ヒラメの昆布締め
ヒラメを昆布締めするとその淡白で繊細な味わいに昆布の旨味、甘み、香りが加わり、ぐっと奥行きのある味になります。煎り酒でいただくことでより美味に!
ヒラメの昆布締め
材料
- ヒラメ 刺身用の柵
- 昆布 適量 柵の大きさに切る
- 塩 少々
- 酢水 水 1カップ、酢 小さじ1
作り方
- ヒラメの両面に軽く塩を振る
- 昆布の表面を酢水を付けた布で拭き、湿り気を与え、昆布のしわを伸ばす
- ヒラメの上下を昆布で挟む
- ラップで空気が入らないようにきちっと包む
- ヒラメと昆布の密着が甘いようであれば、軽めの重石(皿やバットなどでOK)を載せる
- 冷蔵庫へ入れ一晩置く
備考
- 昆布締めは元は富山県の郷土料理で、昆布が素材の余分な水分を吸収することで保存性が高まり、昆布の旨みが素材に移って美味しさも高まる調理法
- 昆布は板昆布として売られているものが平らで密着性が高く、扱いやすい。直火でさっと炙ると切りやすくなる
- 締める時間は好みだが一晩が適当だと思う。それ以上経つと身がかなり硬くなる
- 刺身同様、アニサキスに注意を
- 切る際は身が締まっていて包丁に纏わり付く感じになるので、包丁を濡れ布巾で拭きながら行うと良い
- 魚の旨味成分は大きく分けて2つ、グルタミン酸とイノシン酸と言われている。このうちグルタミン酸は元々体内に含まれているがイノシン酸は魚が生きている間はほとんどなく、死ぬとアデノシン3リン酸という物質が分解して生成される。このイノシン酸は時間の経過ととも増加し、ヒラメについては死後3日後に最大値に到達するという報告がある
- 魚は死ぬと一時的に硬くなるがその後軟化が始まる。ヒラメは3日間にわたってゆっくりと軟化する
- 昆布締めにより昆布に含まれるアミノ酸(グルタミン酸とアスパラギン酸)が魚に移り、増加したイノシン酸とともに美味しさに繋がるというわけ
- 脱水して保存期間を長くすることが目的であれば、食品用脱水シートピチットシートがある
煎り酒
煎り酒の材料
- 酒 1カップ
- 梅干し 1粒
- 塩 少々
- 鰹節 ひとつまみ(3g)
- 昆布 5cm角(2g)
煎り酒の作り方
- 鍋にすべての材料を入れ火に掛け、沸騰したら弱火で3分煮る
- 粗熱を取り冷蔵庫で一晩置く
- ペーパーで漉す
備考 煎り酒
- 煎り酒は日本古来の調味料で、江戸時代の初め頃までは広く使われていたようだが、より保存性が高い醤油に取って代わられた。最近は醤油より減塩であることや、その風味から再び脚光を浴びてきている
- 梅干しは塩と赤紫蘇だけで漬けた伝統的な製法による塩分18%以上のしょっぱいものが適。これが手に入らない場合は梅干しの数や塩の量で調整を
- ほぼ醤油の代わりに使えると思って良い
- 清潔な保存容器に密封し冷蔵すれば一週間程度保存可
GEO POTTERING
uploaded:2023-09-02