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結城と田川自転車道

開催日 2014年12月27日(土)晴れ
参加者 ベネデッタ/コンタ/シロスキー/サリーナ/サイダー
ビジター プロちゃん
総合評価 ★★
難易度
走行距離 55km
地域 関東

筑波山と田川
筑波山と田川

コース紹介

栃木と茨城の田園を走り、城下町結城で見世蔵巡りとユネスコ無形文化遺産の結城紬の鑑賞を。後半は、鬼怒川とその支流田川の自転車道を辿り、宇都宮まで。筑波山、男体山を始めとする日光連山、最後は那須岳への眺望が美しい。

動画(05'24" 音声:BGMのみ)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻 ルート 備考
間々田駅 START 発09:15 一般道 JR東北本線:上野07:38→08:48間々田 1,140円
結城駅 15km 着10:25
発10:30
一般道 JR水戸線:小山10:08→10:16結城
結城蔵美館 16km 着10:40
発10:55
一般道 結城には見世蔵が多く残る
つむぎの館 18km 着11:15
発11:50
一般道 結城紬の資料館、陳列館など 近くに紬の里
本場結城紬郷土館 結城市伝統工芸館
 昼食 19km 着11:55
発13:15
一般道 kokyu. ★★0296-48-8388
鬼怒川 22km 着13:30
発13:30
鬼怒川自転車道
田川 25km 着13:45
発13:45
田川自転車道
田川ふれあい公園 35km 着14:45
発14:50
田川自転車道 WC
近くに下野薬師寺跡、安国寺六角堂
宇都宮城址公園 52km 着16:15
発16:20
一般道 WC
カトリック松が峰教会 53km 着16:25
発16:45

一般道

宇都宮駅 55km 着16:55
JR東北本線
リトモ 028-680-5386
日の入り16:28 結城市観光 結城市観光協会 

間々田駅間々田駅

今回は栃木県と茨城県の境の田園地帯を走り、地元コンタのお勧め「結城紬」で有名な結城の町を散策します。

出発地点の間々田駅に集合したのはコンタ、シロスキー、サイダー、サリーナの4人。

田園地帯へ突入田園地帯へ突入

駅を出るとほどなく田園地帯に突入です。

朝の空気はかなり冷たいものの、広~い空は雲一つなく晴れ渡っています。

飛ばすサリーナ飛ばすサリーナ

『いい気持ちだね~』と田園の中を爽快に飛ばして進みます。

キャベツ畑の脇を行くキャベツ畑の脇を行く

周辺は刈り取りの終わった田んぼのほか、ときどきキャベツや白菜畑が広がっています。

血方神社血方神社

昔ながらの雰囲気の残るいい感じの寺社がありました。

この血方神社は血の神・女性の守護神として、血の病、下の病気を治す神様として信仰を集めているそうです。4月の春祭に地元小学生の舞う神楽『五行の舞』が有名なんだとか。

筑波山筑波山

再び田園地帯を走って行くと、田畑や林の向こうの右前方にくっきりとした筑波山の姿が現れました。

筑波山はここのちょうど真東に位置しています。

筑波山とサリーナ筑波山とサリーナ

筑波山の特徴的な二つの頂がわかりますね。

コンタとシロスキーコンタとシロスキー

車がほとんど通らない道を快調に飛ばすコンタとシロスキー。

快調サイダー快調サイダー

この時期の田んぼにはなんにもなし。しかしそれがまた味わいとなる風景です。

あぜ道あぜ道

コースは田んぼのあぜ道のようなところに。

『グーグルマップでこんなコースが出てくるの…?』 と久々に参加のコンタがつぶやく。

白菜の収穫白菜の収穫

そんな細い道の横では、ちょうど白菜の収穫です。

白菜は葉が開かないように頭のところを縛ってありました。ところでこの白菜は箱に『黄芯白菜』と書いてあったので、芯の方が黄色い甘みのある種類のようですね。

水戸線沿い水戸線沿い

そしてコースは結城の町に入ってきました。

水戸線沿いにしばらく行くと結城駅です。

結城駅結城駅

結城駅でプロちゃんが合流。『水戸線は本数が少なくて、乗り換えがヤバかった~』と、本日はちびっこいバイク『キャリーミー』で参加のプロちゃんです。

結城駅前には立派な建物のゆうき図書館があり、そこには市民情報センターも入っています。

簗嶋邸簗嶋邸

早速、結城の町巡り開始です。

結城は鎌倉時代からの城下町だったところで、ここでは『見世蔵』と呼ばれる蔵造りの建物をいくつも見ることができます。これらは明治初期から大正期にかけて建てられ、今でも絣問屋や老舗の商店などとして現役で活躍しているものも多くあります。

小西金物店小西金物店

こちらは小西金物店。明治初期に建てられた見世蔵で、現在は事務所兼住宅として使われています。

ふじの蔵ふじの蔵

明治20年に建てられたふじの蔵は代々呉服屋さんでしたが、今は観光用の無料休憩所として使われています。

赤松の見事な住宅赤松の見事な住宅

結城の町には木塀を巡らせた立派な住宅もあり、町並みに落ち着いた雰囲気を醸し出しています。こちらのお宅は赤松が見事です。

蔵造りのギャラリー蔵造りのギャラリー

こちらは蔵を活用した『結城蔵美館』というギャラリーで、ちょっと立ち寄ってみました。

平入の本蔵と妻入りの袖蔵の二棟が建っています。

蔵の中の展示を見学蔵の中の展示を見学

築後140年にもなるという太い梁の大きな蔵の2階には、天下三名槍の一つという『御手杵』のレプリカが飾られていました。

鈴木紡績鈴木紡績

さらに町巡り。こちらは明治39年築の鈴木紡績です。

蔵の車庫蔵の車庫

蔵の1階部分が車庫になっている建物もありました。

真盛堂の甘味茶蔵真盛堂の甘味茶蔵

結城の名物は絣のほかに、『ゆでまんじゅう』があります。江戸時代末期に疫病平癒を願って神輿が奉納され、ゆで饅頭もお供えされて、以来、夏祭りには各家庭でゆでて作っていたそうです。

老舗の和菓子屋『真盛堂』では、その伝統の味をもとにしたゆでまんじゅうが有名で、明治36年の蔵を改装した甘味茶屋もあります。

京成成田駅秋葉喬庸商店

こちらは十字路の角にある明治末期の秋葉喬庸商店。現在は住宅として使われています。

弘経寺弘経寺

西へ進んで行くと、道の突き当たりにあったのは、弘経寺(ぐぎょうじ)の裏門。これが裏門ですから表門はさぞ立派なのでしょう。

結城酒造結城酒造

この門の南に煉瓦造の四角い煙突が立っています。結城酒造です。

酒蔵は江戸時代に建てられたもので、いかにも老舗という趣があります。

ちなみにここの煙突の煉瓦は、渡良瀬川の下流にある旧下野煉化製造会社(現野木町煉瓦窯)で焼かれたもの。

京成成田駅武勇

こちらはもう一つの造り酒屋の武勇。江戸時代末期の蔵だそうです。

民家民家

その向かいにはかなり立派な民家が建っています。この一部には蔵も見えています。

民家その2民家その2

こちらも民家で、かつてはやはり商いをやっていたのでしょう。開かれた硝子戸の向こうに広い土間が見えています。

会津屋本店会津屋本店

こちらは明治41年建造の会津屋本店。かつては荒物屋を営んでいたそうです。

結城を行く面々結城を行く面々

こうした味わいのある建物を眺めながら、結城の街中を巡る面々。

奥順奥順

その結城の中でもっとも見世蔵が残っているのが一帯がここ。

結城紬の問屋奥順の店と二つの蔵、そしてキヌヤ薬舗と、通りに四棟が固まっています。

つむぎの館つむぎの館

結城紬は重要文化財に指定されており、その指定要件は、糸つむぎ、絣くくり、地機織の三工程だそうです。2010年にはユネスコの無形文化遺産リストにも登録されました。

奥順は、結城紬の紹介や体験ができる『つむぎの館』という総合施設を運営しており、この資料館と陳列館は一見の価値があります。

kokyu.のランチkokyu.のランチ

さて、見世蔵と結城紬を堪能したら、お昼です。

結城は歴史ある街なので、その雰囲気にぴったりのレストランでランチ。

田んぼを行く田んぼを行く

午後の部は、まず結城から鬼怒川へ向かいます。

とにかく何もない田んぼの中をどんどこ。

彼方に筑波山彼方に筑波山

街中では見えなかった筑波山が再び見えるようになります。

左:女体山、右:男体山左:女体山、右:男体山

筑波山は二つの頂きを持つ双耳峰で、東側の女体山(877m)と西側の男体山(871m)とがあります。

ここからは、左に見えるのが女体山。

鬼怒川自転車道鬼怒川自転車道

田んぼの中の道は鬼怒川の土手に突き当たっておしまいになります。ここからは土手上の鬼怒川自転車道で北へ向かいます。

午後から参加のベネデッタが快調に飛ばします。

左:加波山、右:筑波山左:加波山、右:筑波山

鬼怒川の河川敷はとても広く、ここの土手上からは川面はほとんど見えません。

河原の向こうにはやっぱりあの筑波山が見えるのですが、良くみればその筑波山の稜線が北に延びて別の山になっています。その左端が筑波山地第二の高さの加波山です。

鬼怒川自転車道その2鬼怒川自転車道その2

ほとんど誰もいない鬼怒川自転車道を独占し、広い青空の下をどんどん軽快に走る面々。

日光連山日光連山

そして左前方には白い雪を冠った日光連山が次第にはっきりと見えてきました。

男体山男体山

この最も突出した円錐形の山が標高2,486mの男体山です。筑波山の一方の頂も男体山ならこの日光表連山中の最高峰も同名とあり、ちょっと紛らわしい。

その左奥には関東以北では最高地点となる、奥白根の頂が見えます。

日光表連山日光表連山

自転車道の正面に男体山、大真名子山、小真名子山、帝釈山、女峰山、赤薙山の日光表連山が美しい姿で並んでいます。

満足そうなベネデッタ満足そうなベネデッタ

久しぶりに自転車に乗った~ というベネデッタもこの壮大な景色にご満悦。

鬼怒川と田川の合流地点鬼怒川と田川の合流地点

鬼怒川の広い河川敷の内側の堤に渡ると川の流れが見えるようになりました。ここは田川が鬼怒川に合流する地点です。

田川サイクリングロード田川サイクリングロード

ここからは田川サイクリングロードをどんどんと北上します。

田川を北上田川を北上

こちらはサイクリングロードのすぐそばに川の流れが見えます。透き通った水面に鴨がたくさん泳いでいたり、鷺が休んでいたりと楽しい。

日光連山日光連山

日光連山がどんどん近づいてきています。

日光連山日光連山

さらに近づく男体山。

このあたりでは、後ろには随分小さくなりましたが、筑波山がはっきり見えます。北関東を代表する山々を前後に、疾走するサイダー。(TOP写真)

田川ふれあい公園田川ふれあい公園

近くには下野薬師寺跡があったのですが、快調に飛ばしていて、寄るのを忘れちゃった。

ということで、田川ふれあい公園でちょっと休憩。ここにはパークゴルフ場があり、サイクリングロードからも使える東屋とトイレが設置されています。

さらに北上さらに北上

随分日が傾いてきました。川の右岸になったり左岸になったりしながら田川サイクリングロードをさらに北上します。

踏むサリーナ踏むサリーナ

もう一息、とペダルを踏むサリーナ。

宇都宮市中心部に近づく宇都宮市中心部に近づく

前方に少し高い建物が見えてきました。そろそろ宇都宮市の中心部に近づいています。

宇都宮城址公園宇都宮城址公園

宇都宮駅の手前で田川を離れ、少し西に行くと宇都宮城址公園があります。

最初の宇都宮城は平安時代に築かれたと言われ、江戸時代の将軍の日光社参の折には将軍の宿泊場所ともなりましたが、1868年の戊辰戦争で大半が焼失してしまいました。2007年に整備されたこの公園では、その一部を復元して櫓や土塀などが築かれています。

松が峰教会松が峰教会

宇都宮城址公園の北西、東武宇都宮駅の近くに、大谷石造りのカトリック教会『松が峰教会』があります。ロマネスク様式の双塔、石造りのこの聖堂は、スイス人建築家のマックス・ヒンデルの設計により1932年に建設されましたが、戦災を受け、その後1947年に復元されたということです。

松が峰教会正面松が峰教会正面

教会は誰でもいつでも歓迎、ということで聖堂はいつでも見学可能だそうです。ちょうど日没となって灯りがともり、ステンドグラスが美しく輝きました。

松が峰教会内部松が峰教会内部

教会内部は大谷石の柱のアーチに白い天井、正面奥にはパイプオルガン。静謐な中にも暖かさを感じる空間です。

松が峰教会内部松が峰教会内部

しばし時間を忘れて佇むジオポタの面々でした。

快晴に恵まれた今年のジオポタ走り納め、青空の下の快適な走りとともに、結城の歴史ある町並みや伝統の技、大谷石の教会など見所の多い充実したポタでした。


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uploaded:2014-12-30