コース紹介
夏でも涼しい中禅寺湖畔の菖蒲ヶ浜でキャンプを楽しみ、男体山を眺めながら戦場ヶ原をハイキング。湯滝を眺め、湯元温泉の温泉寺で汗を流します。
初日
恒例の『なんちゃってキャンプ』の日がやってきました。今回は日光は中禅寺湖の畔にある菖蒲ヶ浜です。
自転車のメインコースは山王林道で山王峠を越えて鬼怒川の川治湯元へ下るというものでしたが、直前になって山王林道が通行止めと判明しこれは断念せざるをえませんでした。そうすると金精峠を越えて沼田に下るか、いろは坂を下って日光ということになりますが、どちらも下ってからが暑そうなので今回は思い切って自転車はなしということに。
ということでキャンプ場へのアプローチも各々自由にということしました。私サイダーとサリーナはレイとレイナの車に同乗させてもらい、鬼怒川温泉から日光市内を抜けていろは坂を上ります。
いろは坂は狭く車がそこそこ通るので、自転車ではあまり上りたくない坂です。
キャンプ場のチェックインは13時からなので時間には余裕があります。ということで中禅寺湖展望台に上ってからキャンプ場へ向かうことにしました。
今日の日光市の最高気温は35°Cの予報ですが、中禅寺湖の標高は1,300m近くで、下とは800〜900mほど差があり、この時の気温は25°と涼しいです。中禅寺湖展望台はさらにそれより200〜300m高いので23°Cほどしかありません。やってきた甲斐があろうというものです。
中禅寺湖展望台からは男体山(2,486m)と中禅寺湖が良く見えます。この日の男体山は山頂付近は雲の中ですが、中禅寺湖の奥にある日光白根山(2,578m)はバッチリ。
そしてその下にはこれから向かう菖蒲ヶ浜が見えます。
この中禅寺湖展望台にはピクニックテーブルがありそこでお弁当を広げようかと思っていたのですが、さすがにこの時期の日射は強く、炎天下にはとてもいられないことが判明。ということで、この先にある半月山の折り返し点まで行ってみることに。
この道の終点は半月山駐車場で、600mほど歩くと紅葉時期には各メディアに必ず登場する半月山展望台に行けるのですが、今はレイナがあまり歩けないのでこれは次の機会に。
この半月山駐車場からは足尾側の山々が見えるのですが、その山のなんと深いことか。ここに来るとこのあたりがどのようなところなのかとても良くわかります。右の方に飛び出ているのは足尾山地に属する日本百名山の一つ皇海山(すかいさん、2,144 m)。
南東の鹿沼市側は山しか見えません! とんがり帽子は夕日岳でその右は地蔵岳でしょうか。
この駐車場からの眺めは先の中禅寺湖展望台とはまた違った面白さがあるのですが、ここにも木陰がないことがわかり、お弁当はキャンプ場に行ってからいただくことにしました。
ということで中禅寺湖に下ってキャンプ場へ向かいます。
12時半に菖蒲ヶ浜キャンプ場に到着。チェックインタイムの30分前でしたがすんなり入場させてもらえました。
このキャンプ場は中禅寺湖の湖畔道の西の端にあり、入口には湯ノ湖から流れ出ている湯川が流れています。
その湯川に架かる吊り橋には赤とんぼがびっしり。
そしてキャンプ場の中は木立がたくさんあって木陰が多く、湖と川が近いこともあってか、とても涼しいです。気温は測りませんでしたが25°Cほどでしょう。下界とは10°くらい差がありそうです。快適快適!
コテージを確認したらさっそく荷物を運び入れましょう。
このキャンプ場の唯一の難点は駐車場とキャンプ場が少し離れていることですが、これは静寂と引き換えですね。
私たちが荷物を運び終えるとベネデッタが大荷物を抱えて到着。運び屋のペタッチとルビオは昼飯を食べに行ってしまったのでまだだそうな。
高速道の休憩所にいると連絡があった切りで、それ以降連絡が途絶えていたのでどうかしたのかと心配されたタキスキー&シンチェンゾー組は、やはりすったもんだの大騒ぎがあったようなのですがなんとか到着し、ペタッチとルビオもやってきたところで、まずは湯ノ湖の温泉寺に行き、ひと風呂浴びました。
さて、キャンプといえばBBQと決まっています。ちょうど良い頃合いの17時にBBQの準備スタート。
左は本件首謀者にして総支配人のベネデッタ。献立&レシピ担当。機材と食材の調達とここまで大忙しでした。
右は今回火起こしを任されたシンチェンゾー。シンチェンゾーはかつて鹿沢高原で火起こしに失敗した苦い経験があり、今回はその汚名返上となるかどうか・・・ まあ今回はコンロと着火材があるからね!
右のレイナは今回はスモーク担当で、なんとこのために燻製器を買ったそうな。
かつて本業で巨大燻製器を管理していたことがある左のルビオは、今回はレイナのサポート役。重いのでいつもあんまり動けない!
右は味付け担当のサイダー。ん〜ん、どんな味になるんかちょっと怖いな〜(笑)
その後ろは飲み担当のレイ。ハイ、今回は焼きそばがないので、わたくし飲むことに集中させていただきま〜す。 おいおい!
わいわい、ガチャガチャ、ごちゃごちゃ、あーだこーだやっていると、どこからもなくバンビちゃんが登場。
ここの管理人さんによるとまれに熊が出ることがあるそうな。バンビはいいけど熊は怖いな〜 そういえばこの前小学校に熊が出たと言っていたのはこのあたりでしたね。
シンチェンゾーの火起こしはなんとかうまくいったようで、炉に炭を移しました。さて、うまく焼けるかな・・・
ルビオの協力でスモークの準備が整ったレイナは燻製器の前に陣取り、『あとは出来上がりを待つだけ〜』とにっこり。さてはて、どんなものができるやら。
燻製器から出てきたのはまずは定番の一つ6Pチーズ。ん〜ん、お安いチーズが高級品に思えまする〜(笑)
もう一品は竹輪。これも定番で意外とおいしいですよ。
右のペタッチはかつてはテントに飯盒と食材を背負って何ヶ月も山歩きをしていたのですが、最近は山小屋利用の軟弱者になり下がったので、まったく調理をしなくなりました。ところがひょんなことから週一で孫のために食事を作らなければならなくなり、最近は食材と格闘をしているそうな。いったいどんなもんを作っていることやら。
火加減がちょうど良くなってきたので焼きに入ります。炭起こしに引き続き焼きもシンチェンゾーが担当。
網と火がちょっと遠いので炭の下にビールの空き缶を置いて嵩上げしてみました。これでうまく焼けるかな・・・
焼き上がりまではまだだいぶ時間が掛かりそうなので、コンロが空いたところで海老、蛸、ブロッコリーのアヒージョを作りました。
旨し!
どれどれ、焼けてきたかな〜 と焼き具合をチェックするサイダー。
このトウモロコシはOKだね〜
どれどれ、じゃあ味見してあげよう〜 と女帝ベネデッタ。
うん、まあまあだねェ! (苦笑)
さあ、もう野菜はOKよ〜 肉を焼こう! と野菜を引き上げるサイダー。
お肉が食べたい〜 早く焼けろ〜 と炉の前で肉の焼き具合を眺めるベネデッタ。
そんなに睨んでいると焼けないよ!(笑)
そんな時はお月見でもしましょう。写真では木の影で真ん丸に見えませんが、今日は満月ですよ〜
ルビオが用意してくれた望遠鏡ではクレーターの凸凹がはっきり見えるのでした。望遠鏡でお月様見るのは何十年ぶりかな〜
お月見のつまみにナッツをどうぞ。
お肉は焼き上がる端からみんなでがっついてしまったので写真はなし。〆は焼きおにぎりです。簡単でおいしい!
こうして初日の夜はてんやわんやの大騒ぎで、賑やかに更けていくのでした。
2日目
地図:Googleマップ/gpxファイル/GARMIN Connect/Ride With GPS
動画(03'23" 音声:一部にあり)
発着地 | 累積距離 | 発着時刻 | ルート | 備考 |
---|---|---|---|---|
赤沼自然情報センター 1,400m |
START | 発09:40 | 一般道 | 駐車場あり |
戦場ヶ原入口 1,400m |
0.1km | 着09:45 発09:45 |
自然研究路 | 小川沿い |
分岐 1,400m |
0.5km | 着09:50 発09:50 |
自然研究路 | 小川を渡り北西へ |
展望所1 1,400m |
0.9km | 着09:55 発09:55 |
自然研究路 | 男体山、大真名子山、小真名子山、太郎山など |
青木橋 1,400m |
2.3km | 着10:25 発10:35 |
自然研究路 | 湯川 |
展望所2 1,405m |
2.7km | 着10:45 発10:45 |
自然研究路 | |
泉門池 1,400m |
3.4km | 着10:55 発11:00 |
自然研究路 | いずみやどいけ |
小滝 1,415m |
4.8km | 着11:25 発11:30 |
迂回路 | 笹が生える森の中へ |
湯滝 1,425m |
5.4km | 着11:40 発12:05 |
遊歩道 | 高さ70m、最大幅25m 標高差70mの上り |
湯元温泉 1,490m |
8.3km | 着13:00 | 薬師湯(温泉寺)/500円 | |
日の入り18:36/菖蒲ヶ浜キャンプ村 4人用 9,500円/棟、7人用 17,000円/棟、+250円/人日/ハイキング:日光湯元ビジターセンター/バス:菖蒲遊覧船発着所→湯滝 560円 湯元温泉→菖蒲遊覧船発着所 680円/湯元温泉日帰り湯/栃木県林道情報/0288-21-1269 |
ここの夜明けは5時ですが、お日様はその時刻を過ぎても男体山の陰になっていて現れません。そのせいもあるのか、朝は寒いくらいで、長袖に長ズボンが必要なほどです。
7時過ぎ、全員起き出したところで朝食の準備開始。朝は簡単にスクランブルエッグだけ作り、あとはハムや生野菜に果物とコーヒーで済ませます。
ん、朝食のメインシェフはなんとペタッチ? まあサリーナがいるから大丈夫かな・・・ 残った材料でハイキングのお弁当にサンドイッチも作りました。
なんとか無事に(笑)朝食を済ませたら、ペタッチとルビオのうるさい子供組は一泊だけで今日帰るというので、バンガローの前で記念撮影。
そして残った面々は9時にキャンプ場を出発し、ハイキングのスタート地点に設定した赤沼に向かいました。
赤沼自然情報センターの方によると日光国立公園は日本で最初に国立公園が指定された同年の1934年に指定されており、今年が90周年だそうです。
情報センターに掲示されていた地図によると熊はかなり出没しているようで、日付のラベルからも分かるように目撃情報が相次いでいます。
私たちは今日はこの地図にある中でももっともベイシックな、赤沼〜戦場ヶ原〜湯ノ湖〜湯元温泉という8kmのコースを歩きます。
おっと途中、小田代橋から先、小滝付近まで通行止め区間があります。この情報はWebペイジの地図にも出ていましたがまだ解除されていないのですね。やはりこうした情報は現地で確認するのが一番です。
赤沼を出て道路を渡るとすぐに戦場ヶ原の入口です。
このハイキングコースは戦場ヶ原の外辺部の森の中を進んで行くのであまり眺望はなく、あの広い原っぱの真ん中を行くイメージでいるとそのギャップに驚くかもしれません。しかし森の中を行くために木陰でとても涼しいのです。
道はまず赤沼の側から流れてくる小川沿いを行きます。
左はここを歩くのは初めてのサイダー。右はここは10回以上歩いているレイ。
5分ほど行くと分岐があり小川を渡って右へ進みます。私たちが行くコースは自然研究路という名が付いているようです。ここから先は左手には湯川が流れているのですが、これはしばらく見えてきません。遊歩道は土の道から木道に変わりました。
ほどなく右手の木立の間から戦場ヶ原とその向こうの太郎山(2,368m)が見えました。木立の向こうの戦場ヶ原の湿原地帯は立ち入りが禁止されているので、ここにあるのは木道の一本道です。
遊歩道には所々展望所が設けられています。この展望所からは右から、男体山、大真名子山、小真名子山、太郎山、山王帽子山、於呂倶羅山、三岳といったところが並んでいるのが見えます。こうして見ても男体山は圧倒的な存在感ですね。
みなさんは足早にここを通り過ぎて行ってしまったので、男体山をうしろに従えるサリーナのショットを。
戦場ヶ原の写真で良く見かけるのは秋の草紅葉のそれですが、その色が緑色になるだけで丸で違った風景に見えます。
ここは国立公園なので木々の伐採には規制があるのでしょう。生えている木はなるべく切らないという方針なんだと思いますが、ここの木道は一本の木を避けるようにその左右に分けて造られています。
赤褐色に見える川が現れました。こうした川は時々見掛けることがありますが、その多くは土壌に含まれていた鉄分が沈殿したもので、この流れもその例外ではありません。ちなみにこのハイキングの出発地の赤沼にはかつて赤く見える沼があったそうなのですが、その原因もおそらく同じものだったろうと思われます。
戦場ヶ原は泥炭からでできていますが、寒冷地に多い黒く見える川はこの泥炭から溶け出した有機物が原因であることが多いです。ここはそれより鉄分が強かったのでしょうか。
遊歩道のすぐ横に木が倒れています。状態からすると相当前に倒れたもので、根っこがきれいに磨き上げられたようになっており、ちょっと腰を掛けるのにいい感じ。きっと近くで倒れた木を遊歩道まで移動して置いたのでしょう。
このすぐ近くにはピンク色の花ホザキシモツケが咲いていました。これはシモツケソウの仲間ではあるようですが、草ではなく落葉低木です。
戦場ヶ原は男体山の噴火により湯川が堰き止められてできた堰止湖に火山の噴出物などが積もり、そこに生えた植物が冷涼な気候によって泥炭化して湿原となったものですが、その中には樹木も少し生えています。
このうしろに見られるのはカラマツですが、なんとこれは一時期戦場ヶ原に植林されたものだそうです。しかしある程度成長するとそれを支えるだけの根が張れずに倒れてしまうので、小さな木が多いのです。そういえば先ほど遊歩道の横に倒れていたのもカラマツだったかもしれません。
青木橋に到着。この自然研究路は湯川に沿って続いていますが意外とそれを渡る橋は少なく、この青木橋と通行止め区間の手前にある小田代橋くらいのものです。
遊歩道からは湯川はあまり良く見えなかったのですが、ついにその流れを見ることができました。湿原の中の川は流れがあれば大抵はきれいですが、この川はそれがなく淀んで見えます。そう言えば中禅寺湖から流れ落ちる壮麗なことで知られる華厳滝は最近は水量が少なく流せないと聞きました。雨量が少なくここのところの猛暑も手伝って、水が集まらないのかもしれません。
戦場ヶ原湿原は良く見ると南北に別れているように見えます。真ん中辺に木々が多いゾーンが東西に張り出しており、それが湿原を分断しているようなのです。
青木橋を渡ると北の湿原の西の木立の中を進むようになります。そこにあった展望所から湿原を見てみると、やはり南側の湿原より木々が多く見られます。
青木橋から1kmほど進むと泉門池(いずみやどいけ)に到着します。意外なことに戦場ヶ原周辺には池沼はたった2つしかないのですが、その一つは光徳沼でもう一つがこの泉門池です。
この池は自然研究路の道筋にあるため湯川の一部かなと思ってしまうのですが、実はそうではなく湧水によってできたものだそうです。地図で見るとこの水は湯川に流れ込んでいるように見えますが、その地点は遊歩道からは確認できませんでした。
池底の緑色は苔か藻かあるいは微生物によるものなのかわかりませんが、光の具合によっては神秘的に見えなくもありません。
泉門池は戦場ヶ原の中でも一番の交通の要衝で、あちこちから道が集まってきています。私たちはここから小田代橋〜湯滝というコースを採るつもりでしたが、これは情報センターの地図にあったように通行止めなので小滝まで迂回路を行きます。
泉門池から先の迂回路は土の道になります。その周囲の木々の足元には笹がびっしり。
この迂回路の途中には熊よけのベルが設置されていました。
ここではつい先日の今月1日、その先の湯滝付近ではちょうど昨日熊が目撃されていますから、注意して進みましょう。
分岐に出ました。右へ行くと小滝、左は小滝を経ずに湯滝へ向かいます。距離はどちらもあまり変わらないのでここは小滝に寄ってから湯滝へ向かうことにします。
階段を下りるとすぐに橋があり、その前に小滝が落ちています。小滝というだけありこじんまりした滝ですが、滝があるだけで涼しく、いい心地です。
小滝からは少し上りになります。この上りは足にこたえますが、滝を上から望められてちょっと得した気分です。
突然目の前に固い建物が現れるとそれは湯滝のレストハウスでした。駐車場の前にピクニックテーブルがあったのでとりあえずそこで休憩し、湯滝を観に行きます。
レストハウスをぐるりと回るようにして進むと突然、目の前にバーン! 真っ白い水の壁が広がります。
これは迫力ありますね〜 と感動の面々は左から、ここは何十回目かのレイ、テニス焼けで真っ黒なシンチェンゾー、いつものサリーナ、珍しく顔を出しているベネデッタ。カメラはサイダー。タキスキーは荷物番でピクニックテーブルにへばりついていました。
時は正午。湯滝を眺めたらタキスキーが陣取っているピクニックテーブルでお弁当を広げましょう。
戦場ヶ原の中にもいくつかお弁当を広げられそうなところはあったのですが、なんとなく落ち着かなくてここまでやってきてしまったのでした。
見上げれば木々の緑がほとんど新緑かと思うほどに輝いて見えます。緑はとてもきれいで心が和むのですが、お弁当のサンドイッチを食べてみてびっくり。中身がハムとかタマゴしか入っていません。う〜誰だこんなサンドイッチ作ったのは!(笑)
湯滝を眺め粗末なサンドイッチをいただいたら湯ノ湖へ向かいましょう。
湯滝の落差は70m。湯ノ湖まではこれを登らなければなりません。ここが本日最大の難所です。えっちらおっちらが始まります。
湯滝は下から観ても豪快ですが、中腹部の流れもまた見事です。こんな景色はそう滅多に見られるものではではないでしょう。
ぜーぜーハーハーしながらなんとか70m登りました。すると横に湯滝の落ち口があります。
この幅は下から見て想像したよりずっと狭いのですが、落ち口がこれほど近くに見える滝もそう多くはないと思います。湯滝、いい滝です。
湯滝の先に広がるのは湯ノ湖。湯ノ湖から流れ出、湯滝となる湯川にはネットが張られ滝に物が流れて行かないようになっています。
そこにバス釣りをする人がいました。
さて、ここからはレイナが待つ湯元温泉の温泉寺に向かうのですが、そこへは湯ノ湖の東岸を行った方が近道です。しかしこの道は車の道でそう面白くありません。そこで遊歩道となっている西岸を回って行くことにしました。
湯ノ湖の西岸へはこんな木造の橋を渡ります。
橋を渡るとほどなく巨木が現れました。案内板には『クロベの大木』とあります。クロベはあまり聞きなれない名かもしれませんが、ネズコと言えばピンと来る方もいるでしょう。木材になるとクロベではなくネズコと呼ばれることが多いのです。漢字では黒檜と書かれることもあるこの木はその文字からもわかるようにヒノキ科ではあるものの、ヒノキのような香りはなく、色はより黒っぽいです。大木大好きのベネデッタはヤッホーと抱きついてその木の音を聞き、ベネデッタの背後霊のようにシンチェンゾーがぴったり寄り添います。コラコラ、図に乗るんじゃないゾー(笑)
『クロベの大木』のあとは西岸の遊歩道をズイズイ。
湯ノ湖の西岸はとても静かで、ハイカーがたまに通るだけ。あとは湖面にボートが幾叟か浮かんでいるだけです。あのボートではバス釣りをしているようです。
北岸に出ると水処理センターの横を行き、休暇村の前に出ます。湖畔には展望デッキが設えられていて湯ノ湖と男体山が良く見えます。
赤沼からここまで昼食休憩を入れて3時間。だいたい予定のとおりに来ました。
ハイクの終着地は湯元温泉の温泉寺です。ここで待っていたレイナと合流し、気持ちの良い温泉に浸かって汗を流しました。
今日のコースはほぼフラットではあるのですが、湯滝の上りがありました。逆コースだとこれは当然下りになるのですが、最後にこの温泉で汗を流したくてあえて上りとなるコースを選んだのでした。いや〜身体を動かしたあとの温泉はやっぱり最高ですね!
ちなみに湯元温泉の源泉はこの温泉寺の東100mのところにあります。
さっぱりしたところでキャンプ場に戻ろうと駐車場に向かうと、横の山の裾に鹿が2頭現れました。そのうちの1頭は子鹿、バンビのようでした。日光は熊もさることながら鹿も多いようです。
さて、キャンプ場に戻ったら一仕事しなければなりません。例によって夕食の準備に取り掛かります。
昨日、だいぶしごかれて火起こしと焼きの専門家になったシンチェンゾーは今日は自信満々。
『ここはおいらにまかせとけー!』
今日も総支配人かつ総料理長のベネデッタの厳しい指導のもと、全員作業に当たります。
どらどら、これは上手にできているかな〜
で、本日のメインディッシュはスンドゥブチゲなのですが、これになんでもかんでもぶち込んでブデチゲにしてしまおうとするサイダーにベネデッタは怒り心頭、厳しくダメ出しをしてブデチゲにはさせないのでした。
しかし女帝ベネデッタがあっちを向いている隙に、あれもこれも入れてしまうサイダーでした。エヘヘ!
今日は子供二人組がいないので、平穏で静かに夕餉は始まりました。昨日の喧騒は何だったんだ!
少し離れていたところで料理していたネパール人たちの料理が出来上がったようで、私たちの隣の席に移動してきて夕食会が始まりました。
彼らはキリスト教関係の団体らしく、先ほどは神父様らしき方がお説教をされているのを静かに聞いていました。その中の一人が出来上がった料理を私たちのところに持ってきてくれ、お裾分けに預かりました。
ん、な、なんとこれはパニプリではないですか。日本でパニプリと呼ばれるこの食べ物はインドやネパールではよく屋台で売られているもので、現地ではパーニープーリーのように語尾を長く発音します。
油で揚げた小麦粉でできたボール(プリ)の中にポテトサラダのようなものを詰め、ちょっと甘辛酸っぱいようなスパイスが効いた汁(パニ)を注いでいただきます。これ、ネパールでは女の子が何人か集まったら必ず作ると言われるほど人気だそうで、実際とってもおいしいです。ごちそうさまでした〜
さて、私たちの〆はというと、スンドゥブチゲにサリ麺と卵を加えました。キャンプではご飯を炊くのはちょっと面倒ですからね。
サリ麺は韓国のインスタントラーメンの一種ですが、もっちりヌルッとした食感が独特です。スープが付いていないので鍋に入れるにはちょうど良く、お安いもの◯です。
いつの間にかワイワイ、がやがやと賑やかになり、二日目の夜も楽しく更けていくのでした。
キャンプ関係準備品分担リスト
持物 | 担当 | 備考 |
---|---|---|
テーブル・イス | ベネ | 数量適宜 |
寝具 | - | キャビンに付帯、シーツはレンタル可、枕は各自 |
保冷ボックス | ベネ | 食材用、保冷剤共 |
保冷ボックス | タキ | 飲み物用、保冷剤or氷共 |
食材 | ベネ | 冷凍おにぎり、コーヒー、牛乳、パン、卵、ハム、ソーセージ 肉、豆腐、油、塩、胡椒、マヨネーズ、チゲ用調味料、サリ麺 |
食材 | レイナ | とうもろこし、ピーマン、茄子、玉葱、長葱、キャベツ 白菜、ブロッコリー、エビ、タコ、ニンニク、レタス、果物 |
酒のツマミ | レイナ | ナッツ、チーズ、オリーブなど |
飲み物 | タキ | キリン一番搾り0.5Lx30本、炭酸水1Lx2本 ウーロン茶2Lx2本、麦茶2Lx1本、ワイン3本、水2Lx2本 |
氷 | タキ | 必要なら |
炭 | ベネ | 着火材、火箸、トング、吹き筒、うちわ、手袋共 |
焼き網 | ベネ | 鉄板は不要 |
包丁・俎板 | ベネ | 笊、バット共 |
カセットコンロ | レイナ | 調理&炭焚き付け用 |
電気ポット | - | 使用不可 |
食器用洗剤 | ベネ | エコ洗剤、スポンジ共 |
タオル・布巾 | ベネ | 紙タオル |
食器 | レイナ | 皿、コップ、カップ、箸 |
ポリ袋・ビニール袋 | レイナ | 調理用、運搬用、ゴミ袋用大、ジップロック |
バケツ・ネット | タキ | ビール冷却用 |
蚊取り線香 | タキ | 2組 |
布巾 | タキ | 3枚 |
ヘッドライト | 各自 | or自転車用ライト |
石鹸 | 各自 | シャワー用 |
その他 | 各自 | 箸、虫除け剤、ムヒ、ハイク用具 /靴、帽子、リュック、水筒、ウェットティシュ、タオル |
コンロは2つあった方が良かった。某が持ってくると言っていたが忘れたんでね。(笑)
ビールは10本隠れていたのがわからず追加で24本購入、合計54本-14本=40本消費/10人日→4本/人日