今日のコースは野生の勘! Schwangau~Seeg~Schwangau
またまた快晴だ! 今日はサイクリングロードマップをたよりにサイダー野生の勘でコース決定。 一抹の不安がよぎるサリーナとナオボー。 でも出発から景色は最高だ!
で、早速来ました。
『あれ~、ほんとにこの道?』
コースはいつの間にかシングルトラックに。
『いつまでダートなの~?』
と、楽しい(笑)イベントが続く。
今日は湖をいくつか回ります。 最初の湖Hopfenseeは湖岸にキャンプ場があり、テニスコートなんかもあります。 水もきれいだし、いい感じだね。
Hopfenseeからは穏やかなアップダウンが。 背後に迫るアルプスの山々がすばらしい。
いつの間にか道はダートに。 そこを観光用でない馬車がゆっくりと進んで来た。 このあたりでは馬車は日常の足なのだろうか?
ここから丘を越えます。 ちょっと上って木陰でちょっとひと休み。 丘の中腹からは山、湖や村、草原を走る赤い列車なんかも見えて、いつまでもここにいたい気分です。
さあ、出発。 ところがそれからがすごかった! ダートの上り、ダートの上り、そして次もダートの上り。 いつ終わるんだよ~!
どうやらそのダートの上りも終わりが近づいたよう。 舗装路に出ると、草原の中には赤い屋根の民家がポツポツと建っています。 のどかでいい感じ。
そういった村々の間を一本の道が延びて行く。 丘はまだ続き、上りが続く。
ようやく平坦になったところで線路を越えると、ようやくゼークの村に到着。
ちょっとうろうろしながらもホテルのレストランを見つけて昼食。
白い黄金水がうまい! そしてサーモン、マッシュルーム、ポークソテーの食事もすごくおいしい絶品ぞろいでした。 ああ、来てよかった、とダートの疲れを忘れて笑顔の三人。
ゼーク村ですばらしい昼食をとったあとは、小さな湖から流れ出す川沿いを進む。 海が遠いこのあたりでは川辺はビーチ代わりのようで、水着姿の人々がたくさん。
昼過ぎ、じりじりと太陽が照りつけ気温が上がり、汗が滴り落ちる。 そして道は地道の上り!
は、早く湖で泳ぎたいよ~。
『湖はこっちだ!』とサイダー野生の勘。 そのうちに子どもたちのキャンプに迷い込んだ。 平和なキャンプをかき乱す謎の東洋人3人! キャンプ場を突っ切り、水路を乗り越えてひたすら前進する我々に、子どもたちもただあぜんとして眺めるだけ。
なんとかキャンプ場を脱出したものの、さらにダートは続くのでした。 汗! 汗!!
行く手に湖が見えた! と思ったら、それは小さな池だった。
『ここじゃあ泳げないね』 と残念がる三人。
いつしか進路は南を向き、正面にアルプスの山々が見え出す。 その山めがけて、湖めがけてGO,GO!
アルプスは近い。 でもまだ湖は現れない。 ここは草原でごろっとしよ~っと。
その後もコースは厳しく、アップダウン、アップダウン…。 汗みどろでようやくヴァイセン湖にたどり着いた。
午後の強い日射しの中、湖に人は溢れんばかりだが、とにかく水浴びして元気を取り戻した。 そしてさらに元気のもと、黄金の液体を補給!
もうSchwangau村は近い。 『ええい、このまま帰っちゃえ!』と、サリーナは水着のまま、気分はトライアスリート。 ほとんど泳げないんだけどね(笑)。
ダートとアップダウンが多く、大変なコースでしたが、湖でリフレッシュ! 湖効果をさらに認識した一日でした。 復活2日目のナオボーも余裕で完走!
国境を越えオーストリアへ!
南ドイツの旅ももうすぐ終わり。 そこで、
『今日はオーストリアまで行ってみましょう』 とサイダー。
『えっ!?』とナオボーは絶句。
でもご心配なく。 実はフュッセンやシュヴァンガウはオーストリア国境のすぐそばにあるのです。 国境にはヨーロッパ連合のマークがあっただけで、他には何もなく拍子抜け。 でもオーストリアの村に着いてみると、何となく建物の色が地味で違う感じもします。 ここがオーストリアなのね~。
『オーストリアって、ドイツと同じだと思っていたけれど、こうしてみるともっと田舎くさいねぇ。』 とサイダー。
建物はドイツのものより簡素で、花などの飾り付けもされていない。 ドイツのフュッセンはロマンチック街道の終点の街として、観光に力を入れているけれど、そこから一歩入ったここはお隣の国で、主要都市からはずいぶんと離れている。 言ってみれば、ここはオーストリアでは地の果てなのだ。
ここからしばらく森の中の山道を上り、再びドイツに入って(今度は看板さえもない!)ホーエンシュヴァンガウ城がたたずむアルプ湖へ向かいます。
しばらくすると、右下に湖が見えてきた。 山あいの谷間にあるエメラルド色の、それは美しい湖です。
森の中のちょっとした日だまりでアルプ湖を眼下に記念撮影。
ググッ~と下ってアルプの畔に到着。 まだ午前中で水はちょっと冷たいのだけど、ここはやっぱり一泳ぎしなくちゃ!
山々からの清水が集まってつくられた湖の水は本当に透き通っていて、魚たちが群れをなして泳いでいるのが見えます。 回りは険しい山並、そしてホーエンシュバンガウ城のシルエットが浮かぶ夢のようなロケーション。 ああ、来てよかった!
アルプ湖の近くには、あのノイシュヴァンシュタイン城がある。 そのお城を眺めながら、すばらしい南ドイツの自転車の旅を思い起こし、帰途につく。
そして夕方の列車でミュンヘンに戻りました。
南ドイツは自転車で旅するのに最高のところでした。 ここにないものは、騒々しい車のクラクションと排気ガス、ネオンサイン、人ごみ。 そしてあるものは、緑の草原に青い湖、青い空、花で飾られた民家、アルプス、そしてどこまでも続く自転車道なのです。