武蔵嵐山駅
今年の桜の開花は過去最速とのことで、都心は3月14日に開花宣言が出され22日には満開を迎え、すでにかなり散ってきていますが、郊外ならまだ間に合いそうです。ということで、この季節の定番コースにやってきました。
本日の参加メンバーは左より、遥々北海道から駆けつけたシュンシュン、E-bikeなら何とかなりそうとやってきたのはレイナ、ニヒルなミッチー、山が流れてきたところからやってきたコテッチャン、いつものサリーナ、カメラはサイダー。
都幾川への下り
東武東上線の武蔵嵐山駅から南へ下って行くと都幾川の流れに出会います。
都幾川と桜堤
するとその都幾川の向こうが凄いことになっています。
霞のような桜並木の足下が鮮やかな黄色に染まっています。ここが都幾川桜堤です。
菜の花畑から見る都幾川桜堤
学校橋という名の橋を渡ると、黄色の正体が判明。それは菜の花です。
黄色い絨毯!
菜の花畑と都幾川桜堤
全員、『お〜っ!』という叫びのあとは声が出ず、ただ溜め息をつくだけ。(笑)
桜の木の下を行く
しばし菜の花と桜のコラボレーションを楽しんだら、桜堤に沿って西へ向かいます。
都幾川と大平山
穏やかな流れの都幾川の向こう側には、新緑が覆い始めた大平山が見えます。
このあとはあの大平山の向こう側になる遠山の集落へ向かいます。
桜の木の下を行くpart2
足下の赤紫色の花はホトケノザでしょうか。土手には黄色い水仙もまだ咲いています。
小倉城址下
八幡橋で都幾川を渡り、木曾義仲の産湯の清水がある鎌形八幡神社の横を通って正山の向こう側に廻り込み、小倉の集落に下ると明るい光が降り注いで、周囲は新緑と桜とツツジと菜の花が爆発(笑)。
小倉を行く
日枝神社のしだれ桜は今年は完全に終わっていましたが、
小倉の花々
その他の木々はどれも満開!
槻川
都幾川の支流の槻川を渡り、
遠山
遠山の集落に入ります。
遠山十本桜の下を行く
遠山は小高い山に囲まれた狭い土地にある集落で、北側の山裾に桜の木が立ち並んでいます。この桜、googleの地図に遠山十本桜とあるので、数えたことはないのですがたぶん十本あるのでしょう。
これが集落の規模にぴったりで、とてもよい雰囲気です。
遠山十本桜の下を行く その2
桜はピークを少し過ぎていて、ひらひらと舞い落ちています。桜はこの散り際もまたきれいです。
遠山十本桜の下を行く その3
『春、こんなにいっぱいの花の中をサイクリングしたことなかったです〜』 と、今年は万全の花粉症対策をしてやってきたレイナは、感動しっぱなしでした。
遠山十本桜の下を行く その4
遠山十本桜と参加の面々
シュンシュン、コテッチャン、ミッチー、レイナ、サリーナ、カメラはサイダー。
陶山を西へ
広い畑のゾーンが終わると、道は変化して家々の間を行くようになります。
遠山から見る大平山
うしろには都幾川の桜堤から見えた大平山の反対側が見えます。
槻川の甌穴
遠山の南側には槻川が流れています。
このあたりの槻川は嵐山渓谷と呼ばれ、結晶片岩の岩畳と、あまり大きくはありませんが甌穴があります。
下里
遠山を出ると下里です。
ここも遠山同様に小高い山に囲まれています。左は小倉城址から続く物見山で、正面は仙元山。写真ではうまく表現できていませんが、これらの山々も新緑が魅力的です。
旧下里分校
下里にはかつて小川小学校の下里分校だった建物が残っています。
校庭にはお決まりの桜の木が何本か植えられていて、きれいな桜の花が咲く中、新1年生は不安と期待の入学式を迎えたことでしょう。
棒登りするコテッチャン
校庭の端には様々な遊具が残されています。これはなつかしい棒登り。コテッチャンがすいすいこれを登ったのにはびっくり。まだ筋肉が衰えていないんですね。アタシはまったく登れませんでした〜
東側から旧下里分校を望む
仙元山をうしろにした下里分校はなかなかいい感じ。
カタクリとニリンソウの里
仙元山の北面の裾野には『カタクリとニリンソウの里』があります。
カタクリ
カタクリは日当りの良いところでは終わっていましたが、日影が多いところでは辛うじて花を残していました。
ニリンソウ
一方、私たちのクラブの花ニリンソウはまだ咲き出したばかりで、多くが一輪だけ花を開いて、もう一輪は蕾の状態です。
このニリンソウ、白い花びらに見えるものは実は萼片です。ちなみにイチリンソウとサンリンソウというものもあるのでちょっとややこしい。
一本橋
小さなカタクリとニリンソウを楽しんだら一本橋で槻川を渡ります。
西光寺
その先には桜がきれいな西光寺があります。
ここには立派なしだれ桜があるのですが、それはもう完全に葉桜です、しかしその他の桜はまだ満開と言って良い状態です、
西光寺の花手水
そしてこのの手水には花がびっしり。ちょっともったいない気もしますが、きれいです。
大原
西光寺を出たら仙元山をぐるりと廻って八高線沿いを南下。
大原の巨大ミツバツツジ
大原で道を間違えたところ、そこにおられた地元の方が声を掛けてきたのでしばしおしゃべりを。
この方、園芸が仕事なのかあるいは趣味なのか、山の中の巨大なミツバツツジや、ニリンソウの中に一本だけあるイチリンソウなどを教えてくれたのでした。そして奇妙な壷が16個積み重なっていいたので何かなと思って尋ねたところ、焼酎が入っていたものとのこと。偶然にもこの方は16代目で、壷の数と代がいっしょという偶然。
日影
雀川が流れる日影の集落は、その名とは逆にこの時は午前中の光を浴びて輝いていました。
日影を行く
日影の集落の中を行くと、
雀川砂防ダム公園の桜
雀川砂防ダム公園に着きます。この入口の桜は見事。
公園でトイレ休憩したら、ここから本日の上り第一弾が始まります。それは前方にちょっと見える小高い山を上って、松郷峠があるr273西平小川線に抜けるというものです。
雀川上雲林道の桜
道は雀川上雲林道に。4kmで200mの上り、平均勾配5%。
E-bikeのレイナ
最近、坂道にめっきり弱くなった私たちですが、一人E-bikeのレイナだけはスイスイとこの坂道を上って行きます。
上るシュンシュン
明日また北海道に戻らなければならないシュンシュンは、このあとの上りを考えてか、足を温存してゆっくり上って行きます。
雷電山
この山は雷電山。山の中にもあちこちに桜が咲いています。
ピーク付近を行くサリーナ
休みながらゆっくり自分のペースで上ってきたサリーナももうすぐピークに到着です。
松郷峠に下る
ピークで休憩していると、レイナがお腹が空いたから早く昼食にしたいと。(笑) そう言えば地元の方とのおしゃべりやなんだかんだで予定より30分遅れているのでした。
さらにレイナがこの先にすごい上りがあると言い張るので(本当はない。笑!)、雲河原経由で雷電山を廻って行く予定を変更し、松郷峠に下ることにしました。
松郷峠
杉林の中をガーッと下るとその松郷峠です。
宿
松郷峠からはr273西平小川線を西平に下り、ときがわ街の中心である宿(しゅく)へ。
やすらぎの家
宿にはうどん屋さんと蕎麦屋さんがあるのですが、埼玉県はどちらかと言えばうどん文化圏なので、このあたりが始めての方もいるので、今回はうどんの『やすらぎの家』へ。
やすらぎの家の裏にいる大トトロ
なぜかこのやすらぎの家の裏には、あの『となりのトトロ』の大トトロがいます。けっこう大きい!
冷たいうどんと天ぷら
そうそう、今日は暑いくらいの陽気で、コテッチャンは朝から半袖という出で立ちなほどです。ということで、ここは冷たいうどんを。
うどんを頂いている最中にレイナはルートを再チェックしたようで、先ほど強烈な上りがあると言ったのは午後に予定していた二番目の上りだということに気付いたそうです。この午後の部の上りには耐えられそうにないとのことで、レイナは昼食後に離脱ということに。でも雀川上雲林道の上りによく耐えました。パチパチ!
馬生
さて、午後の部はレイナが言うその強烈な上りがあるコースです。宿から氷川沿いを南下し、馬生から日向根に上ります。本日二番目の上り! 4km弱で250mの上り、平均勾配6.5%。
馬生林道
この道も桜とミツバツツジが全開!
上るサリーナとミッチー
さすがに平均勾配が5%を越えるとなかなかに大変です。かつてはこれくらいはそう大変に思いませんでしたが、コロナ以降、あれやこれやで体力がめっきりダウンしました。アタシはあへあへでここを上っています。
サリーナとミッチーもそう楽そうではありませんが、なんとか上ってきました。
日向根の民家の庭先
視界が開き民家が現れると、そこは日向根の集落です。このあたりは住居表示では椚平ですが、より小さな集落名としては日向根なのでしょう。
民家の庭先では、桃とミツバツツジとレンギョウが全開!
桃、ミツバツツジ、菜の花
赤とピンク色と黄は、桃とミツバツツジと菜の花。空の青も加わって原色のオンパレード!
日向根をさらに上る
日向根は東斜面につくられた集落なので、さらに上まで道が続いています。
ここの桃の花が凄い!
日向根の桃の花
ここで全員絶叫マシーンに乗ったような叫びを上げます。
オー!
日向根の桃の花 その2
わお〜〜っ!!
くぬぎの七曲
日向根の一番上には『くぬぎむら体験交流館』があり、その先に『くぬぎの七曲(ななまがり)』という花の小径があります。
ミツバツツジと桃の花の下を、人一人がやっと通れるだけの道がうねうねと上って行きます。
くぬぎの七曲頂上
この小径を抜けて振り返れば、桜と桃の花もコラボレーションが。
この時は桜も桃もピークを少し越していましたが、それでもなかなか見事な景色です。
越沢稲荷の大杉
くぬぎの七曲からさらに上れば、『越沢稲荷の大杉』があります。
越沢稲荷の大杉 その2
この巨木は幹周り6m超え! 延びた枝は今荷も地面にくっつきそう。写真に納めたくともなんともなりません。
この大杉の横には、前山行『稲荷前』のバス停があります。運行は山猫電鉄バス。やって来たのは猫バスですが、残念ながら私にはもうそれは見えません。いつの間にかすっかり大人になってしまいました。
くぬぎむら体験交流館下
猫バスに乗れなかったので仕方なく大杉から歩いて東へ向かい、くぬぎむら体験交流館へ戻ります。
すると出たのはくぬぎむら体験交流館の下の、あの桃全開のところでした。この景色は何度見ても驚きます。
日向根から向尾根へ
日向根からはほぼ等高線に沿って南へ移動し、向尾根の集落を抜けて氷川まで行くことにします。
向尾根
日向根と向尾根の間には小さな川が流れており、そこが谷になっているため、二つの集落は向かい合う形になります。おそらくそれで向尾根の名が付いたものと思われます。
向尾根の花々
向尾根も桜とツツジでいっぱい!
この季節はどこもかしこもきれいです。
向尾根から見た東の山
向尾根の東には氷川が流れ、谷になっているため川向こうの山がよく見えます。
山の中腹に白いものが見えますが、あれらはすべて桜です。
向尾根から腰巻へ
向尾根の集落が終わると道は杉林の中を行くようになります。
ここはちょっとだけダート。
氷川沿いを下る
穏やかに下って氷川に出合うと道は狭いながらも舗装路になります。
野中の花々
この道をガーッと下って宿に戻りました。予定では宿から慈光寺に上るつもりだったのですが、もう上りはお腹いっぱいだと言うので、ここで本日は終了。松郷峠も遠慮したいということで東へ向かい、八高線沿いを北上して小川町へ。
今日は予定のとおりには行きませんでしたが、たっぷり桜と春の花を楽しめたので良しとしましょう。それにしても桜はどんどん開花が早くなっていますね。今回はぎりぎり間に合いましたが、来年からは一週間ほど前倒しで計画しないといけないかもしれません。
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