前夜、札幌に入るとなんと偶然にも『YOSAKOIソーラン祭り』に出くわした。
高知のよさこい節と北海道のソーラン節を組み合わせた勝手気侭なオリジナル曲にあわせて、何十人ものチームメンバーが繰り広げるダイナミックな踊りを競う。400組以上が参加するという大イベントです。
大通公園の特設会場では次から次へとオリジナル衣装に身を包んだチームの踊りと音楽が繰り広げられていました。
さて一夜明け、赤れんが(北海道庁旧本庁舎)の前からいよいよ初の北海道ポタに出発です。
町中の道もさすが北海道、広くて碁盤の目です。
市内の混雑を抜けると豊平川に出た。川上には風不死岳(ふっぷしだけ)と恵庭岳(えにわだけ)が見えている。風不死岳は今日向かう支笏湖のすぐ向こう側で、恵庭岳はすぐ手前だ。今宵の宿は恵庭岳の裾の支笏湖畔にある。
豊平川の川べりで人々は、広々とした真っ青な芝生の上でゲートボールをしていたり、のんびりと釣りをしていたりと、やっぱり北海道はちょっと違うねと思わせるもがある。だってここはまだ町中といってもいいところだよ。
護岸の中にサイクリングロードが延びている。
空は真っ青、『広くてきもちいい〜。』とごきげんなサリーナ。
広々とした豊平川も札幌オリンピックの真駒内公園あたりから徐々に幅が狭くなり、風景も広々としたものから、林の中へと変わってゆく。
サイクリングロードが終わるとR453に出た。
『札幌芸術の森』あたりまではちょっと車が多いので注意。裏道を探すもうまくゆかず、これは断念。
周囲の景色は楢や白樺などの雑木林で気持ちいい。
爽快なダウンヒルのあと、国道を逸れてラルマナイ川沿いを恵庭方面へ向かうと、車はまったくいない快適な道になった。
ところで道路の上には赤と白に塗られた矢印がずっと続いています。一体なに?
あとで聞いたところ、雪が降るとどこが道路か分からなくなるから、道路の位置を知らせる為にあるんだって。『冬は上を向いて走るんです!』
5kmほどで『白扇の滝』に着いた。
涼し気な渓流が雑木林の向こうに流れていて、その流れが突然白糸を引く優雅な滝へと変わる。近くには渓流に沿って散策コースが設けられていた。このへんでお昼にしたいのだが、そんなお店はない! 小さな売店にはクッキーがあるだけ。これと非常食でなんとか持たせるしかない。
この辺りでお昼にしたいのだが食堂はなさそうだ。
小さな売店にはクッキーがあるだけ。これと非常食でなんとか持たせるしかない。
近くに滝がもう二つあるのでそれらをまわり、漁川との合流点に出た。ここからは漁川沿いを行く予定だが、入口には一般車輌通行止めとある。
自転車は一般車輌? 自己責任で進むことにした。
最初は舗装路の快適な道だったのだが…
しかし1kmほど進むと道はダートに。
渓流が流れ雑木林に囲まれた道は涼しく気持ちがいい。
ダートの道は徐々に上りだし、これは最後まで下ることはないのでした。
ダートが超苦手なサリーナはだんだん無口に… あと何キロ?
渓流の近くで日に陰った道は『涼しい』から『寒い』に変わってゆく。
国道に出たときには、サリーナはもうへろへろ。(だって10kmくらいと言ってたのに15kmもあったのだ!) でもここからはダウンヒル。
恵庭岳をぐるりと回り込むように豪快に下ると、視界が突然開けて支笏湖が現われた。
広々としていて目障りなものがまったくない景色(タイトル写真)!
支笏湖の対岸に見える小さな二つの山は、左のトンガリ帽子がキムンモーラップ山、右がモーラップ山。
最後にちょっと上って、湖畔までの超激坂を下るといとう温泉に到着。
風不死岳(ふっぷしだけ)を正面に、お風呂は支笏湖の水面と同じ高さにある。山側は新緑の雑木。豪快だが穏やかな風景を楽しみながら、ゆったりと温泉に浸かるれば、そこにはらはらと八重桜の花びらが舞う。
最高の贅沢!
明日は洞爺湖を時計回りに回って風不死岳の裾野を行き、洞爺湖の洞爺湖温泉まで。