029 コレッリ/ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集/寺神戸亮

アルバムの写真イタリア・バロックの盛期、D.スカルラッティと共に抜かせないのがアルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)。 D.スカルラッティはクラヴィーアに特別の仕事を残したけれど、ヴァイオリンでそれをやったのがコレッリです。 合奏協奏曲やトリオ・ソナタにもすばらしいものがあるけれど、やはり一つだけあげるとすればこれでしょう。 Op.5 のソナタ。 これは12曲からなり、その最後が有名な『ラ・フォリア』です。 愛の笛/デイビット・マンロウ の『ファロネルのグラウンド』と比べて聴くのも面白いでしょう。

イタリアの曲というのはどれもみんな、独特の『艶』があるように感じます。 この人のにはそれに加え、透明な清澄感と均整のとれた構成、そしてなにより気品がある。 僕はとても好きです。

このレコードについて

ついに僕の決定版が出ました。 それは嬉しくも寺神戸亮によるものです。 彼はテレマンのところで紹介したトウキョウ・バロック・トリオのヴァイオリンを弾いていた人でもあります。 初期の彼の演奏には、時に行き過ぎた表現や、テクニックに片寄り過ぎる傾向を感じたこともありますが、ここではそれらを感じさせないすばらしいものとなっています。 なにより彼の若々しい表現と、あの独特の艶のある音がこの曲にぴったりのように感じます。

ここでは、Op.5 のうちの後半の6曲が取り上げられています。

通奏低音:ヘンストラ/チェンバロ、オルガン
     スヴァルツ/チェロ

古楽器による演奏です。

レーベル:Aliare

アルバムの写真2僕はコレッリは好きです。 ヴァイオリンでは、バッハを別にすれば一番良く聴くほうでしょう。 それで、この曲もずいぶんいろいろな演奏を聴いたけれど、結局、初期に出会ったこのメルクスのが最後まで手元に残りました。 おそらくこれは、最も早い時期にバロック・ヴァイオリンで入れたものの一つだと思います。

今聴けば、やはり時代を少し感じるところもなくはないけれど、これが僕のスタンダードでした。

寺神戸のは彼の師匠であるクイケンのよりも、ある意味でこれにとても近いような気がするな。

レーベル:ARCHIV

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uploaded:2004