静岡ツーリング2日目も快晴、おいしい朝食をたらふく食べて、今日は大井川鐵道と大井川の旅です。まずはJRで焼津から金谷まで。そこで大井川鐵道に乗り換えます。
大井川鐵道は、金谷から千頭までの大井川本線と、千頭から井川までの井川線(南アルプスあぷとライン)に分かれています。大井川本線では、日によって金谷の次の新金谷から千頭までSL列車も運行されています。駅でお弁当を購入し、我々は普通列車に乗車。
朝3時に自宅を出て車で駆けつけたペタッチとマーコンが新金谷駅から乗り込んできました。関西支部のジークとは数年ぶりの再会で、話もはずみます。
大井川の下流域は河床が広がりゆったりと蛇行しています。ときどき、この広い川に架けられた吊り橋が目を引きます。これは長さ220mの久野脇橋(恋金橋)。
1時間少々で乗り換え駅の千頭に到着。駅には機関車トーマスもいました。今年の夏、鉄道イベントとしてトーマスも走ってくれるようです。
南アルプスあぷとラインは水力発電所建設の資材運搬用トロッコとして建設され、普通の列車より小さいサイズです。ジオポタの9人は折り畳み自転車を引いてかついで、アセアセと乗り換えます。
無事乗り換えて千頭駅をスタート。南アルプスあぷとラインには、千頭を出て約40分のアプトいちしろ駅から長島ダム駅の間に、90/1000という鉄道日本一の急勾配区間があります。その上り下りのために、アプトいちしろ駅で「アプト式機関車」を最後尾に連結します。
アプト式機関車には「ラックホイールピニオン」という歯車が付いていて、線路の真ん中に敷設された「ラックレール」という歯形レールを噛み合わせて坂道を上り下りするのです。これで勾配があっても上れるわけですね。
南アルプスあぷとラインの区間に入ると、山が迫り大井川も渓谷の様相をみせてきます。列車の中で1車両だけトロッコ車両が連結されており、爽やかな風を感じながら新緑の景色を堪能。お弁当もおいしいね~
長島ダムは2001年に完成した多目的ダムで、洪水調整や用水供給、灌漑、上水道供給を目的としており、水力発電のダムではありません。このダムによって形成された湖が接岨湖(せっそこ)で、カヌー競技場が設置され、カヌーを楽しむ人も多いそうです。
勾配のきつい区間を終えて、アプト式機関車は長島駅で切り離されます。そこに対向列車がやってきて、アプト式機関車は今度はその列車に連結されていました。上りだけでなく下りでも大活躍で、下りではアプト式機関車が先頭になります。
長島ダムを過ぎると列車は接岨湖にかかる奥大井レインボーブリッジを通ります。この橋が架かる湖上の島(半島のようなもの)には奥大井湖上駅があり、レインボーブリッジを通って接岨峡温泉駅までハイキングが楽しめるそうです。
その後もたくさんのトンネルを抜け渓谷を横切り、雄大な景色が続きます。
尾盛駅を過ぎると関の沢鉄橋を渡ります。この鉄橋は川底からの高さが71mもあり、鉄道橋では日本一の高さだそうです。このスリルある景観を眺められるよう、列車はゆっくり走ってくれます。トロッコ列車だとちょっと怖いね~
終点の井川に到着するあたりで、昭和32年に中部電力が建設した井川ダム(井川五郎ダム)が姿を現します。こちらは水力発電用のダムです。
井川駅で自転車を組み立て、いよいよ本日の自転車の旅の始まり。(TOP写真)
駅からちょっと下って、さっき列車から見えた井川ダムへ行ってみました。井川湖には渡し船なんかもあるようですが、我らは大井川鐵道で上ってきた道を下っていきます。
ということで今日はずっと下りのはずだったのですが、井川ダムから井川駅に戻ってしばらくは上り。最初からきっついなあ。。
ほどなく下りに入り、車のほとんど通らない快適な道を走ります。いい道ですねえ~、とガンガン飛ばすレイナに置いていかれるサリーナ。
ときどき山が開けて渓谷の景色が広がります。新緑の山々がすばらしいねえ、と見入っているのはグループ走行の後方を固めるシロスキー、ジーク、ヨンチェス。
しばらく行くと、新接岨大橋が間近に現れました。この橋は平成12年に完成したもので、川根本町と静岡市にまたがっています。
眼下では、険しいV字渓谷の間に美しい川面が輝いています。我々はここから接岨峡に下ってみましょう、と企て人サイダー。でも、地図には道が出ていないんだけど…
一応、道はありました。こんな道が… 落石注意です。途中で養蜂の箱を見つけました。あとで聞いたところ、この道は電気か水を供給する設備メンテナンスのために使われているとのことで、5年に一度はきれいにするそうです。
ガレた道をようやく出てきたところに、さっき列車で通った「関の沢鉄橋」のバツグンなシャッターポイントがありました。
ちょうど写真を撮りに来ていた方に「もうすぐ列車が来ますよ」と教えてもらい、みんなカメラを構えて「撮りテツ」に変身。赤い車体が緑に映えますね。
渓谷と鉄道のすばらしい風景を堪能したあとは、快適に下っていきます。途中途中にも絶景をみつけては一休み。
そしてたどり着いた接岨峡温泉駅付近は少し開けた場所で、温泉会館や資料館などもあり、散策ルートもあるのでちょっと立ち寄ってみます。
まずは南アルプス接岨大吊橋を自転車で渡ります。今日も愛車トレンクルで軽快に走るジーク。
橋を渡ったら自転車を置いてミニハイキングです。
このコースの名称は「八橋小道(やっぱしこみち)ラブロマンスロード」。なんでラブロマンスなのかねえ~などとおしゃべりしつつ、いくつも橋を渡りながらテクテク歩いていきます。新緑の中の散歩もまた楽しいですね。
途中の橋にはいろいろあって、太鼓橋や階段のついた吊橋なども。意外にアップダウンがありちょっとへろへろしたので天狗石茶屋で休憩です。ここの手づくり草餅は、よもぎがたくさん入って懐かしい味でした。
一休みの後、茶畑や芝生広場を通り、南アルプス接岨大吊橋を今度は徒歩で渡って自転車のところに到達。1時間ほどのミニハイキング&休憩でした。
再び自転車に乗り、長島ダムの上部を経由して寸又峡温泉を目指します。やっぱり最初は上りなのね~
上りもほどなく終わり、木々の中、車のほとんど通らない楽しいルートを疾走します。ところどころで視界が開け、大井川の渓谷が眼下に広がります。
いいルートですねえ、と満足のVサインはヨンチェス。自転車もいいねえ、と新緑色シャツの山男ペタッチ。
ほどなく長島ダムの上に到着。長島ダムと大井川鉄道線がずいぶん下に見えました。遠くの山々まで見渡せる絶好の景観スポットです。
ペタッチとマーコンは自転車は久しぶりということですが、絶景と新緑のおかげでルンルン走り、ルートをチェックしながらレイナも快調です。
このあたりはコーナーを曲がるたびに絶景の連続。大井川が蛇行して、長島ダムと大井川ダムを見渡せるスポットでポーズ!
その後大井川を離れ、寸又峡温泉を目指して今度は寸又川沿いを走ります。
寸又峡温泉へはトンネルを回避する川沿いの道があったのですが、その道に渡る橋がなくなっており、今日は通れない様子。やむなくトンネルを抜けることにしました。
そろそろおなかもすいてきた。寸又峡温泉まであと一息、最後の休憩です。
あと一息、という最後には必ず上りがあるのが常… ハヒハヒ、と上って上って、ついに「寸又峡温泉」に到着です。ヤッター!
と思ったら、ここは温泉の入口。我らが宿「求夢荘」は寸又峡温泉の一番奥とあって、さらに激坂が続くのでした。ハヒハヒハヒ…
がんばって上ったあとには、しっとりした「美女づくり温泉」がご褒美に待っていました。みんな美女になったかな?
◆ひとこと by ヨンチェス
1日目は海岸線の気持ちのいい自転車道を通って、かの有名な三保の松原、全国観光地No1?と誉の高い日本平を巡り、焼津へ。よく整備された自転車道がとっても気持ちよかったです。
2日目と3日目は、電車で大井川上流まで行き、そこら周辺のポタです。
新緑と渓谷の景色がすごいのなんの! そして、基本下りのはずが、なぜか若干の激坂を経由して寸又峡温泉で泊。美人の湯につかり、お肌ツルツルに。そして、途中、いくつもの吊り橋を渡り、心停止しそうな恐怖を味わいつつ、島田まで。疾走するSLも拝むことができたし、大満足!
最終日は生憎の雨でしたが、清水から走り始め、清見寺や興津坐漁荘、歌川広重美術館を巡る、カルチャーなポタとなりました。東海道の宿場の面影を感じることができて、歴史ロマンな気分に浸れること請け合いです。
午後、雨脚が強くなってきたところで終了~! 蒲原駅近くのバーミヤンで紹興酒をあおり、体を温めて帰途に着きました。
とにかく、大井川の渓谷は絶景の一言! もう一度来てみたいですね~ 今度は、紅葉の季節かな?
◆ひとこと by シロスキー
1日目
好天気に恵まれ富士山も頭を見せてくれたし、海沿いを走るのはさわやかでした
三保の松原、清水灯台、登りの長い日本平、でも景色は最高でした
岡部宿では入館時間が過ぎていたのに開けて頂き建物の説明と素晴らしいお庭を拝見出来た これはグループでしか味わえない事か
2日目
大井川鉄道終点井川駅から川沿いに下る(時々登る)
山の緑と大井川の渓谷眺めはいいです
林道を登ると予期せぬ大井川鉄道の“関の沢鉄橋”のビューポイントに出た
列車から川底を見るのも素晴らしいが、遠くから高さ日本一の鉄橋をゆっくり走る列車を見るのも初めてで素晴らしい
3日目
朝食前に夢の吊橋に出かけた、横揺れが激しく横のワイヤーを掴んでないと怖い
朝日で山の緑は特にきれいだった印象が残っている
食後、昨日生きよい良く下って来た9kmを皆で何とか登り切り、川沿いに下り、茶畑の間、遠くに茶畑を見ながら島田まで下る
下流の大井川は川幅が広く雄大だ
4日目
雨を覚悟で清水駅を出発
さった峠を登り切った時分から雨が激しくなり、富士山は全く見えない
由比で昼食 雨でも桜エビのかきあげ、生シラス旨かったよ
食後も雨の中 東海道の宿場町を散策 JR新蒲原駅で早めの上りとなった
4日間いろんな発見があった素晴らしい時間を有難う