朝のレイクルイーズ
お天気快調!
朝のレイクルイーズはとても清々しく、ボウ川の支流の脇に建つポストホテルの向こうにルイーズ湖方面の山々が見えています。
ルイーズ湖方面への上り
レイクルイーズ周辺には魅力的な湖が二つあります。 一つはこのあたりの地域名にもなっているルイーズ湖、そしてもう一つはモレイン湖。 今日は後者に向かいます。
モレイン湖は宿のあるヴィレッジから15kmほど離れており、まずルイーズ湖方面へ向かいます。 ボウ川を渡るといきなり結構な勾配の上りになります。 7〜8%が続き10%近くに。
ここはハヒハヒ!
モレインレイクロードの奇岩
しかしこの勾配がきついのはモレイン湖方面に道が分岐するところまでの1km少々。 モレインレイクロードに入ると勾配は5%ほどに落ち着きます。
パークス・カナダのサイクリングガイドでこの道はディフィカルトとあります。 狭く路肩がなくボコボコの舗装、その上車が多いとありますが、少なくとも舗装はし直されたのかスムースで問題ありませんでした。 交通量もまだ朝早めの時間帯だからか、まったく問題なしです。
行く手に奇岩というかゴツゴツした岩山が見えてきました。 ロッキーの山々はみんなこんな調子で日本の多くのそれらとは大分違います。
先にテンピークス
道が大きく進路を変えさらに大きなカーブを廻ると、行く手に鋭い山頂を持つ岩山がいくつも現れます。 これは壮観!
あれがモレイン湖のまわりにあるというテンピークスでしょう。
モレイン湖到着
最後はそのテンピークスに向かってダイブするとモレイン湖の畔に到着。
到着地点のすぐ横にロックパイルという岩というか瓦礫が積み上げられたような高台があったので、まずこれに登ってみます。
ロックパイルから見るモレイン湖とテンピークス
登った先には息を呑むような景色がありました。 写真では知っていましたが、噂には聞いていましたが、ここは本当に美しい。
ターコイズの湖面
湖はこれまでどこにもなかったような色をしています。 ターコイズの湖はこれまでもいくつか見たことはありますが、このモレイン湖の色はそれらとはまったく違うのです。 とてもただの水とは思えない。
しばらくモレイン湖とテンピークスの見事なアンサンブルを楽しみ、その余韻を味わいつつ湖畔を廻ってラーチバレーのトレイルヘッドに向かいます。
ラーチバレーのトレイルヘッド
トレイルヘッドの案内板の前に辿り着くと、三人の女性がなにやら相談をしています。 私たちが近づくと中の一人がどこへ向かうのか聞いてきました。 この方はワーデン(国立公園の管理官)で、ラーチバレーに行くと答えると、ここはグリズリー(灰色グマ)が出るから4人以上のパーティーでないと入れないといいます。
ちょうどうまい具合に先着の二人もラーチバレーに行くとのことで、この女性たちと4人のパーティーを組むことにしました。
大きなジグザグの道を進む
彼女たちはカナダの近くの州からやってきた姉妹でオードリーとマリリン。 かなりあちこち歩いているハイカーのようで、彼女たちにリードしてもらい私たちはあとからテクテクとその後を追います。
まずは針葉樹の中を大きくジグザグに登って行きます。 ここは斜度がきつくてちょっとたいへんなのですが、オードリーとマリリンはパワフルでスタスタと行ってしまいます。
樹間から見えるターコイズの湖とテンピークス
オードリーとマリリンは途中で歩を止め、私たちを待ってくれます。 そして時々、これはワイルドローズでこっちは○○などと花の名を教えてくれたりします。
これを何度も繰り返しつつ徐々に高度を上げて行くと、樹間から下にあるモレイン湖のあのターコイズ・ブルーがちらちらっと見え出しました。
さらに高度を上げると、樹上にはテンピークス。
ラーチバレー
辛い登りが続きそろそろ限界だと感じるころ、勾配が穏やかになりエッフェル湖の分岐に到着。 そのすぐ先の小川まで進むと空が広くなり、周囲はラーチ(カラマツ)の林に。 どうやらラーチバレーに出たようです。
見返れば目の前にあのテンピークスがバ〜〜ン!
『お〜、絶景!!』 としばし佇む四人でした。
花畑を行く
この小川の畔で一休みし、さらに先へと進みます。 ここにはメドウと呼ばれる草原があり、花畑が広がるようになります。
ラーチバレーのサイダーとサリーナ
どうです、これ、いいでしょ〜
ここは最高です!
左エッフェルピーク、右ピナクル山
いよいよラーチバレーの終着地が近づきました。 エッフェルピークとピナクル山が見えています。
これらの頂を前に、小さな池を目下に見ながらほっと一息付きます。
上から下りてくるハイカーにこの先のセンチネル・パスの様子を聞くと、雪が残っていてかなり危ないといいます。 装備不十分な私たちはセンチネル・パスは諦めてここで引き返すことにします。
ミネスティマ湖
しかし、パスとその登り口にあるミネスティマ湖は見ておかないわけにはいきません。 ということで、もう一歩進みミネスティマ湖の畔に辿り着きました。
センチネル・パスは湖の先の凹部の奥で、ここからさらに200m近く登ることになります。 湖の先の登り口のすぐ上にも積雪があるのが見えます。 やはりここから先には進めそうにありません。
ミネスティマ湖付近からテンピークスを望む
であればここでゆっくり昼食でも、と思ったのですが、オードリーとマリリンはその用意がないようなので一休みして帰路に付くことにします。
帰りはテンピークスが前面に広がります。 頂の数を数えると9つのようです。 もう一つはどこに隠れているのでしょう。
帰路に付くオードリーとマリリンと氷河
この山の名も氷河の名もわかりませんが、、
とにかくすばらしい!
テンピークスを後に
モレイン湖まで下りオードリーとマリリンに別れを告げたのち、湖畔で遅い昼食、そしてロッジで一休みしてからモレイン湖を後にしました。
帰りもあのテンピークス。 これはいつどこから見ても素晴らしい!
ダートのトレイルを行く
来る時は1時間半もかかった道のりですが、下りはあっという間です。 あまりに早く下ってしまうのはもったいないので、レイクルイーズドライブとの合流点からはダートのトレイルを使ってみることにしました。
ここは締まった路面でWトラックの初級コースなので、マウンテンバイクでなくとも問題なく進みます。
小川とサイダー
このコースにはトラムラインの名があるので、かつてはトロッコ列車でも走っていたのでしょう。 ゆっくりと地面の感触を味わいつつ、針葉樹林の中を穏やかに下ると小川に出ました。
シングルトラックを行く
この小川に沿ってなおも下ると、視界が開けレイクルイーズ・ヴィレッジが下に見えるようになります。
レイクルイーズ・ヴィレッジを下に
道はボウ川に下り、その川岸に沿って続いて行きます。
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今日も素晴らしい一日でした。
辛い上りもテンピークスが見えたとたんに元気になりました。 ロックパイルから見るモレイン湖とテンピークスの眺めは名所の名に恥じぬもの。 ラーチバレー・トレイルは名だたるハイキングコースの中でも出色のものだと思います。
あ〜、ここには何度でも行きたい!
ラーチバレーから見るテンピークス
ラーチバレーから見るテンピークスその2