材料 2人分
- イトヒキアジ 小2尾 下処理し、ひれは切り落とす
- ミニトマト 10個 横半分に切る
- アンチョビ 4フィレ
- にんにく 1片 皮を剥き軽く潰す
- 大葉 2枚 みじん切り
調味料
- 日本酒 200ml(要調整)
- 塩 少々
- EVオリーブオイル
- バター 10g
作り方
- 魚は両面とも身の厚い部分に切れ目を入れる →火を通りやすくすると同時に皮が破れるのを防ぐ
- 全体にまんべんなく塩を振る →魚の重量比1%。腹の中や切れ目にも
- フライパンにオリーブオイル(大さじ1)とにんにくを入れ火に掛け、香が出るまで炒める 弱火
- 魚を加え、皮に焼き色が付くまで両面をじっくり焼く 弱火 →盛り付けで表になる面から
- アンチョビを加えて炒める →焦がさないように注意
- 酒を魚の高さの半分まで加え、強火でグツグツ煮立てる →引火に注意
- ミニトマトを投入
- オリーブオイルをドバドバー(50ml、煮汁の1/6〜1/4)っと入れ、煮汁を回しかけ続ける
- バターを加えて一混ぜする
- 味を見て塩
- 煮汁が乳化して白っぽくなったらOK
- 大葉を振って香を立たせる
- 器に盛り付け、煮汁を掛け、完成!
コツ
- 焼いている途中で油が少なくなったら足し、余分な油は拭き取る
- 常に強火で煮る
- 煮汁を回しかけ続けることで、本来分離してしまう油と水分とが混じり合って乳化し、白っぽくなることが大事
- 煮汁が足りなくなったら水を足す
備考
- 煮汁があまったらパスタソースにすると美味!
- 最近良いあさりが入手できない。イタリアではあさりは入れないのでなくても良いかなとも思うが、やっぱり入った方が美味しく感じるので代替材料を探すことにした
- アクアパッツァの主材料の旨味成分は以下
- 魚:イノシン酸(核酸系)、トマト:グルタミン酸(アミノ酸系)+ グアニル酸(核酸系)、あさり:コハク酸(有機酸系)
- トマトに多く含まれるのはグルタミン酸だが、熱を加えるとグアニル酸が増加する
- イノシン酸、グルタミン酸、グアニル酸、コハク酸と4つの旨味成分が見られる
- アミノ酸系と核酸系の旨味成分を掛け合わせると相乗効果があり、単独で使うようより7〜8倍強く旨味を感じる
- コハク酸には相乗効果はないが、味にコクをもたらすものとされている
- コハク酸は貝類に多く含まれ、あさり以外では、しじみ、牡蠣、はまぐりの順に多い
- あさりの代替材料としては、牡蠣とはまぐりは主張が強過ぎるので不可。しじみもちょっと違うと思う
- 身近なものでコハク酸が多く含まれているものに日本酒がある。和食では煮魚に日本酒を使うので、イタリアの煮魚であるアクアパッツァもおいしくできそう →イケます!
- 今回はさらに旨味成分が多いアンチョビを加える。アンチョビの主要旨味成分はグルタミン酸だが、アミノ酸系のアスパラギン酸やアラニン、アミノ酸が結合したペプチドも含まれている
イトヒキアジはアジ科ですがマアジより脂が少なく淡白で、どんな料理でもそれなりに美味しくいただけます。フライや煮つけも○でこれらはよくやるのですが、洋風はやったことがなかったのでアクアパッツァにしてみました。イタリアではアクアパッツァにあさりは入れないと思いますが、これは一度入れたらやめられません。しかし最近は死んだようなあさりしか手に入らないので使わないことにし他の貝を考えてみたのですが、ピンと来るものはありませんでした。貝類以外で身近にあり一番良さそうな材料はお酒でした。煮つけもたっぷりのお酒で煮ると美味しいですね。