暑い夏が続いています。標高が高いところは涼しい。関東近辺で標高がまずまず高いところとして候補に上る一つに富士五湖がありますが、自転車ではこれらの湖周辺は日向を走らざるをえないことが多く、さほど涼しくありません。
ぼーっとこの辺りの地図を見ていたら、富士山に上って行く道路が目に留まりました。富士スバルライン。標高2,305mの富士山五合目まで上る、登山者と観光客で賑わう観光道路です。さすがに2,000mを超えれば涼しいでしょう。
しかしこの道は車の道。通常、私たちが企画するコースの候補に上がることはまずありません。しかし今年はコロナ禍で富士登山はできないため登山者はおらず、おまけにこの時期はマイカー規制期間中で車は極少。二度とないだろうチャンスなので、思い切って行ってみることにしました。
やってきたのは富士山駅。この駅名を聞いたときには新しくできた駅かなと思いましたが、これは以前は富士吉田駅と呼ばれていたことがわかり、ちょっとちょっと・・・(笑)
さて、その富士山駅に降り立った第一印象は、『空気が軽い』というものでした。ここは標高810mなので、実際に空気は低地より軽くとも不思議ではないのです。気温24°C。涼しく爽やかです。
ちなみに本日の富士吉田の最高気温は32°Cの予報。高度100mで0.6°下がるそうですから、五合目の予想最高気温は23°Cということになります。木々もたくさんあるので、涼しく一日走れると思います。
しかし、この富士山駅から五合目までは延々30km、標高差1,500m、平均斜度5%の上り。 さて、どうなる。
やってくる時の富士急行線の車窓からは富士山が山頂まではっきり見えたのですが、富士山に向かって走り出すと、その頂は見る見るうちに雲に包まれていきました。あれ〜〜
まずは富士吉田の街中で飲料水と軽食を確保します。富士スバルラインに入ってしまうと四合目まで補給ポイントがありません。
世の中に浅間神社と名の付く神社はいったいいくつあるのでしょう。浅間は『あさま』とも『せんげん』とも呼ばれますが、この名の付く神社は富士山を信仰するものと思ってまず間違いありません。
富士吉田付近にも浅間神社はいくつかあります。富士山に向かう登山道の入口に北口本宮冨士浅間神社があるので立ち寄ってみました。その森に入ったとたん、全員
『お〜〜っ』という声。
この森はかなり立派で、中に入るとひんやり、とても涼しいです。
北口本宮冨士浅間神社は数ある浅間神社の中でもかなり歴史があるもののようで、森も立派なら社も立派です。
朱色の巨大な大鳥居も見事。
大鳥居の先には隋神門が立っています。
そのうしろに神楽殿、そして拝殿と並びます。
拝殿の左右には樹齢千年以上ともされる富士太郎杉と富士夫婦桧の巨木が立っています。
面白いことにここの本殿は東宮本殿と西宮本殿と、二つあります。しかし拝殿は一つきりです。
無事の富士山五合目到達を祈願して、いざ出発。
北口本宮冨士浅間神社の境内はどこまでなのか、さっぱり見当が付きません。なぜならその裏手の森はそのまま富士山の樹海に繋がっていて、その境が判然としないのです。
しかしこのあたりの木は杉や桧といった針葉樹が多いようなので、これは人工林かもしれません。
大塚丘(おおつかやま)とある鳥居があります。
ここは日本武尊が立ち寄ったとされ、浅間大神と日本武尊をお祀りし、北口本宮冨士浅間神社の創建となった云われの場所です。その後富士山の噴火があり、この北方に社殿が建立され、そこに浅間大神を移し、大塚丘には日本武尊をお祀りしたとのこと。
大塚丘を出るとすぐ、r701富士上吉田線に入ります。これは吉田口の登山道で、これをどこまでも南へ行くと富士山山頂に辿り着きます。
ということでこの富士上吉田線は、写真ではわかりにくいのですが5%ほどの上りです。
私たちが向かう富士スバルラインはこの富士上吉田線の西に平行して走る道なので、途中で右折します。
ここでどうしたわけかアンドレが遅れているので、しばし道端に生える野草を眺めながら待ちます。
アンドレがやってきたところで、富士スバルラインへ向かいます。アンドレはここでフロントギアをインナーに落としたのですが、このあとは五合目までで唯一の下り区間となり、またそこで遅れてしまうのでした。
この森の中を行く道はとても涼しく、僅かに24°Cしかありません。そして都心と比べるとやっぱり湿度が低いようで、空気が軽やかです。
富士北麓公園の表示を過ぎ交差点に出ると、警備員が数名立っており、左手の道には『通行止』『マイカー規制』とあります。ここでマイカー規制のチェックを行っているようです。
ここを左折し、いよいよ規制区間に入ります。この道はまっすぐでずっと上っていて、いきなり心が折れそう。(笑)
富士スバルラインは正式名称を富士山有料道路といい、その名の通りにこの通行は有料です。先にその料金所が見えてきました。
登山客ゼロに加えマイカー規制中とあり、この料金所はご覧のようにガラガラです。誰もいません。時折自転車の人々が上ってくる以外には。
ここの標高は1,088mで、富士山駅からすでに300m近く上ってきたことになります。
あれ、アンドレがいない。アンドレは交差点からこの料金所までの僅かな距離でも遅れてしまいました。なんかおかしい・・・
なんとかアンドレがやってきて料金所の前で記念撮影です。本日のメンバーは左より、アンドレ、スリッパ野郎サンダリアス、サンダル野郎サイダー、今日はロードバイクで登場のシュンシュン、ヒルクライム初挑戦のムカエル。
天気が良ければこの背後には富士山が見えるはずなのですが、この日は残念。
トイレで身を軽くし料金所で200円支払って、いざ富士山五合目へ。
ここから富士山五合目(標高2,305m)までは、距離23.5km、標高差1,217m、平均斜度5.2%、最大斜度は10%いくかいかないかくらいかな。いわゆる激坂と呼べるような箇所はないので、それなりに経験を積んでいる方なら押さなくても上り切れると思います。
通常私たちはみんなでペースを合わせて走ることが多いのですが、ここからは各自のペースでということにしました。さすがに長距離の上りは自分のペースでないときついですからね。
するといきなりシュンシュンとサンダリアスがダッシュ。この二人はあっという間に視界から消えていくのでした。
ムカエルとサイダーはほぼペースが一緒なので、しばらく二人で進んで行きます。
アンドレは料金所のあとすぐに、『私はゆっくり行きますから、先に行ってください。』 と。
料金所のあとは五合目まで、一合目、二合目・・・という表示があり、また五合目までの距離が表示されたポールがあるので、これらを目安に走ります。
料金所のすぐあとの勾配は意外ときつく、最初からアヘアヘ状態で、このあとどうなることやらと不安になります。
カーブを廻ると少し勾配が落ち着き、次のカーブでまた勾配が上がり・・・ どこだったか10%くらいに感じたところもありました。 いや〜、序盤から結構たいへんですわ。
料金所から高度で約200m上りました。なんとか第一チェックポイントの一合目下駐車場まで上ってきました。ここに先行したシュンシュンとサンダリアスの姿はありません。彼らはタイムアタックして五合目まで一気に上っているのかもしれません。
ここからは条件が良ければ富士山の山頂方面が望めるのですが、この日はまったく何も見えず。
ここで後続のアンドレを待ちます。河口湖と西湖の間あたりに位置する山頂まではっきり見える山を背後に、アンドレが下を見ながら上ってきました。だいぶ調子が悪そうですが、
『大丈夫、なんとか上って行くよ。』 とのこと。
ちょっと休んで一合目に向かいます。
颯爽とスタートを切るムカエル。スルスルスルッと、うしろに下がってしまうアンドレ。。
横に広がる森はほとんど気付かれない程度に徐々にその表情を変えていきます。一合目下駐車場では赤松が目に付きましたが、これは唐松でしょうか。
延々と続く道路を見ていると気が萎えるのか、下を向いて走ることが多くなってきたムカエル。
なんとか一合目に到着です。一合目下駐車場からここまではすぐです。
ところでこの標識には1,405mとあります。1,405m・・・ 富士山って何mだっけ。確か3,776mだったよな。その一合目は 377mじゃないの? あたし、一合目って、海抜0mから山頂までを10等分したものだと思っていましたよ。
考え事をしている間に二合目に到着。
標識から読むと、一合目とニ合目の標高差は191m。この数値を10倍しても3,776mにはなりません。どこかに零合目があるのか。それはつまり一合目標高 1,405m-191m=1,214mなのか・・ 1,214m+191m×10=3,124m
おかしい、3,776mにならない・・・
なんでも山の何合目というのは、登山道の取り付きから山頂までを十区分したもので、しかしそれは単純に高さを十等分したものではなく、大抵は登る人の感覚に合わせて設定されたものらしいです。な〜んだ、海抜0mは関係ないのね。ようはなんとなく適当に決めたってことね。
樹海台駐車場に到着です。二回目の休憩ポイントです。
ここで先行したシュンシュンとサンダリアスが待っていました。
サンダリアスによれば、五合目は雲の中のようなので、早く上ってしまうと上で待っている間に凍えてしまうから、見晴らしの良いここで待っていたと。
樹海台駐車場は北の眺望が素晴らしいです。正面にうっすらと見える湖が河口湖。右手の白っぽく見える町が富士吉田です。
気温は25°C。日向でも30°Cを下回っており、極めて快適です。都心を脱出して来た甲斐がありました。
下には河口湖のすぐ手前まで樹海が延びているのが見えます。なるほど、樹海台の名はここから来ているのでしょう。
ここでアンドレを待つも、なかなかやってきません。ちょっとおかしいなと思ってケータイをチェックすると、案の定連絡があったようで、今二合目を通過とのこと。そこでシュンシュンがアンドレの様子を見に下って行きました。
シュンシュンから連絡があり、アンドレはどうにも調子が悪いのでリタイアするとのこと。
昨夜こちらに入ったアンドレは景気付けに前夜祭をやったに違いなく、まず間違いなく飲み過ぎでしょう。あ、これは勝手な想像ですがね。(笑)
樹海台駐車場を出た私たちに、アンドレを見送って上り返してきたシュンシュンがすぐに追いつき、ここからは四人で五合目を目指します。
三合目通過。富士スバルラインの零合目はどこだかはっきりしませんが、おそらくそれは料金所あたりだろうと思います。そうだとするとここまで六割上ったことになります。しかしまだ四割残っています。わたくしサイダーは本当はこのあたりでかなりヘロヘロしているのですが、元気に先を行くムカエルになんとか喰らい付いていくのでした。^^
そうそう、ここはヘアピンカーブで、下りには気をつけなければならなそうなポイント。
先が白っぽくなってきました。ここの標高は1,860m。ついに雲の中に突入です。
例によってシュンシュンとサンダリアスはガーッと上って行ってしまい、ムカエルがそれに続きます。
サイダーはいつものまったりポタポタ走行を決め込み、ゆっくりなんとか上って行きます。
ゆっくりでもなんでもとにかく上っていれば、いつかは目標地点に辿り着くもの。
先に大沢駐車場の案内板とヘアピンカーブが見えてきました。ヘアピンカーブというのは大抵きついと相場は決まっているのでちょっとうろたえますが、ここはそれほどでもなく、なんとか上り切りました。
大沢駐車場に到着。
ここは標識に展望台とあるように眺望が良いところなのですが、この時、空は真っ白。
サンダリアスはとっくにこの大沢駐車場に着いていたのですが、足があまりすぎていてもう一遍上ってくるから写真を撮ってくれと。
りょうか〜い!(笑)
展望台はご覧の通りで、この時ここからはまったく何も見えません。お天気だったら富士山の山頂の剣ヶ峰、南アルプス、八ヶ岳、そして駿河湾も見えるそうですが。
景色は諦め、ここには売店があるので各自好みの補給を。ホットコーヒーやアイスクリームなど、温冷もいろいろ。
しばし寛いだらいよいよ今回のピークとなる五合目を目指します。
ここはムカエルが先行し、シュンシュン、サンダリアスと続きます。
ほどなく四合目の標識。大沢駐車場が四合目かと思っていましたが、この標識はそれから僅かに上ったところにありました。ちょっとショック!(笑)
ここでまたシュンシュンとサンダリアスがダッシュ。ムカエルがマイペースでそれを追い、あたくしサイダーはヨタヨタ。^^
大沢駐車場からちょっと上ると勾配は穏やかになるとサンダリアスが言うので期待していたのですが、あまりそんな感じはせず。足にきているのかな。
お山は相変わらず雲の中で見えませんが、心配していたようなホワイトアウトといったことはなく、寒くもならずにさして問題はなし。ただ時折パラッと雨粒が落ちてきますが、これも降り出すという気配はありません。
エッコラヨッコラと上り詰めて行き、奥庭駐車場に到着。
この北には奥庭、南には御庭があり、そのどちらも遊歩道があり、富士山の眺望が良いところだそうですが、この日は行く価値がありません。
奥庭にある奥庭荘の食事はまずまずの評判なので、今日営業しているかどうか朝方連絡してみたのですが、どうやら休業らしく応答がありませんでした。ということで、ここはスルー。
奥庭駐車場を横目に進んで行くと、勾配がぐんと落ち、落石防止用らしきトンネルが現れます。ようやくサンダリアスが言っていた、なだらかなところに出たようです。これと同じようなトンネルは全部で三つあります。
ここに来てようやくお山の稜線が見え出しました。
二番目のトンネルをくぐると、左手の視界が開きました。
うっすらとですが下に樹海が広がっているのが見えます。
しかしその反対側の山側は僅かに数メートルだけ真っ黒な土が見えるきりで、富士のお山が山頂に向かって延びて行く様はまったく見えません。
三番目のトンネルをくぐり抜けると、ようやく五合目に立つ建物が見え出しました。やった〜、着いた〜〜
と思ったのですが、、、
ところがこの先が見掛けによらず急勾配でヨロヨロ。足がつりそうになった〜 (笑)
ヨタッ、ヨタッと、なんとか止らない程度に漕ぎ続けてようやく富士山五合目に到着です。
ふ〜〜〜ゥ
遥か前に余裕で到着していた面々はすでに記念撮影を終えて、小御岳神社の鳥居の前でノロノロと到着したわたくしを出迎えてくれました。
登頂のご褒美は、南アルプス、八ヶ岳、秩父山地の眺望のはずだったのですが、残念ながら空は相変わらず真っ白。ん〜〜ん、残念!
しかしそのうち北の雲が少しだけ退き、青い空が顔を出し始めました。今がチャンスと五合目の青空をバックに記念の一枚。
ただいまの気温は23°C。なんと予想とぴったりです。暑くも寒くもなく、ちょうどいい気温で快適。
こちらは証拠写真、紛れもない富士山五合目、標高2,305mの碑の前です。
ちょっとだけ青空が顔を出したものの、富士のお山の側は依然真っ白です。下の景色もまったく見えません。ここから少し歩くと、雄大なお山の姿を見ることができるポイントがあるのですが、そこへもこの日は行く価値がありません。予定ではここで食事をするつもりでしたが、みなさん途中で軽食をいただいているので、下ってから吉田うどんを食べようということになり、そそくさと下ることにしました。
下りも各自のペースでということにし、樹海台駐車場集合です。
上りが圧倒的に速いサンダリアスは下りも速いのですが、サイズが小さいホイールにリムブレーキとあって、すぐにリムがあっちっちになってしまい、バーストの危険が出てくるため、下りは慎重に行きます。
このコースは斜度がきつすぎずヘアピンカーブも少ないため、高速ダウンヒルになりやすいですが、適当なスピードになるように身体を起こしてエアブレーキを掛けながら下って行きます。小径ホイールの自転車はホイールの慣性力が小さいため、一般的なロードバイクほどにはスピードが出ませんから、これでほぼ充分なブレーキになり、機械的なブレーキは最小限しか使わずに済みます。
しかしロードバイクに股がるムカエルはそれでは足りずに、ブレーキレバーを握りっぱなしで手が痛くなったそうな。
あっという間に樹海台駐車場まで下ってきました。
上は真っ白だったのにここは相変わらず晴れで、午後もいい時刻だというのにまだまずまずの眺めがあります。
ここでふとお山を見上げれば、なんと雲が退き稜線が顔を見せ始めました。え〜〜っ、もうちょっと上にいれば、下界が見渡せたかも。残念!
上りは速いけれど下りは慎重なシュンシュンがやってきて一服したところで、樹海台駐車場を出発。次の待ち合わせは料金所です。
グワ〜ンと下ってあっという間に料金所に到着です。上りは何時間も掛かったのに、下りはたったの50分。
今朝方はまったく見えなかった富士のお山のてっぺん辺りが見え出してきています。やっぱり上で食事でもしていれば良かったなぁ〜
さて、ここからはいくつかルートが考えられます。一つは、富士山の眺望で有名な新倉富士浅間神社(あらくらふじせんげんじんじゃ)の奥にある新倉山浅間公園に登って富士山を眺め、大月に下る。これは富士山の調子が今ひとつなのと、この時展望台は閉鎖されているので、没。
もう一つは、八つの池がある忍野八海を廻って山中湖を巡り、御殿場方面に下る。これが良さそうですが、その付近でうどん店で開いているところが見つからなかったので、出発地の富士山駅にあるうどん店に向かうことにしました。
上る時に標識で見た富士北麓公園の横を通って富士山駅に下ります。
富士山駅の地下のフードコートにあるうどん屋さんで人生初の吉田うどんをいただきました。
麺は極太で腰があり、汁はだし汁に醤油と味噌の合わせ。具は茹でたキャベツが入っているのが特徴でしょうか。
うどんを食べていたら16時半を回ってしまったので、忍野八海はまた今度ということにして、ここで解散。シュンシュンは富士山駅から輪行、サンダリアスは大月に下って行きました。
ムカエルとサイダーはさっぱりしたいねということで、葭之池温泉(よしのいけおんせん)に向かいます。近くに眺望で有名な新倉富士浅間神社があるのでどんなところか見て行こうということで、ちょっとだけ寄り道。すると中央自動車道の高架の上に五重塔が見えてきました。あれが新倉富士浅間神社の忠霊塔でしょう。
『ひょえ〜、高いところにあるね〜』 と、びっくりのムカエル。あそこはここから100mくらい上らなければならず、斜度もきつくて大変そう!
葭之池温泉は1856年(安政三年)創業という歴史ある温泉宿です。現在の建物は比較的新しそうですが、それでも味わいのあるものです。
湯船は小さく三人ほどしか入れませんが、なかなかいい雰囲気で満足。
さっぱりして外に出ると、あ〜ら富士山! あなた、今頃お出ましになるのね。(笑)
今回の企画、富士山の上の方が雲に覆われていて期待の眺望が得られなかったのが残念ですが、それ以外はすべて想像のとおりでした。車は極少で走るのにはまったく問題なく、斜度もそうきつくはなく、涼しくて快適この上なしでした。
しかし、同じような上り一本のヒルクライムである乗鞍と比べると、ここは周囲が木々で塞がれているため、条件が良い日でも眺望はほとんどなくストイックです。やはりこのコースはクライマーがタイムアタックするのには適していても、私たちのようなどちらかというとツーリストに向いたコースではないと思いました。まあ、これも想像の範疇ではあったのですが。とにかく30km上りっ放し、標高差1,500m、よく上りました。下界は猛暑というこの一日を、涼しく走れたのがなによりです。