝の乳母である比企禅尼が草庵を営んだといわれているところとか。『大谷伝説の里コース』という東松山市のウォーキングコースになっているようです。
こんもりした森の裾野を廻るように進むこの道はとても気持ちがいい。
都幾川の桜堤
森林公園を横目にゆるやかな坂を下って、関越自動車道を越え東武東上線の線路を越え、やってきたのはこちらの都幾川沿いの桜堤。ここも6~7分咲きで少し早い。見頃は一週間ほどあとのようですね。
続く並木の桜
それでも延々と続く霞のような桜は圧巻です。この土手に上がって、しばし休憩を兼ねたお花見です。
しかしそのゆるりとした花見も、北朝鮮のテポドン騒ぎが話題になれば、やはり少し落ち着きません。発射されたとの情報は実は誤りだったというのも、なんと申しますか…
ジオポタが行く
今日は天気予報では夕方から雨。ケータイで調べれば、雨雲はどんどん近づいているらしい。残念だけれどもここは少し早めに切り上げて雨が降り出す前に輪行態勢に入るとしましょう、ということで土手を下り、高坂へと向かいます。のんびりした畑と桜堤とその向こうの小高い山を眺めつつ、ポタポタとジオポタが行く。
沈下橋と桜の霞
都幾川の流れが少し広がったところに、こんな沈下橋・鞍掛橋が掛かっていました。この橋はコンクリート製で車も通れます。その先にはたなびく雲のような桜が。これはなかなか雰囲気がある桜でした。
ここから先の笛吹峠の桜はこの調子では咲いていないだろうということで、雨雲もあることだしここはショートカットを決め込みます。相変わらず幹線を避けてカントリーロードを進む企て人カビロの案内は冴えています。この先にも見応えのある大きな桜の脇を掠めたりしつつ、宴会突入にちょうど良い17時少し前に高坂駅に到着。少し早かったけれど桜の競演と、デュエルンの帰国初ポタを祝って、カンパ~イ!