サイダーの音楽遍歴 あとがき

最初はお酒の勢いもあって簡単に考えていたのですが、いざ50曲を取り上げるとなると思いのほか大変でした。 なんとはなしに曲をリストアップすると100は下らない。 どうしたものかと…
曲のリストラも考えられるのですが、そうするとなにか堅苦しい。

こういう場合大抵、歴史の順番に取り上げるのが常套で簡単なのだけれど、そんなふうに僕は聴かないし、多くの人もたぶんそうでしょう。 それで基本的にはリストアップしたものを中心に、気の向くままに揚げることにしました。 もっともバッハについてはずいぶん控えましたが。 それと、音楽っていうのは一曲聴くとそれの関連のものを聴きたくなったりするので、結局リストアップしたものではないものになったものもあります。
そのような訳で、ここで取り上げたのはかならずしも歴史上の名曲ばかりとはいえないでしょうし、僕の厳選50曲というのとも少し違う。

それから最初に断ったことではあるけれど、これはまったくの個人的な趣味の領域での紹介です。 僕にははっきりいって客観的に曲や演奏の是非を判断する能力はない。 そしてもっと具合の悪いことに、ここ少なくとも15年くらいの演奏というのはあまり良くは知らない。 だから紹介するのは過去の遺物みたいなものばかりなのかもしれません。 紹介したものが現在、どのような位置付けになっているかさえわからないのです。 そしてそれらのいくつかか、場合によると多くの録音が一般的には入手できない状況かもしれません。 これは確認をしていません。 しかし現在ではインターネット他の情報入手手段があります。 昔のように中古レコード屋しかあてがないという時代ではないわけです。 そういう状況を踏まえてというわけでもないのですが、とにかく僕が紹介できるものを揚げてみました。

人に個性があるように、その人が好む音楽にも個性があります。 本文中で僕の傾向のいくつかは紹介しました。 楽器の好き嫌い、演奏家の好き嫌い、そういったことが重なると、だんだんと聴く音楽というのが狭まってくる。 僕の好む音楽というのはかなり狭い範囲なのだと思う。
それから僕は、あまり多くのレコードを手元に置くのが好きじゃない。 何千枚持っていても結局そんなには聴けない。 だから僕は本当に残したいものだけ手元に置いてある。 それで紹介できるものもおのずと決まってきてしまいます。 本当は一枚も持たずに好きな時に好きな演奏が聴けるようなシステムが一番いい。 そろそろそういったことも可能な時代なのでしょう。

いろいろ聴いてみて、自分が興味を持った作曲家や時代、そして演奏家などを手がかりにしてゆけば、きっと『お気に入り』に出会えるはずです。 その手がかりの一部としてこのペイジが役にたてば、僕はうれしい。

なお本文を作成するに当たり、各ライナーノーツ、吉田秀和氏と皆川達夫氏の著作を参考にさせてもらいました。

---サイダー レモン---

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uploaded:2004