0713

イタリア 6

アッシジ

開催日 2007.10.17(水)晴れ
参加者 サリーナ/サイダー
総合評価 ★★
難易度
走行距離 10km

アッシジのサン・フランチェスコ聖堂
アッシジのサン・フランチェスコ聖堂

コース紹介

フィレンツェから列車で南に移動し、ウンブリア州はスパズィオ山の袂、聖フランチェスコの縁の地、丘の上に輝くアッシジへと向かいます。 アッシジの町は小さいので観光は徒歩で十分ですが、郊外の見所へは自転車が一番です。 もっとも、郊外に出るにはかなりのアップダウンを覚悟しなければなりませんが。

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フィレンツェからアッシジへの列車フィレンツェからアッシジへの列車

トスカーナのゴールデン・トライアングル、フィレンツェ、シエナ、サン・ジミニャーノのサイクリングを終えた私たちは、フィレンツェから列車でアッシジへ向かいました。 今度の列車は新幹線ではなくて、普通のやつです。 プラットフォームに入ってきた列車はちょっと厳めしい顔つきで、内部もちょっと古めかしい感じです。

丘の上のアッシジ丘の上のアッシジ

列車はアレッツォを経て、ハンニバルとローマの戦いで血に染まったというトラジメーノ湖の脇を通り、ペルージャ、そして2時間半でアッシジ駅に到着しました。 近くにツーリスト・インフォメーションがあるか思って探しましたが、どうやらここにはなさそうです。 アッシジの町は駅から5kmほどだとのことで、駅前でタクシーの運転手に道を教えてもらって出発します。

丘の上のアッシジ2丘の上のアッシジ2

駅前の通りを1kmほど南下し左折するとほどなく、真っ正面の小高い丘の上に現れました、アッシジ! 丘の左端にはサン・フランチェスコ聖堂がくっきりとその存在を示しています。

アッシジへ向かうサリーナアッシジへ向かうサリーナ

『わ~、アッシジって真っ白ね~』 とサリーナ。

そう、この街は後方に広がるスパズィオ山の石で出来ているので、街全体がその石の色でほとんど真っ白です。 真っ青な空の下に、その真っ白な街がどんどん近づいてきます。 道はカントリー・ロードといった趣、周辺は起こされた畑が続き、いい気分です。

ダートを行くサイダーダートを行くサイダー

私たちは街に入る前に、少し郊外にある、聖フランチェスコが一人で修復したと伝えられる、サン・ダミアーノ修道院へ向かうことにしました。

『サン・ダミアーノはたしか街の東の方だったよね~』 と、ツーリスト・インフォメーションが見つからなかったので、地図なし走行、いつでもいいかげんなサイダーがどんどん行けば、道はいつしかダートに。 ありゃ。。

サン・ダミアーノ修道院サン・ダミアーノ修道院

ちょっとなんかへんだね、ということで近くの農家で道を聞けば、

『ああ、サン・ダミアーノね、ここをあっちに行って、そんでその角を曲がって、そこを今度は…』 とイタリア語で教えてくれますが、なんせイタリア語はちんぷんかんぷんのサイダーとサリーナ。 だからもちろん、先ほどのはこんなこと言ったんじゃあないかなという想像です。

まあとにかく『あっち』の方向へ進めば、少しするとすごい上りに突入。 ほどなく『サン・ダミアーノ修道院はあっち』の看板が出てきて、10%超えか思われる坂を1kmほど上ると、どうやらサン・ダミアーノ修道院に到着したようです。

サン・ダミアーノ修道院の礼拝堂サン・ダミアーノ修道院の礼拝堂

街からちょっと離れたここは、現在でもひっそりしていて、観光客もさほど多くはなくて、なかなか雰囲気のあるところです。 その昔、聖フランチェスコが神の声を聞いたときには、それこそ世間から隔絶したところだったのでしょうね。

サン・ルフィーノ大聖堂サン・ルフィーノ大聖堂

サン・ダミアーノ修道院をゆっくり見学したあとは、いよいよアッシジの街に入ります。 サン・ダミアーノからさらに1kmほどエッコラ、エッコラ上ると、どこをどう通ったのかは良くわかりませんが、サン・ルフィーノ大聖堂の前に出ました。

このロマネスクの教会のファサードには、美しいバラ窓と彫刻があり、簡素だけれども力強いものを感じます。 ロマネスクってやっぱりいいね。 

アッシジの路地アッシジの路地

宿を大聖堂の近くに取り、さっそく街歩きを始めました。 アッシジの街は小さく、端から端まで1kmくらいなので、歩いて見て回るのに丁度いい大きさです。 ここでも道はとっても狭く、その両側に白っぽい石造りの建物が迫ります。

コムーネ広場コムーネ広場

眺めのいい大城塞の麓でお昼をとった後は、街の西の外れにあるサン・フランチェスコ聖堂を目指して進みます。 ちょっとした広場に出ると、そこが街の中心、コムーネ広場でした。 ここは古代ローマ時代にはフォロ(公共広場)があった場所だそうで、ギリシャ神殿のようなのがミネルヴァ神殿、その脇に建つのがポポロの塔です。 向かいには現在は市庁舎になっているプリオーリ宮がありました。

古代ローマから中世へかけての建造物が今でも現役で使われているのがすばらしいですね。

サン・フランチェスコ聖堂サン・フランチェスコ聖堂

コムーネ広場の建物をちょっと見学したあとは、パオロ通りをのんびり進みます。 すると、ほんの20分ほどで街の北西の端にある、サン・フランチェスコ聖堂に到着しました。

この聖堂は、サン・フランチェスコの死から2年経った1228年に着工、1239年に完成したとのことです。 サン・フランチェスコの亡骸が安置されている、『下の聖堂』(地下と言うべきところにある)は建築史的には、ロマネスクからゴシックへの過渡期のものだそうですが、ずっしりした印象。 『上の聖堂』はゴシックだそうですが、時代がまだ初期の方だからか、外観からは盛期ゴシックに見られるような、あの天に上るような高さの表現は見られないですね。 内部には『下』にも『上』にも、ジョットやチマブーエといった著名な画家によるフレスコ画がたくさんありました。

ここからは南西方面へ眺望が開けていて、駅の近くのサンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂、そして遥か西の小高い山並みまで見渡せます。

うねっった坂道うねっった坂道

サン・フランチェスコ聖堂からは宿方面に戻ります。 アッシジはTOP写真でもわかるように、丘に建っているので町中も坂や階段だらけです。 うねうねした坂道をよっこらよっこらと進むと、右手下方に別の教会が現れました。

サン・ピエトロ教会を下にサン・ピエトロ教会を下に

サン・ピエトロ教会の上でちょっとポーズのサリーナ。 お天気は快晴ではないけれど、散歩するにはいい気候で、眺めが良くて壮快な気分です。

サン・ピエトロ教会サン・ピエトロ教会

街の一番南西の道をさらに進みます。 ここは街の肩、つまりもうここから南西にはなんにもないところで、急な斜面にはオリーブが生え、サン・ピエトロ教会の屋根越しに、ずっっと彼方の山並みまで見渡せました。 サンタ・マリア・マッジョーレ教会やサンタ・キアラ教会などを見学しつつ宿へ戻るとアッシジのみどころはだいたい廻ったことになります。 アッシジってほんとうにちっちゃな街なんです。

サン・フランチェスコ聖堂の広場サン・フランチェスコ聖堂の広場

さて、ここから翌日の18日(水)。 聖フランチェスコ関係のもう一つの教会、駅の近くのサンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂へ行くことにしました。 自転車でアッシジのサン・フランチェスコ聖堂前の広場を出発します。

アッシジからサンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂を望むアッシジからサンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂を望む

向かう先はこんなところ。 畑の先、左手奥のドームを抱いた建物がサンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂です。

アッシジを後にアッシジを後に

アッシジの街からはまず下り。 後ろにサン・フランチェスコ聖堂が飛んで去ります。 その後は一本道です。

サンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂サンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂

20分ほど走り、鉄道の線路を越えると大きなドームが近づき、サンタ・マリア・デリ・アンジェリ大聖堂に到着しました。 聖フランチェスコはここのトランジト礼拝堂があるところで亡くなったのだそうです。 クーポラの下にあるポルツィウンコラ礼拝堂はとても小さなお堂で外壁はフレスコ画で装飾されていました。

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