1206-11

ミクロフ〜キヨフ

チェコ 11

開催日 2012年06月28日(木)曇り
参加者 サリーナ/サイダー
総合評価 ★★
難易度 ▲▲
走行距離 77km

満開のひまわり畑
満開のひまわり畑

コース紹介

モラヴィアン・ワイン・トレイルを行きます。 このトレイルはその名の通り、南モラヴィア地方のぶどう畑の中を行き、アップダウンと地道が多くちょっと難易度が高いのですが、その分眺めは最高です。 ぶどうに加え、満開のひまわりにも出合える素敵なルートです。

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発着地 累積距離 発着時刻  ルート 備考
Mikulov START 発09:30 412など 08:40から散策
Velké Bílovice
 休憩
25km 着11:10
発11:45

412
ここから素晴らしいぶどう畑とひまわり畑
Vrbice 37km 着12:45
発13:30

412など
ちょっと道に迷う
Cejkovice
 昼食
43km 着14:00
発14:50

412など
お城のホテルレストラン
Kyjov 77km 着17:00 泊/Penzion Régio 1190Kc
Mikulov公式ペイジモラヴィアン・ワイン・トレイル

やぎの塔へやぎの塔へ

ミクロフを出発する前に、街が一望にできるという塔に上ってみることにしました。

その塔は『やぎの丘』と呼ばれる高台にあり、塔には『やぎの塔』という名が付いています。 かつてはそこにやぎさんがいたのでしょうか。

ミクロフやぎの塔

メインスクエアから少し北に行ったところにこの丘の登り口がありますが、散策ルートになっている道は階段だったので、さらに先の車道からアプローチすることにしました。

しかしその車道はごつごつした石畳の激坂で、自転車を押してよたよたと上ります。

やぎの塔からミクロフを見下ろすやぎの塔からミクロフを見下ろす

車道の頂上には先の遊歩道らしき道が上ってきていて、それがさらに上へと続いています。 ここからは歩いて上るしかなさそうです。 しかしこの上りはちょこっとだけで、すぐに『やぎの塔』に到着。

15世紀に造られたというこの塔からの眺めは噂に違わぬものでミクロフの街全体が見下ろせ、その先には今日これから向かう南モラヴィアの大地が広がっています。

ミクロフ近郊のぶどう畑ミクロフ近郊のぶどう畑

今日はモラヴィアン・ワイン・トレイルという自転車ルートを辿ります。 ここ南モラヴィア地方はワイン生産で有名で、周辺にはぶどう畑が広がっているのです。 モラヴィアン・ワイン・トレイルはそのぶどう畑の中を行き、ときどきワイナリーに寄ってワインを楽しむという素敵なルートなのです。

そのメイントレイルは300km近くあり、他にも地域ごとのサブルートがたくさん設定されています。 今日はその中から適当なところをピックアップして走ります。

レドニツェへレドニツェへ

モラヴィアン・ワイン・トレイルのメインルートはミクロフを通っているのですが、これを行くと少々距離があるので、昨日行ったレドニツェから先でこのトレイルに合流することにして、まずはレドニツェへ向かいます。

レドニツェまで昨日はマイナールートを辿りましたが、今日は幹線を行くことにします。 時間帯によっては少々車が多そうな道ですが、まだ午前中の早めの時間帯とあって、これは思ったほどではありませんでした。

昨日はすぐ脇を通った大きな池が下に見えてきます。 その向こうには歴史的な建造物を抱く森が広がります。

レドニツェのミナレットレドニツェのミナレット

昨日は二時間以上掛かったレドニツェには一時間ほどで到着。

レドニツェ城を横目に進むと、その後ろに広がる庭園の中にあのミナレットが見えてきます。

ポディヴィーンポディヴィーン

ミナレットが後ろに遠ざかると、これまで何度も登場してきたディイー川を渡ります。 このディイー川がこのあたりの豊かな森を作っているのでしょう。

先にポディヴィーンの街が見えてきました。 ここからワイン・トレイルの水色で描かれたサブルートを行きます。

E65E65

ポディヴィーンを抜け鉄道の線路を越えると、広い欧州自動車道路をオーバーパスします。

欧州自動車道路はヨーロッパの国を跨いで走るハイウェイで、このE65はスウェーデンからギリシアまで3800kmにも及びます。

五分咲きのひまわり畑五分咲きのひまわり畑

ハイウェイの先にはひまわり畑。 昨日は三分咲きの畑を見ましたがここはもう五分咲き程度にはなっているようです。 この分ならどこかで満開のひまわり畑に出合えるかもしれません。

畑仕事畑仕事

その隣の畑では草むしりでもしているのか、数人の女性が作業をしています。

彼女たちの服装を見ると、なんとなく本格的な農家ではないように思えるのですが、どうなんでしょう。

ヴェルケー・ビーロヴィツェヴェルケー・ビーロヴィツェ

続く畑の先にヴェルケー・ビーロヴィツェの街が見えてきます。

ここまでは自転車ルートとは言ってもごく普通の道なのですが、この先はいよいよぶどう畑の中のアップダウンになるので、ここのカフェで一休み。

ワイントレイルとサイクリストワイントレイルとサイクリスト

さて、ここから水色のワイン・トレイルは本格的にぶどう畑の中に入って行きます。

ワイン・トレイルは大変人気が高く、あちこちでたくさんのサイクリストとすれ違います。 ちなみにチェコのサイクリストの自転車はマウンテンバイクかクロスバイクで、ロードレーサーの方はほとんどいません。 その理由は次からの写真を見れば分かるでしょう。

ぶどう畑の中を行くぶどう畑の中を行く

ぶどう畑の中を行く道は地道が多いし、チェコではこうした道がそこら中にあるのです。

ぶどう畑ぶどう畑

きれいに手入れされているぶどう畑。

ぶどう畑を行くサリーナぶどう畑を行くサリーナ

どこまでも続くぶどう畑の中をどんどん行きます。

広々とした丘陵地広々とした丘陵地

周囲は見渡す限りの丘陵地。 穏やかな坂道がどこまでも続いています。

黄色い絨毯の先にヴルビツェ黄色い絨毯の先にヴルビツェ

先にヴルビツェの街が見え出すと、その手前には黄色の絨毯が敷かれているのが見えます。

あれはもしかして、、

ひまわり畑ひまわり畑

それは期待した通り、満開のひまわり畑でした。

でも花はみんなあっちを向いている、、 このあとも含め何度かひまわり畑を観察して気付いたのですが、ひまわりは東を向いて咲くのですね。

ひまわり畑とサリーナひまわり畑とサリーナ

このひまわり畑の横を上って行くと枝道がありました。

これを入ると、ひまわりは今度はみんなこっちを見ています。

ひまわり畑とサイダーひまわり畑とサイダー

このひまわり畑はほれぼれするような景色です。

まだ夏の入り口なので疲れた木はなく、葉はつややかな緑、花はまだ若く力強さより初々しさを感じさせます。 とにかく一面の黄色が感動的です。

ヴルビツェヴルビツェ

しばしひまわり畑に見とれたあと、ヴルビツェの街に入ります。

ここからチェイコヴィツェへ向かうと、どうやら道を間違えたらしく、ぶどう畑の中のごろごろダートという怪しげな道に入ってしまいました。

高台の教会と地下のワイン倉高台の教会と地下のワイン倉

一旦街中に戻って先に見える教会方面に向かってみます。 教会の下、地面の中に顔を出している石造の小屋のようなものは、地面の中に作られたワイン貯蔵庫です。

ここには自転車ルートを示すサインが出ているのですがなぜかうまく行かなかったので、観光案内所で道を尋ねることにします。 案内所の方向を示すサインは道端に出ているものの、肝心のその建物にサインがなくてちょっとうろうろ。 小さな木造の小屋にサイクリストがたむろしていたので案内所の場所を聞くと、なんとそこが案内所でした。

ヴルビツェからチェイコヴィツェへヴルビツェからチェイコヴィツェへ

チェイコヴィツェへの道は、先ほど通った教会の手前を入って行くとのことで、来た道を戻ってやり直し。

ヴルビツェからのワイン・トレイルは、左手は森、右手はぶどう畑で、穏やかな下りのきれいな舗装路で快適でした。 森が途切れ、畑にとうもろこしが現れるようになると、先に小高い丘が現れ、その麓にチェイコヴィツェの街が見え出します。

チェイコヴィツェのお城ホテルチェイコヴィツェのお城ホテル

チェイコヴィツェの街に入ると石畳の少し広めの道に合流し、教会のあるロータリーからお城の横を通って先へ進むと、あっという間に街の外に。

時は14時で、この街で昼食にしようと思っていたので引き返すことにします。 先ほど通ったお城は現在はホテルになっていて、レストランもあるのでここに決定。 チェコには小さな村がたくさんあり、ちょっとした街にはかならずレストランがあるので、食事の心配がないのもいいところです。

モラヴィアン・ワイン・トレイルのメインルートモラヴィアン・ワイン・トレイルのメインルート

お城のレストランだけあり、子牛のカレー風味マッシュルーム添えにスパイシーなエビのサラダという、ちょっと洒落た料理を頂き、チェイコヴィツェを後にします。

ここからはいよいよモラヴィアン・ワイン・トレイルのメインルート、地図では赤色の路線を行きます。

ぶどう農家のおじさんに道を教えてもらうぶどう農家のおじさんに道を教えてもらう

道は畑の中を行く舗装路で始まりましたが、それはいつしか地道になり、道というよりは完全にぶどう畑の作業用通路といった雰囲気に。

そしてどうもこれはあやしい、と思う頃、運良くぶどう畑で作業しているおじさんに出合いました。 このおじさん、親切にトラクターを降りて私たちを正規のルートまで案内してくださいました。

正規のルートを行く正規のルートを行く

そうして戻った正規のルートがこちら。

ん〜〜ん、本当にこれ? というような道ですが、この先すぐにワイン・トレイルを示す標識が現れるのでした。

森の中の地道に入る森の中の地道に入る

ぶどう畑の次は森です。 そしてもちろんここもダート。

さくらんぼの街路樹さくらんぼの街路樹

ちょっとよろよろしつつ森の中を進んだあと出た舗装路には、こんな街路樹が。 さくらんぼがたくさん実っています。 これは甘酸っぱくてそこそこいけます。

チェコの街路樹にはさくらんぼ以外にも、りんごなどの実のなる街路樹が多いのです。

再び森の中へ再び森の中へ

このさくらんぼの舗装路はすぐにおしまいとなり、再び森の中へ。

ここは前半は地道ですが後半には舗装路となり、気分よく進みます。

畑の中の地道を行く畑の中の地道を行く

しかしこの森を抜けると、今度は畑の中を行く地道。 恐るべし、モラヴィアン・ワイン・トレイル!

実はもうこのあたりで本日の走行を終了したいくらい、バテバテだったのです。

ムチェニツェの民族衣装の女の子ムチェニツェの民族衣装の女の子

砂状で走りにくいこのダートを抜けるとムチェニツェの村に辿り着き、ようやく舗装路に出ました。

この村の中では、こんな民族衣装を身に着けた少女に出合いました。 村のお祭りにでも出かけるのでしょうか。

ヤロフニェヴィツキー池ヤロフニェヴィツキー池

ムチェニツェからは舗装路が続きます。 またまた森を抜け、ヤロフニェヴィツキー池の畔に出ます。

ここから本日の目的地キヨフまではまだ15kmほどありそうです。 しかもこれまで同様のモラヴィアン・ワイン・トレイルだとすると、アップダウンにダートが付いてきそう。

駅舎脇を通る廃線跡の自転車道駅舎脇を通る廃線跡の自転車道

もうここいらで幹線を行っちゃおうか、と思った矢先、地図には載っていない自転車道を発見。 案内標識にキヨフの文字が見えたのでこれを使うことに決定。

これは自転車専用道でどうやら鉄道の廃線跡を利用したらしく、最近まで使われていたような駅舎が道脇に残っています。 地図を良く見るとここにはまだ線路が記載されているので、この自転車専用道は本当に最近できたものらしい。

不思議な花畑不思議な花畑

道脇には黄色と白の小さな花を付けた花畑が広がります。 牧草にしては少し変な気もしますが、これはいったい何にするのでしょう。

自転車道をキヨフに向かう自転車道をキヨフに向かう

自転車道はほぼまっすぐキヨフに向かっています。 道も平坦で路面状態も良く、言うこと無し。

この自転車道の発見で、ちょっと元気が出てきました。 どんどこと行くと先に小高いシュィビィの丘が見えてきます。

キヨフキヨフ

その丘の麓にあるのが本日の最終目的地、キヨフです。

ここは一見なんの変哲もない普通の村に見えますが、その歴史は意外に古く、12世紀の文献に現れ、16世紀には王家の都市となります。 その頃造られた要塞が焼失したあとにはルネッサンス様式のお城が建ち、同じく16世紀の村役場が残ります。 そして民族音楽とワインでも有名なのです。

ここで食べたイタリアン、最高でした。

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