1914
ペルーの基礎情報
ペルー共和国 República del Perú
- 面積:130万k㎡(日本の3.4倍)
- 人口:3,000万人
- 首都:リマ Lima(人口1,000万人)
- 言語:スペイン語、ケチュア語、アイマラ語
- 宗教:95%がローマ・カトリック
- 通貨:ソル(sol,soles)、S/1=33.3円=US$0.3、USドルもかなり通用する
- 時差:UTC-5、JST-14 、サマータイムはない
- ビザ:183日以内の観光目的滞在なら不要、アメリカ経由の場合はESTA、カナダ経由の場合はeTA申請
- パスポート:必要残存有効期間6ヶ月(入国時)
- チップ:レストラン5〜10%、タクシー不要(荷物運搬時は小額)、ホテル小額
- ビジネスアワー:日本とほぼ同じ、日曜日は商店休みのところも、シエスタ13時〜14時
- クレジットカード:大都市や観光地では使えるところもあるが全体としての普及率は低く、手数料が高額(4〜8%)
- プラグ:A,C,SEタイプ
- 水道水:飲料不適
- 気候:8月/Lima 気温19°〜15°、降水量0mm
/Aguas Calientes 気温21°〜3°、降水量10mm、降水日数13日
- 祝祭日:7月28-29日/独立記念日、8月30日/サンタ・ロサの日
- アンデス山脈:8,000kmに及ぶ地球上最長の山脈。ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチンの七ヶ国に股がる。土着神に、台地に棲むというパチャママ、山の精霊アプ。自然のものに神が棲むというインカ時代から知られているワカ信仰。
- アルティプラーノ:中央アンデスのペルー南部からボリビアにかけて広がる海抜約4,000mの広大で平坦な高原
文化文明
インカ帝国
- 12世紀前半ごろにインカ族が南米アンデス山中に建てた国家
- 15世紀から16世紀にかけてペルー南部のクスコを中心に繁栄
- 最盛期にはエクアドルからチリにまで及ぶ大帝国となった
- 神話による初代皇帝はマンコ・カパック。Manqu Qhapaq は『素晴らしき礎』の意
- マンコ・カパックは557年にクスコを都に定めた(ペドロ・サルミエント著インカ史)
- 始祖マンコ・カパックは実在せず、第7代までの皇帝は伝説とする説がある
- 一方で、第二第皇帝からは実在、とする説も。
- インカ帝国の急速な拡大は第9代のパチャクティ皇帝 (在位 1438~71) および第 10代トゥパク・インカ (在位 71~93) 時代の 30年間に行われた
- 1533年、実質的な最後の皇帝アタワルパがスペイン人のピサロによって処刑され、帝国は滅亡
- スペインによる傀儡政権を経て亡命政権最後の皇帝トゥパック・アマルが1572年に処刑される
- 創造神ビラコチャ(ティクシ・ビラコチャ・パチャヤチャチ)、万物の創造者、世界の教化者の意
- 太陽神インティ(Inti)を信仰し、その子とされる王を頂点とする君主制をとった
- 太陽神殿インティカンチャ
- 巨石建築物や黄金細工、織物などの高い文化を有した
- 持たなかったもの--文字、車輪、鉄
- 縄の結び目で情報を記録する『キープ』があった
- 公用語はケチュア語、イマイナーヤ(こんにちは)
- 代表的な遺跡はマチュピチュやクスコに残る
- インカ人は自らの国土をタワンティン・スウユ(Tawantinsuyo, Tahuantinsuyo)『四つの地方』と称した
- ケチュア語でタワンティンは4、スウユは地方を表わす。クスコを中心に東西南北の四つに分かれる
- 階段耕地アンデネス
- アンデス地方の土着神、台地に棲むというパチャママ、山の精霊アプ
- ワカ信仰--自然のものに神が棲むという信仰。また、アドベ(泥または日干しの煉瓦)によって作られたピラミッドや神殿をワカと呼ぶ
- 農業技術、巨石を使う技術はティワナクの影響を受けたと考えられている
アイマラ(Aymara)
- ボリビア、ペルーのチチカカ湖周辺、およびチリやアルゼンチンの一部に住む先住民族
- 人口約300万人
- アイマラ語、カミサラーキ(こんにちは)
- 歴史上、確実にアイマラ族がチチカカ湖沿岸に現れるのは、ティワナク社会崩壊後の13世紀頃
- インカ帝国が興ったとき、チチカカ湖周辺にはアイマラ族の王国が割拠していた
- インカはアイマラ族の王国を併呑
- しかしアイマラ族は、インカ帝国内における一定の権利を保持していたといわれている
- インカ帝国のケチュア語にはアイマラ語からの借用語が多い
ティワナク(Tiwanaku)
- ボリビアのチチカカ湖近くにある遺跡、太陽の門が有名
- 紀元前2世紀ごろから紀元後12世紀ごろにかけて栄えた文化
- つまり、インカ文明より遥か以前から存在した
- 農業技術、巨石を使う技術はインカとの関係性が指摘されている
- 同時代のペルーのワリより複雑な国家レベルの政治組織を持つ社会とされる
ワリ(Huari)
- 6〜10世紀ごろにアンデス中央高地で繁栄した文化
- 中心地はアヤクーチョ
- 現在のペルー沿岸部と高地部分全体に広がっていたといわれている
- ティワナクとは異なる政治組織および文化とされるが、7世紀ごろティワナクを統一したとする説もある
ナスカ(Nasca)
- 紀元前100年〜後800年ごろにペルー南海岸の砂漠地帯で繁栄した文化
- 地下水路により作物を栽培
- 同時代の文化にはモチェ、カハマルカ、ティアワナクがある
- 初期の土器や織物はパラカス文化を継承しており、これらを同一の文化とみなす意見もある
- 宗教的中心は、ナスカ川流域のカワチ遺跡
- ナスカの地上絵(世界遺産)
都市と遺跡
■Lima リマ
- 首都、人口1,000万人、標高0m
- 世界遺産(歴史地区)
■Paracas パラカス
- 人口4,000人、標高0m
- ケチュア語でparaは雨、acoは砂、『砂の雨』の意、風が強く砂嵐があるためか
- 国立保護区
- 沖にフンボルトペンギンやアシカが生息する Islas Ballestas(バレスタ諸島)がある
■Nasca ナスカ
- 標高600m
- 世界遺産(ナスカとパルパの地上絵)
- 紀元前後から8世紀ごろにかけて栄えた文化
- 地下水路により砂漠を耕地化した
■Arequipa アレキパ
- 第二の都市、 人口90万人、標高2,300m
- 世界遺産(歴史地区):2001年の地震により多くの歴史的建造物が被害を受ける
- 中心部の建物が白い火山岩で造られているため、"Ciudad Blanca"(白い町)と呼ばれる
- 8月の気候:29°C、最低気温6°C、降水量2mm
- ミスティ山(Misti Volcano)5,822m眺望
- 近郊にコンドルが見られるコルカ渓谷(Cañón Del Colca)
■Lago Titicaca チチカカ湖
- 標高3,810m、古代湖
- ケチュア語でtitiはピューマ、cacaは石の意で、兎を襲うピューマの形をしているとされる
- 面積は琵琶湖の12倍、四国の半分ほどで、汽船が通う湖としては世界最高所
- インカ創建の伝承が残る
- ペルー側はウロス島、アマンタニ島、タキーレ島、ボリビア側は太陽の島が有名
- 先住民族はアイマラ族
■Puno プーノ
- 標高3,830m
- チチカカ湖の観光拠点、フリアカ空港から50km
- 主にアイマラ族
- ウロス島などに行くボートチケットは15日間有効
- 近郊の Capachica半島には古代の伝統が残る
- ボリビアのレアル山群が美しい
□Isla de Los Uros ウロス島、ウロス諸島
- チチカカ湖に浮かぶ大小45ほどの浮島。 人口2,000人
- 島は葦に似たカヤツリグサ科の植物トトラで造られている。バルサと呼ばれる葦舟がある
- 元はウル(ウルス)族、現在はケチュア族とアイマラ族の混血
- スペイン人の侵攻によりウル族が新しい居住地とした
- 純粋なウル族は半世紀以上前に途絶え、母語であるプキナ語を話す者も消滅
- プーノ沖のものは観光用と化し、現在そこでは人々は生活していない
- プーノよりボート20'/往復S10
- 本島Kamisarakiにレストランと5軒の宿泊施設
□Uros Titinos ウロス・チチノス
- Llachónに近いウロス島で、ここは実際に人々が暮らしており、あまり観光化されていない
□Isla Amantaní アマンタニー島
- 人口4,000人、ケチュア族
- 伝統的な民家に宿泊できるが、かなり観光化されている
□Isla Taquile タキーレ島
- 人口1,600人、ケチュア族
- 伝統的な生活をしている
- ユネスコ世界無形文化遺産の織物
- 祭り7/25〜8/5
- 行き方 プーノよりボート3h(アマンタニ経由)/往復S20
□Lampa
□Sillustani
□Cutimbo
■Copacabana コパカバーナ(ボリビア)
■Cusco クスコ
- 標高3,400m、人口40万人、世界遺産
- インカ帝国の首都、ケチュア語で『へそ』つまり世界の中心という意
- アウサンガテ峰6,372m(ヴィルカノータ山群)眺望
- アルマス広場、カテドラル、12角の石
- コリカンチャ(Qorikancha)太陽神殿:インカで最も壮観な寺院
- インカ遺跡サクサイワマン(Saksaq Waman)は『雷』の意
- Piuray Outdoor Center/Piuray湖畔
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これより 聖なる谷 el Valle Sagrado de Los Incas
(ウルバンバ渓谷 el Valle Urubamba)
■Ollantaytambo オリャンタイタンボ
- 標高2,800m
- 『聖なる谷』の中心に位置し、小さなマチュピチュ遺跡のような巨大遺跡がある
- tamboはケチュア語で『宿泊施設』。インカ時代の宿場町ともスペインに抵抗する砦とも言われる
- アンデネス(段々畑)、近くに太陽の門(Inti Punku)
- 行き方:ウルバンバから20km、タクシーS25、コレクティーボS3/0.5h
クスコから60km、タクシーS80、コレクティーボS15/1.5h、バスS3.5/2h
- オリャンタ周辺ハイク
- 標高2,900m、保養地
- マチュピチュの前泊地としてホテル増加中、水曜市(金日は小規模)
- 行き方:クスコから50km、タクシーS60、コレクティーボS7/1h、バスS3.5/2h
- 貸し自転車のある宿
□Yucay ユカイ
□Huayabam ウアヤバン
□Calca カルカ
□Lamay ラマイ
□Distrito de Coya ディストリート・デ・コヤ
□Taray タライ
□Písac ピサック
- 標高3,000m
- マチュピチュのプランに似ている
- 太陽神殿、月の神殿、アンデネス、日曜市(月-土は観光用)
- 行き方:ウルバンバから40km、タクシーS50、バスS2.5/1h
□Chinchero チンチェーロ
- ペルーで最も美しい町の1つ、市
- インカ時代には堅固な要塞だったとされるが、現在は石組みの基底部のみが残る
- アンデネス、白い教会、隣接する村にインカ時代の水路、テヒドと呼ばれる織物
□Moray モライ(遺跡)
- ケチュア語で『丸く凹んだところ』の意
- インカの農業試験場だったという説が有望な円形のアンデネスが広がる
□Maras マラス
- Salineras de Maras、大小3000の段状塩田
- 塩水の温泉
- 西斜面にあり観光は午後が良い
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■Machu Picchu マチュ・ピチュ (ケチュア語:Machu Pikchu)
- 標高2,430m
- 15世紀のインカ帝国の遺跡
- 1911年、アメリカ人探検家ハイラム・ビンガムにより発見される
- ケチュア語の machu pikchu は『老いた峰』の意。太陽の神殿などがある
- 太陽を観測するための建物群と推測されている
- 段々畑(3m)が40段、3,000段の階段、石の建物約200戸
- 遺跡の背後にあるワイナ・ピチュ(Huayna Picchu、標高2,720m)は『若い峰』。山頂に神官の住居跡とみられる遺跡があり、山腹に月の神殿がある
- フチュイピチュ(Huchuypicchu)『小さな峰』
- アンデスうさぎ(ビスカッチャ)とリャマがいる
- 行き方
- スタンドバイミーコース コレクティーボ/Santa Maria→Santa Teresa(S10)→Hidro electrica(+S5)、ハイク10km、3hでアグアスカリエンテス
□Aguas Calientes アグアス・カリエンテス
- 標高1,900m
- マチュピチュ遺跡への上り口にある町
- 『暖かい水』つまり温泉の意で、実際に温泉に浸かれる
- マチュピチュ村(Machupicchu又はMachupicchu Pueblo)の旧名
- 初代村長は日本人の野内与吉
その他
高山病(Soroche)
- パルスオキシメーターで酸素レベルをチェック
- 高山病予防薬 スペイン語acetazolamida、日本の商品名Diamox
- 予防には高地に到着する前日から到着後3日までの4日間、1回125mg(2分の1錠)を1日2回服用(12時間毎)
- 夕方の服用を続けると呼吸が楽になり睡眠を助ける
- 服用時はたくさん水を飲んだ方が良い
- かかったら予防時の倍の量の予防薬を服用
- 酸素缶吸入