トンネル山登り口付近
いよいよカナディアンロッキーともお別れです。 今日はバンフを離れ、バスでカルガリーに移動です。 バスは正午発なので、午前中は軽いハイキングをすることにしました。
私たちのB&Bのすぐ裏手にはトンネル山があり、その山頂からはバンフの街や周辺の山々が良く見えるといいます。 この山はとても低く、標高1,700mに足りません。 バンフの街は1,400mほどのところにあるので、300mも上らないのです。
2時間もあれば戻ってこられそうなので、このトンネル山に登ることにしました。
ミュール鹿
セントジュリアンロードのトレイルヘッドを入り、ちょっと急な斜面を登って行くとすぐにトンネルマウンテンドライブに出ます。 道路を渡って再びハイキング路の入口を入るとすぐ、森の中から鹿さんが現れました。 耳が大きくて尻尾の先が黒いミュール鹿です。
低い木の茂みに鼻先をつっこみモグモグ。 下を向いて草もちょっと食べているようでした。
穏やかなハイキング路
『最終日にも鹿さんに会えてラッキーだね。』 とご機嫌の私たち。
トレイルは針葉樹の中を穏やかに上って行きます。
トンネル山山頂付近から東を望む
二~三十分も登れば、バンフの街が樹間からちらちらっと見えるようになります。 さらに登るとハイキング路は大きく向きを変え、山の東斜面を行くようになります。
そこからは、ボウ川が森の中をうねって、私たちがこれから向かうカルガリーに流れて行くのが見えます。
トンネル山山頂付近から西を望む
もう一登りすると山頂に到達。 ここからは西の眺めが素晴らしい。
ワプタ氷原から流れ出した氷河の落ち水をひろい、ボウ湖に溜まった水はボウ谷を下って、ここまでボウ川となって流れてきています。
ボウ谷が大きく向きを変える正面にはマッシブレンジの山々。 その一番右端にはパイロット山がぴょこんと頭を出しています。
ボウ川とボウ谷に別れを告げるサリーナ
『ロッキー、さようなら~~』 と、二週間お世話になったカナディアンロッキーの山々に別れを告げます。
カスケード山にもお別れを
トンネル山を下りればB&Bの前ではあのバンフの象徴、カスケード山が私たちに最後の別れを告げています。
キャンモアのスリーシスターズ
B&Bでジャクリーヌおばあちゃんに最後のあいさつをして、迎えにきたバンバスに乗り込みます。 駅近くにあるブリュースターのステーションでカルガリー行きの大きなバスに乗り換えて、バンフを後にします。 いよいよこれでバンフともお別れです。
バスはカルガリーからバンフに来た時と同じようにトランスカナダハイウェイを飛ばし、まずキャンモアに向かいます。 キャンモアが近づくとスリーシスターズがお出迎え。
牧草地とカナディアンロッキー
キャンモアを出ると牧草地が広がり、その彼方にはどこまでも続くロッキーの山並みが見えます。
あの山々のちょこっと端っこを走ったんだな~
カルガリー中心部とボウ川
二時間ほどこのバスに揺られると、カルガリーの中心部に到着です。
そこは現代的な高層ビルが立ち並び、街の北をあのボウ川が流れているところでした。
プリンス島公園からカルガリー中心部を臨む
そのボウ川の中にはプリンス島が浮かんでいます。
この島は全体が公園になっていて、緑豊かできれいなところです。
プリンス島公園
カナダは自転車天国のようで、この公園にもバイカーがたくさん。
ここには自由が溢れていて、道端でギターをつま弾く人、スケートボードを楽しむ人、子連れで散歩を楽しむ人と、様々です。
ボウ川下り
そしてボウ川を覗けば、上流からたくさんゴムボートがやってきます。 もしかしてバンフから下って来た?
中華街
プリンス島公園を散策したあとは、すぐ近くに中華街があるというので行ってみました。
このブロックに入った途端、街の雰囲気はがらりと変わります。 漢字が溢れているのは当然としても、街全体が真っ赤。 それは街灯からなんとゴミ箱に至るまでで、デザインも中華風だから驚きです。 カナダには東洋系の人も多いのですが、ここはまさにそうした人々ばかりが目に付きます。
小腹が空いているところにおししそうな店がずらりと並んでいます。 誘惑に負けてチャイニーズ・ヌードルの店にふらりと入りました。 店の中は本当の中国のようで、中華系の人々で埋め尽くされています。 久々のラーメンはうまかった。
ステファンアベニュー
中華街からカルガリーの目抜き通り、ステファンアベニューにやってきました。
ここは中華街から一転、おしゃれな店が並んだ並んだ。 道端にはパリのようなカフェも。 道行く人々もどこかおしゃれです。
高層ビルとオブジェ
通りから目線を上げれば、超高層ビルが所狭しとニョキニョキ伸びています。
カルガリーは19世紀の後半に騎馬警察が砦を築いたことに始まり、その直後の大陸横断鉄道の開通と20世紀初頭の石油の発見により発展した街だそうです。 こうした超高層ビルの足元には100年以上も前の風格ある建物もたくさん残っています。
そうした建物の前で、シャボン玉がふわふわ。
シャボン玉とみやげものやさん
カナディアンロッキーは最高でした。 人々はみんな親切で、なによりフレンドリーです。 ここにはビジネス・スマイルというものがない! ストレスレスの世界です。
自然が素晴らしいのは言うに及ばずですが、この自然を保護し維持して行く努力は並大抵ではないはず。 道端でクマさんに出会えるところがこの地球上にどれだけあるでしょう。 ここには、『ここは動物さんたちの住まいです。 私たち人間は彼らの土地を借りています。』 という精神が見て取れます。
何度でも来たい! カナディアンロッキー!!