9501-2

マリ 6 (ジェンネの月曜市)

Mopti → Djenné → Ségou

開催日 1995.01.09(月)- 01.11(水)
総合評価 ★★★
難易度 ▲▲△

ジェンネの大モスクと月曜市
ジェンネの大モスクと月曜市

旅の紹介

◆ ドゴン族の村を離れて向かった先はジェンネ。そこには巨大な泥のモスクと、遠く隣国からも人々がやってくるという、エネルギッシュな月曜市がありました。そこではきらびやかな衣装の人々が渦巻き、ありとあらゆる物が売られています。

マリの旅の主要箇所の地図
マリの旅の主要箇所の地図

地図:Googleマップ

1995.01.09(月) モプティ → ジェンネ

発着地 時刻  備考
モプティ ・07:00
朝食(泊:カンプマン)
 タクシー乗り場 着07:30
発10:00
ジェンネ行きブッシュ・タクシーのチケット 3,000CF/2人
09:00 バビロンとママドゥが来てカセットテープをくれる
タクシーにチェンジ 3,000CF→3,500CF/2人
ジェンネ 着13:00 待ちに入る少し手前のチェックポイントでガイドを雇わされる 3,000CF/2人
ジェンネに入るとガイドのヌホムがやってきた
昼食:シェ・ババ/ソース掛けごはん、鶏肉、バナナフライ 1,500CF/2人
カンプマンに行き宿泊手配→部屋に入れるのは16時
 モスク周辺 ・15:00 散策、月曜市ですごい人
 カンプマン ・17:00 カンプマンに戻る
バルとスモール・ヴィレッジに行くことにする 3,000CF+ビール
 フラニ族の村へ ・17:30 ピロッグで20mほどの川を渡る。二つの村を巡る
 カンプマン 着19:00
ヌホムと明日のバスチケットを買いに行く
夕食:シェ・ババ
泊:カンプマン/4,000CF/3ベッド、シャワー&トイレ別
1CF(セーファーフラン)=0.2 円、100CF = 1F(フランスフラン)=20円

モプティのタクシー乗り場モプティのタクシー乗り場

昨夜ドゴン族の村からモプティに戻ったばかりの私たちですが、今日は何としてもここから130km離れたジェンネに行かねばなりません。ジェンネの月曜日は特別。遠く隣国からさえも人々が訪れるという大マーケットが開かれるからです。

ジェンネ行きの車は私たちが昨夜宿泊したカンプマンのすぐ前から出ます。朝7時半にタクシー乗り場に行くと、ブッシュ・タクシーがずらり。

ブッシュ・タクシーブッシュ・タクシー

ブッシュ・タクシーはそれぞれ行き先が決まっていて、定員になると出発します。客が乗るところは車のうしろの荷台で、木のベンチが対面に設えられています。ここにも普通のタクシーはありますが、私たちは面白そうなのでブッシュ・タクシーで行くことにしました。

誰がどこへ行くのかわかりませんが、このタクシーの屋根にはもの凄い量の荷物が積まれています。

タクシー待ちの人々タクシー待ちの人々

ジェンネ行きはどれと聞くと、しばらくここで待っていろと言います。ジェンネまではチケット制で 1,500CF(300円)/人 也。

周囲では大勢の人々が、それぞれの行き先のタクシーを待っています。

バラフォンを演奏するグリオバラフォンを演奏するグリオ

その辺をうろうろしていると木琴のおじさんが現れました。このあたりでは伝統的な音楽を奏する人々はグリオと呼ばれており、儀式や祭礼には欠かせない人々です。

グリオは世襲制で、日本で言えば琵琶法師のような口承伝承の語り部のような人々らしいです。一見みすぼらしいただの木を繋いだだけのバラフォンから、魂を揺さぶるような音楽が次々に紡ぎ出されていきます。

ブッシュ・タクシーに向かう人々ブッシュ・タクシーに向かう人々

広場でぶらぶらしていると顔見知りのガイドがやってきました。

『君たちジェンネへ行くんだったよね。僕のお客も行くんだけれどいっしょにタクシーで行かない?』 と誘ってきました。ブッシュ・タクシーは満席になるまで出発しません。

バニ川の渡しバニ川の渡し

値段しだいだな〜と思っていると、2人で500CF(100円)しか違わないし、すぐに出発できるので、彼の提案に乗ることにしました。

少し走るとニジェール川の支流のバニ川に出ました。ここはピーナスと呼ばれる『渡し』で渡ります。ピーナスは人はもちろん、車も家畜も載せます。これはまさに、人々の足となっている乗り物です。

ピロッグピロッグ

足となるのはこの渡しのような鉄の船ばかりではなく、木造の船が大、中、小とあります。

このうち小型のものはピロッグと呼ばれていています。

小さなマーケットの魚屋小さなマーケットの魚屋

対岸の船着場は小さなマーケットになっていて、漁民は採れた魚を無造作に並べ、その隣では簡単な食事を出している者たちがいます。

道端の食堂道端の食堂

ここからはどんどん車を飛ばします。我らがタクシーは例によって途中からブッシュ・タクシーと化し、最初5人だった乗客は最大13人に! これはチャーターした主の経済化という側面もありますが、このあたりはどこでも足が非常に少なく、乗り合いというのが常識なのです。もともとブッシュ・タクシーを予定していた私たちは500CFで出発の時間を早めたと思えばまったく問題なし。

途中の休憩ポイントです。ちょっとした食事はどこでもこんな感じ。鍋はなにか煮込みのようなもの、向こう側の洗面器のような器に入っているのは稗のパン、ガレット・デ・ミレッ。手前のひょうたんの器に入っているのは稗の粉を練ったトウというものでしょう。

走ること3時間。ジェンネの少し手前のパブリック・チェック・ポイントでガイドを付けさせられました(3,000CF/2人)。

月曜市の端っこ月曜市の端っこ

ようやくジェンネに到着。

タクシーを降りるとガイドのヌホムがやってきました。この国にとっては外国人旅行者は大切な収入源なのでガイドを雇わされるのは仕方がない側面もありますが、このガイドはあまり役に立たなかったな〜

今日は月曜日なので、噂に聞いたとおり、ここには大きな市が立っています。どこもかしこもカラフルな商品と人で溢れています。

人でごったがえす市人でごったがえす市

モスクと市の見学を早くしたいと思う気持ちを押さえて、まずは今宵の宿を確保するために、ドゴンのガイド、バビロンが教えてくれたシェ・ババに行ってみます。部屋を見せてもらうとそこはドゴンのそれと同じで、土の床に泥の壁だけです。ベッドはおろかゴザもなし!

もうドゴンの生活はいいよね〜 ということで、外国人旅行者の定番宿であるカンプマンへ。ここでなんとか部屋を確保。

ジェンネのモスク側面ジェンネのモスク側面

さて、いよいよ有名な巨大な泥のモスクとその周辺で行われている月曜市を見に行きます。

すぐに大モスクは現れました。私たちはその横からアプローチしたので、メインのタワーはまだ見えないのですが、すでにこの建物の巨大さに圧倒されます。これまで見てきたモスクの何十倍、いや何百倍もあります。

ここにはヤギを何十頭も連れている人がいました。このヤギさんたちもマーケットの商品らしいです。

瓢箪の器売り瓢箪の器売り

こちらは瓢箪の器をたくさん並べている人々。

瓢箪の器はこのあたりではなくてはならないものです。水や酒はもちろん、穀類や調理された食べ物を入れるのにも使われます。

オレンジ売りオレンジ売り

この市には何でもありそうです。これはオレンジかな。果物ではこのほかスイカが定番。

重い荷物はこちらの人は頭に載せて運びます。男の人が頭に載せている白い袋の中身は玉葱のようです。

真剣に商品を選ぶ人々真剣に商品を選ぶ人々

商品はすべて地べたに並べられます。緑色のものは野菜のようですが、それを真剣に選んで買う人々。

こんな人の波をかき分け、大モスクの前の広場に到着すると、

モスクと広場モスクと広場

『す、凄い!』

『す、すご〜い!』

逆光に照らされた巨大モスクを背景に無数の人々がうごめいています。とにかくブゥォォ〜〜と広がる人、人、人!!

これが噂に聞くジェンネの月曜市だ!

広場と市広場と市

異様な大建築物と人の数に圧倒されながらもこの中に入ると、同じ方向へ向かう人々、またそれと同じくらいの数の人々が反対方向からやってきて身動きが取れません。

人、人、そして人!人、人、そして人!

ここは西アフリカ最大のマーケットの一つで、なんと遠くはブルキナファソあたりからもやって来るそうです。

ありとあらゆるところにテントが設えられ、男はターバンを頭に巻くか帽子を被り、女はスカーフを被っています。

女のスカーフはここがイスラム教の国だからでもありますが、とにかくそうしていないと耐えられないくらいに、ここは暑いです。

マーケットの人々マーケットの人々

ここには野菜や果物などの食品類はもちろん、衣類や鍋釜などの日用品から、これはいったいなに? とまったく想像のできないものまで、とにかくありとあらゆるものが売られています。

モプティモプティ

カラフルな衣装を身に纏った女たちは頭に篭や瓢箪の器、または金盥を乗せて歩き、熱心に商品の品定めをしています。

このマーケットは何時間見ていても飽きることがありません。売られているもの然り、きらびやかな女たちの衣装とアクセサリー然り。ここは女たちのファッション・ショーの舞台でもあるようです。

ジェンネの大モスクジェンネの大モスク

熱に浮かされたように市を歩き回ってふと顔を上げると、そこには巨大な泥の固まりがあります。この泥の固まりには棘棘がたくさん付いています。

近付くとそれはドゴンの倉庫で見たのと同じに、構造となる木材が壁から突き出たものでした。

モスクの角部モスクの角部

太陽の光が強烈なこの国では、日が当たるところは真っ白で目に痛く、日影は真っ黒で、コントラストがもの凄く激しく、頭がくらくらします。

中庭中庭

中庭に入ると、ここにも市が立っていました。

中庭の市中庭の市

ここは藁の日よけ付きゾーンで野菜や果物などが多いようですが、大広場に比べればあまり客は多くありません。

木の枝を売る木の枝を売る

なんとここでは何の変哲もない、ただの木の枝を売っています。

これは何に使うのかまったくわかりませんが、概ね太さ別に分けられています。薪用?

モスクの裏モスクの裏

圧倒的なエネルギーの月曜市を堪能したら、モスクの周辺をぶらついてみます。

ここはモスクの裏手ですが、あの特異な形のモチーフはこちら側まで回ってきています。

裏通り裏通り

裏通りは泥の道に泥の建物。このあたりは特別なものを除けば、みんな泥でできています。

奇妙な形の建物奇妙な形の建物

奇妙な形の建物が現れました。大きさと形からするとこれもモスクかと思います。

女たちは市から帰るところでしょうか。物を売ってきたのか、それとも買ってきたのか、三人に一人くらいの割合で、頭の上に籠や物を載せています。写真の方は二段重ねの金属製の器を手放しで頭に載せています。よくバランスが取れますね。

ジェンネの外側ジェンネの外側

町外れまで来たようです。

ここからは泥でできたジェンネの町の領域が良くわかります。

ジェンネを外側から見るジェンネを外側から見る

ジェンネはバニ川の支流に浮かぶ島に建設された町で、『ジェンネ』はボゾ語で『水の精霊』という意味だそうです。洒落た名ですね。これはジェンネが川の中にあるからだろうと思いますが、このあたりの民族はそれぞれ神話と関係が深いようなので、この名も神話と繋がりがありそうです。

今いる場所は入り江状になったところで、水生植物がたくさん生えています。

川で仕事をする人々川で仕事をする人々

近くでは洗濯をしているのか、何か一所懸命に川縁で仕事をしている人々がいます。

頭に籠を乗せて川を渡る人々頭に籠を乗せて川を渡る人々

その横では、市でたっぷりと買込んだ品々を頭に載せた人々が続々とやってきて川を渡って行きます。

この行列、川の向こう岸から先へも果てしなく、どこまでも続いていました。

フラニ族の村へフラニ族の村へ

ジェンネの近くにはフラニ族の小さな村がいくつかあるので、出かけてみることにしました。

小型の木造船ピロッグで20mほどの川を渡り、女たちが歩いて行く方に私たちも向かいます。

瓢箪の器を頭に乗せて帰る女たち瓢箪の器を頭に乗せて帰る女たち

フラニ族は伝統的に漁民で、昔ながらの漁で生活しているそうです。

ジェンネのマーケットからの帰りなのでしょう、2人の女が頭に瓢箪の器を載せて村へ帰って行きます。

フラニ族の家フラニ族の家

村に入ると、想像のとおり、ここにも泥の家が立ち並んでいます。

普通と違うのは、玄関の横に小さなポーチのような出っ張りがあることですが、これがなんだかは良くわかりません。

フラニ族の村のモスクフラニ族の村のモスク

これはモスクだろうと思います。

ジェンネのものは最大級ですが、こちらは最少級です。

通り通り

この時刻は誰も通らない通り。

ひっそりと荷車が置かれているだけ。

台所台所

ここは中庭のようなところで、台所にもなっているようです。ひと仕事終えたのか、カラフルな衣装の女が去って行きます。

手前に見えるのは臼で、これでミレット(稗の仲間)などを潰して粉にします。左の壁の黒いところは煤で、ここで煮炊きしているようです。

フラニ族の魚籠フラニ族の魚籠

家と家の間の小さな広場のようなところは公共のスペースらしく、漁に使う網や魚籠が吊るされています。

子供と洗濯物とワンちゃん子供と洗濯物とワンちゃん

その向こうを女の子が走って家に帰って行きました。

ここでは犬が飼われています。犬はヤギや牛のように直接人間の役に立つ動物ではありませんが、なぜか飼いたくなってしまう動物なのですね。

丸い小屋丸い小屋

マリに来てからこれまで泥の建物ばかりでしたが、それらは少しいびつでもほとんどが四角形でした。この小屋は円形でちょっと珍しいですが、同じようなものがバンカスの近くの村にありました。あそこはフラニ族の村だったのかもしれません。

この小屋の屋根は茅葺きですが、この下に泥のドームがあるのか、それとも木造の小屋組だけなのか、どちらでしょう。

フラニ族の村の夕日フラニ族の村の夕日

フラニ族の村を二つ巡ったらすっかり遅くなってしまいました。

小さな太陽がバニ川の向こうに落ちて行きます。

1995.01.10(火)

発着地 時刻  備考
ジェンネ ・07:00
朝食:カンプマン/パン、コーヒー、ジャム 1,000CF/2人
 モスク前広場 ・07:45
バス乗り場で荷物を預ける:1,000CF/2個
 カンプマン 着08:15
発08:45
戻って、小ビールと茶:575CF
 モスク前広場 発09:30 ベンツのおんぼろ小型バス、5人掛けシートに6人!
ヤギはルーフトップへ
サン 着13:00
発14:00
昼食:スパゲッティ 200CF/皿、少女からスイカを買う 20CF/2切れ
バスは5人掛けシートに5人に、そして4人に
警官が乗り込んで来てパスポートチェック
セグー 着17:00 カンプマンを探すがないらしくホテルへ、タクシー:300CF
 ホテル・オーベルジュ 着17:20
泊:8,000CF/部屋は広く、シャワー&トイレ、アッパーシーツ付
シャワー後ニジェール川付近を散策
 同上 ・19:00
夕食:ミックスサラダ、スープ・ド・ポアッソン
キャピテン・プロバンス風、ビール、トルココーヒー 7,100CF/2人
電気があるレストランで雰囲気よし、テレビでパリダカ
少年コカに洗濯を頼む 600CF/ズボン2本
1CF(セーファーフラン)=0.2 円、100CF = 1F(フランスフラン)=20円

ジェンネの大モスクジェンネの大モスク

さて、今日はここジェンネから300km離れたセグーに行かねばなりません。長距離バスターミナルはモスクの前です。

昨日ここに来たのは午後だったので、モスクの正面は陰で真っ暗でしたが、今日のそれは朝日を浴びて輝いています。

ジェンネの大モスク正面ジェンネの大モスク正面

昨日はあんなに大勢の人で埋め尽くされていたモスク前の広場はガラン。閑散としていました。

人がいるのといないのとでは丸で雰囲気が違います。この景色は殺風景と言ってもいいでしょうか。

大モスクの前でバスを待つ人々大モスクの前でバスを待つ人々

遠くから月曜市にやってきた人たちなのでしょう。あちこちに民族衣装を着た人々が佇んでいます。一泊して今日バスで帰るのだろうと思います。

この国には男のターバンと女のスカーフがよく似合います。

トラックに乗り込む人々トラックに乗り込む人々

どこかから一台のトラックがやってくると、その荷台に次々に人々が乗り込んで行きます。

彼らはどこか遠い国から来たに違いありません。このトラックで何百キロメートルも移動するのだと思います。

モスク前のサリーナモスク前のサリーナ

広場でこうした人々の動きをぼーっと眺めていましたが、みんなとにかく静かに待ち、静かにそれぞれの車に乗り込んで行きます。

すべてが日常の中の一こまといった風で、あの月曜市の大イベントのあととはとても思えません。

南京袋に入れられたヤギ南京袋に入れられたヤギ

ヤギを連れてきたおじさん、大きな南京袋を取り出すとその中にヤギを放り込み、そらヨッ〜 と空中へ!

ブッシュ・タクシーブッシュ・タクシー

あっという間にブッシュ・タクシーの屋根に括り付けられてしまうヤギくん。あちゃ〜

セグー行きの小さなバスセグー行きの小さなバス

私たちのセグー行きのバスがやってきました。それはベンツマークが付いてはいますが、小さなおんぼろバスでした。

屋根上にどんどん荷物が放り投げられて行きます。私たちのリュックも放り上げられてしまいました。見ればこのバスの屋根には自転車が載っていて、やはりヤギくんが顔だけ出しているのでした。

道端のバオバブ道端のバオバブ

荷物の準備が整ったらしく、いよいよ出発、バスに乗り込みます。しかしこれからがすごかった。

バスって一列 2×2+ 補助席=5人でしょ。ところが私たちのこのバス、小さい上になんと一列6人なんですよ〜。しかも隣は巨漢の女で乳飲み子を抱いているときた。これで300kmも走るのかと思ったら 汗、汗、汗…

私たちのおんぼろバスはガッタンゴットン、ゴーッといううなり声を上げて、なんとか道を進んで行きます。

13時にサンという村に到着。昼食休憩のようです。ここは軽くスパゲッティとスイカのデザート。全部で420CF(84円)/2人也。

一時間ほどの休憩後、再びバスは走り出しました。しばらくすると警官が乗り込んで来て、パスポートチェックをして行きました。この国は、アラブ原理主義の人たちがテロを起こしたり、民族間のいざこざが今でも時々起こっているからでしょう。

途中、私たちの隣の乗客が一人下車して一列が通常の5人になりました。ホッ。さらに補助席の座席が壊れたため、一人が席を移動したので4人に。これでまあまあ快適に。

セグーセグー

17時、なんとかセグーに到着です。ジェンネからモプティまでは500kmあり、おんぼろバスでこの行程を一日ではきついので、そのちょうど中間にあるこの町に宿泊です。

宿はもうドゴン型は遠慮したいので、近くにいた人にカンプマンの場所を聞きますが、この町にはそれはどうもないらしくホテルを紹介してくれました。このホテルの部屋は広くバスルーム付で、なかなか快適でした。

魚屋魚屋

シャワーのあとはニジェール川の付近をぶらぶら。

セグーはモプティやバマコ同様ニジェール川に面しているので、魚が豊富です。それもここのはこれまで見たような小魚ではなく、かなり立派なものです。

ホテルに戻って夕食の前に洗濯をと思ったら、ちょうどそこにコカという少年がやってきて、何か用はないかと言います。ここまでろくな洗濯ができなかったので特にズボンが泥まみれなのに気付き、コカにズボンの洗濯を頼みました。翌日、これはそれなりにきれいになって戻ってきました。

1995.01.11(水) セグー

時刻  備考
07:00 朝食:ホテル・オーベルジュ/トマトサラダ、オムレツなど
08:00 散策、川縁からインディゴを干してあるところ、マーケット
10:00 宿に戻ってビール
カセットテープ売りのオマールが来て3本購入:3,000CF
11:00 チェックアウト、再び街中散策、マーケットで布地、魚、野菜など
オマールに出会い、彼の友人の家へ、テープを聴き、スイカとアタイをごちそうに
13:30 オマールと分かれレストランを探す
14:15 昼食:スナックバー・ゴルフェ/野菜煮マヨネーズ和えのロシア風サラダ
キャピテンワインソース(まずい)ハリコーン(いんげん)添え、ビール/4,000CF/2人
15:00 バマコ行を取りやめ、ホテル・ド・フランスへ 6,000CF:部屋は良くないがバスルーム付
17:30 ニジェール川をピロッグで対岸往復 言値4,000CFが最終的には500CF/2人
19:00 夕食:ホテル/オニオンとチーズのスープ、野菜スープ、トマトとツナのサラダ、ビール
2,300CF/2人
1CF(セーファーフラン)=0.2 円、100CF = 1F(フランスフラン)=20円

セグーのマーケットセグーのマーケット

セグーに宿泊した私たちはこの日の午後に首都バマコに移動する予定なので、昼過ぎまではここをぶらぶらできます。

セグーはマリにフランスが入って来るまではニジェール川中流域を支配したバンバラ王国(セグー王国)の首都だったところだそうです。現在の規模はモプティとほぼ同じで、マーケットにはそれなりの賑わいがあります。

織物工房織物工房

ニジェール川の川辺を散策し、インディゴの織物が干してあるところを覗いて、マーケットをぶらぶら。

このあと、あるところで妙なものを発見。

糸紬糸紬

ここはどうやら織物工房らしく、塀に沿ったところで何人かが編み物をするように織物を織っています。そしてその手前では白い糸が反対側の塀まで伸ばされています。ぐるぐるぐると糸を伸ばして紡いでいるところでしょうか。

このあたりは先ほどインディゴの染め物があったので、織物が名産なのかもしれません。

ガソリンスタンドガソリンスタンド

もう一つ変わったものを。

ガソリンスタンドです。ドラム缶に入ったガソリンを瓶に移して、小分けして売っているのです。これはロードサイドで比較的良く見掛けます。

このあたりの足はニジェール川を行く船か、車もしくはモーターバイクなので、ガソリンは必需品なのでしょう。しかしこんなところに出しておいて、危なくないのかな。

ヘアーサロンヘアーサロン

これもちょっと面白いです。ヘアーサロンの看板。こんな髪型どうよ! ってことですね。

散髪屋に行くのは男だけのようで、女性の髪型はまったくないのが、私たちの世界とは違うところ。もちろん流行の髪型も違い、そり上げなどの厳ついスタイルが多いです。

カセットテープ売りのオマールとカセットテープ売りのオマールと

朝、ホテルにカセットテープを売りに来たオマールと偶然街で出会いました。さっき、面白そうなのでテープを二三本買ってあげたのですが、それを覚えていたオマールは音楽を聴かせるからいっしょに来いと言います。これからは特にやるべきこともないので、オマールに付いて行くことに。

向かったのはオマールの友達の家で、今流行のものや伝統的なマリの音楽を聴かせてもらいました。ここでオマールはアタイ(砂糖が入った甘いお茶)とスイカをごちそうしてくれました。

オマールと別れた私たちは少し遅めの昼食をとり、しばしうだうだ。この街は特に何もないけれどそれなりに居心地がいいので、バマコに行くのは明日にしてここでもう一泊することにしました。

ニジェール川ニジェール川

夕方、ニジェール川の向こう岸を散策してみることに。

川辺でピロックを探します。向こう岸まで行って戻って来てくれと言うと、最初は 4,000CF(800円)/2人 ととんでもない値段が飛び出てきました。まあ、こちらは相場がわからない外国人なので、法外な値段を吹っかけてくるやからはどこにでもいます。しかし、こんなやからは相手にしてはいけません。モプティからここまでのブッシュタクシーが 3,000CF/2人 なのと比べれば、これがいかに高額かがわかります。

夕やけのニジェール川夕やけのニジェール川

けっきょく往復 500CF/2人(現地人はおそらくこの1/10くらいでしょうか) というピロッグが見つかり、これで対岸へゆら〜り、どんぶらこ。

この対岸には大したものはなかったのですが、音もなく進むピロッグは最高の乗り物で、これに揺られるだけでも楽しいです。帰りは陽が暮れ、夕やけに染まる空とニジェール川を眺めながら、ゆっくりと時が流れるセグーの空気を味わいました。

1995.01.12(木) セグー → バマコ

発着地 時刻  備考
セグー ・07:00
・08:30
朝食:ホテル・ド・フランス/プチ・デジュネ 1,200CF
ソマトゥ・バスターミナルへ
 バスターミナル 着09:00
発10:00
ソマトゥバス、バマコ行 2,000CF/人
バナナ 150CF/6本、バスは座り心地悪し、途中、串焼き 100CF/2本
バマコ 着13:10 昼食:バスターミナル/野菜スープソース掛けごあん、ジュース 800CF/2人
ホテルまでタクシー 1,500CF
 オテル・ド・
 ラミティエ
着15:00
・16:30
バスルームが素晴らしい
グランマルシェへ、
ドゴンのインディゴ2枚、サンの織物2枚 16,000CF
1CF(セーファーフラン)=0.2 円、100CF = 1F(フランスフラン)=20円

軍将棋みたいなもの軍将棋みたいなもの

9日ぶりにバマコに戻ると、やっぱりここはマリの首都。まがりなりにも現代的なものが揃っています。

マリにやって来た時はひどいホテルだと思ったラミティエの風呂はデラックスで、ちょっと感動ものでした。泥の世界から戻ってくると、たわいのないことに感動するものです。

バマコでは特に行くべきところもないので、グランマルシェへ。ところがここは場所がわからずかなりうろうろ。なんとか辿り着くと自称マルシェ案内人がやってきて、どこに行きたいかと聞いてきました。普段お土産は買わない私たちですが、セグーで見た染め物が素晴らしかったので織物があるところへ案内してもらいました。ドゴン族とサンの織物とを購入。このあと自称案内人に500CF 取られた〜 まあちょっと高いがしゃあない。

ホテルに戻ったらプールでひと泳ぎ、そしてバーで一杯。これから現代の社会に復帰しなければなりませんからね。

1995.01.13(金) バマコ

時刻  備考
08:00 起床、オテル・ド・ラミティエ
09:00 朝食:グランマルシェ近くのオテル・レック・ティボー/プチ・デジュネ/トマトサラダ、オムレツ 2,200CF/2人
グランマルシェ散策、ビーズネックレス 1,200CF/7個、日本にFAX、水がなくスイカを何度も買う 25CF/切
12:00 国立博物館へ、無料、展示品は大したことない
やることなく動物園へ 50CF/人、ほとんど何もない
14:00 昼食:オテル・レック・ティボー/鯉煮のハリコーン(いんげん)添え、クスクスの野菜スープ添え、ビール 5,000CF/2人
郵便局へ行きポストカードを買う
17:00 オテル・ド・ラミティエ:プールで一泳ぎ、バーへ
21:00 空港へ、タクシー 3,000CF
1CF(セーファーフラン)=0.2 円、100CF = 1F(フランスフラン)=20円
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