国道1号線をバンフへ
カルガリー空港からのバンフ行きのシャトルバスは、都心部の高層ビル群を遠目に見ながら快調に国道1号線トランス・カナダ・ハイウェイを西に向かいます。
牧草地の彼方に山並みがかすかに見えるようになり、そのごつごつとした岩肌が徐々に近づいてきます。 あれがカナディアンロッキーか。
キャンモアのスリーシスターズ
1時間強でバンフの隣町キャンモアが近づくと、ここを代表する3つの頂が並んだスリーシスターズが間近に見えます。
バンフ付近の山々
キャンモアを過ぎても岩山はずっと続いています。 そしてその裾野を走る国道の脇には細い道が続いているのが見えます。 どうやらこれは最近できたバンフとキャンモアを結ぶ自転車道のようで、あちこちにサイクリストの姿が見られます。
オッター通りからカスケード山を望む
白っぽい石灰岩の岩肌の山々を間近に見ながらさらに30分ほどバスに揺られると、バンフ国立公園の中心的な町バンフに到着。
私たちのB&Bのあるオッター通りからは、街の北にあるカスケード山が正面に。
バンフ通り
さていよいよこれからカナディアンロッキーサイクリングです。 とはいってもこの日はバンフ周辺をほんのちょっと巡るだけです。
街の背骨になるバンフ通りの観光案内所で情報を仕入れたのち、街の南にあるカスケードガーデンに向かうことにしました。
カナダプレイスからバンフ通りを見る
バンフ通りを進みボウ川を渡った突き当たりの高台にあるのがカナダプレイスで、その後ろにきれいな花々が咲くカスケードガーデンがあります。
カナダプレイスからバンフ通りを振り返るとその先にはやっぱりあのカスケード山が。
カスケードガーデン
サルファー山の裾野の傾斜地に展開しているカスケードガーデンは、カスケードというから滝があるのかと思いましたが、この時期その中の小川に水は流れていませんでした。 しかし周囲は色とりどりの花々でいっぱいです。
ここのベンチで花々を眺めつつ遅い昼食をとったのち、ボウ川に下ります。
ボウ川とカスケード山
静かな流れのボウ川の畔には細い遊歩道があり、散歩をする人々の姿を見かけます。 針葉樹の林の向こう、北にはノーケイ山とカスケード山。
ボウ川とランドル山
そして南東にはランドル山。
ボウ川沿いを行く
川岸から一歩外側には自転車と歩行者のための道が続きます。 針葉樹の間からチラチラッとボウ川の流れが見えるこの道を南東に進めば、
ボウ滝とランドル山
穏やかだった川面がざわめき出し、白い飛沫が飛び散るようになります。 自転車道の突き当たりは高台になっており、遊歩道が続いています。 この遊歩道を行くと川一面が真っ白な泡の渦になります。 このあたりがボウ滝なのでしょうか。 対岸の岩の斜面の向こうには鋭い山頂を見せるランドル山が。
ボウ滝
一旦車道に出てさらに南東に進むと、広くなったボウ川の畔に出ました。 そこにはボウ滝が最後の大きな落下を見せています。
ゴルフ場脇のダートを行く
しばしボウ滝を眺めたのちはボウ川の支流、スプレイ川沿いを行ってみることにしました。
ボウ川とスプレイ川の合流点にある橋を渡り、一番手前のゴルフコースの先からダート道に入ります。 この道はそのゴルフコースを廻るようにしてスプレイ川の畔に戻ります。 ここの路面は湿っていて緩く、ちょっと走りにくい。
鹿さん発見
このあたりは乗馬が盛んで、多くのトレイルは馬との共用です。 ゆったりとした速度でお馬さんたちがやってきます。
森の中にうごめく物体が。 鹿さんの登場です。 このあたりにはエルクという大型の鹿もいるといいます。 エルクの雄は大きな立派な角があるので分かりやすいのですが、これにはその角はありません。 エルクの雌なのかはたまた別の種類の鹿なのかは?
スプレイ川とフェアモント・バンフ・スプリングス
スプレイ川の右岸をしばらく進むと橋に出ました。 ここからやってきた方面を見返ると、先には巨大なフェアモント・バンフ・スプリングスがお城のように聳えています。
スプレイ川の橋を渡る
橋から先の右岸の道は狭く、ゴロゴロ石ころだらけなので左岸に渡ります。
スプレイ川沿いを行くサリーナ
左岸は右岸に比べ川から遠いところを走る上、徐々に上りとなって川が見えなくなりますが、対岸の森と山がきれいです。
スプレイ川沿いを行くサイダー
このトレイルは広く、路面も締まっているので問題なく進みます。 しかし上り基調となりアップダウンが多くなってきて、ちょっとハヒハヒもします。
シマリスさん
そんな時、道端でちょこまかと動くものあり。 あ~、リスさん発見! それも二匹。 このリスさんたち、あっちにちょろちょろ、こっちにちょろちょろ、ぶつかり合ったり乗っかたりと忙しい。
カスケード山を見ながらの帰路
このスプレイ川をこのまま遡れば上流でゴートクリークと合流し、キャンモアに至ることができますが、そのゴートクリークには立ち入り禁止とのことで、途中から引き返すことにしました。
針葉樹林間を行くサリーナ
『カナダのダートも体験できたし、鹿さんとシマリスさんに遭えたし、今日は時間がなかった割には大成功だね~』 とご満悦のサリーナ。
フェアモント・バンフ・スプリングス
帰路は針葉樹の間からあのカスケード山がちらちらっと見え、ダート道が終わるとバンフの象徴的なホテル、まるでお城のようなフェアモント・バンフ・スプリングスに出ます。
ボウ川に架かる橋からカスケード山を望む
ボウ川に架かる橋を渡ると大きくなったカスケード山を正面に見、バンフの街中へと戻ります。
日なたは短パンに半袖で充分、日中でも日影なら長袖に長ズボンが最適、朝晩にはフリースが必要。 空気はとても乾燥していて、東京なら12月ごろの陽気に近いでしょうか。 お天気も良く、とても快適です。
さて、明日からカナディアンロッキーサイクリングのメインステージに突入します。 どんな世界が待っているか、今からわくわくドキドキ。