三鷹駅に集合
都心近くまで紅葉がやってきたらしい。ということで、今回は都下の立川にある昭和記念公園に行くことにしました。三鷹駅にはいつもより多めの12名が集合です。しかも今回はビジーターが半数を占めるという異例の企画となりました。
玉川上水沿いを行く
昭和記念公園までは玉川上水沿いを行きます。企て人レナールを先頭に、ビジター初参加のヨシくん、ムラやんと続きます。
子連れでどうぞ
久々に登場のノブトルーゴはなんとママ車で登場。前籠には2歳になる愛娘が鎮座しております。もう少し大きくなったらタンデムで、その次はいっしょにツーリングに、と先の期待が膨らむパパですが、あれっ、お嬢さんは早くもおねんね?
二番手はビジター初参加のマコちゃん。世田谷から堂々の自走でやってまいりました。おっ、手ごわそ~
細道へ
玉川上水沿いの道は両側とも車の通る道で、始めの頃は普通の道幅ですが、しばらくするとこんな細い道に変わります。この道をどんどん進むと、ここは本当に東京なのかと思えるほど豊かな木々に覆われるようになります。
橋から玉川上水を覗き込む
上水にはたくさん橋が架かっています。そのうちの一つから下を覗き込んでみると、周囲が木々に覆われているので薄暗く、水面はあまり良く見えません。時折その水面がゆらゆらと揺らいでいると思ったら、そこには鯉がたくさん。鯉は黒いので見つけるまでちょっと時間がかかりました。そのあと赤い錦鯉も発見。
上水の遊歩道?を行く
玉川上水には鷹の台駅付近から玉川上水駅付近まで遊歩道のようなものが設けられています。木立の中を土の道が続き、散歩をする人やジョギングをする人が結構通っていました。ここは歩行者優先で、とゆっくり進むは参加二回目のチカさんとタカさん。
素堀のトンネル水路
この地道をしばらく進むと関東ローム層の積層状態が良くわかる地層が現れたり、人一人がなんとか寝そべって通れるくらいの、トンネル状の水路が現れたりします。
『こんなトンネル、どうやって掘ったんだろうね~』 と水路を覗き込む面々。
まるで森の中
こんもりとした森の中にいると錯覚しそうになる、こんなところをしばらく進みます。途中には二年ほど前に出来たという足湯があってちょっとびっくり。帰りだったらのんびり浸かりたいと思いましたが、まだ走り始めなのでこれはいつかまたの機会に。
野火止用水との分岐点
木立の中の地道が一気に明るくなり舗装路に出たと思ったら、そこは野火止用水との分岐点にあたるところで、小さな広場に玉川上水の案内板などがありました。
ここは水面近くまで下りることが出来、堀の様子がよくわかるようになっています。この広場で玉川上水は終わりかと思ったら、実はこの先、多摩川の羽村取水堰まで続くのだそうです。
小径を行く
玉川上水駅近くでお昼にしたあとは、さらに続く玉川上水に沿って昭和記念公園に向かいます。駅のすぐ近くの道は林と畑でのどかな雰囲気。ただ一人ロードレーサーに乗るホッピーノが引きます。
紅葉の昭和記念公園入口
昭和記念公園に達すると、入口の大きな木が赤く染まっています。玉川上水の木々はまだ緑のものが多かったのですが、この公園では噂の通り、もう紅葉が始まっているようです。
黄色く染まったイチョウ
昭和記念公園は立川基地の跡の一部を利用して造られたとても大きな公園で、貸し自転車がありサイクリング・ルートが設けられています。大勢の人が貸し自転車を利用してサイクリングを楽しんでいました。
紅葉の下をのんびり行く
銀杏は黄色く染まり、真っ赤に染まりつつある広葉樹もたくさんありました。この公園は東京の中でも山を除けば紅葉がもっとも早く始まるところのようです。
落ち葉を踏んで
中にはもう葉を落とし始めた木々もあり、その下を通るとサクサクと木の葉がいい音をたてます。
池周辺の紅葉
ここには日本庭園や広い原っぱがあり、大きな池もあります。赤く染まりつつある木々に囲まれた池には、楽しそうにたくさんボートが浮かんでいました。
子供の山
あるところに子供の山が。もの凄い数の子供が白い小高い山に上っています。良くみると、そこで飛んだり跳ねたりと、とても楽しそう。白い山はどうやら下に空気が入っているらしく、ちょっとしたトランポリンのようになるのです。やってみたかったけれど、小学生以下だけだって。
残堀川沿いを行く
昭和記念公園の紅葉はとてもきれいでした。公園を出たあとは残堀川(ざんぼりがわ)沿いを北上して多摩湖に向かいます。この川は水位がとても低く、ほとんど流れていないようであまり面白みのない川ですが、川沿いの道は走りやすく、途中に玉川上水との立体交差が見られるのが、このルート上の見どころです。
玉川上水はこの残堀川のあっちとこっちに水路があり、残堀川より水位が高い。つまり玉川上水は残堀川の下を潜って、繋がっているのです。説明されないと見逃してしまう、ちょっと面白いポイントです。
野山北公園自転車道
残堀川を離れ東に向かうと、その道は住宅の裏手を行く不思議な道でした。車止めがあるので歩行者と自転車の専用道のようです。多摩湖自転車道の五日市街道から狭山自然公園までのような雰囲気でまっすぐ伸びています。おそらくこの道も水道のための道なのだろうと想像します。
企て人レナールによればこの道は『野山北公園自転車道』と言うそうで、地下には予想の通り水道が埋められており、その後あるもののためにも利用されたとか。そのあるものの正体はあとで。
不思議なトンネル
その不思議な道を進みちょっと広い道にぶつかると、そこにも不思議なものが。こんもりした山の中に一本の細いトンネルが伸びています。看板には『横田トンネル 自転車道』とあります。
『こりゃあ一体なんだろう?』 というわけで探検に乗り出します。
ここはどこ?
トンネルを抜けるとがらっと雰囲気が変わり、ひなびた住宅地という感じ。先にはもう一つトンネルがありました。もちろんここは進むしかありません。そしてそのトンネルを抜けるともう一つのトンネルが。ありゃ、一体いくつトンネルがあるのかな?
トンネルを抜けるごとに山深い雰囲気になってきます。さらにもう一つのトンネルを抜けると、そこは
『ここはどこ?』 状態。一気に山の真っただ中という感じで全員、唖然。
これでも道?
ここまでは舗装路でしたが、この四番目のトンネルを抜けると先はダート。落ち葉が積もりぬかるんでいます。先へ進むにはちょっと勇気が入りそうなこんな道を
『行けるとこまで行ってみよう!』 ということで奥へと進みます。
『こんなとこ、本当に行けんかいな?』 と心の中で言っていたに違いない(笑)ビジターのマコちゃんにケロガメが続く。
第五のトンネルと担ぎ
そして着いた先にはなんともう一つのトンネルが。しかしこの五番目のトンネルには冊がしてあり通り抜けられません。
『通り抜けられなけりゃあ、担ぎで突破!』 と獣道のようなところを担ぎ上げます。
押しの下り
しかし案の定、にっちもさっちも行かなくなり、上ったところを押して下ります。
『やっぱりね。行けないと思ったよ、最初から。。』 と心の中で叫んでいたに違いない(笑)ビジターのタカさんが、自転車を押したり落っこちないように引っ張り上げたりしながら慎重に下って行きます。
どうやら行けそう
トンネルを一つ戻ったところになんとか行けそうな道があったので、その道に入ってみることにしました。ダートにめげず、担ぎにめげず、先頭でこの道に入って行くのは元気なヨシくん。
この道、先にちょっとした階段などがありましたが、なんとか多摩湖に通じる道に出ることが出来ました。
ところで、ここまでご覧になって『野山北公園自転車道』と五つのトンネルの関係に気付かれたでしょうか。トンネル群の入口の看板には自転車道とありました。どうやらこれらのトンネル群を含めて『野山北公園自転車道』と呼ぶらしいのです。さて、トンネルと言えば大抵の人がまず最初に思い浮かべるのは鉄道ではないでしょうか。このトンネルはどうやら鉄道のために掘られたもののようで、『野山北公園自転車道』は、多摩川の水を多摩湖に導水する管を敷設するために造られた鉄道の跡らしいのです。
多摩湖の中央のダム付近の紅葉
多摩湖の周りには多摩湖自転車道があります。これは普通の道の脇に設えられた幅2mほどのもので歩行者が多く、印象としては自転車道というより歩道に近く、河川敷を走る自転車道のように広々とした感じはないのですが、それなりに快適に走れます。
下り基調でこの道を進むと多摩湖が現れました。村山貯水池の通称である多摩湖は東京の水がめの一つで、東西にある二つの池からなり、真ん中にダムが設けられています。多摩湖の周囲は鬱蒼とした木々に覆われていて、湖面はほとんど見えません。このルートでやってくると、最初に見えるのが中央のダム周辺で、その付近に立つ木々は赤く色づき始めていました。
西武ドームを後ろに
ダム周辺の眺めを楽しんだあと、下の湖を廻り出すとすぐに現れるのは西武ドーム球場です。ちょっとだけ持ち上げられたお椀のように浮いた球場が、道のすぐ脇にポンと置かれた感じにちょっとびっくりしながら進みます。
下のダムからの夕陽
球場から少し下ると視界が開け、再び多摩湖が現れます。下のダムです。着いた時にはちょうどいい具合に夕陽が森の向こうに沈んで行くところでした。
風もなく自転車に快適な気候のこの日は、のんびりペースでゆっくり走りました。小さな川といった感じの玉川上水の地道は楽しく、昭和記念公園の紅葉はきれいでした。川の立体交差にトンネル先の探検は面白く、多摩湖からの夕陽もきれいです。ちょっと散歩にとペダルを回すのに丁度良いコースでした。