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荒川周辺の桜とさくら草

開催日 2017年04月08日(土)小雨のち曇り
参加者 マージコ/ユッキー/サイダー
ビジター トシちゃん/ヒデちゃん
総合評価 ★★☆
難易度
走行距離 68km
地域 首都圏

吉見の桜堤を行く
吉見の桜堤を行く

コース紹介

荒川中流域の花見を。梅ノ木桜堤、吉見の桜堤、石戸の蒲桜、鴨川桜堤、浮間公園で桜を眺め、錦乃原桜草園と田島ヶ原でさくら草を鑑賞します。おいしいそばにジェラートのデザート付。〆は桜の香りたっぷりの温泉に浸かります。

動画(06'12" 音声:BGMのみ)

地図:GoogleマップgpxファイルGARMIN ConnectRide With GPS

発着地 累積距離 発着時刻  ルート 備考
高坂駅 START 発09:40 一般道
自転車道
東武東上線:池袋08:15→09:05高坂 650円
梅ノ木桜堤 8km 着10:10
発10:15
自転車道 桜並木
吉見の桜堤 12km 着10:40
発10:45
自転車道 桜並木
高尾橋 15km 着11:00
発12:10
一般道 昼食:阿き津
北本水辺プラザ公園
石戸の蒲桜 20km 着12:30
発12:40
一般道 二代目、国の天然記念物
松尾芭蕉の句碑 21km 着12:45
発12:50
一般道
自転車道
『原中や ものにもつかず 啼雲雀』
奥に桜、猿田彦太神(庚申塔)
榎本牧場 27km 着13:20
発13:40
自転車道 アイスクリーム
上江橋 34km 着14:05
発14:05
一般道
自転車道
荒川と入間川の合流点
指扇駅
錦乃原桜草園 37km 着14:20
発14:35
自転車道 治水橋下、例年見頃は10日頃
戦後消滅した桜草自生地を保存会が育成・管理
秋ヶ瀬公園 43km
44km
着14:55
発15:10
園内路
一般道
園内路は地道
鴨川桜堤 46km
47km
着15:15
発15:20
一般道
自転車道
桜並木
さくら草公園 49km 着15:30
発15:50
一般道
自転車道
田島ヶ原:桜草自生地、国特別天然記念物
第3土日にさくら草まつり
浮間公園 63km 着16:55
発17:20
一般道 桜、浮間ヶ原に桜草
前野原温泉
さやの湯処
66km 着17:40
発18:45
一般道 1,100円
ときわ台駅 68km 着18:55 鳥新 03-3974-9630
東武東上線
日の入り18:09/

高坂駅高坂駅

桜の季節は毎年花見に出かける計画をするのですが、早すぎたり遅すぎたり雨だったりと、必ずしもうまくいくとは限りません。そして今回は雨。早朝、参加予定者の半数からドタキャンの連絡が届く中、強行決行と相成りました。

『ジオポタは雨でも走るんですか〜』 と、開口一番はビジターのヒデちゃん。

『いえいえ、雨だったら走りませんよ。今日はもうすぐ雨、上がるから大丈夫です。』 と、企て人のサイダー。

都幾川へ都幾川へ

『その言葉に騙された〜〜 乗っちゃって失敗したかも。。』 とは、メンバーのマージコ。

『朝、大雨だったから、駅までタクシー使っちゃいましたよぉ。。。』 と、こちらはちょっと遠方からやってきたビジターのトシちゃん。

本当は来たくなかったんだけどね・・・とみんなの心の中の声。(笑)

都幾川の土手上の自転車道都幾川の土手上の自転車道

まあともあれ、駅前で10分も待つと、サイダーの予告どおり雨が上がってきました。こうなれば完全に上がるまではそう時間はかからないと出発します。

都幾川の土手へ向かうと、民家の庭先や土手の下に桜がいい感じで咲いています。

都幾川都幾川

都幾川右岸の土手上は自転車道です。この自転車道を使って少し川下へ向かい、都幾川を渡ります。

ここで雨は完全に上がったようです。

比企自転車道比企自転車道

都幾川の左岸をさらに下り、長楽で都幾川から分流する細い用水路沿いの自転車道に乗り換えます。

この自転車道は比企自転車道(川島こども動物自然公園自転車道とも)と言うそうです。

比企自転車道と桜比企自転車道と桜

この自転車道の脇には、あちこちに桜の木が植えられています。

比企自転車道の大桜比企自転車道の大桜

そのどれもこれもが満開。

梅ノ木桜堤梅ノ木桜堤

この自転車道の圧巻はR254を渡った先の梅ノ木桜堤。

ここは小木が多いけれど、1.5kmに渡り桜並木が続いています。

梅ノ木桜堤の桜梅ノ木桜堤の桜

桜の花がびっしり。

続梅ノ木桜堤続梅ノ木桜堤

『ここは見事ですね〜』 と、桜の花の下をくぐるトシちゃん。

タクシー使った甲斐があったかな?

市野川沿い市野川沿い

梅ノ木桜堤は大きな溜池で終わり、自転車道は市野川沿いに入ります。

ここの土手は菜の花がいい調子。

吉見の桜堤入口吉見の桜堤入口

比企自転車道はそのまま荒川自転車道となって、鳥羽井沼、ホンダエアポート方面へ続いて行きますが、私たちは荒川自転車道を荒川上流へ向かい、吉見の桜堤へ。

吉見の桜堤内の荒川自転車道吉見の桜堤内の荒川自転車道

荒川自転車道はそのまま吉見の桜堤内を抜けていきます。

吉見の桜堤はこのあたりではそれなりに桜の名所とされているところで、お天気だったらかなりの人出になるのですが、この日は運良く?雨が上がったばかりなので、ほとんど人通りはなく、快適に進んで行きます。

VサインのユッキーVサインのユッキー

『おいらはハナから来る気だったぜ。今日は暖ったかいからねぇ〜』 と、寒いの大嫌いでここしばらく冬眠していたユッキー。お目覚めね。

上を向いて走ろう〜上を向いて走ろう〜

おぅ〜ぉ、ここは上を向いて走ろうぜぃ!

吉見の桜堤を行く面々吉見の桜堤を行く面々

桜を眺めつつのんびり進む、ユッキー、トシちゃん、ヒデちゃん、マージコ。

吉見の桜堤の桜吉見の桜堤の桜

ほとんど人のいない堤内の景色。

吉見の桜堤で吉見の桜堤で

『雨が上がってよかった〜』 という顔は、手前より、ユッキー、トシちゃん、ヒデちゃん、マージコ。

堤下の菜の花堤下の菜の花

堤の下の菜の花もきれい。

吉見の桜堤の桜と菜の花吉見の桜堤の桜と菜の花

その堤下からの眺めは、黄色い菜の花と霞んだような薄ピンクの染井吉野の対比が見事。

吉見の桜堤を出る吉見の桜堤を出る

2kmほど続いた吉見の桜堤を出て振り返れば、この出口からの眺めもなかなかです。

荒川へ向かう土手から見た吉見の桜堤荒川へ向かう土手から見た吉見の桜堤

この出口からは土手がもう一本延びており、それに乗り換えて荒川へ向かいます。

この土手上はかつては砂利敷でしたが、最近舗装されたようできれいな路面になっていました。

田んぼの中を荒川へ田んぼの中を荒川へ

この舗装はおそらく高尾の先まで続いているのだろうと思いますが、ちょっと不安があったので途中から田んぼの中へ下って、カントリーロードで高尾橋へ。

つけとろそばつけとろそば

高尾橋を渡り、そば屋に入って一服していると、

『ところで荒川ってどこを流れているんですか。』 と、ヒデちゃん。

今さっき渡った細い川が荒川だと言うと、

『え〜、荒川って、あんなに細いんですか。下流からは想像できませんね。それにこのあたりの荒川の川幅は日本一広いって聞いていたものですから。』 と。

北本水辺プラザ公園から見る荒川北本水辺プラザ公園から見る荒川

そうなんです。下流では大河となる荒川も、このあたりではわずか幅10mほどの流れしかありません。

川幅日本一は高尾から2〜3km上流に架かる御成橋あたりで、2,537mもあるそうです。しかしこれは堤防間の距離で、そのあたりでも通常流れている川面の幅はこことそう大きくは変わりません。

荒井橋荒井橋

おいしいそばを食したら、荒川を下流へ向かいます。

荒井橋をくぐると上には桜、足元には薄紫色のレンゲソウが。

石戸の蒲桜石戸の蒲桜

『そうだ、このあたりに確か有名な桜があったな。ついでだから寄ってみましょう。』 と、サイダー。

川沿いを離れ、北へ少し行くとそれはありました。『石戸の蒲桜』。これは国の天然記念物で、エドヒガンザクラとヤマザクラの自然交配種で、珍しいものだそうです。樹齢800年とのことですが、現在の木は老木から株分けされた二代目だそうです。大きいことは大きいですが、一本桜のボリュームとしては巨大というほどではなさそうです。

松尾芭蕉の句碑と桜松尾芭蕉の句碑と桜

『石戸の蒲桜』のすぐ近くには松尾芭蕉が詠んだ俳句が刻まれた石碑があり、その周りに、これもなかなか大きな桜の木があります。

原中や ものにもつかず 啼雲雀

荒川自転車道荒川自転車道

石戸からは荒川へ戻り、自転車道をどんどこ。

このあたりの自転車道は土手上ではなく、畑の中を行く細道でやたらにコーナーが多く、雨上がりで路面が不安定なこの日、ここの90度コーナーでスッテンコロリと転がったものが一名。雨上がりには注意しましょうね。

お寺の桜お寺の桜

畑の中から土手に上がるところにあったお寺にも満開の桜。

こうして見ると、日本には桜が多いね。

土手上の菜の花土手上の菜の花

そしてこの土手にも菜の花。

川向こうはホンダエアポートで、空にはカラフルな落下傘が。

桃と菜の花のコラボレーション桃と菜の花のコラボレーション

白とピンクの桃も。

この土手上の道はすぐに終わり、また河川敷の中の畑の中をどんどこ。

榎本牧場榎本牧場

桜と菜の花と桃を眺めながら走って、荒川の畔にある榎本牧場に到着。

お昼のデザートあるいはおやつに、ここでアイスクリームをいただきます。とれたてミルクのアイスクリームはとてもおいしいです。

西貝塚環境センター西貝塚環境センター

榎本牧場で一服したら、午後の部のメインイベント、サクラソウを見に治水橋へ向かいます。

一般道に出たり、畑の中を突っ切ったり、なかなか一筋縄ではいかないこのあたりですが、西貝塚環境センターからは土手上に自転車道が続くようになります。

錦乃原桜草園のゲート錦乃原桜草園のゲート

この土手上の自転車道は西遊馬公園の先で砂利道になるので、ここで土手を降り荒川沿いのゴルフ場の横を行くようになります。

治水橋をくぐるとすぐ、錦乃原桜草園に辿り着きます。ここは普段はまったく人気がありませんが、この時は数台、車が止まっていました。

錦乃原桜草園のサクラソウ錦乃原桜草園のサクラソウ

このあたりには戦前まではサクラソウが自生していたようですが、戦後それは各種工事や開発の影響などで消滅してしまいます。

そこでそのサクラソウの自生地を復活させるべく保存会が立ち上がり、サクラソウの育成と管理をおこなっているのです。今日は戦前に比べ周辺環境が大幅に変わってしまったので、夏は頻繁に水やりを行わなければならないそうです。

錦乃原桜草園のサクラソウその2錦乃原桜草園のサクラソウその2

一般的にサクラソウと呼ばれるものには日本桜草と西洋桜草(多くはプリムラと呼ばれる)があり、全体では400種ほどもあるそうです。

もちろんここのは日本桜草で、これから述べるサクラソウは日本桜草を指します。

錦乃原桜草園のサクラソウその3錦乃原桜草園のサクラソウその3

日本桜草はたいへん多くの品種が作られ、現在では300ほどあるようです。

その元となったのがここ荒川周辺のサクラソウで、江戸時代の中頃より本格的な栽培が始まったそうです。

錦乃原桜草園のサクラソウその4錦乃原桜草園のサクラソウその4

ここで見られるサクラソウは、野生種に限りなく近いものなのでしょう。

葉っぱは長楕円形で周囲に浅い切れ込みがあり、少し丸まっています。数枚の葉っぱの真ん中から茎が伸び、その頂部に5〜6輪ほど花を付けます。この時見た花の大きさは3cmほどのものが多かった。

錦乃原桜草園のサクラソウその5錦乃原桜草園のサクラソウその5

一見同じようにみえるサクラソウの花ですが、色はもちろん、花びらの切れ込みやくびれ具合が微妙に異なります。中には変種なのか、花びらの数が多いものもあるようです。

鈴蘭水仙鈴蘭水仙

サクラソウの区画の道縁にはかわいらしい鈴蘭水仙も。

そうそう、ここでは甘酒が振る舞われ、園芸種のサクラソウを下さいました。私がいただいたのは『白蝶の契』という品種です。どんな花が咲くのか楽しみ〜 白蝶だから白いんだろうなぁ。

鴨川と桜秋ヶ瀬公園

さて、錦乃原桜草園の次は秋ヶ瀬公園です。秋ヶ瀬公園内の土道の園内路は、雨によって濡れたプラスチックの土流出防止材の頭が飛び出していて、滑ること滑ること。

これはかなわんと早々に退却して、鴨川の桜堤へ向かいます。

鴨川と桜鴨川と桜

鴨川は秋ヶ瀬公園のすぐ東を流れており、桜並木の堤が1.5kmほど続きます。

鴨川桜堤鴨川桜堤

ここは桜の木の下に遊歩道があり、堤の上はほとんど車が通らない道です。

鴨川桜堤その2鴨川桜堤その2

その堤の上の道の東半分は最近拡幅されたようで、立派な道になっていました。

秋ヶ瀬公園付近の桜秋ヶ瀬公園付近の桜

鴨川の桜堤から秋ヶ瀬公園裏の荒川の土手に戻ると、公園から続くゴルフ場に立派な桜が連なっているのが見えます。

さくら草公園さくら草公園

そこから秋ヶ瀬橋の南へ移動すると、さくら草公園です。

田島ヶ原と呼ばれるここはサクラソウの自生地で、国の特別天然記念物に指定されています。

ノウルシの群落ノウルシの群落

しかし見渡す限りに広がっているのはそのサクラソウではなく、黄色い花を付けた植物。

この黄色い植物はノウルシといい、茎や葉を傷つけると漆に似た白い液を出すそうです。野漆の名はこれから来ているそうです。

ノウルシとサクラソウノウルシとサクラソウ

元気いっぱいでちょっと毒々しく見えるノウルシ。やっぱりその白い液には毒があり、かぶれたりするそうですから、むやみやたらに触らない方がいいかも。

あ、花、、この花に見える部分は実は本当の花ではなく、杯状花序(はいじょうかじょ)の基部にある総苞葉・苞葉というものだそうな。これは難しくてよくはわかりませんが。

ここにはこんなに生えているのに、このノウルシはサクラソウと同じく準絶滅危惧種だそうです。

さくら草公園のサクラソウさくら草公園のサクラソウ

さて、肝心のサクラソウですが、ここの見頃は周囲のノウルシがあまり大きくなっていない今頃です。この時のノウルシは20cmほどなのでまだサクラソウは見えていますが、すぐに50cmほどまで伸びてしまうからです。

さくら草公園のサクラソウその2さくら草公園のサクラソウその2

ピンクのサクラソウ。

さくら草公園のサクラソウその3さくら草公園のサクラソウその3

これはちょっと紫が入っている。

さくら草公園のサクラソウその4さくら草公園のサクラソウその4

鮮やかで、いくつかの花がぐるっと四方に向いています。

ジロボウエンゴサクジロボウエンゴサク

これはケシ科の植物でジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)というものだそうです。

本当にちっちゃい。長さ2cmほどしかありません。そして、かわいらしいものには毒がある。(笑) なんとこれも毒草だそうな。まあ、食べなきゃ大丈夫らしいけどね。

秋ヶ瀬橋から見る荒川秋ヶ瀬橋から見る荒川

田島ヶ原のさくら草公園で本日のメインイベントは終了です。

さくら草公園からは秋ヶ瀬橋を渡って浮間公園へ向かいます。その秋ヶ瀬橋から見る荒川は大きい。ヒデちゃんが言ったように、高尾で見た小さな流れの荒川とこれが同じ流れだとはとても思えませんね。

板橋区船度付近の荒川自転車道板橋区船度付近の荒川自転車道

秋ヶ瀬橋からは荒川自転車道で荒川の下流へどんどこ。

浮間公園浮間公園

そして浮間公園に到着です。浮間公園は桜の名所で、この日は花見にはあまり条件が良くないにも関わらず、それなりの人出がありました。

この公園のすぐ東には浮間ヶ原桜草圃場があり、サクラソウが見られるのですが、それはまたの機会にして、桜の木の下でしばし休憩です。

前野原温泉さやの湯処前野原温泉さやの湯処

桜と桜草を堪能したあとは桜風呂で〆ましょう。

板橋区の前野原にあるこの温泉は、塩分が強く鉄分を含むお湯です。露天風呂で汗を流したあと、蒸し風呂へ。この日の蒸し風呂は桜の香りがいい匂いでした。これはリラックスできますなぁ。

桜と桜草の季節のこのコース、晴れていれば★★★間違いなしのお薦めコースです。


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