ホノカアクラブから海を眺める
鳥のさえずりで目覚め、まずはホテルで朝食です。 『ちょっと準備が遅くなっちゃった~』と言いながら、ダイニングでパパイヤを切ったりパンを並べたりするスタッフのアニェルさん。 昨夜は『ホノカアボーイ』の本を貸してくれたりと、とても気さくで親切です。
コーヒーとパンやフルーツケーキ、バナナ、パパイヤといただいていると、スタッフのおじさんがやってきて、ちまきやココナツのもち、ライチを追加。 マーケットに行ってきたらしく、さらに豪華な朝食となりました。
ホノカアクラブ入口にあるサトウキビ畑の絵
たっぷり食べたあと、今日はまず午前中にワイピオ渓谷観光です。
ホノカアクラブの前にはサトウキビ畑で労働する人々の絵が掲げられています。 このあたりはその昔はサトウキビの産地で、多くの日本人労働者が働いていたそうです。 近くには当時労働運動を主導して殺されたゴトウ・カツという人の記念碑があります。
ワイピオ渓谷へ向かう
ホテルに荷物を預けて13km先のワイピオ渓谷見晴らし台のあるククイハエレに向けて出発。 ホノカア・ワイピオ・ロードは交通量も少なく、ときどき海が眺められて快適です。
ワイピオ渓谷への旧道
ワイピオ渓谷まであと2kmのところで、道が二手に分かれます。 どちらを行っても見晴らし台にたどり着きますが、行きは旧道を通ってみました。 この道沿いには少し住宅もみられ、ハイビスカスやブーゲンビリアが花を咲かせていい雰囲気です。 散歩に飛び出してきたワンちゃんたちに、ちょっとビビるサイダー。 『おとなしいから大丈夫だよ!』とあとから出てきた飼い主さん。
アートギャラリー
この旧道の途中にはアートギャラリーを併設したおみやげ店があり、ワイピオのインフォメーションセンターも兼ねています。 カフェもあるようでしたが、朝食タップリの私たちは先へ向かいます。
見晴し台からのワイピオ渓谷の眺め
そして旧道の最後には、短いけどかなりの激坂が待っていた。 あへあへ、とたどり着いたところには駐車場があり、その先には…
『おおお~!』
見晴し台は海に向かって開いているV字谷の一方の先端の高台にあり、波の打ち寄せる海岸、向かいのもう一方の高台、その間の左手に広がる緑豊かな谷が一望に見渡せます。 絶景だ~
谷へおりる激坂ロード
見晴し台の駐車場に自転車を置き、ここからはワイピオ渓谷ハイキング。
まず高台から谷底へ標高差250mを下ります。 このワイピオヴァレー・ロードは、一応ロード(舗装路)なんですが、推定30%はありそうなくねくねの超過激坂! 自転車では私たちには上りばかりか下りもとても無理そうです。 というわけで、歩いて30分くらいかけて下って行きます。 ちなみに四駆なら車で谷まで下りることはできますが、運転に慣れていないとかなりヤバそう。
ワイピオ渓谷の住まい
谷底に下りると川が流れ、緑が生い茂る中にいくつか住まいも見られます。 写真の家の前にはパイナップル。 タロイモの栽培なども行われているそうです。
川を渡る地元の車
谷の奥まった方向に歩いていくと、川が行く手を阻んでいます。 水深は膝くらい。 地元の人たちの車はジャブンと入って突っ切っていきましたが、軟弱な我々はここでひきかえします。
ヒイラウェ滝
本当はその先にこんな滝(ヒイラウェ滝)があるのですが、少し遠くからだけど見えたからいいことにしました。 ここ数日は雨が少ないとのことで、滝も細く、2つあるはずの滝の一方は水が流れていませんでした。 滝を背に、今度は海辺へと向かいます。
ブラックサンドビーチ
マンゴーやタロイモが生い茂るダート道をしばらく行くと、黒い砂の海岸に出ました。 その名も『ブラックサンドビーチ』(そのまんま。正式名かなあ?) 早速、波に足をつっこんで『きもちいい~』 波は結構荒い感じでした。
見晴し台に向かう激坂の中腹
この先のハイキングコースとしては、向かいの高台を上り、さらにその先の谷を下りたキャンプ場まで行く『ムリワイ・トレイル』というルートがあるようです。 でもあの高台を上ってまた下りて、というのは私たちにはかなりキツイので、あっさりパス。
ビーチでちょっと遊んだあとは、帰りの激坂上り! 日差しが強くなり汗だくになりながら、えっちらおっちら250mを上ります。 平気そうな顔ですが、写真の中腹までですでにかなりへろへろ。 このコースで合計7kmのハイキングでした。
見晴し台の監視所
ようやく見晴らし台に戻ると11時を過ぎていて、観光客も増えてきました。 ここにはレンジャーが常駐する監視所があって、観光客のいろいろな質問に答えていました。 私たちが行くときにも、『水もってる? 帽子は?』と声をかけてくれました。
ホノカアのレストラン
ホノカアへの帰り道はかんかん照り、汗だくでホノカアに着くとちょうどお昼時です。 街角にあるレストラン『ジョリーンズ・カウカウコーナー』に入ってみました。 白と青で統一されたお店は涼しげです。
ダブルチーズバーガー
このレストラン、肉・魚の定食などメニューはいろいろありますが、何と言ってもおトクなのはこれでしょう。 レタス、トマト、アルファルファ、タマネギなどの野菜と、とろけるチーズがかかったジューシイな巨大ハンバーグの『ダブルチーズバーガー』! これだけで大満足、満腹です。
オールド・ママラホア・ハイウェイ
昼食後、ホテル・ホノカアクラブに預けていた荷物を受け取り、今日の宿泊地ワイメアへ向かいます。
ワイメアへは幹線を避け、旧道のオールド・ママラホア・ハイウェイを通ります。 まずはホノカアの中心地からこの旧道に至るまでの激坂に汗、汗。 しかし、ここからさらにワイメアまでは標高差500mもあるのでした。
旧道をゆく
ホノカアからはずっと上りが続きますが、勾配は7%くらい。 車は少なく木々に囲まれ、ときどき民家の前を通る静かな道はなかなか快適です。
林の中の旧道を進む
上るにつれて、気候が変わり植生も変わってきたようです。 道の回りは葉っぱの大きい濃い緑から変わって、背の高い林に囲まれるようになりました。
牧場に出る
そしてホノカアから1時間半ほど走ったところで、突然あたりの景色が一変。 視界が開けて一面に牧草地が広がる丘陵地となり、その中を緩やかなアップダウンを繰り返しながら旧道が続いています。
牧草地の中をゆく
『わあ、ここは阿蘇山のミルクロードみたいだね~』とサリーナ。
『おお、牛がいる~』とサイダー。
走りながら写真を撮ろうと柵に近づくと、私たちをじっと見ていた牛たちが、突然自転車を追いかけて一斉にドドドドーっと駆け出した。 柵の向こうだったけど、ちょっとビビりました。
牧場の馬
牧草地のどこかに見所の『洞窟』があるとガイドブックに書いてありましたが、サインもなく見つかりませんでした。 牧場の間のルートは10kmほどで、その後いったん幹線道路のママラホア・ハイウェイに入ります。
住宅地の裏道を行く
ママラホア・ハイウェイはワイメアに近づき、交通量もさらに多くなっています。 しばらく走ったあと迂回して、ママラホア・ハイウェイと並行するカヒル・ロードを走ります。 こちらは車はほとんどなくのんびりした裏道です。
少し姿を見せたマウナケア
急に黒い雲がやって来たかと思う間もなく、サーッと霧雨が降ってきました。 あとにはうっすらと虹が出ます。 ここワイメアは結構雨が多いところだそうです。
空が晴れてくると、進行方向左手、南側に少しずつ姿を見せてきたのは、4,205mのマウナケア山です。 残念ながら頂上はまだ雲に隠れています。
ワイメア中心部に近づいて再び幹線道路のママラホア・ハイウェイに戻り、17時過ぎに本日の宿カムエラ・インに到着。 必要なものは揃った簡素な宿でした。 『カムエラ』とはこの町ワイメアの別名です。
フレンチレストラン『メリマンズ』
ワイメアはレストランや店舗が揃い、教会や病院もあるハワイ島北部の中心的なまちです。 標高850m前後にあり、気候も涼しくオシャレな高原の町といった雰囲気。
この日の夜は、ホテルに近いフランス料理店『メリマンズ』でちょっと豪華な晩餐です。 ここの名物料理は和食からイメージしたというアヒ(まぐろ)のたたきのポン酢添え。 あれ、これってフレンチ?? でもとりあえず美味でした。